シリアスを書くのは楽しいんですが、書き方に困っちゃうんですよね……まぁ、それをノリでぶっ飛ばしていくんですけどね!
ゴー●●:やっぱノリだぜ!ノリ!!
―――!?な、何か変な電波を受信してしまったので、本編に移ります!
---2016/02/29 諸事情により、次回のサブタイトルを変更しました。本当にすいません。
side秋人---start
「なんでだ……なんでお前がここにいる!!」
目の前にいる少女。真紅に向かって俺は叫ぶ。叫ばずにはいられなかった、何故なら―――
「お前はあの時、死んだはずだろうが!!目の前で!俺に大切なものを託して死んだ!!それなのに!!」
「あ~ちょ~っとストップ。クールダウンクールダウン。落ち着いてよ秋人。とりあえずはデュエルの続きをしよう?」
「ふざけんな!そもそも、なんでおまえが【アカデミア】にいるんだよ!なんで―――」
「……うるさいなぁもう」
喚き散らす俺の言葉を、ただの一言。殺意を込めた一声で封殺する。それも、ただの殺気じゃない。全身から鳥肌が立った。今すぐ逃げろと、頭の中で警鐘が鳴り響く。
「私が【アカデミア】にいるとか、私が死んでいないとか。そんなことはどうでもいいの。私はデュエルをしに来た。そして、秋人は私を倒して先に進みたい。ほら。至ってシンプルじゃないかな?」
「…ッ!本気、なんだな?」
俺の確認の言葉に、あの時と同じように勿論、と笑みを浮かべて返す。
「さて、と。お話も済んだところでデュエルを再開しよっか!私のターン!!」
???→真紅 手札2→3
真紅 LP4000
場:真紅眼の黒竜(DEF2000)
魔法・罠:安全地帯(真紅眼の黒竜)
手札:3(1枚は『ワイバースター』)
Pゾーン:無し
秋人 LP4000
場:ギャラクシーアイズ・FAフォトン・ドラゴン(ATK4000 ORU×2)
魔法・罠:リビングデッドの呼び声
1
手札:2(『アセトドラゴン』と『光子竜の聖騎士』)
Pゾーン:無し
「まずはマジックカード『七星の宝刀』を発動!フィールドのレベル7モンスター、『真紅眼の黒竜』をゲームから除外して、カードを2枚ドローする!」
真紅 手札3→4
『レッドアイズ』の体が霧散し、それと同時に『安全地帯』のカードも破壊される。あれは、対象としたモンスターがフィールドから離れたら、強制的に破壊される効果を持っているからだ。
「さて、手札も揃ってきたし、攻めるとしますか!『
真紅 手札4→3
召喚されたのは、見たことの無い黒い石。その姿や名前から、俺の持っている『
伝説の黒石/闇属性/☆1/ドラゴン族/ATK0 DEF0
「『伝説の黒石』の効果発動!このカードをリリースして、デッキからレベル7以下の『レッドアイズ』モンスターを特殊召喚する!もう一回お願いね!『真紅眼の黒竜』!!」
黒い石から皹が入り、赤黒い炎が燃え盛る。その中から、さっき消滅した黒竜が再び現れる。
真紅眼の黒竜/闇属性/☆7/ドラゴン族/ATK2400 DEF2000
「何をするつもりだ?これじゃ、振り出しじゃねぇか」
「慌てない慌てない。ここからがいいとこなんだからさ!!私は『真紅眼の黒竜』をリリースして、手札からこのドラゴンを特殊召喚する!!」
『レッドアイズ』の周りを覆うように、火柱何本も出現する。それは『レッドアイズ』を飲み込み、新たな姿へと変えていく。
「絶望の中で燃え盛る我が魂よ!その紅き瞳に捉えた者を焼き尽くせ!!特殊召喚!『真紅眼の
真紅 手札3→2
赤々しい炎が弾け飛び、中から外見が更にごつくなった『レッドアイズ』が現れる。
真紅眼の闇竜/闇属性/☆9/ドラゴン族/ATK2400 DEF2000
「『真紅眼の闇竜』の効果!このカードの攻撃力を、墓地のドラゴン数×300アップする!墓地には今、5体のドラゴンがいる!よって、攻撃力を1500アップ!」
真紅眼の闇竜
ATK2400→3900
「攻撃力3900…!だが、それでも俺の『FAフォトン』の攻撃力に100足りていない!」
「それを補うためのこのカード!手札の『
真紅 手札2→1
発動されたカードから小さい鋼鉄の竜が現れ、それが『ダークネスドラゴン』に吸い込まれると、黒かった翼が銀色の翼へと変化する。
真紅眼の闇竜
ATK3900→4500
「攻撃力4500だと!?」
「バトル!『真紅眼の闇竜』で、『ギャラクシーアイズ・FAフォトン・ドラゴン』を攻撃ィ!
