遊戯王ARCーV アイズの名を持つ龍の主   作:青眼

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4月のリミットレギュレーションを見て『EM』はもう終わりましたね。それ以外にも『帝』や『彼岸』も死んでしまった。

まぁ、『超再生能力』が準制限になったから『聖刻』や『青眼』は逆に強化されましたがねぇ!!『RR』も無傷!次の環境。それは『青眼』や『RR』。『DDD』が取る!!

↑勝手な想像です。気に障ったなら申し訳ありません。


追記です!先日、空。(てんのうみ)さんの【エンタメデュエリストが幻想入り】という作品と2度目のコラボをしました!そちらも是非お読みください!


34話 進化する隼と水晶の翼

side黒咲---start

 

ユーゴ LP2400

場:無し

魔法・罠:1

手札:1

Pゾーン:無し

 

黒咲 LP1800

場:No.32海咬龍シャーク・ドレイク(ATK2800)

  RRーフォース・ストリクス(DEF2500ORU×1)

  RR-アベンジ・ヴァルチャー(ATK1700)

魔法・罠:RR-ネスト

     1

手札:1

Pゾーン:無し

 

「行くぜ!俺のターン!」

ユーゴ 手札1→2

 

カードを勢いよく引くユーゴ。だが、その手札の数はたったの2枚。守備表示でモンスターを召喚したとしても、俺の場のモンスターの総攻撃を喰らえば即死。それに加え、俺のこの伏せカード……

 

(俺の伏せてあるカードは2枚目の『ラプターズ・ガスト』。このカードで奴の発動した『ブラックホール』等の、強力なマジック・トラップを無力化できる。この万全の布陣を前に、どこまで足掻けるか、見せてもらおう!)

「俺はカードを2枚伏せ、ターンエンドだ!」

ユーゴ 手札2→0

 

ユーゴ LP2400

場:無し

魔法・罠:2

手札:0

Pゾーン:無し

 

「……たったそれだけか?」

 

さっきの意気込みから、一気に大量展開をしてくるものとばかり思っていたが、たった2枚のカードを伏せただけで終わった事に、拍子抜けする。

 

「なんだよ。仕方ねぇだろ!手札が全くねぇんだからよ!!」

「いや、それならリカバリー手段を考えておけ……。まぁいい。俺のターンだ」

黒咲 手札1→2

 

「すかさずバトルフェイズだ!『シャーク・ドレイク』でダイレクト……」

「アタック宣言の前にトラップ発動!『威嚇する咆哮』!このカードを発動したターン、相手は攻撃宣言ができなくするぜ!」

 

伏せカードが開き、そこから耳障りな音が響き渡る。それに対し俺はやはり、と呟く。

 

「その程度の罠。見抜いている!カウンタートラップ『ラプターズ・ガスト』発動!相手のトラップの発動を無効にする!」

 

音の衝撃波を飲み込むように風が起こり、『威嚇する咆哮』のカードを破壊する。

 

「これでお前を守るカードは無くなった!今度こそ『シャーク・ドレイク』で……」

「まだだ!まだ終われねぇ!トラップカード『裁きの天秤』発動!こいつは発動時、俺の手札とフィールドの数の合計と、相手の場のカードとの差の分、カードをドローする!俺のカードは『裁きの天秤』1枚!お前の場には4体のモンスターと、『RR-ネスト』の5枚!よって4枚のカードをドローする!」

ユーゴ 手札0→4

 

一気に手札を回復させるユーゴ。それに成る程と頷く。だが、その行動には欠点がある。

 

「たとえ手札を回復させようと、それを使わせる前に倒せばいいだけのことだ!終わりだ!行け!『シャーク・ドレイク』!プレイヤーにダイレクトアタック!!デプスバイト!」

 

『シャーク・ドレイク』から鮫に似た衝撃波が放たれる。それがユーゴに直撃する。はずだった。デプスバイトを1枚の板が防いだ。

 

「お前のダイレクトアタック宣言時、手札の『SR(スピードロイド)メンコート』の効果を発動!相手の直接攻撃宣言時、手札のこのカードを攻撃表示で特殊召喚し、相手モンスターを全て守備表示に変更する!」

ユーゴ 手札4→3

 

デプスバイトを防いだ板から、淡い光が俺のモンスター達を包み、表示形式を変更させた。

 

No.32海咬龍シャーク・ドレイク

ATK2800→DEF2100

 

RR-バニシング・レイニアス

ATK1300→DEF1600

 

