遊戯王ARCーV アイズの名を持つ龍の主   作:青眼

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テストも終わったので、早速投稿させてもらいます!

シリアスを書くのは楽しいんですが、書き方に困っちゃうんですよね……まぁ、それをノリでぶっ飛ばしていくんですけどね!

ゴー●●:やっぱノリだぜ!ノリ!!

―――!?な、何か変な電波を受信してしまったので、本編に移ります!


---2016/02/29 諸事情により、次回のサブタイトルを変更しました。本当にすいません。


32話 幻想の絆 銀河の黒竜

side秋人---start

 

 

「なんでだ……なんでお前がここにいる!!」

 

目の前にいる少女。真紅に向かって俺は叫ぶ。叫ばずにはいられなかった、何故なら―――

 

「お前はあの時、死んだはずだろうが!!目の前で!俺に大切なものを託して死んだ!!それなのに!!」

「あ~ちょ~っとストップ。クールダウンクールダウン。落ち着いてよ秋人。とりあえずはデュエルの続きをしよう?」

「ふざけんな!そもそも、なんでおまえが【アカデミア】にいるんだよ!なんで―――」

「……うるさいなぁもう」

 

喚き散らす俺の言葉を、ただの一言。殺意を込めた一声で封殺する。それも、ただの殺気じゃない。全身から鳥肌が立った。今すぐ逃げろと、頭の中で警鐘が鳴り響く。

 

「私が【アカデミア】にいるとか、私が死んでいないとか。そんなことはどうでもいいの。私はデュエルをしに来た。そして、秋人は私を倒して先に進みたい。ほら。至ってシンプルじゃないかな?」

「…ッ!本気、なんだな?」

 

俺の確認の言葉に、あの時と同じように勿論、と笑みを浮かべて返す。

 

「さて、と。お話も済んだところでデュエルを再開しよっか!私のターン!!」

???→真紅 手札2→3

 

真紅 LP4000

場:真紅眼の黒竜(DEF2000)

魔法・罠:安全地帯(真紅眼の黒竜)

手札:3(1枚は『ワイバースター』)

Pゾーン:無し

 

秋人 LP4000

場:ギャラクシーアイズ・FAフォトン・ドラゴン(ATK4000 ORU×2)

魔法・罠:リビングデッドの呼び声

     1

手札:2(『アセトドラゴン』と『光子竜の聖騎士』)

Pゾーン:無し

 

「まずはマジックカード『七星の宝刀』を発動!フィールドのレベル7モンスター、『真紅眼の黒竜』をゲームから除外して、カードを2枚ドローする!」

真紅 手札3→4

 

『レッドアイズ』の体が霧散し、それと同時に『安全地帯』のカードも破壊される。あれは、対象としたモンスターがフィールドから離れたら、強制的に破壊される効果を持っているからだ。

 

「さて、手札も揃ってきたし、攻めるとしますか!『伝説の黒石(ブラック・オブ・レジェンド)』を召喚!」

真紅 手札4→3

 

召喚されたのは、見たことの無い黒い石。その姿や名前から、俺の持っている『伝説の白石(ホワイト・オブ・レジェンド)』と、対になるモンスターだと断定する。

 

伝説の黒石/闇属性/☆1/ドラゴン族/ATK0 DEF0

 

「『伝説の黒石』の効果発動!このカードをリリースして、デッキからレベル7以下の『レッドアイズ』モンスターを特殊召喚する!もう一回お願いね!『真紅眼の黒竜』!!」

 

黒い石から皹が入り、赤黒い炎が燃え盛る。その中から、さっき消滅した黒竜が再び現れる。

 

真紅眼の黒竜/闇属性/☆7/ドラゴン族/ATK2400 DEF2000

 

「何をするつもりだ?これじゃ、振り出しじゃねぇか」

「慌てない慌てない。ここからがいいとこなんだからさ!!私は『真紅眼の黒竜』をリリースして、手札からこのドラゴンを特殊召喚する!!」

 

『レッドアイズ』の周りを覆うように、火柱何本も出現する。それは『レッドアイズ』を飲み込み、新たな姿へと変えていく。

 

「絶望の中で燃え盛る我が魂よ!その紅き瞳に捉えた者を焼き尽くせ!!特殊召喚!『真紅眼の闇竜(ダークネス・ドラゴン)』!!」

真紅 手札3→2

 

赤々しい炎が弾け飛び、中から外見が更にごつくなった『レッドアイズ』が現れる。

 

真紅眼の闇竜/闇属性/☆9/ドラゴン族/ATK2400 DEF2000

 

「『真紅眼の闇竜』の効果!このカードの攻撃力を、墓地のドラゴン数×300アップする!墓地には今、5体のドラゴンがいる!よって、攻撃力を1500アップ!」

 

真紅眼の闇竜

ATK2400→3900

 

「攻撃力3900…!だが、それでも俺の『FAフォトン』の攻撃力に100足りていない!」

「それを補うためのこのカード!手札の『黒鋼竜(ブラックメタルドラゴン)』の効果発動!手札、またはフィールドのこのカードを『レッドアイズ』モンスターに装備し、攻撃力を600アップする!」

真紅 手札2→1

 

発動されたカードから小さい鋼鉄の竜が現れ、それが『ダークネスドラゴン』に吸い込まれると、黒かった翼が銀色の翼へと変化する。

 

真紅眼の闇竜

ATK3900→4500

 

「攻撃力4500だと!?」

「バトル!『真紅眼の闇竜』で、『ギャラクシーアイズ・FAフォトン・ドラゴン』を攻撃ィ!