ダークネス・ギガ・フレイム!!」
『ダークネスドラゴン』から放たれた赤黒い炎の火球が、『FAフォトン』に直撃する。その一撃に耐え切れず、苦悶の声を上げながら『FAフォトン』が消滅し、少し残った火球が俺の腕を焼く。
「あ……つっ!!だが、この瞬間墓地の『霊廟の守護者』の効果発動!自分の場のドラゴン族モンスターが破壊され、墓地に送られた時、手札・墓地のこのカードを特殊召喚できる!」
秋人 LP4000→3500
霊廟の守護者/闇属性/☆4/ドラゴン族/ATK0 DEF2100
焼かれたところを見てみると、炭でも触ったかのように真っ黒に染まっていた。触れると熱いし痛い。それが、ソリッドビジョンではなく、本物の火傷なのだと俺を思わせる。
「ふふっ。墓地の『混沌帝龍』をゲームから除外して、『輝白竜ワイバースター』を守備表示で特殊召喚!私はこれでターンエンド!」
真紅 手札1→0
輝白竜ワイバースター/光属性/☆4/ドラゴン族/ATK1700 DEF1800
真紅 LP4000
場:真紅眼の闇竜(ATK4500→4200)
輝白竜ワイバースター(DEF1800)
魔法・罠:0
手札:0
Pゾーン:無し
「……ッ、俺のターン!!」
秋人 手札2→3
カードを引き、それを確認する。俺の手札は3枚。だが、その内2枚は真紅に知られてしまっているし、この状況では役に立たない。今引いたこのカードも、今は役に立たない。
「……カードとモンスターをを1枚ずつ伏せ、ターンエンドだ」
秋人 手札3→1
秋人 LP3500
場:霊廟の守護者(DEF2100)
魔法・罠:1
手札:1(『光子竜の聖騎士』)
Pゾーン:無し
「あれ?それだけ?つまらないなぁ。まぁいいや。このターンで決めちゃうよ!私のターン!!」
真紅 手札0→1
カードを引き、俺はそれを行き飲んで見つめる。もし、このターンで3500以上のダメージを叩き出せるモンスターを召喚されたらその時点で終わり。俺の負けだ。出てきてくれるなよ、と念じるが、真紅が笑みを浮かべて言う。
「一気に終わらせちゃうよ!手札からチューナーモンスター、『デルタフライ』を召喚!」
真紅 手札1→0
デルタフライ/風属性/☆3/ドラゴン族/ATK1500 DEF900
「『デルタフライ』の効果発動!自分の場のモンスターのレベルを1上げる!この効果で、『ワイバースター』のレベル4から5に変更!」
輝白竜ワイバースター
☆4→☆5
「レベル5になった『ワイバースター』に、レベル3の『デルタフライ』をチューニング!」
『デルタフライ』が羽音を立てながら飛び、その体を3つの緑の輪へと変える。その中に『ワイバースター』が飛び込み、体の中から5つの星を浮かび上がらせる。
「シンクロ召喚!出ておいで!神域を守護せし聖騎士!『
「なっ、『パーシアス』だと!?」
神聖騎士パーシアス/光属性/☆8/天使族/ATK2600 DEF2100
「墓地にドラゴンが増えたことにより、『ダークネスドラゴン』の攻撃力がアップ!そして、墓地送られた『ワイバースター』の効果で『コプラサーペント』をサーチし、『ワイバースター』を除外して、攻撃表示で特殊召喚!」
真紅眼の闇竜
ATK4200→4500
暗黒竜コプラサーペント/闇属性/☆4/ドラゴン族/ATK1800 DEF1700
「そして『パーシアス』の効果発動!1ターンに1度、相手モンスターの表示形式を変更できる!『霊廟の守護者』を攻撃表示に!」
『パーシアス』の剣から光が解き放たれ、その輝きに従うように『霊廟の守護者』がゆっくりと立ち上がる。
霊廟の守護者
DEF2100→ATK0
「バトルフェイズ!まずは『神聖騎士パーシアス』で、裏守備表示の『アセトドラゴン』を攻撃!『パーシアス』は貫通効果を持ってる!守備表示だって関係ないよ!!」
『パーシアス』が自分の持っている剣を振るい、伏せモンスターの『アセトドラゴン』を斬り捨てる。
「ぐッ!!『霊廟の守護者』から攻撃してこないだとッ!?」
秋人 LP3500→2100
「もしそれがダメージを無効にするカードなら、壁モンスターを作っちゃうからね!次だよ!『真紅眼の闇竜』で、『霊廟の守護者』を攻撃!ダークネス・ギガ・フレイム!!」
『ダークネスドラゴン』が再び火球を放つ。それは簡単に『守護者』を飲み込むが、俺は同時に伏せカードを発動させる。
「トラップカード『ガード・ブロック』発動!俺が受ける戦闘ダメージを0にし、カードを1枚ドローする!!」
秋人 手札1→2
一瞬だが、俺の前に半透明な膜が出現し、炎を弾き返す。それを見た真紅が残念、と言いつつ指示を続ける。
「追撃!『コプラサーペント』でダイレクトアタック!」
小さい黒竜が凄い勢いで俺に接近し、爪で俺の胸を引き裂く。
「が……はっ…!!」
秋人 LP2100→300
引っ掻かかれたところから血が噴き出し、余りの痛みで意識が飛びそうになる。足に力を込めて踏みとどまるが、余り長く持たないのが自分でも分かった。