「成る程な。そのカードを引き当てればこのターンは耐えしのげると思っていたのか」

「まぁな、それじゃ、とっととメインフェイズ2に……」

「何を勘違いしている?」

 

俺の発言にユーゴが「ひょ?」とどこかのインゼクター使いの様な声を出す。

 

「まだ俺のバトルフェイズは終了してはいない!手札から速攻魔法発動!『RUM(ランクアップマジック)レボリューション・フォース』!!このカードの効果により、自分の場の『フォース・ストリクス』をオーバーレイ!ランクが1つ上の『RR』を、エクシーズ召喚する!」

黒咲 手札2→1

 

紫色の輪が広がり、その中から『フォース・ストリクス』が飛び立ち、新たな姿へと変わる。それは、赤い翼に、様々な火器を装備した隼。

 

「獰猛なる隼よ。激戦を切り抜けし翼翻し、寄せ来る敵を打ち破れ!ランクアップ・エクシーズチェンジ!現れろォ!ランク5!『RR(レイド・ラプターズ)-ブレイズ・ファルコン』!!」

 

RR-ブレイズ・ファルコン/闇属性/★5/鳥獣族/ATK1000 DEF2000

 

「なっ!?バトルフェイズ中にランクアップした!?」

「『ブレイズ・ファルコン』はORUを持っている時、相手プレイヤーにダイレクトアタックできる!やれ!迅雷のラプターズ・ブレイク!」

 

『ブレイズ・ファルコン』に刻まれた『RR』の紋章から、稲妻が迸る。それはユーゴの周りに被雷し、石粒が体を襲う。

 

「痛ってぇ!!」

ユーゴ LP2400→1400

 

「相手プレイヤーに戦闘ダメージを与えたこの瞬間、『ブレイズ・ファルコン』の更なる効果を発動!相手フィールドのモンスターを破壊する!『SRメンコート』を破壊!」

 

『ブレイズ・ファルコン』の翼から、無数のミサイルが発射される。『メンコート』にそれが直撃し、跡形も無く吹き飛ばした。

 

「嘘だろ……。せっかく『メンコート』を引き当てて、次のターンで逆転しようと思ったのによ……」

「だが、そのカードを引き当てなければお前は負けていた。それだけのことだ。メインフェイズ2で『RR-ネスト』の効果発動。墓地の『フォース・ストリクス』をエクストラデッキに戻し、ターンエンドだ」

 

黒咲 手札1800

場:No.32海咬龍シャーク・ドレイク(ATK2800 ORU×0)

  RR-ブレイズ・ファルコン(ATK1000 ORU×1)

  RR-アベンジ・ヴァルチャー(ATK1700)

魔法・罠:RR-ネスト

手札:1

Pゾーン:無し

 

「俺のターン!ドロー!」

ユーゴ 手札3→4

 

「……!行くぜ!俺は手札から2枚目の『SRダブルヨーヨー』を召喚!」

ユーゴ 手札4→3

 

SRダブルヨーヨー/風属性/☆3/機械族/ATK1400 DEF1400

 

「召喚成功時、墓地のレベル3以下の『スピードロイド』モンスター、『赤目のダイス』を特殊召喚!更に『赤目のダイス』の効果を発動し、『ダブルヨーヨー』のレベルを3から4に変更する!」

 

SR赤目のダイス/風属性/☆1/機械族/ATK100 DEF100

 

SRダブルヨーヨー

☆3→☆4

 

「レベル4になった『ダブルヨーヨー』に、レベル1の『赤目のダイス』をチューニング!」

 

赤色の6面ダイスが宙に浮かび、1つの緑の輪へと変わる。その輪の中に『ダブルヨーヨー』が星を4つ浮かべて突入する。

 

「その躍動感溢れる、剣劇の魂。シンクロ召喚!来い!レベル5、『HSR(ハイスピードロイド)チャンバライダー』!!」

 

HSRチャンバライダー/風属性/☆5/機械族/ATK2000 DEF1000

 

「いっくぜぇ!バトルだ!俺は『チャンバライダー』で『シャーク・ドレイク』を攻撃!そしてこの瞬間!『チャンバライダー』の効果発動!このカードがバトルする時、その攻撃力を200アップする!」

 

HSRチャンバライダー

ATK2000→ATK2200

 

緑の輪から出現した剣士が、『シャーク・ドレイク』に迫り、手に持った二本の刀ですれ違い様に斬り捨てる。

 

「くぅ!だが、次のターンで『ブレイズ・ファルコン』で破壊すれば良いだけのことだ!」

 