ダークネス・ギガ・フレイム!!」

 

『ダークネスドラゴン』から放たれた赤黒い炎の火球が、『FAフォトン』に直撃する。その一撃に耐え切れず、苦悶の声を上げながら『FAフォトン』が消滅し、少し残った火球が俺の腕を焼く。

 

「あ……つっ!!だが、この瞬間墓地の『霊廟の守護者』の効果発動!自分の場のドラゴン族モンスターが破壊され、墓地に送られた時、手札・墓地のこのカードを特殊召喚できる!」

秋人 LP4000→3500

 

霊廟の守護者/闇属性/☆4/ドラゴン族/ATK0 DEF2100

 

焼かれたところを見てみると、炭でも触ったかのように真っ黒に染まっていた。触れると熱いし痛い。それが、ソリッドビジョンではなく、本物の火傷なのだと俺を思わせる。

 

「ふふっ。墓地の『混沌帝龍』をゲームから除外して、『輝白竜ワイバースター』を守備表示で特殊召喚!私はこれでターンエンド!」

真紅 手札1→0

 

輝白竜ワイバースター/光属性/☆4/ドラゴン族/ATK1700 DEF1800

 

真紅 LP4000

場:真紅眼の闇竜(ATK4500→4200)

  輝白竜ワイバースター(DEF1800)

魔法・罠:0

手札:0

Pゾーン:無し

 

「……ッ、俺のターン!!」

秋人 手札2→3

 

カードを引き、それを確認する。俺の手札は3枚。だが、その内2枚は真紅に知られてしまっているし、この状況では役に立たない。今引いたこのカードも、今は役に立たない。

 

「……カードとモンスターをを1枚ずつ伏せ、ターンエンドだ」

秋人 手札3→1

 

秋人 LP3500

場:霊廟の守護者(DEF2100)

魔法・罠:1    

手札:1(『光子竜の聖騎士』)

Pゾーン:無し

 

「あれ?それだけ?つまらないなぁ。まぁいいや。このターンで決めちゃうよ!私のターン!!」

真紅 手札0→1

 

カードを引き、俺はそれを行き飲んで見つめる。もし、このターンで3500以上のダメージを叩き出せるモンスターを召喚されたらその時点で終わり。俺の負けだ。出てきてくれるなよ、と念じるが、真紅が笑みを浮かべて言う。

 

「一気に終わらせちゃうよ!手札からチューナーモンスター、『デルタフライ』を召喚!」

真紅 手札1→0

 

デルタフライ/風属性/☆3/ドラゴン族/ATK1500 DEF900

 

「『デルタフライ』の効果発動!自分の場のモンスターのレベルを1上げる!この効果で、『ワイバースター』のレベル4から5に変更!」

 

輝白竜ワイバースター

☆4→☆5

 

「レベル5になった『ワイバースター』に、レベル3の『デルタフライ』をチューニング!」

 

『デルタフライ』が羽音を立てながら飛び、その体を3つの緑の輪へと変える。その中に『ワイバースター』が飛び込み、体の中から5つの星を浮かび上がらせる。

 

「シンクロ召喚!出ておいで!神域を守護せし聖騎士!『神聖騎士(ホーリーナイト)パーシアス』!!」

「なっ、『パーシアス』だと!?」

 

神聖騎士パーシアス/光属性/☆8/天使族/ATK2600 DEF2100

 

「墓地にドラゴンが増えたことにより、『ダークネスドラゴン』の攻撃力がアップ!そして、墓地送られた『ワイバースター』の効果で『コプラサーペント』をサーチし、『ワイバースター』を除外して、攻撃表示で特殊召喚!」

 

真紅眼の闇竜

ATK4200→4500

 

暗黒竜コプラサーペント/闇属性/☆4/ドラゴン族/ATK1800 DEF1700

 

「そして『パーシアス』の効果発動!1ターンに1度、相手モンスターの表示形式を変更できる!『霊廟の守護者』を攻撃表示に!」

 

『パーシアス』の剣から光が解き放たれ、その輝きに従うように『霊廟の守護者』がゆっくりと立ち上がる。

 

霊廟の守護者

DEF2100→ATK0

 

「バトルフェイズ!まずは『神聖騎士パーシアス』で、裏守備表示の『アセトドラゴン』を攻撃!『パーシアス』は貫通効果を持ってる!守備表示だって関係ないよ!!」

 

『パーシアス』が自分の持っている剣を振るい、伏せモンスターの『アセトドラゴン』を斬り捨てる。

 

「ぐッ!!『霊廟の守護者』から攻撃してこないだとッ!?」

秋人 LP3500→2100

 

「もしそれがダメージを無効にするカードなら、壁モンスターを作っちゃうからね!次だよ!『真紅眼の闇竜』で、『霊廟の守護者』を攻撃!ダークネス・ギガ・フレイム!!」

 

『ダークネスドラゴン』が再び火球を放つ。それは簡単に『守護者』を飲み込むが、俺は同時に伏せカードを発動させる。

 

「トラップカード『ガード・ブロック』発動!俺が受ける戦闘ダメージを0にし、カードを1枚ドローする!!」

秋人 手札1→2

 

一瞬だが、俺の前に半透明な膜が出現し、炎を弾き返す。それを見た真紅が残念、と言いつつ指示を続ける。

 

「追撃!『コプラサーペント』でダイレクトアタック!」

 

小さい黒竜が凄い勢いで俺に接近し、爪で俺の胸を引き裂く。

 

「が……はっ…!!」

秋人 LP2100→300

 

引っ掻かかれたところから血が噴き出し、余りの痛みで意識が飛びそうになる。足に力を込めて踏みとどまるが、余り長く持たないのが自分でも分かった。

 

「私はこれで、ターンエンド。さぁ、秋人のターンだよ」

 

真紅 LP4000

場:真紅眼の闇竜(ATK4500)

  神聖騎士パーシアス(ATK2600)

  暗黒竜コプラサーペント(ATK1800)

魔法・罠:0

手札:0

Pゾーン:無し

 

 

side秋人---end

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

sideユート---start

 

