問題児たちが異世界から来るそうですよ?箱庭超コラボ〜Chaos〜   作:エステバリス

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死んだ魚のような目で深夜テンションで執筆を続けると作者はこうなる→竜胆くんをいじめたくなる。

そんな九限目。




九限目 母親との生殖と書いてクソ野郎と読む

 

これは二人の少年少女のメールによるやりとりである。

 

宛先: 春日部 耀

件名:ちょっとおおお!?

本文

聞いてないんだけど!?ねぇ俺聞いてないんだけど!?

 

 

宛先:高町 竜胆

件名:無題

本文

どうしたの?

 

 

宛先:春日部 耀

件名:どうしたもこうしたもないよ!

本文

どうしてあの時自分がその飛鳥と一緒にやってるアイドルですって言わなかったのってことだよ!今朝偶然オリコンチャート見てお姉に味噌汁吹くところだったよ!?

 

 

宛先:高町 竜胆

件名:無題

本文

だって聞かれなかったもん。それに知らない方が変に気負わないと思ったから。

 

 

宛先:春日部 耀

件名:反論できない……

本文

いやまぁ確かにそうだけどさ……

 

 

宛先:高町 竜胆

件名:無題

本文

そうだ。こうして連絡しちゃったんだし今度の土曜日遊ぼうよ。

 

 

宛先:春日部 耀

件名:唐突じゃない!?

本文

なんで今までの文脈で突然そうなるの!?……まぁ構わないけど。

 

 

宛先:高町 竜胆

件名:無題

本文

じゃあ決まりだね。集合場所とかは追って決めよう。

 

 

 

◆◇◆

 

「最近リンちゃんの様子がおかしい」

 

竜胆のいない生徒会室。竜胆が「ちょっと今日は早めに帰らせてもらいます」なんて彼らしくもなく仕事をほっぽり出して部屋に戻って行って少し経ってから一輝が両肘を机につき、組んだ手を顎元に持って行きながらなぜかグラサン掛けてそう言った。

 

因みにそんなわけで現在竜胆に代わり彼と呉羽と同じ人間の命が仕事をしている。恨むなら2人と同じ人種であった己を恨めとは会長の弁。そもそも文化祭目前なのであんまりサボれない状況なのでサボられたのが痛手だったのだろう。

 

「どーしたのかいちょーさん……そんならしくもない本当に組織のトップみたいなポーズして」

 

「だいたい竜胆が変って……アイツ元から変なヤツだろ。やたら不運だし女子力高いし男の癖に巨乳だし」

 

「いやいや、俺が言ってるのはそういう外見的な話じゃない。最近どこかぼーっとしててな……仕事にも身が入ってない。あの生真面目で有名な、歴代生徒会の真剣な判断の下当選した枠の中で特にクソ真面目なリンちゃんがだぞ?これがおかしくないと言えるのか?」

 

「……言われてみれば」

 

「でもさ、私リンちゃんにはたまーにでもいいからこのところみたいに遊んでてもらってもいいと思うんだよね。ほら、ウチの生徒会って基本はーくんとリンちゃんが仕事してるじゃん?」

 

「そのうち八割はかいちょーさんとリンくんの喧嘩でめっちゃくちゃになるからボクが全部やり直してるんだけどね……」

 

もしかして一番休みが必要なのは呉羽なんじゃないのだろうか。

 

「それよりだ。流石にあのリンちゃんがこのまま、てのはこれから色々と面倒だ。主に承認のハンコ押すだけだった俺の仕事量が増える。だから……」

 

「「「だから?」」」

 

「この4人とプラスα何人か連れて今度の土曜日リンちゃん尾行しようぜ!」

 

こうして事件が始まったのだった。

 

◆◇◆

 

「え?竜胆クンの尾行?面白そうだね」

 

「じゃあ僕も。絶対面白そうだし」

 

健太と光が、

 

「竜胆の尾行?なんで俺が「いざちーいこーぜ!おねーちゃんとしては気になる話題ですなぁ!」いやだからなんで俺が……」

 

夜子と鈴蘭が、

 

「それは俺も気になるな」

 

「私もついてくよ。なんか面白そうだし……」

 

凍夜と琉璃が、

 

「そう言えば俺達アイツの尾行手伝ったよな」

 

「じゃあアイツも尾行しよーぜ」

 

明と修也が、

 

「俺達はパス。部屋で酒でも呑んでるよ」

 

「竜胆が女と遊んでるに3,000円」

 

「とことん親父臭いわねアンタら……まぁ私も呑むけど」

 

悟と皐、紅葉は断って……

 