『ブレイズ・ファルコン』にはダイレクトアタックによって発生する効果と、ORUを一つ消費することで発動できる、特殊召喚モンスター抹殺能力がある。だが、ユーゴは悪戯が成功した子供の様に笑みを浮かべる。

 

「それはどうかな!『チャンバライダー』の更なる効果!こいつは1度のバトルフェイズで2回攻撃できる!」

「何だと!?」

「行けェ!『チャンバライダー』!『ブレイズ・ファルコン』を攻撃!そしてこのタイミングでも、『チャンバライダー』の効果で攻撃力がアップ!」

 

HSRチャンバライダー

ATK2200→2400

 

『チャンバライダー』の乗る機械のブースターが作動し、『シャーク・ドレイク』の時とは違い、乗っている機械の搭載された剣を突き刺し、『ブレイズ・ファルコン』を破壊する。

 

「くっ!?『ブレイズ・ファルコン』が!」

黒咲 LP1800→400

 

「これで厄介なモンスターは片付いたぜ!カードを2枚伏せ、ターンエンド!」

ユーゴ 手札3→1

 

ユーゴ LP1400

場:HSRチャンバライダー(ATK2400)

魔法・罠:2

手札:2

Pゾーン:無し

 

「おのれぇ……よくも『ブレイズ・ファルコン』を!俺のターン!」

黒咲 手札1→2

 

「俺は手札から『RR-トリビュート・レイニアス』を召喚!」

黒咲 手札2→1

 

RR-トリビュート・レイニアス/闇属性/☆4/鳥獣族/ATK1800 DEF400

 

「召喚に成功したことにより、『トリビュート・レイニアス』の効果発動!自分のデッキから『ミミクリー・レイニアス』を墓地に送り、除外することでその効果を発動!デッキから『RR-リターン』を手札に加える!」

黒咲 手札1→2

 

召喚した蒼い機械鳥。『トリビュート・レイニアス』の効果で、サルベージ手段を手札に集める。守りの手段は揃えた。後は攻めるのみ!

 

「俺は永続魔法『RR-ネスト』の効果発動!自分の場に『RR』モンスターが2体以上存在することにより、墓地の『ファジー・レイニアス』を手札に加え、自身の効果で守備表示で特殊召喚!」

 

RR-ファジー・レイニアス/闇属性/☆4/鳥獣族/ATK500 DEF1500

 

「後はこのカード次第だ!魔法カード『貪欲な壷』!墓地のモンスターを5体デッキに戻し、新たにカードを2枚ドローする!」

黒咲 手札2→3

 

↓戻したカード

RR-フォース・ストリクス×2

RR-バニシング・レイニアス

RR-シンキング・レイニアス

 

「げ、手札を補充した上に、一気にレベル4のモンスターを3体も揃えやがった!?」

「この状況…来るか。隼のエースモンスターが」

「俺はレベル4の『アベンジ・ヴァルチャー』『トリビュート・レイニアス』。そして『ファジー・レイニアス』の3体でオーバーレイ!」

 

3体の機械鳥が飛び立ち、頭上に出現した黒い穴に飛び込む。やがて、その中から一筋の光が迸り、俺が最も愛用するモンスターが現れる。

 

「雌伏の隼よ。逆境の中で研ぎ澄まされし爪を挙げ、反逆の翼翻せ!エクシーズ召喚!現れろォ!ランック4!『RR-ライズ・ファルコン』!!」

 

RR-ライズ・ファルコン/闇属性/★4/鳥獣族/ATK100 DEF2000

 

「『ライズ・ファルコン』の効果発動!ORUを1つ使い、相手の場の特殊召喚されたモンスター1体の攻撃力を、自身の攻撃力に加算する!『HSRチャンバライダー』の攻撃力2400を、『ライズ・ファルコン』に加える!

 

↓捨てられたORU

RR-トリビュート・レイニアス

 

『ライズ・ファルコン』の周りを漂うORUが砕け散ると同時に、全身が猛々しく燃え上がり、燃え盛る鳥、フェニックスのような姿へと変わる。

 

RR-ライズ・ファルコン

ATK100→ATK2500

 

「更に装備魔法、『ラプターズ・アルティメット・メイス』を『ライズ・ファルコン』に装備し、攻撃力を1000ポイントアップする!」

 

 

RR-ライズ・ファルコン

ATK2500→3500

 

「バトルだァ!『RR-ライズ・ファルコン』!『チャンバライダー』を蹴散らせェッ!ブレイブクロー・エボリューション!!」

 

『ライズ・ファルコン』が翼を広げて飛び立ち、一度宙を回って勢いをつけてから『チャンバライダー』に突撃する。それを見たユーゴが、ディスクから何かを取り出した。

 