ユーゴ LP2300

場:クリアウィング・シンクロ・ドラゴン(ATK2500)

魔法・罠:0

手札:0

Pゾーン:なし

 

ユート LP1600

場:幻影騎士団ブレイクソード(ATK2000 ORU×0)

魔法・罠:1

手札:2

Pゾーン:なし

 

 

「―――バトルだ!『クリアウィング・シンクロ・ドラゴン』!『幻影騎士団(ファントムナイツ)ブレイクソード』を攻撃!!」

 

白いバイクを走らせる男、融合の手先が従える白いドラゴンが、緑色の翼に輝きを灯し、回転しながら舞い上がる。やがて、緑色のオーラを纏った竜巻のような姿に変わり、『ブレイクソード』に近づいてくる。

 

「旋風のヘルダイブスラッシャー!!」

 

『クリアウィング』の一撃が『ブレイクソード』に直撃する。その風の勢いと、『ブレイクソード』が破壊されて起こった爆風に飲まれ、体を吹き飛ばされる。

 

「くっ!この瞬間、だが墓地に送られた『ブレイクソード』の効果発動!エクシーズ召喚に成功したこのカードが墓地に送られた時、墓地の『幻影騎士団』モンスターを2体特殊召喚し、そのレベル4にする!『サイレンとブーツ』と『ラギッドグローブ』を守備表示で特殊召喚!」

ユート LP1600→1100

 

『ブレイクソード』が倒されたことで散らばった鎧や剣から、2体の『幻影騎士団』が出現する。

 

幻影騎士団サイレントブーツ/闇属性/☆3→4/戦士族/ATK200 DEF1200

 

幻影騎士団ラギッドグローブ/闇属性/☆3→4/戦士族/ATK1000 DEF500

 

「モンスターを残しやがったか。手札もねぇし仕方ねぇ。俺はこれでターンエンドだ!」

 

ユーゴ LP2300

場:クリアウィング・シンクロ・ドラゴン(ATK2500)

魔法・罠:

手札:0

Pゾーン:無し

 

「これでレベル4のモンスターが2体揃った。さぁお前も出せよ!『ダーク・リベリオン・エクシーズ・ドラゴン』のカードをよ!テメェを倒して、リンを絶対に救い出す!!」

「俺も……俺も負けられない!瑠璃や仲間を。そして、秋人を助ける!そのためにも、俺は負けらないんだ!!俺のターン!!」

ユート 手札2→3

 

ディスクに、デッキに勝つという念を入れ、勢いよくカードを引く。引き当てたカードを見たとき、俺は笑った。秋人から譲り受けた力。今こそ、それを使う時だ!

 

「俺はチューナーモンスター、『エフェクト・ヴェーラー』を召喚!!」

ユート 手札3→2

 

エフェクト・ヴェーラー/光属性/☆1/魔法使い族/ATK0 DEF0

 

召喚されたのは、天使族間違われそうな雰囲気をした少女。それを見た融合の手先が「ハァ!?」と驚いていた。

 

「何でテメェがチューナーを、しかも『ヴェーラー』なんて持ってんだ!?」

「お前に話すことはない!行くぞ!俺はレベル4になっている『サイレントブーツ』と『ラギッドグローブ』に、レベル1の『エフェクト・ヴェーラー』をチューニング!!」

 

『ヴェーラー』の姿が1つの緑の輪となり、その中に2体の『幻影騎士団』が入っていく。前までは考えられなかったことだが、この新しい戦術を使えるのは秋人のおかげだ。だから、俺はあいつに礼を言いたい!そのためにも!必ず勝つ!!

 

「氷結された世界に封印されし龍よ。その戒めから汝を解放し、世界を凍てつかせろ!!シンクロ召喚!」

 

☆4+☆4+☆1=☆9

 

「吼えろ!『氷結界の龍ートリシューラ』!!」

「ギュォォォォォォォ!!!」

 

氷結界の龍ートリシューラ/水属性/☆9/ドラゴン族/ATK2700 DEF2000

 

緑の輪から光が差し込み、その中から三つ首の龍が現れる。このカードは、秋人から譲り受けたカードの1枚で、「レベル9だし、『エフェクト・ヴェーラー』とか入れたらだせるんじゃね?」と言われてデッキに入れておいた。まさか、こんなに早く使うとは思わなかったが。

 

「『トリシューラ』の効果発動!このカードのシンクロ召喚成功時、相手の手札・フィールド・墓地のカードをそれぞれ1枚ずつ除外する!」

 

『トリシューラ』がそれぞれの首から、純白のブレスを吐き出し、『クリアウィング』を凍らせようと迫る。だが、それを見た目の前の男が叫ぶ。

 

「んなことさせっかよ!『クリアウィング』の効果発動!レベル5以上のモンスターが効果を発動した時、それを無効にして破壊する!ダイクロイックミラー!!」

 

『クリアウィング』の翼が光だし、それから放たれる無数の光に『トリシューラ』が飲み込まれ、消滅する。

 

「さらに!この効果で相手モンスターを破壊した時、エンドフェイズまでそのモンスターの攻撃力分、『クリアウィング』の攻撃力をアップする!」

 

クリアウィング・シンクロ・ドラゴン

ATK2500→5200

 

「ならば次だ!墓地の『エフェクト・ヴェーラー』と『幻影騎士団ブレイクソード』を除外し、『カオス・ソーサラー』を特殊召喚!」

 

2体のモンスターが宙に浮かび、そのモンスターの魂がぶつかり合う。やがて、紫色の空間が広がり、奇妙な格好をした魔術師が現れる。

 

カオス・ソーサラー/闇属性/☆6/魔法使い族/ATK2300 DEF2000

 