「私パス。男尾行しても変なの見せられるのがオチよ」

 

「じゃあ私も」

 

「流石姐御……」

 

華蓮とレイラもパス。

 

「リンっちの尾行?どーする七夕?」

 

「正直僕はどれでも……花音が行くっていうんなら僕も行くけど」

 

「私も七夕次第かな」

 

「リア充爆発しろ」

 

花音と七夕は爆発して……

 

「僕は仕事あるから離れられないけど、あんまり騒ぎは起こさないでね」

 

「先生とのお約束だからね?」

 

五月雨先輩と真琴先生はお仕事。

 

「私はぁ、リンちゃんのかわいぃ〜ところを見れればなんでもいいですよぉ?」

 

「じゃあ俺もついてくかな。やることないし」

 

「あ、僕も」

 

葵と吹雪(お兄ちゃん)、立月が同行して……

 

「僕……ですか?……遠慮しときます。絶対嫌な予感するんで」

 

「ィハハハ!ってわけだ。悪りぃがオレと昴はナシってことでよろしくなぁ」

 

昴が逃げて夜雷がそれに便乗……

 

「僕ですか……僕はちょっとその日は人と会う約束を。あ、別に女性とかじゃないですよ!ただの恩人です!」

 

奏がはぐらかして。

 

その結果。

 

一輝、呉羽、夏凛、命、健太、光、明、修也、夜子、鈴蘭、葵、吹雪、立月、琉璃、凍夜という果たして尾行と呼べるのか謎な人数が参加するこもになったのだ。

 

◆◇◆

 

「おい、改めて見たが……なんだこの人数。絶対尾行の人数じゃねぇだろ」

 

当日人数を知らされずに集まったメンバーから開口一番夜子がそう言った。実際そうだからしょうがないのだが。

 

「いやー、アイツも誘おうコイツも誘おうってやってたらいつの間にか……これでも半分くらい断られたんだぜ?」

 

対する一輝は悪い悪い、と悪びれてない。

 

「これで半分って多すぎだろ……」

 

「じゃあ俺達含めてだいたい30人くらい誘ったってことか?」

 

「そーそー」

 

「バカじゃねぇの!?」

 

あまりにもあっけからんと言ってしまう一輝にさすがのメンバーも声を荒げる。だがこれくらいやらないと桃水原の生徒会長なんて肩書きだけの存在になってしまうほどこの高校とここの生徒会がぶっ飛んでるのもまた事実であって。

 

「それよりも……見ろ。リンちゃんがそわそわしだした。これはまさか……人、それも異性を待っているというのか?」

 

「な、なんですとぉーう!?お、おねーちゃん許しませんよ!そんなどこの馬の刺身とも知れない女に!リンには私というおねーちゃんがいるのに!」

 

「馬の骨な」

 

鈴蘭の大真面目なボケを夜子がナチュラルに返していると、すぐに竜胆は顔を尾行組からは見えない壁の向こうに目を移し、そこに少し歩いていく。

 

「しまった───!」

 

「見失う前になんとしても追わねば……あの様子だとそう遠くへは行っていないは───!?」

 

憎々しげに呟く修也。だが次に修也が見たのは衝撃的な映像だった。

 

「……なん、だと……!?」

 

「どうしたんだ修也!?俺達が混乱している間に何を見た!?」

 

「竜胆……アイツ」

 

「竜胆がどうしたんだ!?」

 

「あぁあああ……帽子とメガネ、あと普段どの番組出ててもショートパンツでスカート履いてる姿に違和感があったから一瞬気づかなかったが間違いない。アイツ───春日部 耀とデートしてやがるッッッ!!!」

 

「「「なっ……」」」

 

「「「んだとォーッ!!?」」」

 

一部の男性陣、その名も春日部ファン'sに衝撃走る。まさかあの、アイドルどころか女に無頓着なハズの竜胆が、そのアイドルとデート。

 

これは、決定的なスキャンダルだ。

 

「ふざけやがってええええええ!!!」

 

「いくらヒロインぶっても所詮アイツも肉欲に塗れた男なのかァァアアアア!!!」

 

「Mother Facker!!」

 

「↑のセリフは母親との生殖と書いてクソ野郎と読むからな!!」

 

「塗り潰す

徹底的に

塗り潰す

健太、心の一句」

 

「普段はあんな紳士ぶってて本性はそういうヤツだったのか!失望したぞ!!」

 

あーだこーだぶっ殺してやるだのと超物騒な会話が聞こえてくる。その騒ぎをそこは流石生徒会長。「バカモン!」という国民的長寿アニメばりに叱って止める。

 