「私はこれで、ターンエンド。さぁ、秋人のターンだよ」
真紅 LP4000
場:真紅眼の闇竜(ATK4500)
神聖騎士パーシアス(ATK2600)
暗黒竜コプラサーペント(ATK1800)
魔法・罠:0
手札:0
Pゾーン:無し
side秋人---end
sideユート---start
ユーゴ LP2300
場:クリアウィング・シンクロ・ドラゴン(ATK2500)
魔法・罠:0
手札:0
Pゾーン:なし
ユート LP1600
場:幻影騎士団ブレイクソード(ATK2000 ORU×0)
魔法・罠:1
手札:2
Pゾーン:なし
「―――バトルだ!『クリアウィング・シンクロ・ドラゴン』!『
白いバイクを走らせる男、融合の手先が従える白いドラゴンが、緑色の翼に輝きを灯し、回転しながら舞い上がる。やがて、緑色のオーラを纏った竜巻のような姿に変わり、『ブレイクソード』に近づいてくる。
「旋風のヘルダイブスラッシャー!!」
『クリアウィング』の一撃が『ブレイクソード』に直撃する。その風の勢いと、『ブレイクソード』が破壊されて起こった爆風に飲まれ、体を吹き飛ばされる。
「くっ!この瞬間、だが墓地に送られた『ブレイクソード』の効果発動!エクシーズ召喚に成功したこのカードが墓地に送られた時、墓地の『幻影騎士団』モンスターを2体特殊召喚し、そのレベル4にする!『サイレンとブーツ』と『ラギッドグローブ』を守備表示で特殊召喚!」
ユート LP1600→1100
『ブレイクソード』が倒されたことで散らばった鎧や剣から、2体の『幻影騎士団』が出現する。
幻影騎士団サイレントブーツ/闇属性/☆3→4/戦士族/ATK200 DEF1200
幻影騎士団ラギッドグローブ/闇属性/☆3→4/戦士族/ATK1000 DEF500
「モンスターを残しやがったか。手札もねぇし仕方ねぇ。俺はこれでターンエンドだ!」
ユーゴ LP2300
場:クリアウィング・シンクロ・ドラゴン(ATK2500)
魔法・罠:
手札:0
Pゾーン:無し
「これでレベル4のモンスターが2体揃った。さぁお前も出せよ!『ダーク・リベリオン・エクシーズ・ドラゴン』のカードをよ!テメェを倒して、リンを絶対に救い出す!!」
「俺も……俺も負けられない!瑠璃や仲間を。そして、秋人を助ける!そのためにも、俺は負けらないんだ!!俺のターン!!」
ユート 手札2→3
ディスクに、デッキに勝つという念を入れ、勢いよくカードを引く。引き当てたカードを見たとき、俺は笑った。秋人から譲り受けた力。今こそ、それを使う時だ!
「俺はチューナーモンスター、『エフェクト・ヴェーラー』を召喚!!」
ユート 手札3→2
エフェクト・ヴェーラー/光属性/☆1/魔法使い族/ATK0 DEF0
召喚されたのは、天使族間違われそうな雰囲気をした少女。それを見た融合の手先が「ハァ!?」と驚いていた。
「何でテメェがチューナーを、しかも『ヴェーラー』なんて持ってんだ!?」
「お前に話すことはない!行くぞ!俺はレベル4になっている『サイレントブーツ』と『ラギッドグローブ』に、レベル1の『エフェクト・ヴェーラー』をチューニング!!」
『ヴェーラー』の姿が1つの緑の輪となり、その中に2体の『幻影騎士団』が入っていく。前までは考えられなかったことだが、この新しい戦術を使えるのは秋人のおかげだ。だから、俺はあいつに礼を言いたい!そのためにも!必ず勝つ!!
「氷結された世界に封印されし龍よ。その戒めから汝を解放し、世界を凍てつかせろ!!シンクロ召喚!」
☆4+☆4+☆1=☆9
「吼えろ!『氷結界の龍ートリシューラ』!!」
「ギュォォォォォォォ!!!」
氷結界の龍ートリシューラ/水属性/☆9/ドラゴン族/ATK2700 DEF2000
緑の輪から光が差し込み、その中から三つ首の龍が現れる。このカードは、秋人から譲り受けたカードの1枚で、「レベル9だし、『エフェクト・ヴェーラー』とか入れたらだせるんじゃね?」と言われてデッキに入れておいた。まさか、こんなに早く使うとは思わなかったが。
「『トリシューラ』の効果発動!このカードのシンクロ召喚成功時、相手の手札・フィールド・墓地のカードをそれぞれ1枚ずつ除外する!」
『トリシューラ』がそれぞれの首から、純白のブレスを吐き出し、『クリアウィング』を凍らせようと迫る。だが、それを見た目の前の男が叫ぶ。
「んなことさせっかよ!『クリアウィング』の効果発動!レベル5以上のモンスターが効果を発動した時、それを無効にして破壊する!ダイクロイックミラー!!」
『クリアウィング』の翼が光だし、それから放たれる無数の光に『トリシューラ』が飲み込まれ、消滅する。
「さらに!この効果で相手モンスターを破壊した時、エンドフェイズまでそのモンスターの攻撃力分、『クリアウィング』の攻撃力をアップする!」
クリアウィング・シンクロ・ドラゴン
