―――――その日はこれから起こる事態に相応しい。どんよりとした灰色の空模様だった。
「じゃあ、皆また明日ねー」
「おう、部活頑張れよ」
剣道部のために学校に残っている亜衣が手を振って帰ろうとする司郎達を見送っていた。
「・・・部活か。僕たちも余裕があれば参加したかったけど流石にね」
ふと部活に向かう亜衣を見ながらウィンはちょっと残念がっていた。
「ウィンなら色々な部活の助っ人としてやっていけるだろうさ。アリサとかも時折色々な部活で楽しくやっているぞ」
笑いながら司郎はウィンに相槌を打つ。
「・・・・・・」
「ふ~ん。アリサってどんな部活に参加しているの?」
「テニスとかバスケとか色々な所に参加させてもらっているわ」
「・・・・・・」
何気ない日常、何時雨が降るか分からない空の中4人は開いていない傘を持ちながら学校生活について話しながら家への帰路についていた。
「そう言えばサナエは部活動に入っているのかしら?」
そうウィンが一人だけ会話に入らず前を見ていた早苗に声をかけた。
「ふぇっ!?・・・え!?・・・あ・・・な、何か言いましたか?」
何か考え事で頭が一杯だったのだろうか早苗はただ声をかけただけなのにかなりのオーバーリアクションをしていた。
「・・・・・どうしたんだよ早苗。何かあったのか?」
明らかに様子のおかしい早苗に司郎は優しく問いかける。
「えっと、・・・実は今日、長野の本家のお爺様が家に尋ねにくると朝いきなり言われまして」
「えっと確か長野は・・・こことは結構離れているよね少なくとも一日そこらで着くかな?」
「最近の新幹線は400kmを三時間から二時間で到着させるらしいから大丈夫なんじゃないか?・・・で、家を離れて一人暮らしの孫娘を心配して来たって訳じゃなくてまた別の何か理由があって来たってことか?」
「・・・分かりません。色々な記録を送らないといけませんから通話などでのやり取りはありますけど、直接会うのは随分と久しぶりです」
「・・・そっか、まぁ、何かあったら俺が何とかするよ。最悪暴力で何とかするよ」
「え・・・そ、それは止めて下さいね。司郎さんが本気で暴れたらこの国が滅んじゃいますからね」
「同意あのドラゴン形態になったシロウが暴れたらかのヴォバン侯爵の逸話を再現してしまうよ」
「・・・出来ればあのドラゴン形態は使わないでくださる。・・・流石にちょっとトラウマが・・・」
暴走し怪物になってしまった司郎を思いだして思いもよらない流れ弾を喰らってしまったアリサは頭を抱える。
「あ、僕此処で」
そう言いウィンが駅へと向かう道に足を進めようとする。ウィンは自分の猟犬達の為にペット許可のマンションで住んでいるために司郎達が住むような区画とは少し距離があるため電車通学をしていた。。
「おう、またな」
駅へと歩いていくウィンに別れの声をかけて司郎達は再び帰路へと歩みを進める。
「・・・それじゃあ、私も此処でまた明日ねシェロ、サナエ」
拠点にしているマンションの近くについたアリサもまた自分の家に戻るために二人とは別の方向へ足を向ける。
「・・・私も此処で」
そして、早苗もまた住んでいるマンションの方向へ足を進めようとする。
「早苗」
2、3歩歩いた早苗の背中に司郎が声をかける。
「何ですか司郎さん?」
司郎に声をかけられて振り向く早苗。振り向いた為かお互いの目は合ってしまった。
「・・・何かあったら俺に相談してくれよ何があっても俺は早苗の味方だからよ」
「・・・どうしたんですか司郎さん。また変な事を」
そう言う早苗だがその表情は何処かぎこちなかった。
「・・・悪い。どうしてか胸騒ぎがしてな」
「・・・・・奇遇・・・ですね・・・私もです。・・・でもそう言ってくださるのは嬉しいですよ・・・では司郎さんまた明日」
「ああ、また明日」
そう言って二人は自分の帰路へと歩みを進めていた。
――――――そして、時計の針は半分へと動き灰色の空は雨雲となり帰路につく者達の視界には真っ暗で雨が降る歩きずらい帰路になるだろう。
―――――ピンポーン!インターホンのベルが早苗の耳に届く。
「・・・・・来ましたか」
準備を整えていた早苗は落ち着いて玄関へと足を進めた。
「・・・・・御久しゅうございます。お爺様、香取さん」
玄関を開けそこにいた小柄な老人と付き人を招き入れる。
「・・・うむ、こうして面と向かって話すのは何年振りだったかね。いやはや、子供の成長は不思議なものだ。あんなに小さな子が今やここまで立派になるとはあの子も良い婿をつかまえたものだ」
「ありがとうございます。・・・えっと宿とかは・・・」
「・・・ああ、安心せいちゃんとホテルは取ってある・・・最も、泊る余裕があれば良いがの」
「えっと、・・・お爺様?」
老人こと石護の言葉に困惑する早苗に石護は話を続ける。
「早苗。どう取り作っても仕方ないからハッキリと言おう―――京都の公家が反乱を起こした目的はあの神殺し高橋司郎とその取り巻きじゃ」
「―――――え?」
「ふんふ~♪はいご飯だよ」
「「ワンワン!!」」
「あはは、今日は散歩出来なかったけど明日は散歩したいよね・・・ようし・・・良いよ食べて」
パクパクとドッグフード食べる猟犬達を見て楽しそうに笑うウィン。
「・・・調味料が足りないわね。買ってくるわ」
「気を付けてね~」
そうしてマンションから離れていくアリサ。
「わーーー!!やばいやばい!!濡れちゃう!」
部活が終わり大雨の中傘をさしながら大急ぎで帰ろうと走る亜衣。
―――――ありふれた日常、何時もの日々それは何処にでもあるありふれた夜。
「・・・・・あれ?」
走る亜衣の前に誰かが立ちふさがっている人がいた。
「あ、・・・あの・・・すみませんけど退いてください」
「―――――」
スーパーの帰りに、ふと空模様を見るために窓を開けるアリサにウィン。・・・そして二人は気づいた。
「え、ちょっと何!?武器を持って何を―――」
そして、亜衣もまた気づいた。
――――――自分達に敵意を持つ視線が向けられている事に。
「鵞、ガガイモ、常世の渡り船」
場所も状況も何もかも違うが三人は襲撃され同じ『禁厭』を受けこの世界から消え去った。
そう言えば皆さん奏章Ⅱはやっていますか?自分も楽しくプレイしていますが・・・こうアベンジャー章だと思っていましたがまさかあそこまでぐだ虐をするとは思いもよらないと思いました後オルタマリー可愛い出て(一万突っ込んで出なかった〉