「このバカチンがぁ!いいか!人という字はなぁ、人と人が支え合ってできるんだよ!だが今のお前らはどうだ!?憎しみのままにリンちゃんをコロスことだけ考えて……そんなお前らは腐ったミカンだ!腐ったミカンは周りも腐らせる!このままだったらメンバー全員でリンチなんて目も当てられないことになるぞ!」

 

「だが会長!俺達はこれを黙って見過ごすわけにはいかねぇ!それとも黙って見過ごせと言うのか!?」

 

「そうは言ってない……」

 

「だったら!」

 

「だからさ、こんな面白そうなこと陰湿に楽しく妨害してやろうZE☆」

 

「「「なんだ、会長ってやっぱ天才じゃん!」」」

 

夜子と呉羽、命の3人は竜胆の行く末を案じ、思わず合掌してしまった。

 

◆◇◆

 

「あ、竜胆が愛用してたコップが割れた」

 

「なんだか不吉ね……彼基本不運だから、より一層不安になるわ」

 

「真琴せんせー、五月雨せんぱーい、割れ物の処理の方お願いしていいですか?」

 

「はいはーい、待っててね」

 

「五月雨ちゃん、任せたよー」

 

「あら、竜胆の愛用していた包丁に皹が入ってるわ」

 

「あ、竜胆に作ってもらった靴紐が切れた」

 

「「「……………………」」」

 

「「「………なにがあったか知らないけど、死なないよね?」」」

 

哀れ、1分満たずで本人のあずかり知らぬところでさえフラグをバンバン立てまくる竜胆であった。

 

◆◇◆

 

「ビクゥ!?」

 

「どうしたの竜胆?」

 

3分の1が飲まれている選ばれたお茶を口から離して耀は竜胆に聞いてくる。だが竜胆もその怖気の正体をおぼろげにしかつかめていないらしく、あやふやな言葉でなんとか説明しようとする。

 

「い、いや……なんだか今俺の与り知らないところで何本もヤバいフラグが建てられたような気がして……」

 

「……寒気でもするの?熱?」

 

わけのわからないことをのたまる竜胆に耀は互いの額を当てあって竜胆の体温を確認しようとする。勿論素だ。

 

「ちょ、ちょっと春日部さん……これはスゴい恥ずかしいし周りから見ると絶対色々と勘違いされるって……!」

 

「勘違いされてもいいように変装してるんだから問題ないよ」

 

実際問題大有りなのだが、壁側から建物が崩れるくらいドンドンという音が聞こえる。中にはバゴォンとかシャレにならない音も鳴ってるし。

 

「おのれ腐れノンケの優男めええ!!」

 

「今すぐにでもその顔をぶん殴ってやりたい……!」

 

「友達が好きなアイドルと仲良くしてるだけでこの惨状……ヤバいだろこれ」

 

「で、でも彼らの怒りもある意味もっともなわけで……」

 

えーと、と命、立月、夜子の3人がなんとかフォローしようと頑張る。さすがに友人が友人に殺されるのだけはみたくないのだろう。

 

「まだだ。爪を研ぐんだ。獅子とはウサギを狩るにも全力……下調べもしているものだ。つまり、お前達のフラストレーションが極限まで溜まった瞬間こそがアイツをリア充から非リアの道へ叩き落すことこそが最もスッキリする瞬間なんだぜ?」

 

そして煽る生徒会長。陰湿で楽しい妨害とはもしやこのファン共含むでやっているのだろうか。

 

「くっそおおおおお!!」

 

「絶対殺してやるからな……!絶対だ!」

 

バゴン、バゴン、と壁にめり込むパンチ。最早壁メリの領域だ。

 

幸い、ある程度距離があったので別に超すごい聴力を持っているわけでもない2人にはその音は一切聞こえなかったが、その間にも竜胆は常に怖気が立っている。

 

「なんなのこの感覚……周りからすごい、殺されるような目で見られてる気がするんだけど……」

 

「大丈夫?よかったらメンタル行く?」

 

「俺は精神病患者じゃないですよ!?」

 

謎の恐怖感に駆られて少し喉が渇いてくる。竜胆が近くに自動販売機かコンビニがないかと見ていたが、それも見当たらない。

 

「うう……水もない」

 

「……はい、お茶でいいなら」

 

「ぶっふぉ!?いいい、いいあいあううういいやいやいや!!流石に飲みかけの飲み物貰うほどじゃないし!っていうかそんなことしたら、その、か、かかか……!」

 

「気にしないからいいよ?」

 

「俺が気にするの!」

 