ATK2500→5200
「ならば次だ!墓地の『エフェクト・ヴェーラー』と『幻影騎士団ブレイクソード』を除外し、『カオス・ソーサラー』を特殊召喚!」
2体のモンスターが宙に浮かび、そのモンスターの魂がぶつかり合う。やがて、紫色の空間が広がり、奇妙な格好をした魔術師が現れる。
カオス・ソーサラー/闇属性/☆6/魔法使い族/ATK2300 DEF2000
「『カオス・ソーサラー』の効果発動!このカードの攻撃権を放棄する代わり、相手モンスター1体を除外する!次元の狭間に消えろ!『クリアウィング』!」
「喰らうか!『クリアウィング』の更なる効果!レベル5以上のモンスターを対象に発動したモンスター効果を無効にし、破壊する!もう一回お見舞いしてやれ!ダイクロイックミラー!!」
『カオス・ソーサラー』が不気味な球体を投げつけるが、『クリアウィング』から放たれた光に飲み込まれ消滅し、『ソーサラー』も不気味な笑い声を上げながら消滅する。
「ダイクロイックミラーで、『クリアウィング』の攻撃力は更にアップする!」
クリアウィング・シンクロ・ドラゴン
ATk5200→7500
攻撃力7500。ここまで攻撃力を跳ね上がらせた『クリアウィング』と対峙し、少なからず足が震える。それを見たのか、バイクの男が勝ち誇った様に笑った。
「通常召喚もして、伏せてあるのは最初のターンから使われてないトラップ!そして手札は1枚!さぁ、どうやってここから勝つ?」
男の最もな言い分を聞き、俺は笑った。だが、それは諦めたからじゃない。自分の思い通りの展開になったからだ。
「ならば、逆に聞き返そう。……伏せカードも手札も。墓地から発動するカードも。『クリアウィング』の効果も使い切った状況で、お前に何ができる?」
「……!!まさかテメェ、最初から俺の防御札を使い切らせるつもりで!?嘘だろ!?『カオス・ソーサラー』は分かるけど、『トリシューラ』も囮だったってのか!?」
男が俺の思惑に気づき、わめき始める。だが、聞き心地がよかった。これで、躊躇することなく
「トラップ発動!『幻影騎士団シェード・ブリガンダイン』!このカードは発動後、闇属性レベル4、攻撃力0守備力300の戦士族モンスターとして、特殊召喚できる!」
開かれたカードから、蒼黒い炎を灯した鎧が出現する。
幻影騎士団シェード・ブリガンダイン/闇属性/☆4/戦士族/ATK0 DEF300
「更に手札から魔法カード、『死者蘇生』を発動!俺の墓地の『幻影騎士団フライジャルアーマー』を守備表示で特殊召喚する!」
発動した万能カード、『死者蘇生』から光と共に十字架が出現し、その中から『シェード・ブリガンダイン』とは違った、鎧型の『幻影騎士団』が現れる。
「ここでレベル4のモンスターを2体揃えただと!?」
「行くぞ!レベル4の『シェード・ブリガンダイン』と、『フライジャルアーマー』でオーバーレイ!!」
2体の『幻影騎士団』が、俺の前に開かれた黒い穴に飛び込んでいく。そして、その穴に一つの光が差し込んだ。
「漆黒の闇より、愚鈍なる力に抗う反逆の牙!!今降臨せよ!エクシーズ召喚!現れろ、ランク4!『ダーク・リベリオン・エクシーズ・ドラゴン』!!」
ダーク・リベリオン・エクシーズ・ドラゴン/闇属性/★4/ドラゴン族/ATK2500 DEF2000
穴の中から、俺の相棒。『ダーク・リベリオン』が姿を現し、『クリアウィング』の姿を見るなり、急に吠え出した。
「キシャァァァァァァッ!!」
「ギュォォォォォォォッ!!」
『ダーク・リベリオン』に対抗するように『クリアウィング』も吼える。その時だった。突如、俺の胸が息苦しくなったのは。
「ガッ……ハッ…!?」
「なん、だよ……急に、胸が苦しいッ……!!」
苦しみながらもバイクの男を見ると、男も自分の胸を掴んで苦しんでいる。その直後、よく分からないものが頭の中に入ってきた。殺せ。盗め。怒れ。苦しめ。そういった負の感情だ。
(……ッ!駄目、だ!このままじゃ、飲み込まれる……!!)
必死に意識を繋ぎとめようともがくが、流れてくる感情の奔流に勝てず、意識が遠くなっていくのを感じる。もう駄目かと思い、目を閉じたその時だった。
――――諦めるな!ユート!!
「ッ!!」
仲間の、秋人の声が聞こえた。咄嗟に辺りを見渡すが、近くには俺たち以外の人の影はない幻聴。遂に俺もおかしくなったかと、自嘲するように笑った。その時だった。近くの空が輝き出した。途切れそうな意識を必死に掻き集め、それを見る。純白の龍と、銀河の瞳を持つ竜が現れる、その姿を。
(―――!!秋人。お前も戦っているのか?諦めずに……最後まで?そうか……ならば……!!)
自分の体を殴りつけ、気合を入れなおす。秋人が負けずに何かと戦っているのに、俺がここで倒れる訳にはいかない。隼達と約束したんだ。秋人を必ず連れて帰ってくることを。
(――そうだ……こんな負の感情などに!塗りつぶされてなるものかッ!!!)
