やはり比企谷八幡の掃除の仕方は間違っている。(改訂版)プラス由比ヶ浜結衣の場合   作:眠り羊

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由比ヶ浜結衣の場合③

席について姿勢を整えるとゆきのんが返事をした

「どうぞ」

 

可愛い声とともにドアが開く

「失礼しま~す」

 

入って来たのは一年生で生徒会長兼サッカー部マネージャーのいろはちゃんと三年生で前生徒会長のめぐり先輩だった

さっきまでの動揺を抑えて二人に挨拶をする

「いろはちゃんやっはろー、めぐり先輩こんにちは」

 

笑顔のいろはちゃんが可愛い仕草で手を振った

「あ、結衣先輩こんにちは~」

う~ん、いろはちゃん可愛いなぁ・・・私もあーゆー風に手を振ったら可愛く見えるかな?

・・・似合わなそうだから辞めよう・・・

チラリとヒッキーを見ると何かげんなりしてる?

クリスマスイベントの時いろはちゃんの荷物を持ったりして仲良さそうだったんだけどなぁ・・・胸が少しチクリと痛む

 

めぐり先輩を見るとまたヒッキーの名前を思い出せないでいた

「由比ヶ浜さん、雪ノ下さん・・・えーっと」

声をかけて教えようとした時めぐり先輩がヒッキーの前まで歩いて行き顔を近づける

 

ちかっ!てかヒッキーまた照れて鼻の下伸ばしてるし!ぶー!私にはそんな顔してくれてないような気がするんだけど!いろはちゃんもめぐり先輩も可愛いもんね!・・・はぁ

 

「あっ、比企谷君!こんにちは」

やっとのことで名前を思い出し、めぐり先輩が笑顔になる。

守りたいあの笑顔!・・・たはは・・・あの笑顔は反則だよね・・・

 

「うっす」

 

「こんにちは」

ヒッキーとゆきのんが少し遅れて挨拶をした

 

いろはちゃんもヒッキーとゆきのんに手を振っていたんだけど何の反応もなかった

 

いやっ!二人とも手を振り返すなりなんなりしようよ!

 

私は二人の反応に困りながら様子を見守っていたのだけれど、少し経つといろはちゃんが頬を膨らませて拗ねてしまった

ご、ごめんねいろはちゃん・・・

 

「それで、今日はまた生徒会で何か問題でもありましたか?」

ゆきのんが本題に入るようにめぐり先輩を見て話を促す

 

めぐり先輩が手と首を振り否定を表すと、いろはちゃんが機嫌を直して説明した

「あ、今回はそういうことじゃなくてー」

「ほら、今日って前々から学外清掃をするって決まってたじゃないですかー?」

 

学外清掃???指を顎に当て考えたけれど覚えが無い

ヒッキーを見るとヒッキーもこっちを見て・・・目が合ったような気がした・・・一瞬心臓が跳ねて頬が熱くなる

 

「ふぅ」

ゆきのんの呆れの込められた溜息が聞こえ現実に引き戻される

「先週あたりから有志を募っていたと思うのだけれど」

流石にゆきのんは分かっていたようだ

 

「そうなんですよー、まぁ私が発案したわけじゃないんですがークラス担任から連絡されてるはずですよー」

やる気なさそうにいろはちゃんに言われたがやっぱり思い出せない・・・まぁいっか!

 

「だめだよー?日頃近隣の方々にはお世話になってるし、それくらいは考えないと、ね?」

めぐり先輩がいろはちゃんに言ったのだろうけど、私が申し訳なくなる・・・す、すみません・・・

 

いろはちゃんもいろはちゃんで考え直したのか笑顔で頑張るような仕草をする

うん、いろはちゃんは素直で良い子だ

 

めぐり先輩が不安そうな顔で言葉を続ける

「それで今回あまり人数が揃わなくって、出来れば奉仕部も参加して貰えればと思ってね?ダメかなぁ?」

 

ゆきのんを見ると少し考える表情をして言った

「それは奉仕部への依頼ということでしょうか?」

めぐり先輩は答えず、いろはちゃんが笑顔でゆきのんを見る

「依頼ってゆーことならやってくれるんですかー?」

 

「いいえ、残念ながらこの部は学校行事に従事する事を主旨とした部ではないので」

ゆきのんが即答した

「ですよねー」

といろはちゃんも即納得していた

えぇー、手伝ってあげないんだ!?しかも即納得しちゃうんだー!?