高いツッコミスキルの汎用性は異常な程に凄い。一方で恋人めいた2人のやりとりが大黒柱を壊しても気が済まないレベルにまで達したヤツらには猛毒以外の何物でもない。

 

「ここいらが我慢の限界か……よしお前ら、待たせたな。そろそろちょっかいかけるぞ」

 

「「「シャーコラスッゾオラー!!!」」」

 

一輝がこれ以上静観するのはコイツらには不可能と判断し、動き出す。すると次の瞬間健太が携帯を取り出し、番号非通知で竜胆に電話する。

 

「あ……ごめん。俺だ」

 

「いいよ、待ってるから」

 

「ごめんね……もしもし?」

 

『私メリーさん。早速だけどあなたの後ろにいるの』

 

「───!?」

 

全身に鳥肌が立った。え、嘘。なんでそんなんが態々俺に電話してくんの!?みたいな心境で。

 

電話はすぐさま消えたが、ピュアな竜胆は電話が本当にメリーさんから来ていると信じ込んでいた。事実健太は少女の声で電話してたし。

 

「どうしたの?」

 

「……い、いや。なんでもないよ。ただのいたずら電話だったみたい」

 

全身の鳥肌と冷や汗をなんとか役者根性で隠して会話に戻る。すると今度はメールが届く。やはり誰からのメールかはわからない。

 

『ねぇ、なんで?なんで無視するの?ねえ、なんでなの?ねえねえねえねえねえねえねえなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんで

 

削除ボタンを押すまで1秒とかからなかった。どういう仕組みか、竜胆の身体の後ろからだけ汗が滝のように出ている。

 

「大丈夫?なんか顔色が悪いけど?」

 

「う!?ううん!?大丈夫!大丈夫、問題ない!」

 

「問題しかないよね、それは」

 

なんとか虚勢を張っているものの、見ての通り怖いのが大の苦手な竜胆はバクバクと心臓が飛び出るくらいの音を立てながら耐える。いくら周りからの評価がクソ真面目で異性に無頓着といえどこの仕打ちはいぢめに近い。

 

(だ、誰だこんなことしてるのは!?って今度はLIN◯に知らないアカウントでホラーな内容がぁ!?もうやだよ助けてよおねーちゃん!!)

 

心の中で思わず姉を甘えた呼び方で呼んでしまう。それほど今の彼がテンパって幼児退行しかけているということだ。

 

「……落ち着いて竜胆」

 

「ううう……う?」

 

耀がゆさゆさと竜胆の巨乳ごと肩を揺らして正気を確かめる。

 

「……うええ……携帯怖いぃ……」

 

「………!これは、じゅるっ」

 

いつもハイテンションでウザいくらいに励ましてくる姉とは違って静かに諭すように落ち着いてと言った耀に親のような感情でも湧いたのか、無意識に泣き顔を晒してしまう。そして耀は危ない音を出している。

 

「……大丈夫。怖くない怖くない」

 

「「「な、なにぃーーッ!!?」」」

 

「あらあら、とってもかわいいですねぇー」

 

まさかあの竜胆がここまで取り乱すとは予想外だったのだろう、そして耀がこんな行動に出ることも予想だったのだろう。一同は声を揃えて叫んだ。勿論一輝も例外ではない。まぁ、弄りのネタが増えたのは確かだが。

 

「………!?あ、ああああああいいいや、これは、その!俺怖いのが苦手で!だからついそういうの、いたずらで誰かに送られたからでっ!他意はなくて!」

 

ハッとなった竜胆。つい手をブンブンさせて目の前のことを否定する。どう言い繕っても色々とヤバい方向に事が進んでしまっているのだが。

 

「……可愛かったから許す」

 

「……嫌な許され方なんだけど」

 

◆◇◆

 

「くっ……まさかリンちゃんにあんな必殺技があったなんて。不覚にもこの生徒会長寺西 一輝も一瞬萌えたぞ」

 

恐ろしい……これがギャップ萌えか。と続ける。完全に男として見てないのはご愛嬌。

 

「いや……俺だけじゃねぇ。ロリコンは勿論のこと、あの健太や夏凛、あまつさえ命まで本気で一瞬ヤラレタ……!恐るべし、リンちゃん」

 

こんなん本人は嬉しくもなんともない、むしろ泣き顔で「そんなの嫌だ!」と言うレベルである。

 

「なんてヤツだ……!恐怖メールの類は苦手なもの故に逆効果だったか!」

 

「ちぃ!じゃあ次はどうやってリンちゃんを貶めてやれば面白い感じにリンちゃんの困った顔が「俺がなんだって?会長」……うん?」

 