「『カオス・ソーサラー』の効果発動!このカードの攻撃権を放棄する代わり、相手モンスター1体を除外する!次元の狭間に消えろ!『クリアウィング』!」

「喰らうか!『クリアウィング』の更なる効果!レベル5以上のモンスターを対象に発動したモンスター効果を無効にし、破壊する!もう一回お見舞いしてやれ!ダイクロイックミラー!!」

 

『カオス・ソーサラー』が不気味な球体を投げつけるが、『クリアウィング』から放たれた光に飲み込まれ消滅し、『ソーサラー』も不気味な笑い声を上げながら消滅する。

 

「ダイクロイックミラーで、『クリアウィング』の攻撃力は更にアップする!」

 

クリアウィング・シンクロ・ドラゴン

ATk5200→7500

 

攻撃力7500。ここまで攻撃力を跳ね上がらせた『クリアウィング』と対峙し、少なからず足が震える。それを見たのか、バイクの男が勝ち誇った様に笑った。

 

「通常召喚もして、伏せてあるのは最初のターンから使われてないトラップ!そして手札は1枚!さぁ、どうやってここから勝つ?」

 

男の最もな言い分を聞き、俺は笑った。だが、それは諦めたからじゃない。自分の思い通りの展開になったからだ。

 

「ならば、逆に聞き返そう。……伏せカードも手札も。墓地から発動するカードも。『クリアウィング』の効果も使い切った状況で、お前に何ができる?」

「……!!まさかテメェ、最初から俺の防御札を使い切らせるつもりで!?嘘だろ!?『カオス・ソーサラー』は分かるけど、『トリシューラ』も囮だったってのか!?」

 

男が俺の思惑に気づき、わめき始める。だが、聞き心地がよかった。これで、躊躇することなくあいつ(・・・)を呼べる……!!

 

「トラップ発動!『幻影騎士団シェード・ブリガンダイン』!このカードは発動後、闇属性レベル4、攻撃力0守備力300の戦士族モンスターとして、特殊召喚できる!」

 

開かれたカードから、蒼黒い炎を灯した鎧が出現する。

 

幻影騎士団シェード・ブリガンダイン/闇属性/☆4/戦士族/ATK0 DEF300

 

「更に手札から魔法カード、『死者蘇生』を発動!俺の墓地の『幻影騎士団フライジャルアーマー』を守備表示で特殊召喚する!」

 

発動した万能カード、『死者蘇生』から光と共に十字架が出現し、その中から『シェード・ブリガンダイン』とは違った、鎧型の『幻影騎士団』が現れる。

 

「ここでレベル4のモンスターを2体揃えただと!?」

「行くぞ!レベル4の『シェード・ブリガンダイン』と、『フライジャルアーマー』でオーバーレイ!!」

 

2体の『幻影騎士団』が、俺の前に開かれた黒い穴に飛び込んでいく。そして、その穴に一つの光が差し込んだ。

 

「漆黒の闇より、愚鈍なる力に抗う反逆の牙!!今降臨せよ!エクシーズ召喚!現れろ、ランク4!『ダーク・リベリオン・エクシーズ・ドラゴン』!!」

 

ダーク・リベリオン・エクシーズ・ドラゴン/闇属性/★4/ドラゴン族/ATK2500 DEF2000

 

穴の中から、俺の相棒。『ダーク・リベリオン』が姿を現し、『クリアウィング』の姿を見るなり、急に吠え出した。

 

「キシャァァァァァァッ!!」

「ギュォォォォォォォッ!!」

 

『ダーク・リベリオン』に対抗するように『クリアウィング』も吼える。その時だった。突如、俺の胸が息苦しくなったのは。

 

「ガッ……ハッ…!?」

「なん、だよ……急に、胸が苦しいッ……!!」

 

苦しみながらもバイクの男を見ると、男も自分の胸を掴んで苦しんでいる。その直後、よく分からないものが頭の中に入ってきた。殺せ。盗め。怒れ。苦しめ。そういった負の感情だ。

 

(……ッ!駄目、だ!このままじゃ、飲み込まれる……!!)

 

必死に意識を繋ぎとめようともがくが、流れてくる感情の奔流に勝てず、意識が遠くなっていくのを感じる。もう駄目かと思い、目を閉じたその時だった。

 

――――諦めるな!ユート!!

 

「ッ!!」

 

仲間の、秋人の声が聞こえた。咄嗟に辺りを見渡すが、近くには俺たち以外の人の影はない幻聴。遂に俺もおかしくなったかと、自嘲するように笑った。その時だった。近くの空が輝き出した。途切れそうな意識を必死に掻き集め、それを見る。純白の龍と、銀河の瞳を持つ竜が現れる、その姿を。

 

(―――!!秋人。お前も戦っているのか?諦めずに……最後まで?そうか……ならば……!!)

 

自分の体を殴りつけ、気合を入れなおす。秋人が負けずに何かと戦っているのに、俺がここで倒れる訳にはいかない。隼達と約束したんだ。秋人を必ず連れて帰ってくることを。

 

(――そうだ……こんな負の感情などに!塗りつぶされてなるものかッ!!!)

