-----さぁ、
ーーーこれはどういう事だ!
俺はあの餓鬼どもを呼び出して、そいつらを叩きのめして口を割らせる。どうやら、俺が真紅と一緒にいるのが気に入らなかったらしい。それで、俺を真紅から引き離そうとしたくて、このような行動に出たらしい。だが、それを見てより一層拳に力を込めて男を殴り飛ばす。相手の鼻が折れて噴き出し、俺の手が相手の血で汚れるが、俺は怒りの余り自分が何をしたのかすら分からずにいた。
荒々しく息を吐いていると、大人たちが俺の動きを封じた。それが学校の教師だという事に気付くのに、そう時間は掛からなかった。だが、逆に理不尽に思えた。何故、俺と真紅との仲を引き裂こうとしたあいつ等を守ろうとするのか。俺が教師達に連れて行かれるのを見て、泣いて近づいてくる少女がいた。漆の様に黒い髪と瞳。ダムが決壊したかのように涙を零す。それを見て、俺の思考は止まった。
side秋人---start
「秋人……お前、何でこんなことを!!」
遊矢が俺を咎めるように、3体のドラゴンを率いながら尋ねてくる。それはそうだろう。傍から見ても過剰すぎるだと思われるオーバーキル。それに加え、リアルソリッドヴィジョンによって実体化したモンスターの攻撃が直撃すれば、ただでは済まないのだから。
「決まっている。そいつらは俺に負けた。敗者は地面に這い蹲る姿がお似合いだからなァ?そうだろ?立ち上がる事もできねェ負け犬が」
遊矢によって火山エリアに出現した岩を背もたれにして座っている、梁山泊のデュエリストを見て言う。
「……違う」
「何?」
「デュエルはこんな事のために、誰かを傷つける為に使うものじゃない!!デュエルは人を笑顔に……」
「そのデュエルが!!ユートや隼達の故郷を壊したのは、テメェも知ってンだろォが!!甘ったれた事言ってンじゃねェぞ糞餓鬼!!」
遊矢に向かって俺は怒鳴り散らす。それを聞いた彼はビクッ、と体を震わせる。だが、その瞳には確かな意思を感じる。
「秋人………!!」
「………ふん」
別に、この馬鹿が何を言おうが構わない。だが、1つだけ言わせて貰うとすれば………
「それで?お前これからどうすンだァ?」
「何!?」
「俺のデュエルが気にいらねェのはどうだっていい。俺には俺の。テメェにはテメェの、“エンタメデュエル”があるからなァ」
ディスクにセットしている2枚のエクシーズモンスターを取り外す。すると、カードに描かれていたイラストとテキストが消滅し、白紙のカードへと変わる。
「だけどよォ。俺から言わせればテメェのデュエルは……エンタメデュエルは“偽物”なンだよ」
「なっ……いきなり何だよ!!そんな事、今は関係ないだろ!!」
「大有りだ馬鹿野郎。こいつはテメェが【次元戦争】の事を知ってるから言ってやってンだからなァ」
消えていくモンスターから飛び降り、モンスターに乗っている遊矢を自然と見上げる形になるが、そンな事はどうでもいい。今言わないと、
「テメェがやってるのはテメェの父、榊遊勝のやっている事を見様見真似でやっているだけだ。そこにテメェの言葉も意思もねェ。………そンなテメェに、俺のデュエルをどうこう言って欲しくねェなァ?」
「……俺のことはどうだって良い。だけど、父さんの“エンタメデュエル”を馬鹿にするのだけは、絶対に許さない!!」
ディスクに置かれていた3枚のカードを取り外す。『ルーンアイズ』たちはエクストラデッキに。『オッドアイズ』はメインデッキに戻して、オートシャッフル機能が作動する。
「デュエルだ秋人!!父さんの、遊勝塾の“エンタメデュエル”でお前を笑顔にしてみせる!!」
「だからよォ………それが“偽物”だって言ってンだろォがよォ!!」
ディスクから透明なプレートが出現し、ライフが4000にセットされる。それと同時に、俺は“カオス”の力を使い、あるものを出現させる。