「戦闘を行うことで、『チャンバライダー』の攻撃力が更に200アップ!そしてリバースカードオープン!『スーパーチャージ』!自分の場の『ロイド』モンスターが攻撃対象に選択された時、カードを2枚ドローする!更に!俺は墓地から(・・・・)『SR三つ目のダイス』の効果発動!墓地のこのカードを除外することで、相手の攻撃を一度だけ無効にする!」

ユーゴ 手札1→3

 

HSRチャンバライダー

ATK2400→ATK2600

 

『ライズ・ファルコン』の突撃した『チャンバライダー』の姿が消え、攻撃が空振りになる。俺の攻撃を回避し、手札まで回復させたユーゴの戦略に、こめかみ動くのを感じた。

 

「墓地からモンスターだと……?一体どのタイミングで墓地に…」

「序盤で使った『ブービートラップE』の時の手札コストさ。それで、次はどうするんだ?」

「……カードを2枚伏せ、ターンエンドだ」

黒咲 手札2→0

 

黒咲 LP400

場:RR-ライズ・ファルコン(ATK3500)

魔法・罠:RR-ネスト

     ラプターズ・アルティメット・メイス(『RR-ライズ・ファルコン』)

     2

手札:0

Pゾーン:無し

 

ライフ差が広がるが、『RR』特有の大量展開で何とか喰らい付いている。それが今の状況だ。そのことが悔しく感じる。だが、同時に懐かしくも感じた。この胸が高まる高揚感。この感情は―――

 

「く~~!!やっべぇぜ隼!お前とのデュエル最ッ高に楽しいぜ!」

 

子供のようにはしゃぐユーゴを見て、俺は自分が考えていることが馬鹿馬鹿しく思えた。このユーゴ(デュエル馬鹿)かアカデミアの尖兵?ふっ、馬鹿馬鹿しい。このような考えをしていた自分が恥ずかしく思えてくる。

 

「ああ。俺もだ。さぁ来いユーゴ!お前の全力を見せてみろ!」

「おう!行くぜ!俺のターーーーーン!!!」

ユーゴ 手札3→4

 

勢いよくカードを引くユーゴ。その手札の総数は4枚。ここまでの量だと、様々なことができるはずだ。

 

「いよぉっしゃぁ!!俺は手札から魔法カード、『星屑のきらめき』を発動!このカードは俺の墓地のドラゴン族シンクロモンスターを1体を対象に発動し、選択したモンスターと同じになるよう墓地のモンスターを除外することで、そのモンスターを特殊召喚する!」

ユーゴ 手札4→3

 

ユーゴのディスクから光が溢れ、その中から『魔剣ダーマ』と『赤目のダイス』が、半透明な姿で出現する。

 

「俺は墓地のレベル6の『HSR魔剣ダーマ』と、レベル1の『赤目のダイス』を除外!舞い戻れ!『クリアウィング・シンクロ・ドラゴン』!」

 

2体のモンスターが霧散し、光の中から『クリアウィング』が咆哮と共に蘇る。透明な緑色の翼が、より一層煌いて見えた。

 

クリアウィング・シンクロ・ドラゴン/風属性/☆7/ドラゴン族/ATK2500 DEF2000

 

「更に!俺は手札から『SRタケトンボーグ』を召喚!」

ユーゴ 手札3→2

 

SRタケトンボーグ/風属性/☆3/機械族/ATK600 DEF1200

 

「『タケトンボーグ』の効果発動!このターン、風属性モンスターしか召喚できない代わり、このカードをリリースすることで、デッキから『SR』のチューナーモンスターを特殊召喚できる!俺は2体目の『赤目のダイス』を守備表示で特殊召喚!」

 

竹とんぼの体をした人形が現れて消滅し、その姿が消えると、あの怪しげな赤いサイコロが出現する。……心なしか、疲れてそうに見えた。

 

SR赤目のダイス/風属性/☆1/機械族/ATK100 ATK100

 

「そしてこのままバトル!『チャンバライダー』で『ライズ・ファルコン』を攻撃!そしてこの瞬間!『チャンバライダー』の強制効果が発動し、それを『クリアウィング』で無効にする!ダイクロイックミラー!!」

 

突撃してきた『チャンバライダー』の前に躍り出る『クリアウィング』。その翼から無数の光が溢れ出し、『チャンバライダー』を包み込んで消滅させる。

 