まぁ奉仕部は悩んでる生徒の背中を押す的な役割の部活だから学校行事は関係ないか・・・

個人的には手伝ってあげたいけど、どうせやるならゆきのんと・・・ヒッキーと皆一緒にが良いな

ヒッキーを横目に見るとさも当然のように見ていた

 

「まぁぶっちゃけ人数の確保は生徒会役員が各部から数名ずつ募るというかたちで今動いているので、何とかなると思うんですよー」

なんだ、ちゃんと人員の確保はしてたんだ、あれ?でもそうすると奉仕部からも出すのかな?

と考えているとヒッキーがその疑問を口にしてくれていた

 

「なら問題ねーじゃねーか、それともあれか?各部から数名出して貰うからうちも出せって言いに来たのか?」

「いえそれもどうせ通らないだろうなーと思っていたので」

あれ?何で通らないの???

私は不思議に思っていたがいろはちゃんは話を続けた

 

「そう思っていたんですけど、平塚先生が「奉仕部への依頼としては通らないかもしれないが、比企谷個人になら小さな借しを作っておいたのでやってくれるだろう」と言われたので来ました。」

「それと平塚先生は、「まぁ彼ならそんな借りがなくても手伝ってくれると思うがね」とも言ってましたよー」

へー、ヒッキーが誰かに貸しを作るとか珍しい

ヒッキーを見るとギクリとした表情をしていた・・・

 

いろはちゃんが楽しそうな笑顔でヒッキーに近づき立たせようとする、あれ?いろはちゃん凄い楽しそう・・・心がざわつく

「せーんぱい、じゃー行きましょうか」

「いやまて、確かに目薬は貰ったが、そしてその時奉仕部活動がんばりたまえ、とも言われたが・・・」

 

それでも中々立とうとしないヒッキーにいろはちゃんが腕を両手で掴み脇に挟んで強引に立たせようとした。

 

大胆過ぎる!

「いろはちゃん!?えー(ヒッキーとくっつきすぎじゃない!?)!えー(やっぱりいろはちゃんとヒッキークリスマスイベントで何かあったんじゃないの!?)!」

()の言葉は私の憶測なので言わずに言葉を飲み込んだ・・・気になる・・・そしてヒッキーやっぱり鼻の下伸ばし過ぎ!

 

とゆきのんが机を両手で軽く叩き立ち上がった

パン!という音が小さく部屋に響く

 

その音と共にいろはちゃんの動きが止まる。ゆきのんを見るといつも以上に冷静な表情をしていた・・・ちょっと怖い

「一色さん少し待って貰っていいかしら?」

「とりあえず彼の手を離して貰っていい?」

 

そうそう!とりあえずヒッキーの手を離そうよ!うんうんと私は頷く

 

「はーい」という軽い返事の後いろはちゃんがヒッキーの手を離した

 

ほっ・・・良かった・・・ってこれじゃぁ私単に嫉妬してただけだよね・・・うぅ

 

ゆきのんがめぐり先輩を見ながら言葉を続けた

「一つ疑問があるのだけれど・・・一色さんが来た理由は先程ので理解したけれど、城廻先輩は何故部室に来られたのですか?」

 

あれ?それはいろはちゃんの付き添いでじゃないのかな???

 

「えー、それは私がまだ信用されてないだけだと思うんですけどー」

いろはちゃんがシュンとする

あ、そっかこんな簡単な事に付き添うとかおかしいもんね・・・まだめぐり先輩にとっては頼りないのかなぁ?

と私も少しうな垂れる

 

「え?ちがうちがう、そんなこと全然ないよ、一色さん一年生なのに良くやってると思うし、たまに危ない時もあるけどね」

そんないろはちゃんを見てめぐり先輩が笑顔で答えた

それを聞いていろはちゃんが「そうですかー」と明るい表情になった

 

良かった~、いろはちゃんちゃんとめぐり先輩に信頼されてるんだ

うんうん良い話だ!と私は頷いた、ヒッキーを見るとヒッキーも良い話と思ったのか、うんうんと頷いていた

 

「やっぱり流石だね雪ノ下さんは」

「いえ、それくらいは誰でも考えると思いますので、それに城廻先輩の来た理由までは判らないですし」

 

あ、あははは・・・全然考えてなかったや・・・ゆきのんはやっぱり凄いなぁ

でもそうするとめぐり先輩の理由って???