「行くぞ遊矢ァ!バリアンズ・スフィア・フィールド展開!!」
手から紅の閃光が迸る。それと同時に、俺と遊矢を中心として紅いドームが展開される。これが俺の手に入れた新しい力の1つだ。これで1対1で闘える。誰にも邪魔される事なく、決着が着くその時まで。
「な、何だこれは!?」
「こいつはバリアンズ・スフィア・フィールド。安心しろ。デュエルには何の影響ねェから。ただ、これでデュエルが終わるまで誰もこの空間に入る事はできねェ。まァ、逃げられねェようになァ。……ンじゃ、とっとと始めるかァ!!」
互いにディスクから5枚のカードを引き抜き、同時に叫ぶ。闘いの開始を示す合図を。
「「
再びぶつかり合うペンデュラムの創始者と、瞳の名を持つ龍の担い手。いつか望んでいた筈の再戦が、今繰り広げられる。
Side秋人---end
side黒咲---start
黒咲 LP2300
場:RR-ライズ・ファルコン(ATK2700 ORU×2)
魔法・罠:RR-ネスト
2
手札:2
Pゾーン:無し
柚子 LP2500
場:無し
魔法・罠:2
手札:4
Pゾーン:無し
「行くわよ!私のターン!」
柚子 手札4→5
『ライズ・ファルコン』の効果で柚子のモンスターを殲滅し、ダイレクトアタックを決める。柚子がこの逆境にも関わらず、とても楽しそうにデッキからカードを引く。それを見て俺は、自分の妹・瑠璃の姿を幻視する。
(やはり苦手だ。この女を見ていると瑠璃と間違えてしまう。それにしても、この柊柚子といい融合次元からやってきたセレナ。そして、ユーゴの幼馴染のリンという少女。写真を見せてもらったが、やはり瑠璃とよく似ている。何故だ?何故あいつらはこんなにも似てーーー?)
「来た!私はスケール3の『
柚子 手札5→3
PSホワイト・バタフライ
Pスケール:赤3 青3
PENDULUM
PSホワイト・フラワー
Pスケール:赤9 青9
PSホワイト・バタフライ/光属性/☆10/岩石族/ATK1000 DEF1000(アニメオリジナル)
【Pスケール:青3/赤3】
①:1ターンに1度、自分フィールドの昆虫族モンスターの攻撃力を200アップできる。
【モンスター効果】
①:このカードがエクストラデッキからP召喚に成功した場合に発動できる。デッキから「PS」モンスター1体を手札に加える。
PSホワイト・フラワー/光属性/☆10/岩石族/ATK1000 DEF1000 (アニメオリジナル)
【Pスケール:青9 赤9】
①:1ターンに1度、自分フィールドの植物族モンスターの攻撃力を200アップできる。
【モンスター効果】
①:このカードがエクストラデッキからP召喚に成功した場合に発動できる。デッキから「PS」モンスター1体を手札に加える。
柚子が2枚のペンデュラムカードを使用し、彼女の真上に2つの石造が出現し、それぞれの下に3と9の数字が現れる。柚子がペンデュラム召喚を使う事に少し驚いたが、この大会は元々、ペンデュラム召喚を扱う事ができるプレイヤーを増やすための物だと、赤馬零児が言っていた事を思い出す。だが、正直インチキ臭いペンデュラムスケールだと思う。
「これでレベル4から8のモンスターが同時に召喚可能!ペンデュラム召喚!現れて!私モンスター達!!」
2体の石造から紫色の空間が広がる。その中から彼女の使うモンスターが出現する。
「レベル4!『幻奏の歌姫ソプラノ』!」
柚子 手札3→2
幻奏の歌姫ソプラノ/光属性/☆4/天使族/ATK1400 DEF1400
「『幻奏の歌姫ソプラノ』の効果発動!このカードが特殊召喚に成功した時、墓地の『幻奏』モンスターを手札に加える!私は墓地の『幻奏の音姫プロディジー・モーツァルト』を手札に加えるわ!」
柚子 手札2→3