 

一歩足を踏み出し、目の前の男を睨みつける。俺の意識を奪おうとしていた負の感情が消え去り、『ダーク・リベリオン』が嬉しそうに啼いた。

 

「『ダーク・リベリオン』の効果発動ッ!ORUを2つ使い、相手の場のモンスター1体の攻撃力を半分にし、その数値分、『ダーク・リベリオン』の攻撃力に加える!トリーズン・ディスチャージッ!!」

 

『ダーク・リベリオン』の周囲を漂っていた球体が、翼へと吸い込まれ、そこから迸った紫色の雷が、『クリアウィング』を拘束し、力を奪い取る

 

クリアウィング・シンクロ・ドラゴン

ATK7500→3750

 

ダーク・リベリオン・エクシーズ・ドラゴン

ATK2500→6250

 

「ラストバトルだ!『ダーク・リベリオン・エクシーズ・ドラゴン』で、『クリアウィング・シンクロ・ドラゴン』を攻撃ッ!!」

 

『ダーク・リベリオン』の牙に、今まで見たことの無い程の紫電が充填されていく。それは牙だけで収まらず、翼や爪にまでも包み込んでいく。

 

「この一撃で!決着を着ける!!反逆のライトニングスパイラル・ディスオベイ!!!」

 

『ダーク・リベリオン』が旋回しながら飛び立ち、宿敵に向かって飛び立つ。『クリアウィング』も対抗するが、攻撃力の差に勝てるはずがなく。弾き飛ばされて消滅する。

 

「グ、グォォォォォォォォォォ!!!」

ユーゴ LP2300→0

 

 

 

 

「ハァハァハァ………」

 

激戦に決着が着き、疲労が溜まってせいで膝を付く。デュエルが終了し、『ダーク・リベリオン』が消えていく様を見ながら、俺はゆっくりと立ち上がり、バイクの男の近寄る。ライフが0になった時、バイクから急ブレーキがかかったせいか、体と車体は無事だが、本人の意識が失いかけていた。

 

「おい!大丈夫か!?」

「……っっ~~~!!!痛って~~!というかあれ?俺、さっきまでデュエルしてたような……ってテメェ!何でここに!?というかデュエルは!?」

 

色々なことを同時に聞いてくる男に呆れながらも、デュエルの結果を教える。それを聞いた男は、悔しそうに顔を歪めた。

 

「くっそ~!俺負けたのかよ!!まぁ……それなら仕方ねぇな。ほら!カードにするなり拷問するなり、煮るなり焼くなり何でもしやがれ!!」

 

覚悟決めたように手を広げる男。それを見て俺は苦笑する。どこか、秋人の奴と似ている気がしたからだ。こう言った物の言い方がな。

 

「では、一つ命令させてもらおう。このバイクは二人乗りはできるか?」

「バイクじゃねぇ!Dホイールだ!!ってまぁできるけど、それがどうした?」

「頼みがある。俺をこのディスクのマーカーが表示されているとこに連れて行ってくれ」

 

バイクの後ろの座席に座り、しっかりととっての部分を握る。すると、男は疑問に思ったのか、自分の思っていることを口にする。

 

「…いいのかよ。そんなこと頼んでよ。ワザと運転ミスって、お前を地面に叩きつけるかもだぞ?」

「そんなことをしないのは、さっきのデュエルで理解している。それより急いでくれ。俺の仲間が戦っている!」

 

男を急かせると、ニッと笑ってバイクを走らせる。

 

「分かった!少し荒くなるから、我慢しろよな!!あ~そうだ。お前、名前は?」

 

男が名前を尋ねてくる。そのことに、今まで自己紹介もしていなかったことを思い出した。

 

 

「ユートだ。よろしく頼むぞ。融合」

「だから、"融合〟じゃねぇ!!"ユーゴ〟だ!!」

 

そう文句を言いながら、融合の手先改め、ユーゴはDホイールを走らせる。俺はそのスピードに振り落とされないよう、しっかりと取っ手を握り締めるのであった。

 

Dホイールが走り出そうとした時だった。さっきの白い龍、『ブルーアイズ』達が現れた所から爆発音がする。それを聞いた俺はユーゴに言う。

 

「ユーゴ!!」

「分かってらァ!振り落とされねぇ気をつけろよ!!」

 

そう言ってユーゴはDホイールのエンジンを起動させる。独特なエンジン音を夜の街に轟かせながら走り出す。視線の先に広がっていく赤に、秋人の無事を俺は祈るのだった。

 

sideユート---end

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

side秋人---start

 

「ハァハァ……俺の、ターン!!」

秋人 手札2→3

 

ドクドクと流れ出る血。気を抜けば一瞬で消えそうな意識。絶望的なまでのライフ差とフィールドアドバンテージ。だが、最後まで諦めはしない。絶対に!

 

「魔法、カード『貪欲な壷』発動ッ!墓地のモンスター5枚をデッキに戻し、新たに2枚引く!」

秋人 手札3→4

 

↓戻したカード

霊廟の守護者

聖刻龍ーアセトドラゴン

銀河眼の光子竜

No.107銀河眼の時空竜

ギャラクシーアイズ・FAフォトン・ドラゴン

 

「更に魔法カード『マジック・プランター』を発動!永続トラップの『リビングデッドの呼び声』を墓地に送り、更2枚ドロー!!」

秋人 手札4→5

 

手札を強引に増やし、攻める手立てを探す。新たに加わったカードを含めて手札の枚数は5枚。攻めるには十分な数だ。

 

「行くぞ!相手の場にしかモンスターが存在しない時、手札から『聖刻龍ートフェニドラゴン』を特殊召喚できる!」

秋人 手札5→4

 

聖刻龍ートフェニドラゴン/光属性/☆6/ドラゴン族/ATK2100 DEF1400

 

「そして、『聖刻竜ードラゴンゲイヴ』を召喚ッ!」

秋人 手札4→3

 

聖刻龍ードラゴンゲイヴ/光属性/☆4/ドラゴン族/ATK1800 DEF400

 

「そして!2体のドラゴンをリリースし、『ドラゴニック・タクティクス』発動!デッキからレベル8のドラゴンを特殊召喚する!リリースされた『聖刻龍』たちの効果も発動し、ドラゴン族通常モンスターを特殊召喚する!」

秋人 手札3→2

 

デュエルディスクから眩しい光が放たれ、3枚のカードをディスクに力強くセットする。

 

「姿を現せ!我が僕のモンスターたちよ!!レベル8!神秘を蓄えし黄金の球体!『神龍の聖刻印』!!」

 