「『クリアウィング』の効果で破壊したことにより、『チャンバライダー』の元々の攻撃力、2000ポイントを『クリアウィング』に加算する!これで攻撃力4500だぁ!」

 

クリアウィング・シンクロ・ドラゴン

ATK2500→ATK4500

 

「くっ……!」

「そして墓地に送られた『チャンバライダー』の効果で、除外されている『三つ目のダイス』を手札に加える!バトルだ!『クリアウィング・シンクロ・ドラゴン』で、『ライズ・ファルコン』を攻撃!」

ユーゴ 手札2→3

 

『クリアウィング』が咆哮と共に舞い上がる。そのまま体を回転させ、翼から緑色の光が零れ始める。回転速度が更に加速し、緑色の竜巻へと変貌する。

 

「喰らえェ!旋風のヘルダイブ・スラッシャー!!!」

 

竜巻が『ライズ・ファルコン』に直撃する。体を貫かれた機械鳥が爆発し、その余波が俺を襲う。

 

「―――『ラプターズ・アルティメット・メイス』の効果発動!このカードを装備したモンスターが、相手によって攻撃され、破壊される時。このカードを墓地に送ることで戦闘ダメージを0にし、デッキから『RUM』を1枚、手札に加える!俺は『RUMスキップ・フォース』を手札に加える!更に、『RR』が戦闘破壊されたことにより、『RR-リターン』を発動!墓地の『RR-ファジー・レイニアス』を手札に加える!」

黒咲 手札0→2

 

「あれだけやってもライフを削り切れないし、手札も増やしてる……やるな!」

「ふっ。だが、貴様もまだ終わりではあるまい」

「それは黒咲もそうだろ?さぁ見せてくれよ!お前の全力をよ!」

「いいだろう!ならば、同時に行くぞ!」

 

互いに獰猛な笑みを浮かべ、同時にリバースカードを開く。この瞬間。この一瞬が、最高に楽しい。そうだ、デュエルとはこうあるべきものなのだ!

 

「トラップ発動!『緊急同調』!バトルフェイズ中のシンクロ召喚を可能にする!」

「速攻魔法、『RUMラプターズ・フォース』発動!『RR』エクシーズモンスターが破壊された時、墓地の『RR』エクシーズモンスターを特殊召喚し、そのモンスターよりランクの1つ高い『RR』を、エクシーズ召喚する!蘇れ!『ブレイズ・ファルコン』!」

 

開かれたカードから赤い隼が蘇り、上空に開かれた漆黒の穴に向かって飛翔する。それは、ユーゴの『クリアウィング』も同じだった。

 

「俺はレベル7の『クリアウィング・シンクロ・ドラゴン』に、レベル1の『赤目のダイス』をチューニング!」

「俺はランク5の『RR-ブレイズ・ファルコン』で、オーバーレイネットワークを再構築!」

 

赤いサイコロが緑の輪へと変わり、その中に『クリアウィング』が飛び込む。それと同時に、漆黒の穴と緑の輪から光が溢れる。

 

「神聖なる光蓄えし翼煌かせ、その輝きで敵を討てッ!!シンクロ召喚!!」

「誇り高き隼よ。英雄の血潮に染まる翼翻し、革命の道を、突き進めッ!!ランクアップ・エクシーズチェンジ!」

 

二つの輪から、同時に一筋の光が迸る。同時に、緑色の輪と漆黒の穴からモンスターが出現する。

 

「出でよ!レベル8!『クリスタルウィング・シンクロ・ドラゴン』!!」

「現れろォ!ランク6!『RR-レボリューション・ファルコン』!!」

 

対峙する二体の魔物。透き通るような翼を持ったドラゴンがユーゴに、様々な銃火器を装着した隼が俺の前に現れる。

 

クリスタルウィング・シンクロ・ドラゴン/風属性/☆8/ドラゴン族/ATK3000 DEF2500

 

RR-レボリューション・ファルコン/闇属性/★6/鳥獣族/ATK2000 DEF3000

 

「バトルだ!『クリスタルウィング』で『レボリューション・ファルコン』を攻撃ィ!」

 

ユーゴの命令に応じ、『クリスタルウィング』が咆哮と共に飛び立つ。その相手である『レボリューション・ファルコン』も、翼から火を噴かして追随する。

 

「決めようとしたのだろうが、詰めが甘かったな!『レボリューション・ファルコン』の効果発動!このカードが特殊召喚されたモンスターとバトルする時、そのモンスターの攻撃力・守備力を0にする!」

 

翼から噴き出した炎が『クリスタルウィング』の体を覆う。だが、それは透明な翼に触れると、『レボリューション・ファルコン』に向かって跳ね返っていく。

 