 

「私はね、さっきも言った通りだよ、出来れば奉仕部も参加して貰えればと思って来たんだ」

めぐり先輩が困ったように言った

 

あ~さっき言ってたもんね!でも・・・

ゆきのんが冷静に聞き返す

「先程人数は何とかなるとのことでしたが?」

だよね???

 

めぐり先輩が躊躇いがちに口を開く

「これは単なる私の我侭なんだけどね、学校の行事にはなるべく生徒会はもちろん、奉仕部も参加して貰いたいと思ってるの」

なんでだろう?と思うとゆきのんが聞き返した

「何故です?そんなに今の生徒会が頼りないですか?」

そーゆー理由で!?

そっといろはちゃんを見ると涙目だった・・・あはは・・・

 

「生徒会は・・・不安は無くは無いけれど、さっきも言った通り一色さんを初め皆良くやってると思うから大丈夫だと思うよ」

良かった違う理由みたい、だとすると何で?

 

「そういうことじゃなくてね、本当に私的な事なんだけれど、比企谷くんには話したことあったよね?」

むむ、何でヒッキーだけ知ってるの!?めぐり先輩と仲が良いのかなぁ??でもその割にはさっきも名前うる覚え・・・じゃないやうろ覚えだったよね???

「私が卒業した後学校に遊び来た時に、生徒会と奉仕部のみんなで、あの時比企谷君最低だったねとか、あの後比企谷君が最低な事したんですよーとか語り合いたいから。あはははは」

 

めぐり先輩そんな事を思っていたんだ、それはそれで楽しそうかも

とつられて私といろはちゃんも「あははは」と一緒に笑った

 

でも私はヒッキーの最低な行動がヒッキーの自己犠牲による他者への救済からくるものだと知っている

だからそんなことは私とゆきのんが、ううんゆきのんが止めないとしても、私が絶対させないと心の中で誓っていた

 

「分かりました、とりあえずは今回の依頼お受けします、良いかしら由比ヶ浜さん?」

「比企谷君が奉仕部の代表だと思われると迷惑なので」

ゆきのんが言い訳と共に私に同意を求める

私は元から皆とならばやりたいと思っていたし頷いた

「うん、私は全然おっけー」

 

そんな様子にめぐり先輩はほっとして「ありがとう」とお礼を言っていた

 

ヒッキーを見ると何かぼーっとしていた

???

ゆきのんがぼーっとしてるヒッキーに近づく

「比企谷君は・・・元々了解をとる必要は無いわね」

 

まぁヒッキーは貸しを返さなきゃいけないもんね

その後ゆきのんがヒッキーに何か言ってるようだったが聞き取れなかった

もしくはそう見えただけで、何も言ってなかったのかもしれない

 

「それでは先輩、先に外で待ってますね」

そう言っていろはちゃんとめぐり先輩は部屋を出て行った

 

「さて、じゃー俺も」

 

「あれ?ヒッキー荷物持ってどこ行くの?あーまさかサボり?」

「トイレでジャージに着替えてくるんだよ、何お前、俺の裸見たいの?このビッチめ」

 

荷物を持ってヒッキーが部屋を出ようとしたのでサボりかと思って引き止めたら着替えだった・・・

そーだよね、制服じゃ学外清掃しないよね・・・たははは・・・って

 

「ビッチ言うなし!別にヒッキーの裸なんて・・・」

裸と自分の口に出した所でヒッキーの裸姿を想像してしまった・・・顔が熱くなっていくのを感じる

えーっとえーっと・・・

 

「・・・まさん・・・由比ヶ浜さん」

ゆきのんに身体を揺すられて我に返るとヒッキーは既に居なかった

「え・・・あれ?ゆきのん?」

 

ゆきのんがこめかみに手を当てて青い顔で溜息をついた

「由比ヶ浜さん妄想するのは勝手だけれど着替えを済ませて外に出てからの方が良いと思うわよ」

若干・・・いや凄くゆきのんが引いていた

 

「ち、ちがうのゆきのんそうじゃないの!」

「ふぅ~分かったから着替えなさい、比企谷君が荷物を置きに戻ってくるわよ・・・まぁ裸では無いでしょうけれど」

ゆきのんがクスッと笑う

 

「だ、だから違うの~~~~!」

 




ふぅ・・・一時はデータが消えてやる気がだだ下がりましたが、なんとか書けました・・・バックアップ大事!

アニメ二期も順調に面白いし、いろはすも順調に黒かったです(笑
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