一歩足を踏み出し、目の前の男を睨みつける。俺の意識を奪おうとしていた負の感情が消え去り、『ダーク・リベリオン』が嬉しそうに啼いた。
「『ダーク・リベリオン』の効果発動ッ!ORUを2つ使い、相手の場のモンスター1体の攻撃力を半分にし、その数値分、『ダーク・リベリオン』の攻撃力に加える!トリーズン・ディスチャージッ!!」
『ダーク・リベリオン』の周囲を漂っていた球体が、翼へと吸い込まれ、そこから迸った紫色の雷が、『クリアウィング』を拘束し、力を奪い取る
クリアウィング・シンクロ・ドラゴン
ATK7500→3750
ダーク・リベリオン・エクシーズ・ドラゴン
ATK2500→6250
「ラストバトルだ!『ダーク・リベリオン・エクシーズ・ドラゴン』で、『クリアウィング・シンクロ・ドラゴン』を攻撃ッ!!」
『ダーク・リベリオン』の牙に、今まで見たことの無い程の紫電が充填されていく。それは牙だけで収まらず、翼や爪にまでも包み込んでいく。
「この一撃で!決着を着ける!!反逆のライトニングスパイラル・ディスオベイ!!!」
『ダーク・リベリオン』が旋回しながら飛び立ち、宿敵に向かって飛び立つ。『クリアウィング』も対抗するが、攻撃力の差に勝てるはずがなく。弾き飛ばされて消滅する。
「グ、グォォォォォォォォォォ!!!」
ユーゴ LP2300→0
「ハァハァハァ………」
激戦に決着が着き、疲労が溜まってせいで膝を付く。デュエルが終了し、『ダーク・リベリオン』が消えていく様を見ながら、俺はゆっくりと立ち上がり、バイクの男の近寄る。ライフが0になった時、バイクから急ブレーキがかかったせいか、体と車体は無事だが、本人の意識が失いかけていた。
「おい!大丈夫か!?」
「……っっ~~~!!!痛って~~!というかあれ?俺、さっきまでデュエルしてたような……ってテメェ!何でここに!?というかデュエルは!?」
色々なことを同時に聞いてくる男に呆れながらも、デュエルの結果を教える。それを聞いた男は、悔しそうに顔を歪めた。
「くっそ~!俺負けたのかよ!!まぁ……それなら仕方ねぇな。ほら!カードにするなり拷問するなり、煮るなり焼くなり何でもしやがれ!!」
覚悟決めたように手を広げる男。それを見て俺は苦笑する。どこか、秋人の奴と似ている気がしたからだ。こう言った物の言い方がな。
「では、一つ命令させてもらおう。このバイクは二人乗りはできるか?」
「バイクじゃねぇ!Dホイールだ!!ってまぁできるけど、それがどうした?」
「頼みがある。俺をこのディスクのマーカーが表示されているとこに連れて行ってくれ」
バイクの後ろの座席に座り、しっかりととっての部分を握る。すると、男は疑問に思ったのか、自分の思っていることを口にする。
「…いいのかよ。そんなこと頼んでよ。ワザと運転ミスって、お前を地面に叩きつけるかもだぞ?」
「そんなことをしないのは、さっきのデュエルで理解している。それより急いでくれ。俺の仲間が戦っている!」
男を急かせると、ニッと笑ってバイクを走らせる。
「分かった!少し荒くなるから、我慢しろよな!!あ~そうだ。お前、名前は?」
男が名前を尋ねてくる。そのことに、今まで自己紹介もしていなかったことを思い出した。
「ユートだ。よろしく頼むぞ。融合」
「だから、"融合〟じゃねぇ!!"ユーゴ〟だ!!」
そう文句を言いながら、融合の手先改め、ユーゴはDホイールを走らせる。俺はそのスピードに振り落とされないよう、しっかりと取っ手を握り締めるのであった。
Dホイールが走り出そうとした時だった。さっきの白い龍、『ブルーアイズ』達が現れた所から爆発音がする。それを聞いた俺はユーゴに言う。
「ユーゴ!!」
「分かってらァ!振り落とされねぇ気をつけろよ!!」
そう言ってユーゴはDホイールのエンジンを起動させる。独特なエンジン音を夜の街に轟かせながら走り出す。視線の先に広がっていく赤に、秋人の無事を俺は祈るのだった。
sideユート---end
side秋人---start
「ハァハァ……俺の、ターン!!」
秋人 手札2→3
ドクドクと流れ出る血。気を抜けば一瞬で消えそうな意識。絶望的なまでのライフ差とフィールドアドバンテージ。だが、最後まで諦めはしない。絶対に!
「魔法、カード『貪欲な壷』発動ッ!墓地のモンスター5枚をデッキに戻し、新たに2枚引く!」
秋人 手札3→4
↓戻したカード
霊廟の守護者
聖刻龍ーアセトドラゴン
銀河眼の光子竜
No.107銀河眼の時空竜
ギャラクシーアイズ・FAフォトン・ドラゴン
「更に魔法カード『マジック・プランター』を発動!永続トラップの『リビングデッドの呼び声』を墓地に送り、更2枚ドロー!!」
秋人 手札4→5
手札を強引に増やし、攻める手立てを探す。新たに加わったカードを含めて手札の枚数は5枚。攻めるには十分な数だ。
「行くぞ!相手の場にしかモンスターが存在しない時、手札から『聖刻龍ートフェニドラゴン』を特殊召喚できる!」
秋人 手札5→4
聖刻龍ートフェニドラゴン/光属性/☆6/ドラゴン族/ATK2100 DEF1400
「そして、『聖刻竜ードラゴンゲイヴ』を召喚ッ!」
秋人 手札4→3
聖刻龍ードラゴンゲイヴ/光属性/☆4/ドラゴン族/ATK1800 DEF400
「そして!2体のドラゴンをリリースし、『ドラゴニック・タクティクス』発動!デッキからレベル8のドラゴンを特殊召喚する!リリースされた『聖刻龍』たちの効果も発動し、ドラゴン族通常モンスターを特殊召喚する!」
秋人 手札3→2
デュエルディスクから眩しい光が放たれ、3枚のカードをディスクに力強くセットする。
「姿を現せ!我が僕のモンスターたちよ!!レベル8!神秘を蓄えし黄金の球体!『神龍の聖刻印』!!」
神龍の聖刻印/光属性/☆8/ドラゴン族/ATK0 DEF0
「希望の光を放ちし、銀河の瞳を持つ竜!『銀河眼の光子竜』!!」
銀河眼の光子竜/光属性/☆8/ドラゴン族/ATK3000 DEF2500