「『クリスタルウィング』の効果発動!1ターンに1度、モンスター効果が発動した時、その効果を無効にして破壊する!」

 

さすがは『クリアウィング』の進化系とも言うべきだろうか。更に強力な効果となったドラゴンに歯をギリッ、と噛み締める。同時に、『レボリューション・ファルコン』が自身の炎に焼かれて消滅する。

 

「そして!『クリスタルウィング』は『クリアウィング』と同じで、効果破壊したモンスターの攻撃力を、エンドフェイズまで自分の攻撃力に加える!」

 

『クリアウィング』の翼が、純白から緋色に変わる。その色は、先ほどの『レボリューション・ファルコン』の炎と酷似している。

 

クリスタルウィング・シンクロ・ドラゴン

ATK3000→ATK5000

 

「っ!だが、『レボリューション・ファルコン』が効果破壊されたことにより、墓地の『RR-リターン』の効果発動!このカードを除外することにより、デッキから『RR』カードを手札に加えることができる!『RR-コール』を手札に加える!」

黒咲 手札2→3

 

「それがどうした!これでラスト!行け!『クリスタルウィング・シンクロ・ドラゴン』!黒咲にダイレクトアタック!!」

 

透明な翼が色づき、『クリスタルウィング』が高速で移動する。そのスピードは加速を続け、視認すらできない速度になった時、ユーゴが叫ぶ。

 

「烈風のクリスタロス・エッジ!!」

 

宣言と同時に『クリスタルウィング』が俺に目掛けて突撃してくる。それを見切ることはできない。

 

……だが、見えなくても、防ぐ手段はある(・・・・・・・)

 

「俺は墓地からトラップカード、『RR-レディネス』の効果を発動!墓地のこのカードを除外することで、このターン、俺が受ける全てのダメージを0にする!」

 

直後、俺の周りに虹色の障壁が出現する。それに突撃する『クリスタルウィング』だが、障壁を破ることはできず、忌々しそうに声を上げながらユーゴの元に舞い戻る。

 

「なっ……あの攻撃を防いだのかよ!?嘘だろ!?」

「ふっ。これが俺の持つ最強の防御だ。ダメージを与えることができなければ勝つことはできまい。次はどうする?」

 

挑発するように俺は言葉返す。すると悔しそうに地団駄を踏みながらユーゴがプレイを続ける。

 

「くっそぉ!!カードを2枚伏せてターンエンドだ!」

ユーゴ 手札2→0

 

ユーゴ 手札1400

場:クリスタルウィング・シンクロ・ドラゴン(ATK5000→ATK3000)

魔法・罠:2

手札:1

Pゾーン:無し

 

「さて、この状況。ライフ差がありボードアドバンテージも相手のほうが上、か」

 

自分の置かれた状況を冷静に考えてみる。酷い状況だ。エースモンスターはやられ、緊急用の『レディネス』も使わされた。だが、何故だろうか。俺は今、これまでに無いほど心が躍っていた。恐らく、このターンがこのデュエルのラストターンだ。この状況を突破できなければユーゴが。突破できたら俺が勝つ。至ってシンプルだ。

 

「ファイナルタァァァァン!!!ドローーーー!!」

黒咲 手札3→4

 

気合を入れなおす意味も込めてカードをドローする。そのせいか周りの木々が揺れ、俺を中心として風が吹く。引いたカードを見て、俺は獰猛な笑みを浮かべる。

 

「行くぞユーゴ!俺は手札から『RR-ファジー・レイニアス』を召喚!」

黒咲 手札4→3

 

RR-ファジー・レイニアス/闇属性/☆4/鳥獣族/ATK500 DEF1500

 

「更に手札から魔法カード、『RR-コール』を発動!レベル4以下の『RR』モンスターを対象に発動し、デッキから同名モンスターを特殊召喚する!」

黒咲 手札3→2

 

召喚された小さい鳥の姿がぶれだし、分身するように二体目の『シンキング・レイニアス』が出現する。

 

RR-シンキング・レイニアス/闇属性/☆4/鳥獣族/ATK100 DEF100

 

「レベル4のモンスターが2体!エクシーズか!」

「ふっ、そう慌てるな!お前には俺のとっておきを見せてやる!手札からマジックカード『タンホイザーゲート』を発動!自分の場に同じ種族・属性を持つモンスターが2体存在する時、そのモンスターのレベルを、エンドフェイズまで互いのレベルを合計したものとする!」

黒咲 手札2→1

 

RR-シンキング・レイニアス×2

☆4→☆8

 

俺がこのカードを使えたのは秋人のおかげだ。あいつが春や襲雷。ユートにチューナーモンスターを渡していたが、俺のデッキ自体がチューナーと余り相性が良くないと思って、渡したくても渡せなかったのは知っている。俺自身、この『RR』に誇りを持っているし、シンクロ召喚等のギミックを入れれば逆に弱体化しかねない。そう思ったあいつが渡してきたのがこのカードだ。このカードのおかげで、容易にあのカードを召喚できる!