神龍の聖刻印/光属性/☆8/ドラゴン族/ATK0 DEF0

 

「希望の光を放ちし、銀河の瞳を持つ竜!『銀河眼の光子竜』!!」

 

銀河眼の光子竜/光属性/☆8/ドラゴン族/ATK3000 DEF2500

 

「そして最後!勝利を齎す青き瞳を持つ、白き龍!『青眼の白龍(ブルーアイズ・ホワイト・ドラゴン)』!!」

 

青眼の白龍/光属性/☆8/ドラゴン族/ATK3000→0 DEF2500→0

 

姿を現す3体のモンスター。1つを除いた2体のドラゴンが咆哮と共に現れる。

 

「『ブルーアイズ』……久しぶりだなぁ」

「悪いが、一気に終わらせる!俺はレベル8の『銀河眼の光子竜』。『神龍の聖刻印』と『青眼の白龍』の3体で、オーバーレイネットワークを構築!!」

 

黄金の球体と『ブルーアイズ』の姿が消え、『フォトン・ドラゴン』に吸収される。やがて、『フォトン・ドラゴン』の姿が紅の槍へと変わり。俺はそれを地面に突き刺す。

 

「逆巻く銀河よ!今こそ怒涛の光となりて、その姿を現すがいい!!エクシーズ召喚!!」

 

槍の先端から、同じ紅い光が溢れ出す。それはやがて、禍々しい紅いオーラを纏った龍へと姿を変え、俺の体も紅いオーラが包み込む。

 

「降臨せよ!我が魂!『超銀河眼の(ネオ・ギャラクシーアイズ・)光子龍(フォトン・ドラゴン)』!!」

 

超銀河眼の光子龍/光属性/★8/ドラゴン族/ATK4500 DEF3000

 

「『ネオ・フォトン』の効果発動!このカードが『銀河眼の光子竜』を素材としたエクシーズ召喚に成功した時、このカード以外の表側表示のカード効果を全て無効にする!フォトン・ハウリング!!」

 

『ネオ・フォトン』が3つの首全てで咆哮する。すると、『ダークネスドラゴン』の翼が銀色から、元の黒色に戻る。

 

真紅眼の闇竜

ATK4500→ATK2400

 

攻撃力が落ち、簡単に倒せるレベルに下がった『レッドアイズ』を見て、俺は少し逡巡する。このまま『ネオ・フォトン』で攻撃するのはありだ。だが、それではライフ差広がったままだ。攻めるタイミングは今。ならば、今俺の打てる最大の攻撃を仕掛ける!!

 

「力を貸してくれ……輝夜!!」

 

エクストラデッキから、あの世界。幻想郷で出会った『ギャラクシーアイズ』使いとのデュエルで覚醒したカードを取り出す。すると、あの蓬莱ニートが、仕方ないわね、と微笑した気がした。

 

「俺はランク8の『超銀河眼の光子龍』で、オーバーレイネットワークを再構築!!」

 

『ネオ・フォトン』が咆哮と共に飛び立ち、開かれた黒い穴に飛び込む。それと同時だった。胸から流れる血は別に胸が。いや、全身から痛みが迸ったのは。

 

(……ッ!こいつが、このカードを使う時にくるフィードバックって奴か!?こいつ1枚でこの痛みなら、輝夜は一体どれだけの痛みを……ッ!!)

 

全身を襲う痛みに堪えつつ、頭上で開いている穴に向かって俺は叫ぶ。

 

「闇に閉ざせ、『No.95』!光と闇の狭間。その象徴たる銀河に宿りし絶望よ!今ここに集いて、この世全てを呪う邪竜となれ!!」

 

穴から現れるのはいつもの閃光ではなく、全てを飲み込むように黒い闇。やがて、それは一体の朧な龍へと姿を変える。

 

「ランクアップエクシーズチェンジ!!蹂躙しろ!ランク9!『ギャラクシーアイズ・ダークマター・ドラゴン』!!」

「ギュオオオオォォォォォォ!!!」

 

No95 ギャラクシーアイズ・ダークマター・ドラゴン/闇属性/★9/ドラゴン族/ATK4000 DEF0

 

朧の黒竜が咆哮する。全身から溢れ出る黒いオーラと、その不気味な姿から、尋常じゃないほどの威圧感が感じられた。

 

「『ダークマター』の効果発動!ORUを1つ使うことで、『ダークマター』はこのターンモンスター2回攻撃することができる!」

「なっ、攻撃力4000の連続攻撃!?」

 

『ダークマター』の存在を知らなかったのか、ここで初めて真紅の顔が驚愕に染まる。それをみてほくそ笑みながら、『ダークマター』に指示を出す。

 

「バトルだ!『ギャラクシーアイズ・ダークマター・ドラゴン』で『神聖騎士パーシアス』を攻撃ィ!!」

 

『ダークマター』が再び咆哮し、その異形な姿の口に黒いオーラが充填されていく。

 

「逆襲のオスキュラスバースト!!」

 

『ダークマター』から黒い閃光が放たれる。それは『パーシアス』を有無を言わさずに飲み込み、悲鳴を聞くこともなく消滅させる。

 

「ッ、『パーシアス』!!」

真紅 LP4000→2600

 

「まだまだァ!!続けて『真紅眼の闇竜』を攻撃ィ!オスキュラスバースト!第二打ァ!!」

 

再び『ダークマター』から黒いブレスが放たれる。『ダークネスドラゴン』も負けじと火球を飛ばすが、圧倒的な闇の前に為す術もなく飲み込まれる。

 

「『ダークネスドラゴン』まで……!!だけどこの瞬間!墓地に送られた『黒鋼竜』の効果発動!デッキから『レッドアイズ』カードを1枚、手札に加える!『真紅眼融合(レッドアイズ・フュージョン)』を手札に!」

真紅 LP2600→1000

   手札0→1

 