先ほど『ブレイズ・ファルコン』で倒した天使が手札に加わる。だが、これだけで終わるとは思えない。それに、この展開はあの時のデュエルとよく似ている。
「まさか、貴様………!」
「思っている通りよ!手札から魔法カード『融合』発動!フィールドの『幻奏の歌姫ソプラノ』と、手札の『幻奏の音姫プロディジー・モーツァルト』で融合!」
2人の天使が様々な色が混ざった渦に飲み込まれる。その中から新たな天使が現れる。2人の天使の力を受け継いだ、新たなる存在が。
「天使のさえずりよ!至高の天才よ!タクトの導きにより力重ねよ!融合召喚!今こそ舞台に勝利の歌を!『幻奏の華歌聖ブルーム・ディーヴァ』!」
幻奏の華歌聖ブルーム・ディーヴァ/光属性/☆6/天使族/ATK1000 DEF2000
「……融合召喚、か」
目の前で行われる俺の最も忌み嫌う召喚法。融合召喚を目の当たりにするが、不思議と怒りの感情が湧かなかった。恐らく、あの時の俺なら、秋人と出会う前の俺なら融合召喚を見ただけで相手を叩き潰していただろう。相手を倒し、そしてカード化させてそのまま放置していた。だが……
「行くわよ!『ブルーム・ディーヴァ』で、『
『ブルーム・ディーヴァ』が歌いながら『ライズ・ファルコン』に近づく。当然、敵の攻撃を受けた『ライズ・ファルコン』は超音波で迎撃する。
「『ブルーム・ディーヴァ』は戦闘・効果では破壊されず、このカードで発生する私へのバトルダメージは0になるわ!そして、『ブルーム・ディーヴァ』の効果発動!このカードが特殊召喚されたモンスターとのバトル終了時、そのモンスターを破壊して、『ブルーム・ディーヴァ』と戦闘したモンスターとの、元々の攻撃力の差の効果ダメージを与える!リフレクト・シャウト!!」
『ブルーム・ディーヴァ』が美しい声から風が起こり、『ライズ・ファルコン』を飲み込んで吹き飛ばす。
「くっ!『ライズ・ファルコン』がこうも簡単に!」
黒咲 LP2300→LP1400
「まだよ!手札から速攻魔法『融合解除』を発動!『ブルーム・ディーヴァ』の融合を解除し、素材となった『ソプラノ』と『プロティジー・モーツァルト』を攻撃表示で特殊召喚!」
幻奏の歌姫ソプラノ/光属性/☆4/天使族/ATK1400 DEF1400
幻奏の音姫プロティジー・モーツァルト/光属性/☆8/天使族/ATK2600 DEF2000
「これで終わりよ!『プロティジー・モーツァルト』でダイレクトアタック!グレイスフル・ウェーブ!!」
『プロティジー・モーツァルト』の持っているタクトから風の刃が生まれ、それを振るうと俺に刃が迫る。それを見た俺は舌打ちをしながら
「リバースカードオープン!永続トラップ『デモンズ・チェーン』!この鎖に繋がれたモンスターは攻撃できず、効果の発動もできない!」
開かれたカードから漆黒の鎖が伸び、『プロティジー・モーツァルト』を捕縛しようと肉迫する。それを見た柚子は、近くの足元に落ちていたカードを拾って発動させる。
「アクションマジック『ブレイズウォール』!場のカードを対象にしたカードの効果を無効にし、破壊する!」
ブレイズウォール(オリジナルAマジック)
場のカードを対象にしたカードの効果が発動した時に発動できる。その効果を無効にして破壊する。
『デモンズ・チェーン』が捉えたと思った瞬間、突如吹き上がったマグマが鎖を溶かし始める。当然、攻撃を止める事はできず、風の刃が依然俺を襲い掛かる。伏せカードに目をやるが、このカードだけではライフが足りない。攻撃が迫る直前、自分の足元にカードが落ちている事に気付く。一か八かの賭けだが、他に助かる手段がないので、カードを拾ってそれを確認する。
「よし!アクションマジック『瞬間速攻』を発動!手札の速攻魔法を瞬時に発動する!俺が発動するのは、『