 

「行くぞ。俺はレベル8となった『RR-シンキング・レイニアス』2体でオーバーレイ!!」

 

レベルが上昇した2体の『シンキング・レイニアス』が、上空に出現した穴に飛び込む。その中から純白の武装を纏った隼が出現する。

 

「勇猛果敢なる隼よ。怒りの炎を巻き上げ、大地をも焼き尽くす閃光となれ!!エクシーズ召喚!飛翔せよ!ランク8!『RR-サテライトキャノン・ファルコン』!!」

 

RR-サテライトキャノン・ファルコン/闇属性/★8/鳥獣族/ATK3000 DEF2000

 

「『RR』を素材に召喚された、『サテライトキャノン・ファルコン』の効果発動!相手のマジック・トラップを全て破壊する!なお、この効果にチェーン発動することはできない!」

 

『サテライトキャノン・ファルコン』に装備された、全六門の銃口からレーザーが射出され、ユーゴの伏せカードを跡形も無く吹き飛ばす。破壊されたカードをディスクで確認すると、厄介なカードだった。

 

↓破壊されたカード

リビングデッドの呼び声

聖なるバリアーミラーフォース

 

「だが、『クリスタルウィング』の攻撃力と、『サテライトキャノン・ファルコン』の攻撃力は互角!このターンでの決着は………!?」

 

ユーゴが何かに気づいたように顔を驚愕に染める。それを見た俺は、見せ付けるようにディスクにカードを発動させる。

 

「発動せよ、『RUMスキップ・フォース』!自分の場の『RR』エクシーズモンスターを対象に発動し、ランクが2つ上の『RR』をエクシーズ召喚する!」

黒咲 手札1→0

 

「なぁ!?一気に2つもランクアップ!?」

 

『サテライトキャノン・ファルコン』が飛び立ち、全身に新たな武装が装着されていく。全身が『レボリューション・ファルコン』と同様、黒い武装に包まれていく。

 

「究極至高のハヤブサよ。数多なる朋友の意思を継ぎ、勝利の天空へ飛び立て!ランクアップ・エクシーズチェンジ!現れろ!ランク10!『RR-アルティメット・ファルコン』!!」

 

RR-アルティメット・ファルコン/闇属性/★10/鳥獣族/ATK3500 DEF2000

 

「攻撃力3500!?『クリスタルウィング』より上だと!?」

「それだけではない!『アルティメット・ファルコン』の効果発動!ORUを1つ使うことにより、相手モンスター全ての攻撃力1000ポイント下げ、このターン、相手はカード効果を発動することはできない!」

「ふざけんな!『クリスタルウィング』の効果発動!これで『アルティメット・ファルコン』を破壊してやる!」

 

『アルティメット・ファルコン』の効果を止めようと、『クリスタルウィング』が咆哮と共に、翼から光を放つ。だが、『アルティメット・ファルコン』が消える様子は一向にない。

 

「無駄だ!『アルティメット・ファルコン』は如何なる効果をも受け付けない!」

「はぁ!?インチキ効果も大概にしやがれ!!」

 

ユーゴの言った事にお前が言うなと言いたくなるが、目を睨むことで我慢する。その後、『アルティメット・ファルコン』の効果により『クリスタルウィング』の攻撃力が下がった。

 

クリスタルウィング・シンクロ・ドラゴン

ATK3000→ATK2000

 

「って攻撃力が2000!?やっべぇ!!」

「これで終幕だ!バトルだ!『RR-アルティメット・ファルコン』で、『クリスタルウィング・シンクロ・ドラゴン』を攻撃!」

 

『アルティメット・ファルコン』が『クリスタルウィング』の前に立ちはだかり、逃げ場を無くした所で、黒いエネルギーが集まっていく。数秒で溜まったそれを球体にして解き放つ。

 

「水晶の翼を持つ龍よ!漆黒の一撃を受けて砕け散るがいい!!ファイナル・グロリアス・ブライト!!」

 

