D.GrayMan~聖剣使いのエクソシスト~   作:ファイター

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修正しました。
不自然な箇所で文章が途切れて読みにくかったと思います。

投稿する画面ではなんともなかったのですが、仕様が変わったのかな?


戦闘開始in箱舟―その2

 

 

「黙れ」

 

 

 

そう呟いた瞬間、アーサー・ペンドラゴン元帥が変わった。見た目から、雰囲気まで全てが変わっ。何時だったか、千年公から聞いたことがある。イノセンスは、エクソシスト次第で進化するモノだと。だが、それはエクソシストになって間もないビギナーに起こる現象で、決して元帥の様なベテランに起こる現象ではない。否、起こっていい現象ではい。なぜなら、それはエクソシストにとって一つの壁を乗り越えるのと同じだからだ。アーサー・ペンドラゴンから噴き出ている黒い煙が晴れたらどうなるのか解らない。

 

 

 

故に、警戒した。

 

 

 

エクソシストで最強クラスのアーサー・ペンドラゴンが一つの壁を乗り越えればどうなるのか。散々挑発してなんだが、後悔した。こんな感覚は久しぶりだ。自分が死ぬ可能性のある戦場。首筋がピリピリとする感覚。震えている手は、武者震いか、あるいは―――。

 

 

 

「怖いねぇ、イノセンスってのは」

 

 

 

煙が晴れてきた。いや、違う。アレは煙がアーサーに吸い込まれている。冷や汗が流れ出る。

 

 

 

「ロード、少し離れてろっ!」

「もう、なにしてくれんのよティッキー」

 

 

 

ロードが消える。エクソシストの少女は残されているが、そんな事は知ったこっちゃない。こちとら命の危険を感じてるんだ。これ、後で千年公にドヤされるんじゃないか?ターゲットでもないアーサーを殺す。それはいい。だが、それによって被害が及ぶとなれば千年公は怒るだろう。本来ならアーサーを殺すのは千年公だからだ。俺達でもなく、千年公が動く。これが意味するのは破壊の二文字だ。例えば、俺がクロス・マリアンと戦ったとしよう。負ける気はしないが、それでも深手を負うだろう。なら、千年公が戦えばどうなるのか。俺はこう思うね。千年公は負けない。

 

 

 

そう思考して、眼前のアーサーを凝視した。煙が晴れたのだ。エクソシストとは、ムカつくが聖職者だ。だが、

 

 

 

――禍々しい

 

 

 

何だその恰好は。

 

 

 

――これが聖職者?

 

 

 

ふざけるな、これはそんな生易しいもんじゃない。

 

 

 

――イノセンスは、一体なんなんだ

 

 

 

お前の持つ剣は、そんなにも黒かったか?

 

 

 

瞬間、目の前が爆ぜた。

 

 

 

赤色。黒色。朱色。黒色。紅色。漆黒。

 

 

 

「グがぁあッ!?」

 

 

 

斬られたと知覚する前に背中に衝撃が走った。

 

 

 

「一体なにが……ッくそ」

 

 

 

そして気づいた。さっきまで立っていた所にアーサーが立っていて、俺は吹き飛ばされている。それだけ。ただそれだけの事だけなのに。こうも差が生まれる物なのか!足が震える。目が霞む。それでも立ち上がる。立ち上がらなければ、ならない。俺がふっかけた喧嘩だから。そして、アーサーをしっかりと見た。

 

 

 

顔の造形はなんら変わりない。無表情ながらも、精巧な顔をしている。だが、その眼は見ることが出来ない。黒いバイザーを付けているからだ。青い騎士服に銀色の甲冑はどこにもなく、全てが黒に染まっていた。そして鼓動を繰り返すかの様に轟いている赤い血管の様な禍々しい線を帯びている。放つ殺気は、今までの物よりも遥かに痛々しく純粋な恐怖を呼び起こされる。ありえない。それは、その恰好は最早エクソシストなんかじゃない。もっと別の存在だろう?なぁ、アーサー。

 

 

 

「卑王――――」

「おいおいおい、冗談だろ?」

 

 

 

剣を肩に担ぐようにして構えた。剣からは禍々しい黒い光が溢れている。いいや、溢れているだなんて生易しいもんじゃない。まるで泥の様だ。

 

 

 

ははっ。笑っちまうぜ。斬撃による胸部の裂傷。それによる出血。足が震え目も霞む。こんな状態でアーサーの大技を躱せ?無理だ。なら、受け切るしかないだろう。上手くやれば受け流すことも可能だろう。

 

 

 

「――鉄槌」

「ティィィィィィィズゥゥゥゥゥゥゥゥ!!!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

凄まじい轟音と共に一部が崩壊した箱舟を見た千年伯爵は、完全に箱舟の破棄を決定。ティキ・ミックを回収する一方でアーサー・ペンドラゴンとサーシャ・ペンドラゴンの追撃にかかるも失敗。完全に見失い箱舟の内部から逃げられてしまう。

 

 

 

黒の教団側では、エクソシスト狩りによる被害によりエクソシスト及びファインダーの多数の死者を確認。代表エクソシスト、ケビン・イエーガー元帥。代表ファインダー、レイン・ココット。以下数百名に及ぶ死者。

 

 

 

そして――

 

 

 

――行方不明者、アーサー・ペンドラゴン元帥。サーシャ・ペンドラゴン。

この二名に関しては各エクソシスト部隊から一名を選出して捜索にあたっている。また、新聞等の情報機関に顔写真を載せ情報を収集している。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「…………ファッ!?」

「嫌な事件だったね」

「おい」




短いけど、二つ投稿したらいいよね(笑)

暇だろうな―、と思っていた夏休みでしたが予想以上に忙しい日々でした。
では、次の投稿はいつかなーw

ハーメルンでD灰の小説がいくつか増えましたね。いィ。いい!
とか言いつつも色々と二次創作を書きそうになってしまう今日この頃。最近じゃ、終わりのセラフとか、紅の世界に日常の登場人物とか入れたら面白そうだなとか思ってみたり。主人公が切嗣だったとしても面白いよね。

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