東方界縫伝(旧)   作:織葉 黎旺

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この辺からめちゃくちゃ謎設定中二設定増えそうな気がしますがどうにかお付き合いくださいな……


春雪の八。目覚める人格、異変の中の異変

ーーー視点、三人称ーーー

 

光球が玲亞に無慈悲にぶつかり、次々と爆発していった。その衝撃で煙が舞い玲亞の様子は見えなくなったが、まあ弾幕なので死ぬことは無いにせよ相当なダメージは負っているだろう。しかし、残された三人にも玲亞を気にしている余裕は無かった。

 

「ちぇっ……もうボム切れたわよ私!」

 

「あと一個は持ってるんだが……まだ使い時じゃあない気がするぜ」

 

「私は二個あるわ」

 

全員の残る武器を確認しながら、徐々に西行妖までの距離を詰めていく。本人達は気づいていなかったが、いつの間にか西行妖に近づいても死に誘われなくなっていた。それはより死に近づいたということなのか、はたまた……?

 

 

 

 

「おいメイド、ボムってこいよ」

 

「嫌よ魔法使い、貴方こそ特攻すればよろしいんじゃなくて?」

 

「二人仲良く逝ってくれば良いのに」

 

軽口を叩き合う三人だったが、依然状況は変わらず。確かにこのまま続ければいつか倒せる。が、その前に桜が満開になってしまう。何が起きるか分からないがだからこそそれだけは止めなければならない。

 

 

 

「あ、そうよ咲夜。時止めて近づいて仕留めてきて。亡霊だし切り裂いても多分死なないわよ」

 

「私のナイフで亡霊が切れるのかしら?」

 

「弾幕が当たるんだし大丈夫だろ?」

 

「でもそもそも弾幕が邪魔で時を止めたところで近付けないのよ」

 

「八方塞がりね」

 

「三百五十方位塞がってるぞ、これは?」

 

降り注ぐ弾幕を指差し、魔理沙が皮肉げに笑った。

刹那、死角から飛んできた弾幕が魔理沙の後頭部に直撃した。

 

 

「いてっ!?全くもう、油断も隙もあったもんじゃないぜ」

 

「油断も隙もあったから狙われたのよ」

 

「……待って霊夢、魔理沙。ちょっとあれを見てくれない?」

 

何かに気づいた咲夜が地面、三人の後方を指差す。周りに注意しながら急いで振り返ると、そこにはあるべきはずの物が無かった。

 

 

「……あー?どういうことだ?」

 

「あ、あれ!前に居るわ!」

 

霊夢の指差した場所には地面に無かった物ーー名雲玲亞がいた。異常なのはその周り。弾幕の嵐の中で、彼は平然と歩を進めた。飛んでくる弾幕も紙一重で彼には届かず勝手に軌道がそれていく。とぼとぼと歩く彼はこちらに気づいた様で、振り返り恭しく一礼した。

 

 

「多大なご迷惑とご心配をおかけしたようで……失礼致しました、お三方」

 

「「「え!??」」」

 

ノーモーション。完全にノーモーションだった。

下にいたはずの彼が、一瞬で目の前にいた。彼の十八番であるスキマを開き境界を越えた様子も見えなかった。本当に一瞬で移動してきたのだ。背後の弾幕など気にもかけず、彼は再び恭しくお辞儀した。

 

 

「会話の前に安全確保ですかね……結界『隙間式五重結界』」

 

三人の周りに星の形をした結界が張られた。はあ、と大きくため息を吐くと彼は話を続けた。

 

 

 

「しかし“私“にも困った物ですねぇ……こんなに早く出番が回ってくるとは」

 

「あー?どういうことだ?」

 

「っていうか玲亞、なんか目の色変わってない?」

 

「そんなことより早くあれ倒さなくていいの?」

 

咲夜が至極まともなことを言ったが、二人は気にしない。残る一人も、丁寧に質問に答えるのだった。

 

 

「目の色……それが紫に変わっていることですか?それならそれはそういうことです」

 

「は?」

 

「紫たりえるから紫の色を頂いた。そういうことです」

 

質問した霊夢の方が更に頭に?マークを浮かべることとなった。

 

 

「出番を貰った、というのは魔理沙さん。これは……“私“は名雲玲亞の別人格だからですよ」

 

「ふーん」

 

「そーなのかー」

 

「なんだその程度だったの」

 

「はいそうなんですよ。って驚かないんですか!?」

 

「いやだって幻想郷だし、ねえ?」

 