黒咲 手札2→1
瞬間速攻 (オリジナルAマジック)
手札の速攻魔法を1枚発動する。
「墓地のモンスターを使ってもエクシーズ…!ふふっ、あの時と似ているわね!」
柚子が楽しそうに笑うのを見て、俺も自然と笑みが零れた。これも、以前の俺ならしなかったことの1つだろう。彼女の笑みに、俺も笑い返して続ける。
「俺は墓地の『RR-フォース・ストリクス』を特殊召喚し、オーバーレイ!獰猛なる隼よ。激戦切り抜けしその翼翻し、寄せ来る敵を打ち破れ!ランクアップ・エクシーズ・チェンジ!現れろ、ランク5!『RR-ブレイズ・ファルコン』!!」
RR-ブレイズ・ファルコン/闇属性/★5/鳥獣族/ATK1000 DEF2000
「守備力2000。だけど、その程度なら『プロティジー・モーツァルト』の敵じゃないわ!バトル続行!『ブレイズ・ファルコン』を攻撃!」
「やらせはせん!トラップカード『RR-レディネス』発動!このカードを発動したターンの『RR』モンスターの戦闘破壊を無効にする!」
風の刃が赤い隼、『ブレイズ・ファルコン』を切り裂こうと近づくが、体の周囲に展開された虹色の障壁がそれを阻む。それを見た柚子がやっぱり、と言いたげに頬を膨らませる。
「やっぱりそのカードが伏せてたのね。そのカードやっぱり卑怯だと思うんだけど。戦闘破壊できないだけじゃなくて、墓地から除外したらダメージも0にするんでしょう?やっぱりおかしいわよそのカード!」
「俺に言われても困る。それに、俺から言わせれば『ブルーム・ディーヴァ』もどうかと思うぞ。完全破壊耐性に加え、特殊召喚モンスターを破壊し、ダメージも与えるのだからな。それより、『幻奏』シリーズは総じて堅すぎる気がする」
苦笑しながらそう言うと柚子があっ、と口を開いて呆然とする。……まぁ、それも仕方がないことか。俺たちとかかわった事で遊矢がエクシーズ召喚を、権現坂という友人はこの大会の為にシンクロを学んだのだからな。あれくらい防御能力が硬くなければやっていけないだろう。
「むぅ……仕方ないわね。私はこれでターンエンドよ」
柚子 LP2500
場:幻奏の歌姫ソプラノ(ATK1400)
幻奏の音姫プロティジー・モーツァルト(ATK2600)
魔法・罠:無し
手札:0
ライトPゾーン:PSホワイト・バタフライ (Pスケール:赤3 青3)
レフトPゾーン:PSホワイト・フラワー (Pスケール:赤9 青9)
黒咲 LP1400
場:RR-ブレイズ・ファルコン(DEF1000 ORU×1)
魔法・罠:RR-ネスト
手札:1
Pゾーン:無し
「今度はこっちの番だ。覚悟しろ!俺のターン!」
黒咲 手札1→2
引いたカードを見て、辺りにカードが落ちていない事を確認する。先ほどの『プロティジー・モーツァルト』や『ブルーム・ディーヴァ』が風を起こしたからだろう。そのことに安堵しながらも、手札からカードを発動させる。
「手札から『RUM-レイド・フォース』を発動!自分の場のエクシーズモンスター1体を、ランクが1つ高い『RR』にランクアップさせる!よって、俺はランク5の『RR-ブレイズ・ファルコン』でオーバーレイ!」
黒咲 手札2→1
『ブレイズ・ファルコン』が鳴き、赤い翼から炎が撒き散らしながら飛翔する。飛び立った先に広がる黒い空間に飛び込み、そこから一筋の閃光が迸る。
「誇り高き隼よ。英雄の血潮に染まる翼翻し、革命の道を突き進め!ランクアップ・エクシーズ・チェンジ!!現れろ!ランク6、『RR-レボリューション・ファルコン』!!」
RR-レボリューション・ファルコン/闇属性/★6/鳥獣族/ATK2000 DEF3000
「ゲッ、確かそのモンスターって……」
