「はぁ、疲れた~……それにしても」
突如襲いかかってきた『融合次元』のデュエリストと思われる男とのデュエルに勝利した俺は、その場に座り込みながら自分のデッキから3枚のカードを見ていた。『
ファイヤー・ボール 通常魔法
相手ライフに500ポイントダメージを与える。
昼夜の大火事 通常魔法
相手ライフに800ポイントダメージを与える。
悪夢の鉄檻 通常魔法
全てのモンスターは(相手ターンで数えて)2ターンの間攻撃できない。2ターン後このカードを破壊する。
闇の呪縛 永続罠
(1):相手フィールドの表側表示モンスター1体を対象としてこのカードを発動できる。そのモンスターの攻撃力は700ダウンし、攻撃できず、表示形式の変更もできない。そのモンスターがフィールドから離れた時にこのカードは破壊される。
それについて考えた俺は、バッグに入っているストレージからあるカードを取り出してデュエルディスクにセットする。
「マジック発動。『ご隠居の猛毒薬』」
カードが発動される時に流れるエフェクト音の後、目の前に緑色の液体が入った瓶が現れた。俺はそれを掴んで寝ている少年に少しずつ飲ませていく。するとどうだろうか、切り傷だらけだった少年の体が癒えていくではないか。それを見て俺はやはりと思った。何簡単なことだ。バーンカードや行動阻害系のカードが実際に使って攻撃できるなら、ライフ回復系のカードを使えば逆に傷が治るのではないかと思っただけだが、思ったとおりだ。それにしても『ご隠居の猛毒薬』だけでこれなら、『非常食』や『治療の神 ディアンケト』なら瀕死に陥っている人も救えるのではないかと思えるほどの再生力だった。
ご隠居の猛毒薬 速攻魔法
(1):以下の効果から1つを選択して発動できる。
●自分は1200LP回復する。
●相手に800ダメージを与える。
非常食 速攻魔法
このカード以外の自分フィールド上に存在する魔法・罠カードを任意の枚数墓地へ送って発動する。墓地へ送ったカード1枚につき、自分は1000ライフポイント回復する。
治療の神 ディアンケト
自分は1000ライフポイント回復する。
ちなみに何故俺がこのカードを持っているかというと1度『チェーンバーン』のデッキを作ったからある。やっててつまらないからもう崩したが。それにしても―――
「使った魔法カードや罠カードは消滅する、と。成程なそりゃそうだ」
デュエルディスクの魔法・罠カードの置くところにセットした『ご隠居の猛毒薬』が消えていくさまを見ながら俺は納得した。それはそうである。同じ魔法やトラップが何度も使えたらもはやデュエルをするまでもない。先に挙げたバーンカードで焼き殺せばいい。……そう思うと『デス・メテオ』は絶対に使ってはいけないカードの例かもしれないな。隕石が降ってくるとかシャレにならなさそうだ。
デス・メテオ 通常魔法
相手ライフに1000ポイントダメージを与える。相手ライフが3000ポイント以下の場合このカードは発動できない。
そんなことを考えているとビルの中に足音が響く。音の数から2、3人だと思う。この時俺は『もしかしたら目の前の少年の保護者かなんかが探しに来たのか』と思った。だがそんな俺の淡い
「貴様、俺とデュエルしろ」
なぜなら―――現れたのが
「それはデュエルアンカー。こいつはデュエルが終わらない限り決して外れることはない。覚悟を決めるんだな『融合次元』の侵略者め!」
某ナンバーズハンター御用達のセリフと共に黒咲はディスクを構える。
「いや、ちょっと待ってくれ!俺は融合次元から来たんじゃ「五月蠅い!とっととディスクを構えろ!」―――ッ!アーーーもう!どうにでもなりやがれ!!」
せめて自分のことを簡単に話そうとしたが途中で言葉を被せてきた黒咲と、さっきから起こっている訳のわからない超☆展☆開に半ば自棄になりながらディスクを構える。
「「デュエル!!」」
(あれ?
デュエルモンスターズに置いて手札に次いで重要なのはカードの情報。だがここはアニメの世界。つまり未OCGのカードが出てきてもおかしくはない。そのことに気付いて少しヤバイってと思っている俺をよそにデュエルが始まるのであった。