「そして最後!勝利を齎す青き瞳を持つ、白き龍!『
青眼の白龍/光属性/☆8/ドラゴン族/ATK3000→0 DEF2500→0
姿を現す3体のモンスター。1つを除いた2体のドラゴンが咆哮と共に現れる。
「『ブルーアイズ』……久しぶりだなぁ」
「悪いが、一気に終わらせる!俺はレベル8の『銀河眼の光子竜』。『神龍の聖刻印』と『青眼の白龍』の3体で、オーバーレイネットワークを構築!!」
黄金の球体と『ブルーアイズ』の姿が消え、『フォトン・ドラゴン』に吸収される。やがて、『フォトン・ドラゴン』の姿が紅の槍へと変わり。俺はそれを地面に突き刺す。
「逆巻く銀河よ!今こそ怒涛の光となりて、その姿を現すがいい!!エクシーズ召喚!!」
槍の先端から、同じ紅い光が溢れ出す。それはやがて、禍々しい紅いオーラを纏った龍へと姿を変え、俺の体も紅いオーラが包み込む。
「降臨せよ!我が魂!『
超銀河眼の光子龍/光属性/★8/ドラゴン族/ATK4500 DEF3000
「『ネオ・フォトン』の効果発動!このカードが『銀河眼の光子竜』を素材としたエクシーズ召喚に成功した時、このカード以外の表側表示のカード効果を全て無効にする!フォトン・ハウリング!!」
『ネオ・フォトン』が3つの首全てで咆哮する。すると、『ダークネスドラゴン』の翼が銀色から、元の黒色に戻る。
真紅眼の闇竜
ATK4500→ATK2400
攻撃力が落ち、簡単に倒せるレベルに下がった『レッドアイズ』を見て、俺は少し逡巡する。このまま『ネオ・フォトン』で攻撃するのはありだ。だが、それではライフ差広がったままだ。攻めるタイミングは今。ならば、今俺の打てる最大の攻撃を仕掛ける!!
「力を貸してくれ……輝夜!!」
エクストラデッキから、あの世界。幻想郷で出会った『ギャラクシーアイズ』使いとのデュエルで覚醒したカードを取り出す。すると、あの蓬莱ニートが、仕方ないわね、と微笑した気がした。
「俺はランク8の『超銀河眼の光子龍』で、オーバーレイネットワークを再構築!!」
『ネオ・フォトン』が咆哮と共に飛び立ち、開かれた黒い穴に飛び込む。それと同時だった。胸から流れる血は別に胸が。いや、全身から痛みが迸ったのは。
(……ッ!こいつが、このカードを使う時にくるフィードバックって奴か!?こいつ1枚でこの痛みなら、輝夜は一体どれだけの痛みを……ッ!!)
全身を襲う痛みに堪えつつ、頭上で開いている穴に向かって俺は叫ぶ。
「闇に閉ざせ、『No.95』!光と闇の狭間。その象徴たる銀河に宿りし絶望よ!今ここに集いて、この世全てを呪う邪竜となれ!!」
穴から現れるのはいつもの閃光ではなく、全てを飲み込むように黒い闇。やがて、それは一体の朧な龍へと姿を変える。
「ランクアップエクシーズチェンジ!!蹂躙しろ!ランク9!『ギャラクシーアイズ・ダークマター・ドラゴン』!!」
「ギュオオオオォォォォォォ!!!」
No95 ギャラクシーアイズ・ダークマター・ドラゴン/闇属性/★9/ドラゴン族/ATK4000 DEF0
朧の黒竜が咆哮する。全身から溢れ出る黒いオーラと、その不気味な姿から、尋常じゃないほどの威圧感が感じられた。
「『ダークマター』の効果発動!ORUを1つ使うことで、『ダークマター』はこのターンモンスター2回攻撃することができる!」
「なっ、攻撃力4000の連続攻撃!?」
『ダークマター』の存在を知らなかったのか、ここで初めて真紅の顔が驚愕に染まる。それをみてほくそ笑みながら、『ダークマター』に指示を出す。
「バトルだ!『ギャラクシーアイズ・ダークマター・ドラゴン』で『神聖騎士パーシアス』を攻撃ィ!!」
『ダークマター』が再び咆哮し、その異形な姿の口に黒いオーラが充填されていく。
「逆襲のオスキュラスバースト!!」
『ダークマター』から黒い閃光が放たれる。それは『パーシアス』を有無を言わさずに飲み込み、悲鳴を聞くこともなく消滅させる。
「ッ、『パーシアス』!!」
真紅 LP4000→2600
「まだまだァ!!続けて『真紅眼の闇竜』を攻撃ィ!オスキュラスバースト!第二打ァ!!」
再び『ダークマター』から黒いブレスが放たれる。『ダークネスドラゴン』も負けじと火球を飛ばすが、圧倒的な闇の前に為す術もなく飲み込まれる。
「『ダークネスドラゴン』まで……!!だけどこの瞬間!墓地に送られた『黒鋼竜』の効果発動!デッキから『レッドアイズ』カードを1枚、手札に加える!『
真紅 LP2600→1000
手札0→1
「今さらどんなカードが来ようと関係ねぇ。真っ向から叩き潰す!カードを1枚伏せ、ターンエンド!!」
秋人 手札2→1
秋人 LP300
場:No.95 ギャラクシーアイズ・ダークマター・ドラゴン(ATK4000 ORU×3)
魔法・罠:1
手札:1(『光子竜の聖騎士』)
Pゾーン:なし
(今、俺が伏せたのは『魂の一撃』。自分のモンスターがバトルする時、ライフを半分払うことで発動できるトラップ。支払った数値から4000を引いた数を、自分のモンスターに与えることができる。これと『ダークマター』の攻撃力が合わされば、まさに敵知らずって奴だ)
自分の伏せたカードと今の状況を考え、どう見ても自分に流れがある。そう俺は思い真紅の顔を見る。だが、あいつは―――
「アハッ!これだよこれ!このギリギリのデュエル!これこそがデュエルだよ!私のターン!!」
真紅 手札1→2
笑っていた。下級モンスターしか存在せず、自分の手札とライフも残り少ないという状況にも関わらず。だが、その笑みの中に俺はある物を感じた。人間が誰でも持っているであろう感情。狂気を。
「手札から魔法カード『真紅眼融合』を発動!このターン、セット以外の召喚を全て封じる代わりに、『レッドアイズ』モンスターを融合素材とする融合モンスターを、手札・フィールド・デッキから墓地に送り、融合召喚を行う!!」
真紅 手札2→1
「なにィ!?デッキ融合だとォ!?」
「私が融合素材にするのは、デッキの『真紅眼の黒竜』と『デーモンの召喚』の2体!!
