日の一。猫派か犬派で言ったら猫派かな?
「―――ん」
目を覚ますと、そこは布団の中だった。そっか、確か昨日契約の後光に包まれて……ん、どうなったんだっけ?
まあいいか、と思い寝ぼけ眼を擦りながら立ち上がり、台所に向かう。
「お、早いな。おはよう」
「おはようございます」
台所では、藍さんが割烹着を着て朝食を作ろうとしている所だった。
「どうだ?良く眠れたか?」
「ええ。寝過ぎたぐらいですかね?」
「あー、そうだろうな。丸一日寝る、っていうのは紫様でも無いからな」
「……え、丸一日!?」
意外な数字に戸惑う。今が朝の五時半だから、えーと……何時間寝てたんだろう……
「しかも契約が完了した瞬間、急に倒れたからな。色々心配したぞ?」
「……なんか迷惑かけちゃったみたいで、すいません」
「まあ別に大丈夫だよ。後輩の面倒をみるのも、先輩の務めだからな」
先輩後輩というワードに一瞬戸惑ったが、それが紫様の式になった順番だと気づき、納得した。
「……あ、そういえば。玲、お前随分緩んだ顔で寝てたけど、何か幸せな夢でも見てたのか?」
――夢?そんなの見たかな……
「いえ、多分見てないと思いますよー。そもそも僕、夢とか見ない方なんで」
「夢を見ない方って……なんだそれ」
「そもそも夢を見たことがないんですよねー、どんな感じなんですか?」
「夢を――見たことが無い?」
藍さんはきょとんとした顔で僕の方を見た。
「――夢か、うーん……フワフワとして、なんか良いものだぞ?時々怖い物もあるがな」
頭をポリポリと掻きながら藍さんが言った。夢を見たことがないって珍しいのかな?
「――っと、そんな話をしている場合じゃなかった」
藍さんが急に冷蔵庫を開いて食材を取り出したり、せわしなく動き始めた。
「紫様の朝食の用意をしなきゃ……」
「あ、それ僕がやりましょうか?」
「え?あ、そうか。玲は料理が上手いのか」
それは勘違いなんだけど、まあ料理は好きだし人様にお出し出来る位の腕前はあるつもりだ。
「じゃあお願いしようかな」
「りょーかいですっ」
「私はまだ少し仕事があるから、朝ごはんはよろしくな。あ、紫様は多分昼頃まで寝てるから三人分でいいからなー」
「はーい。………ん?三人?」
そんな疑問を口にした時には、もう藍さんはどこかに行ってしまっていた
「……じゃあ台所に行くか」
朝ごはんは和食でいいかなー、なんてことを考えながら部屋を出た。
ーーーーーーー
「よーし、出来たっ」
今日の朝食はご飯、味噌汁、豚肉のしょうが焼きに玉子焼きというごく普通の物になった。
「わー、美味しそうですね♪」
「そうでしょー。って誰っ!?」
「わっ!?」
急に後ろから声をかけられて驚いてしまった。振り向くと、そこには猫耳の少女がいた。
――あれ?何処かで見たことがあるような気が―――
「あ、あなたが玲亞さんですか?」
「う、うん。そうだよ」
「あ、あの私は藍しゃまの式で橙っていいましゅ!!」
あ、噛んだ。橙ちゃんは少し恥ずかしそうに目を反らした。なんか可愛い。
「藍さんの式?」
「はい。私は藍様の式なんですっ!」
ニコッと笑う橙ちゃん。元気一杯だなー。
「あ、もしかしてこのご飯は玲亞さんが作ったんですか?」
「うんそうだよー」
「とっても美味しそうですね♪」
「そ、そう?」
自分を褒められるって、結構照れるなぁ。なんて思った。
「じゃあ、藍さんを呼んできて朝ごはん食べちゃおっか。場所は分かる?」
「藍様の居場所ですか?分かりました!呼んできます!!」
元気よく台所を後にする橙ちゃんの後ろ姿を見送り、ふとつぶやく。
「……なんか、あんな妹がいたら良かったなぁ」
気づいた時には既に一人。自力で生きていくしか無かった。
「橙ちゃんが妹だったら、藍さんは姉で、紫様は……母?」
自分で想像してちょっと笑ってしまった。母としての責任を何一つ果たさなそう。
「もう、失礼ね」
「うぇっ!?」
いきなり現れたのは、やっぱり紫様だった。
「いや……その、家事とかやらなそうだなぁ、と思って―――ていうか紫様、ナチュラルに心読まないで下さい」
「え?普通に口に出てたわよ?」
え…そうだったの!?なんか恥ずかしいな……
「あと、私は家事なんて完璧にこなせるわよ?なんなら昼ごはんは私が作ってあげてもいいくらいよ」
余程自信があるのか、不敵な笑みを浮かべている。
「まあ貴方がいるからやる必要が無いのだけれど」
「いやー、そんなことないですよ?食べてみたいなー、僕。紫様の手料理を」
チラッと横目で紫様を見た。
「……今日はちょっと忙しいから無理かしらね」
「何が忙しいんですか……全然暇じゃないですか」
「いや、ほら、色々あるじゃない。やることが。まずは神社に行かないと……」
なんで神社?と思ったけど、お腹も空いてるし早くご飯を食べたいからスルー。
「分かりましたー……あ、マズイ」
気づいてしまった。自分のミスに。
「え、どうしたの?」
「朝ごはん、三人分しか作ってない……!」
誰が朝ごはん抜きになったかは、ご想像にお任せします☆
テスト期間って最高ね!どうもレオです。
魔理沙「遊んでていいのか?普通の魔法使い、霧雨魔理沙だぜ」
いいんです。テストなんか無くったって、僕達は生きていけるじゃないか……!
「あー?現実逃避か?」
や、テスト期間ぐらいじゃないと友達と遊べないんですよね。部活が忙しくて。
「お前に付き合わされてる友達が可哀想だぜ」
それを言わないで下さい!今日はこの辺で!
「この後書きの存在意義が疑問だぜ」