くっ、と歯噛みしながら次の作戦を考えようとした矢先、聞き覚えのある……ってか嫌な声が聞こえてくる。

 

「……………やぁ、リンちゃん」

 

「やぁ、会長に夏凛、はーくんと命と健太と光と凍夜と琉璃とお姉に夜子と明と修也に加えて立月に吹雪と葵……今の話からするとさっきの電話とか諸々全部テメェらの仕業だよな。どういうことかしっかり教えやがれ」

 

キレてる。口調がわかりやすいくらいに変わってる。あと目も座ってる。

 

一同沈黙。恐らく見つかった上にマジギレしてる竜胆を初めて見るので驚いているのだろう。……だが、その緊迫は修也によって壊された。

 

「……うるせえよ!お前がよりにもよって春日部 耀と一緒にデートしてんのがそもそもの発端なんだよ!聞けばそのことで暫く生徒会の業務に暫く身が入ってなかったそうじゃねぇか!」

 

「……は?」

 

その一言を切っ掛けに恨み言、逆恨みと言ってもいいレベルの非難が竜胆に集中する。これだけでいかにtruthが人気なのか伺える。

 

「そーだそーだ!だいたいアイドルに彼氏とか秋葉は禁止なんだぞー!丸刈りも辞さない!」

 

「……はぁ?彼氏?俺と春日部さんが?」

 

「そやろがぁ!」

 

何故か関西弁で答える健太。彼らしくもない感情論だ。

 

竜胆は面倒くさい誤解してるなぁ、と頭を掻く。後ろで疑問符を浮かべている耀に頭を下げて余計な時間を取らせたことに謝ると、いつもの口調に戻って語り出す。

 

「……違うよ。俺は修学旅行の時に会った彼女を空港まで連れて行って、こっちに帰ってから痴漢魔に襲われてるところを助けた折に知り合っただけ。名前だって先週のオリコンチャートの時に初めて知った。それに互いにそういう折り合いもつけてるから俺と春日部さんはそういう関係じゃない。今日だってそのことでメールしたらそのまま会話が弾んだだけだ」

 

「……え?」

 

「……それに俺、地元に彼女いるし」

 

「「「はぁぁああ!?」」」

 

なるほど、浮いた噂が全くないのはそういうことか。女に無頓着なのではなくて、もう彼女がいるからその手の噂が立つ余地がないのだろう。が、正直納得いかない。

 

「マジで?」

 

「マジで」

 

「……そっちの方もマジで?」

 

「嘘だと思うなら春日部さんに聞いてよ」

 

「……マジすか?」

 

「マジだよ」

 

即答。その答えが返ってきた途端、彼らはほっと胸を撫で下ろす。

 

「……まぁ、みんながそんなに春日部さんが好きっていうんなら誤解させるようなことしちゃってごめん。でもそれに関しては学校祭の時にウチに来てくれないかって言って経費がこっち持ちならってことでOK貰ったから。それでチャラにしてよ」

 

「え、それこそマジで?」

 

「それこそマジだよ。唐突に決めたことだったから会長には連絡してないけど、学園長には伝わってるはずだよ?」

 

「「「ごめんなさい」」」

 

清々しいほどの心変わりに竜胆は感服してしまったのだった。

 

「楽しい友達でいっぱいなんだね、竜胆の学校は」

 

楽しいで済むのかどうか、そんなレベルなのだがこれは。

 

 





竜胆くんメインという名の竜胆くんイジメ+学校祭フラグ乱立の前準備。竜胆くんの扱い悪くない?って?元々彼はこんなんだ。

さーて、次回の箱庭コラボは〜?(フグ母さん風)



竜胆「ほんっと怖かったんだからね!」

一輝「あーはいはい、リンちゃんはかわいいなぁ」

竜胆「むきー!」

命「で、どうでもいいけど次回の主役は?」

竜胆「健太」

健太「そっかー。僕かー……は?」

竜胆「健太」

健太「いやいやいや、普通にしれっと言わないで!」

竜胆「健太は普通がいいんだろ?」

健太「だからってこんな普通は嫌だよ!」

一輝「大丈夫大丈夫、健太が主役張るに相応しい回だから」

健太「え、なにそれ興味ある」

命「……えーと、問題児の里帰りだそうだ。一応寮生は全員里帰りするらしいが、健太がメインだとのこと」

健太「……あ(察し)」

竜胆「それじゃあ健太、次回のサブタイを」

健太「え〜……じ、次回『僕はアンタ達の人形じゃない!』……ちょっとやる気でるサブタイでよかった」


次回の主役 景山 健太(『異常な普通』も異世界から来るそうですよ?)

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