黒竜と悪魔が現れ、通常の融合とは違う赤黒い渦に飲み込まれる。やがて、その渦から火柱が奔り、巨大な竜が姿を現す。
「融合召喚!現れ出でよ!黒竜に宿りし新たなる可能性!『悪魔竜ブラック・デーモンズ・ドラゴン』!!」
悪魔竜ブラック・デーモンズ・ドラゴン/闇属性/☆9/ドラゴン族/ATK3200 DEF2500
「『ブラック・デーモンズ』を対象にマジックカード、『ユニオンアタック』発動!このターン、選択したモンスター以外の攻撃を封じ、相手への戦闘ダメージを0にする代わり、バトルフェイズ開始直後の攻撃表示モンスターの攻撃力の合計分。対象モンスターの攻撃力をアップする!」
悪魔竜ブラック・デーモンズ・ドラゴン
ATK3200→5000
「これで決着を着ける!バトル!『悪魔竜ブラック・デーモンズ・ドラゴン』で、『ギャラクシーアイズ・ダークマター・ドラゴン』を攻撃!デス・メテオフレア!!」
『悪魔竜』に『ダークマター』の一撃をも上回る炎が集約されていく。それを見た俺は、このデュエルに終止符を打つべく、カードを発動させる。
「終わるのはお前だ!トラップ発動!『魂の一撃』!俺のライフを半分支払い、払った数値から4000を引いた数値を、戦闘を行う『ダークマター』に与える!これで返り討ちだ!!」
高らかに俺は宣言する。だが、同時に気づいた。発動を宣言した自分の伏せカードが、まだ発動していないことに。
「なっ、何でトラップが発動しない!?」
「無駄だよ。『悪魔竜』に進化した『ブラック・デーモンズ・ドラゴン』にそんな小細工は通用しない!『ブラック・デーモンズ』が攻撃する時、相手はカードを発動できない!!」
真紅が効果を説明すると同時に、『ブラック・デーモンズ』から極大の火球が放たれる。『ダークマター』もブレスを放って対抗するが、攻撃力の差の前に無残に散る。
「『ダークマター』……ッ!!だ、だが!お前の発動した『ユニオン・アタック』の効果で、俺にダメージはない!次のターンでモンスターを引き当てて攻撃すれば俺の―――」
「言ったよね?このターンで終わりだって!『ブラック・デーモンズ』の更なる効果!融合召喚されたこのカードが戦闘を行ったバトルフェイズ終了時!墓地の『レッドアイズ』モンスターをデッキに戻し、戻したモンスターの攻撃力分の効果ダメージを与える!『真紅眼の黒竜』をデッキに戻す!よって、2400のダメージを食らってもらうよ!!」
半透明な姿で『真紅眼の黒竜』が現れ、その口に炎が集まっていく。その様を見て俺は、ギリッと歯を食い縛る。
「ふざけんな……ふざけんな!!俺は負けられないんだよ!あいつの、ユートの!隼の!【レジスタンス】の皆のためにも!!だから―――!!」
俺の叫びを無視して、『レッドアイズ』が黒い火球を放つ。それは俺の体に直撃し、全身に降りかかる。
「グ、ガ、アアアアアアアァァァァ!!!!」
秋人 LP300→0
全身を熱い鉄板を押される様な痛み包み、俺の体を痛めつける。余りの痛みに耐え切れず、意識が飛びそうになる。それが数秒ほど続いただろうか。炎は消え去り、俺はうつ伏せになるように倒れ込む。
「が……ぁ……」
「ん?まだ意識があるんだ。やっぱり秋人は凄いね。オベリスクフォースが喰らったら即死の攻撃を受けても、まだ意識があるなんてさ」
褒めておきながら俺に近づく真紅。その後、彼女は俺のデュエルディスクを器用に腕から外し、カードを抜き取る。
「それじゃ、この3枚のカード。頂いてくね?というか、元々は私のものだったから、返してもらう、の間違いかな?」
抜き取ったカードを見せながら、ディスクを俺の前に置く真紅。そのカードを見た時、俺は彼女の足を掴んでいた。
「や……めろ。真紅……それは、俺の……」
「違うよ?これは私のカード。だから返してもらった。それだけのことだよ」
そう言って真紅は俺から離れ、ディスクを操作する。だが、その前にこんな事を言った。
「あ。コート投げ捨てたままだった。……あちゃー。爆風で吹き飛んじゃった。何処にあるか分からないし、仕方ない。諦めるか」
そう言って真紅は、自分のデュエルディスクのスイッチを押して消える。次元転移装置を使ったのだろうと頭の仲で考えながら、俺はうわ言のように呟いた。
「フォトン………ドラ…ゴ…ン……」
そう呟いたのを最後に、俺の意識は闇に飲まれていった。視界に、燃え盛る炎を刻みながら。
side秋人---end
sideユート---start
「おいユート!火事になってるぞこの辺り!!」
「分かっている!だが、この先に秋人のデュエルディスクの反応があったんだ!」
和解した融合の手先、もといユーゴのDホイールというバイクに乗って移動している俺たち。ユーゴとのデュエルが終わり、彼のバイクで一気に秋人の元に向かったのだが、途中で反応が消えてしまったのだ。そして、秋人の反応した場所に燃え盛る炎。
「ユーゴ!」
「仕方ねぇな!!しっかり捕まってろ!」
ユーゴがDホイール加速させ、炎の中へと飛び込む。運転をユーゴに任せ、俺は辺りを見渡して秋人を探す。
(何処だ……何処にいるんだ秋人!!)