霊夢の言葉に二人は頷く。はあ、と再び大きなため息を吐いて玲亞は西行妖を見上げた。

 

 

 

 

「(……しかしまあ、気にしないでくれるというならそれはそれで願っても無い展開か)」

 

ここでこの状態を詳しく喋るわけにはいかない。本体にーー自分自身に情報を流さない為にも。

 

 

 

「……まあ何はともあれこの異変だけなら、もう解決出来たような物です」

 

「「「?」」」

 

疑問符だけはタイミングがシンクロする三人、玲亞は一瞬で消えると、西行妖の遥か上空で準備を始める。

 

 

 

「物理限界の境界ーー突破。速度の境界ーー突破。地点指定、西行妖」

 

視認出来ない速度でスキマを潜り抜け、西行妖の真上でスペルカードを発動させた。

 

 

 

 

 

「越符『疾風怒濤の雷電突破』!!」

 

その勢いは正に、電光石火の如く。周りの弾幕を蹴散らす鋭い稲光を放ったかと思えば、境界を越え一瞬で別の場所へ。稲光を放ちまた別の場所へ。その動作だけ見れば今までの物(疾風迅雷の電光石火)と何ら変わりないが、しかしその基本速度が違う。結界の中の三人から見たらそれはほぼ残像を伴って見えた。

 

 

 

「はあっ!!」

 

しかしそれは下準備に過ぎない。放った弾幕は動き回りながらもその実、ある一定の場所に向かって動いており、そして玲亞はその場所の真上に向かった。

そして、助走をつけて文字通り光速で一点へと飛び込む。

 

「いっけえぇえぇええぇえぇ!!!」

 

ーーその場所とは、西行妖の上空。真上からまるで一つの大きな雷の様に体ごと降り注いだ。

ーー刹那、目も開けていられない程の閃光が飛んだ。咄嗟にその場にいた誰もが反射的に目を瞑った。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「………玲亞!?」

 

それからどの位経っただろうか。感覚としては十数秒にも感じられたが、その実数秒程度だったかもしれない。

三人が目を開け現状を確かめようとしたその時、既に異変は終わっていた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ーー西行妖の花弁は枝にも地面にも欠片も残されておらず、その根元には倒れる幽々子の姿しか無かった。

そう、“幽々子の姿しか無かった“。異変解決の立役者は、一人忽然と姿を消したのだった。







何故だ、急に主人公がチート化したよぅっ!?
はいどうもレオですよー

幽々子「またまた私よん」

えーっと今回は作中で触れなかった点をQ&A形式でしっかり(?)解説しようかと。











「瞳が紫になったのは何故かしら?」

あー、漫画などで良くある分かりやすい多重人格の見分け方ですね。ピンチに乗じて目覚める別人格って良くあるじゃないですか、そういう在り来たりなのが書いてみたかった!瞳の色にも一応理由はありますが、それはまあネタバレになるのでおいおい。



「なんかすごいチートだったわね?私一撃で倒されてるじゃない……?」

それはもうなんか……色々すいません。いやゆゆさまはもう十分実力発揮したしそろそろ良いかなぁって。いやすいません正直玲亞が苦戦しまくってる性でこれどう倒そうかなぁって困り果てたんですはい。ルナティックになんてしなきゃ良かった。


「自機三人+主人公がいるんだから勝てるはずないじゃない、私?」

それはあれです、正直言って設定ミス←
咲夜さん到着させなきゃマズイなーとは思ってたのでどうにか出したんですけど、それで言えば魔理沙や霊夢もそんに到着に時間がかかる筈無いので、結果的に四体一に。ちなみに今更ですが、玲亞が夢と現の境界をたゆたってる間は咲夜さんが一人で頑張ってました。


……ていうかそもそも四体一って完全にスペルカードルール違反じゃね?って思ったんで玲亞以外近付けないことにしちゃいました。四体一とかボムの乱発で勝てるよごり押しだよごり押し。最後近づける様になったのは一応理由があったり無かったり。

「どっちよ?」

ありますね。ああ後玲亞の別人格の性格があんな変なのなのにも理由はありますよ?まだ言えませんけどね!←

「結局隠し事ばかりだけど、このコーナー意味あった?」

ある……筈←

ではでは、今回はこの辺で失礼しますよっ

「じゃあね〜♪」


























……ところで幽々子さん、後書きだけで一話分近く書いてるんですがそれは

「この小説では常識に囚われてはいけないのよ♪」
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