漆黒の球体が『クリスタルウィング』に直撃し、爆風が巻き起こる。それに飲まれて、ユーゴの体が吹っ飛ばされる。

 

「うぉぉぉぉぉぉぉぉぉ!!!」

ユーゴ LP1400→0

 

「なんとか、勝てた、か……」

 

デュエルディスクの電源を切り、デッキを腰のホルダーに仕舞う。すると、『アルティメット・ファルコン』によって吹っ飛ばされたユーゴが頭に手を当てつつ、こちらにやってくる。

 

「大丈夫か?随分と派手に吹っと飛ばされていたが……」

「まぁ大丈夫だ!Dホイールで事故った時みたいな痛みはしないし」

「あれで事故を起こしたら、それこそ命の危険があるだろう……」

 

ユーゴの体の頑丈っぷりに呆れるユート。それに俺は同意して頷く。

 

「あ、そういやどうだ?俺が【アカデミア】何かとは違うって分かったか?」

「ああ。十分過ぎるほどにな。お前には、奴らとは違う強さを感じた」

「当然だぜ!俺はあのジャック・アトラスを超えるんだからな!!」

 

ユーゴが名前を出した人物は知らないが、ジャック・アトラス。ユーゴが目標としているデュエリストというのは分かった。

 

「そうか。ああそうだ。そのジャックというデュエリストについて教えてくれ。俺達は【シンクロ次元】について、余りにも知らなすぎるからな」

「いいぜ!た~っぷり聞かせてやるよ!ジャック・アトラスというデュエリストの伝説をな!」

 

年の小さい子供のように笑うユーゴ。それに応じて相槌を打つユート。その姿を見ながら、ここにいないあいつ、秋人の事を考える。だが、考えるのが馬鹿らしいと思い、自重するように笑う。

 

(あいつは、秋人は必ず帰ってくる。なら、俺達ができるのはあいつが目覚めた時、いつものように接してやることだ。だから……)

 

絶対に起きろ。お前には言いたいことが山ほどあるのだからな。秋人が目覚めると信じて、俺達はLDSの自室に戻るのであった。

 




黒咲「黒咲隼だ。今回のキーカードがは色々あったが、このカード。『RR-アルティメット・ファルコン』だ

RR-アルティメット・ファルコン/闇属性/★10/鳥獣族/ATK3500 DEF2000
鳥獣族レベル10モンスター×3
(1):このカードは他のカードの効果を受けない。
(2):このカードのX素材を1つ取り除いて発動できる。
このターン、相手フィールドのモンスターの攻撃力は1000ダウンし、相手はカードの効果を発動できない。
(3):このカードが「RR」モンスターをX素材としている場合、以下の効果を得る。●お互いのエンドフェイズ毎に発動できる。相手フィールドのモンスターの攻撃力は1000ダウンする。相手フィールドに表側表示モンスターが存在しない場合、相手に1000ダメージを与える。

黒咲「素材のレベル故に、『RUM』で召喚するのが基本となる。素材となるのは『サテライトキャノン・ファルコン』を素材として召喚する『ソウル・シェイブ・フォース』か『スキップ・フォース』。『ブレイズ・ファルコン』を素材とする『デス・ダブル・フォース』のどちらかだろう」

黒咲「召喚条件の厳しさに相応しい特殊能力を兼ね備えてある。まず(1)の効果で、自分・相手の効果を受けないので『激流葬』といった無差別破壊のカードが通用しない。(2)の効果で相手モンスターの打点を下げつつ、安全に展開と攻撃が行えるようになる」

黒咲「ランクアップして召喚したら、すぐに決着が着いてしまために忘れられがちだが、(3)の能力は便利だ。相手の打点を下げるか、相手に1000ポイントの効果ダメージを与えるため、引導火力になりうる。俺のデッキの奥の手といえるカードだろう」

黒咲「誤字・脱字の指摘は感想にして送ってくれると助かる。それでは、次回予告に移る」


~~~次回予告~~~
(地の分は秋人)

真紅とのデュエルに敗北した俺だが、傷を癒やす間もなく、すぐに舞網チャンピオンシップ2回戦に駆り出される。対戦相手の名前は勝鬨勇夫。これまでの相手とは違い、根っからの“リアリスト”のようだ。

勝鬨「見せてやろう。我がデッキに宿りし不死鳥の姿を!」
秋人「そォかよ。そンじゃまァ……。地獄を見ていけや」

次回、【遊戯王ARC-Ⅴ アイズの名を持つ龍の主】
『カオスの鼓動 時空の龍降臨』

秋人「悪ィな勝鬨。お前は…ここで死ね」
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