「今さらどんなカードが来ようと関係ねぇ。真っ向から叩き潰す!カードを1枚伏せ、ターンエンド!!」

秋人 手札2→1

 

秋人 LP300

場:No.95 ギャラクシーアイズ・ダークマター・ドラゴン(ATK4000 ORU×3)

魔法・罠:1

手札:1(『光子竜の聖騎士』)

Pゾーン:なし

 

(今、俺が伏せたのは『魂の一撃』。自分のモンスターがバトルする時、ライフを半分払うことで発動できるトラップ。支払った数値から4000を引いた数を、自分のモンスターに与えることができる。これと『ダークマター』の攻撃力が合わされば、まさに敵知らずって奴だ)

 

自分の伏せたカードと今の状況を考え、どう見ても自分に流れがある。そう俺は思い真紅の顔を見る。だが、あいつは―――

 

「アハッ!これだよこれ!このギリギリのデュエル!これこそがデュエルだよ!私のターン!!」

真紅 手札1→2

 

笑っていた。下級モンスターしか存在せず、自分の手札とライフも残り少ないという状況にも関わらず。だが、その笑みの中に俺はある物を感じた。人間が誰でも持っているであろう感情。狂気を。

 

「手札から魔法カード『真紅眼融合』を発動!このターン、セット以外の召喚を全て封じる代わりに、『レッドアイズ』モンスターを融合素材とする融合モンスターを、手札・フィールド・デッキから墓地に送り、融合召喚を行う!!」

真紅 手札2→1

 

「なにィ!?デッキ融合だとォ!?」

「私が融合素材にするのは、デッキの『真紅眼の黒竜』と『デーモンの召喚』の2体!!(いかずち)操りし魔人よ。可能性の象徴たる紅き瞳を持つ黒竜と一つとなり、全てを焼き払う魔竜となれ!!」

 

黒竜と悪魔が現れ、通常の融合とは違う赤黒い渦に飲み込まれる。やがて、その渦から火柱が奔り、巨大な竜が姿を現す。

 

「融合召喚!現れ出でよ!黒竜に宿りし新たなる可能性!『悪魔竜ブラック・デーモンズ・ドラゴン』!!」

 

悪魔竜ブラック・デーモンズ・ドラゴン/闇属性/☆9/ドラゴン族/ATK3200 DEF2500

 

「『ブラック・デーモンズ』を対象にマジックカード、『ユニオンアタック』発動!このターン、選択したモンスター以外の攻撃を封じ、相手への戦闘ダメージを0にする代わり、バトルフェイズ開始直後の攻撃表示モンスターの攻撃力の合計分。対象モンスターの攻撃力をアップする!」

 

悪魔竜ブラック・デーモンズ・ドラゴン

ATK3200→5000

 

「これで決着を着ける!バトル!『悪魔竜ブラック・デーモンズ・ドラゴン』で、『ギャラクシーアイズ・ダークマター・ドラゴン』を攻撃!デス・メテオフレア!!」

 

『悪魔竜』に『ダークマター』の一撃をも上回る炎が集約されていく。それを見た俺は、このデュエルに終止符を打つべく、カードを発動させる。

 

「終わるのはお前だ!トラップ発動!『魂の一撃』!俺のライフを半分支払い、払った数値から4000を引いた数値を、戦闘を行う『ダークマター』に与える!これで返り討ちだ!!」

 

高らかに俺は宣言する。だが、同時に気づいた。発動を宣言した自分の伏せカードが、まだ発動していないことに。

 

「なっ、何でトラップが発動しない!?」

「無駄だよ。『悪魔竜』に進化した『ブラック・デーモンズ・ドラゴン』にそんな小細工は通用しない!『ブラック・デーモンズ』が攻撃する時、相手はカードを発動できない!!」

 

真紅が効果を説明すると同時に、『ブラック・デーモンズ』から極大の火球が放たれる。『ダークマター』もブレスを放って対抗するが、攻撃力の差の前に無残に散る。

 

「『ダークマター』……ッ!!だ、だが!お前の発動した『ユニオン・アタック』の効果で、俺にダメージはない!次のターンでモンスターを引き当てて攻撃すれば俺の―――」

「言ったよね?このターンで終わりだって!『ブラック・デーモンズ』の更なる効果!融合召喚されたこのカードが戦闘を行ったバトルフェイズ終了時!墓地の『レッドアイズ』モンスターをデッキに戻し、戻したモンスターの攻撃力分の効果ダメージを与える!『真紅眼の黒竜』をデッキに戻す!よって、2400のダメージを食らってもらうよ!!」

 

半透明な姿で『真紅眼の黒竜』が現れ、その口に炎が集まっていく。その様を見て俺は、ギリッと歯を食い縛る。

 

「ふざけんな……ふざけんな!!俺は負けられないんだよ!あいつの、ユートの!隼の!【レジスタンス】の皆のためにも!!だから―――!!」

 

俺の叫びを無視して、『レッドアイズ』が黒い火球を放つ。それは俺の体に直撃し、全身に降りかかる。

 

「グ、ガ、アアアアアアアァァァァ!!!!」

秋人 LP300→0

 

全身を熱い鉄板を押される様な痛み包み、俺の体を痛めつける。余りの痛みに耐え切れず、意識が飛びそうになる。それが数秒ほど続いただろうか。炎は消え去り、俺はうつ伏せになるように倒れ込む。

 

「が……ぁ……」

「ん?まだ意識があるんだ。やっぱり秋人は凄いね。オベリスクフォースが喰らったら即死の攻撃を受けても、まだ意識があるなんてさ」

 

褒めておきながら俺に近づく真紅。その後、彼女は俺のデュエルディスクを器用に腕から外し、カードを抜き取る。

 

「それじゃ、この3枚のカード。頂いてくね?というか、元々は私のものだったから、返してもらう、の間違いかな?」

 