見つからない事に焦りを感じ、苛立ちが心を締めていったその時だった。青白い光が一瞬だけ光ったのだ。
「おいユート。一体なんだ?」
突然の出来事に俺たちは戸惑いを隠せない。だが、光が再び光り、少しずつ遠ざかっていく。誘っているのかと思ったが、他に手がかりも無い。ここは……
「ユーゴ。一度あの光を追ってみよう」
「良いのかよ?もし罠だったら俺たちまでお陀仏だぜ?」
「他に手がかりが無い。なら、罠だとしても行くしかないさ」
それもそうか、とユーゴが納得し、俺たちは青い光に付いていく。そうすること数分。最後に光った所に向かって曲がると、焼き焦げた匂いが俺の鼻を襲う。だが、その匂いが気にならない程の物があった。
「あき……と……?」
焼き焦げた地面。それに這い蹲る様に倒れている男。見覚えのあるその姿に、俺はDホイールから飛び降りて近寄り、体を抱き上げる。
「秋人!!しっかりしろ!!目を覚ませ!秋人!!」
「う……ぁ……」
必死に声をかけるが、秋人の瞼は閉じられた城門のように硬く閉ざされている。体を見ると、至るところに火傷の跡と、胸から何かに引っ掻かれ、血が流れた跡が残っている。
「ッ!?クソ、早く病院へ連れて行かないと!!」
「どうしたユート……って何だそりゃぁ!?大丈夫かよそいつ!?」
「大丈夫な筈が無い!!早く俺たちのアジトに連れて行かなければ死ぬ!!俺が道を指示する。ユーゴは運転を頼む!」
「任せとけ!しっかり掴まっとけよ!!」
秋人の体を背負い、ユーゴのDホイールを使って火事現場から脱出する。俺はLDSへの道を指示し、ユーゴがそれを聞いて物凄いスピードで走っていく。今にも死にそうな秋人の身を必死におぶりながら。
(頼む……死ぬな!!死なないでくれ!秋人!!)
切にそう願いながら、大切な仲間を救うために、俺たちはLDSに向かって疾走するのであった。
真紅「今回も私がキーカードを紹介するよ!今回のキーカードは……『真紅眼融合』!!」
真紅眼融合(通常魔法)
「真紅眼融合」は1ターンに1枚しか発動できず、このカードを発動するターン、自分はこのカードの効果以外ではモンスターを召喚・特殊召喚できない。
(1):自分の手札・デッキ・フィールドから、融合モンスターカードによって決められている融合素材モンスターを墓地へ送り、「レッドアイズ」モンスターを融合素材とするその融合モンスター1体をエクストラデッキから融合召喚する。この効果で特殊召喚したモンスターのカード名は「真紅眼の黒竜」として扱う。
真紅「発動したターン、『真紅眼融合』以外のセット以外の召喚を封じる代わり、墓地と除外されているモンスター以外なら、どこでも『レッドアイズ』を素材にした融合召喚を行える強力なカード!今回ではあんまり活躍しなかったけど、実は融合召喚されたモンスターは、『真紅眼の黒竜』として扱えるから、『黒炎弾』と相性が良いね!」
真紅「いつものように誤字・脱字の報告もお願いね!感想もどしどし送ってね!それじゃ、次回予告だよ!」
~~~次回予告~~~
(地の分はユート)
秋人を連れて帰り、俺はユーゴを赤馬零児の元へ連れて行く。その場で簡単に自己紹介を済ませた後だった。隼がユーゴにデュエルを申し込んだのだ
黒咲「俺はまだ貴様を信用したわけではない。貴様が本当に【アカデミア】と無縁かどうか、デュエルで見極めてやる!!」
ユーゴ「わけわかんねぇけど、売られたデュエルは買ってやるよ!かかってきな!」
次回、【遊戯王ARC-Ⅴ アイズの名を持つ龍の主】
『最強の牙と透明の翼』
黒咲「貴様の【鉄の意志】、そして【鋼の強さ】を見せてみろ!!」