抜き取ったカードを見せながら、ディスクを俺の前に置く真紅。そのカードを見た時、俺は彼女の足を掴んでいた。

 

「や……めろ。真紅……それは、俺の……」

「違うよ?これは私のカード。だから返してもらった。それだけのことだよ」

 

そう言って真紅は俺から離れ、ディスクを操作する。だが、その前にこんな事を言った。

 

「あ。コート投げ捨てたままだった。……あちゃー。爆風で吹き飛んじゃった。何処にあるか分からないし、仕方ない。諦めるか」

 

そう言って真紅は、自分のデュエルディスクのスイッチを押して消える。次元転移装置を使ったのだろうと頭の仲で考えながら、俺はうわ言のように呟いた。

 

「フォトン………ドラ…ゴ…ン……」

 

そう呟いたのを最後に、俺の意識は闇に飲まれていった。視界に、燃え盛る炎を刻みながら。

 

side秋人---end

 

 

 

 

 

 

 

 

 

sideユート---start

 

「おいユート!火事になってるぞこの辺り!!」

「分かっている!だが、この先に秋人のデュエルディスクの反応があったんだ!」

 

和解した融合の手先、もといユーゴのDホイールというバイクに乗って移動している俺たち。ユーゴとのデュエルが終わり、彼のバイクで一気に秋人の元に向かったのだが、途中で反応が消えてしまったのだ。そして、秋人の反応した場所に燃え盛る炎。

 

「ユーゴ!」

「仕方ねぇな!!しっかり捕まってろ!」

 

ユーゴがDホイール加速させ、炎の中へと飛び込む。運転をユーゴに任せ、俺は辺りを見渡して秋人を探す。

 

(何処だ……何処にいるんだ秋人!!)

 

見つからない事に焦りを感じ、苛立ちが心を締めていったその時だった。青白い光が一瞬だけ光ったのだ。

 

「おいユート。一体なんだ?」

 

突然の出来事に俺たちは戸惑いを隠せない。だが、光が再び光り、少しずつ遠ざかっていく。誘っているのかと思ったが、他に手がかりも無い。ここは……

 

「ユーゴ。一度あの光を追ってみよう」

「良いのかよ?もし罠だったら俺たちまでお陀仏だぜ?」

「他に手がかりが無い。なら、罠だとしても行くしかないさ」

 

 

それもそうか、とユーゴが納得し、俺たちは青い光に付いていく。そうすること数分。最後に光った所に向かって曲がると、焼き焦げた匂いが俺の鼻を襲う。だが、その匂いが気にならない程の物があった。

 

「あき……と……?」

 

焼き焦げた地面。それに這い蹲る様に倒れている男。見覚えのあるその姿に、俺はDホイールから飛び降りて近寄り、体を抱き上げる。

 

「秋人!!しっかりしろ!!目を覚ませ!秋人!!」

「う……ぁ……」

 

必死に声をかけるが、秋人の瞼は閉じられた城門のように硬く閉ざされている。体を見ると、至るところに火傷の跡と、胸から何かに引っ掻かれ、血が流れた跡が残っている。

 

「ッ!?クソ、早く病院へ連れて行かないと!!」

「どうしたユート……って何だそりゃぁ!?大丈夫かよそいつ!?」

「大丈夫な筈が無い!!早く俺たちのアジトに連れて行かなければ死ぬ!!俺が道を指示する。ユーゴは運転を頼む!」

「任せとけ!しっかり掴まっとけよ!!」

 

秋人の体を背負い、ユーゴのDホイールを使って火事現場から脱出する。俺はLDSへの道を指示し、ユーゴがそれを聞いて物凄いスピードで走っていく。今にも死にそうな秋人の身を必死におぶりながら。

 

(頼む……死ぬな!!死なないでくれ!秋人!!)

 

切にそう願いながら、大切な仲間を救うために、俺たちはLDSに向かって疾走するのであった。




真紅「今回も私がキーカードを紹介するよ!今回のキーカードは……『真紅眼融合』!!」

真紅眼融合(通常魔法)
「真紅眼融合」は1ターンに1枚しか発動できず、このカードを発動するターン、自分はこのカードの効果以外ではモンスターを召喚・特殊召喚できない。
(1):自分の手札・デッキ・フィールドから、融合モンスターカードによって決められている融合素材モンスターを墓地へ送り、「レッドアイズ」モンスターを融合素材とするその融合モンスター1体をエクストラデッキから融合召喚する。この効果で特殊召喚したモンスターのカード名は「真紅眼の黒竜」として扱う。

真紅「発動したターン、『真紅眼融合』以外のセット以外の召喚を封じる代わり、墓地と除外されているモンスター以外なら、どこでも『レッドアイズ』を素材にした融合召喚を行える強力なカード!今回ではあんまり活躍しなかったけど、実は融合召喚されたモンスターは、『真紅眼の黒竜』として扱えるから、『黒炎弾』と相性が良いね!」

真紅「いつものように誤字・脱字の報告もお願いね!感想もどしどし送ってね!それじゃ、次回予告だよ!」

~~~次回予告~~~
(地の分はユート)

秋人を連れて帰り、俺はユーゴを赤馬零児の元へ連れて行く。その場で簡単に自己紹介を済ませた後だった。隼がユーゴにデュエルを申し込んだのだ

黒咲「俺はまだ貴様を信用したわけではない。貴様が本当に【アカデミア】と無縁かどうか、デュエルで見極めてやる!!」
ユーゴ「わけわかんねぇけど、売られたデュエルは買ってやるよ!かかってきな!」

次回、【遊戯王ARC-Ⅴ アイズの名を持つ龍の主】
『最強の牙と透明の翼』

黒咲「貴様の【鉄の意志】、そして【鋼の強さ】を見せてみろ!!」
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