「『レボリューション・ファルコン』の効果発動!ORUを1つ使い、相手の場に存在する全てのモンスターに攻撃する!そして、このカードが特殊召喚したモンスターとバトルする時、そのモンスターの攻撃力を0にする!」
RR-レボリューション・ファルコン
ORU2→ORU1
↓墓地に送られたORU
RR-ブレイズ・ファルコン
『レボリューション・ファルコン』に搭載された重火器と翼から赤い炎が放たれ、2体の天使を逃さないように炎の檻を作り出して力を奪う。
幻奏の歌姫ソプラノ
ATK1400→ATK0
幻奏の音姫プロティジー・モーツァルト
ATK2600→ATK0
「あ~あ。私の負けね。でも、次は負けないわよ!」
「……ああ。それでは、終わらせるとしよう!やれ!『レボリューション・ファルコン』!革命の炎で、天使を消し去れ!」
『レボリューション・ファルコン』の翼の付け根から、再び炎が吹き上がり、炎の檻にいた2体の天使を焼き尽くす。だが、天使達は顔を歪ませることなく、晴れやかな笑顔のまま消えていく。そして、柚子のライフを静かに削りきったのだった。
柚子 LP2500→LP0
side黒咲-----end
side秋人---start
桐原秋人 LP4000
榊遊矢 LP4000
「先行は俺だ!俺は手札から『
遊矢 手札5→4
EMドクロバット・ジョーカー/闇属性/☆4/魔法使い族/ATK1800 DEF100
「召喚に成功した事により、『ドクロバット・ジョーカー』のモンスター効果発動!デッキから『オッドアイズ』・『魔術師』・『ドクロバット・ジョーカー』以外の『EM』モンスターのいずれか1枚を手札に加える!俺は『オッドアイズ・ペンデュラム・ドラゴン』を手札に加える!」
遊矢 手札4→5
「サーチ範囲広すぎだろそのカード」
攻撃力1800のピエロが召喚されると共に、遊矢デッキのエースモンスターが手札に加わる。それを見て、ここからどう動いてくるかを眺める。
「俺は手札から永続魔法、『補給部隊』を発動し、スケール4の『オッドアイズ・ペンデュラム・ドラゴン』を、ペンデュラムゾーンにセットする!」
遊矢 手札5→3
発動されるのはさっき手札に加えた『オッドアイズ』と、ペンデュラムデッキと相性が良い永続魔法。確かあのカードは、自分の場のカードが破壊されるとカードをドローできるという、優秀な効果だったはずだ。
「最後にカードを1枚伏せてターンエンドだ。そしてこの瞬間、『オッドアイズ』のペンデュラム効果発動!ペンデュラムゾーンのこのカードを破壊して、デッキから攻撃力1500以下のペンデュラムモンスター、『時読みの魔術師』を手札に加える!」
遊矢 手札3
遊矢 LP4000
場:EMドクロバット・ジョーカー(ATK1800)
魔法・罠:補給部隊
1
手札:3
Pゾーン:無し
秋人 LP4000
場:無し
魔法・罠:無し
手札:5
Pゾーン:無し
「ンじゃ始めるかァ。俺のターン!」
秋人 手札5→6
ディスクからカードを引き、6枚の手札を見て遊矢を見る。今、あいつの瞳には怒りと困惑の2つの感情が伺える。それを見た俺は舌打ちをする。ここまでした俺に対してまだ迷っているこいつに嫌気が差した。
「おい遊矢。迷ってンならとっとと決断しろよ?でねェとお前………一瞬で詰むぞ?」
穏やかな声音とは別に、少しばかり殺気を混じらせて言う。すると、ようやく決断できたのか、力強くディスクを構えなおす。……そうだ。それでいい。
「まずはこいつだ。俺は手札からフィールド魔法『
秋人 手札6→5
ディスクにカードをセットする。すると紅いドームの周りに紫色の雲が出現し、内側を覆う。これで準備は整った。誰もこのデュエルに立ち入る事はできず、誰もこのデュエルを覗き見る事もできねェ。
「な、何だこのフィールド魔法は!?」
「効果の説明は後でな。俺は手札からマジックカード、『ドラゴン・目覚めの旋律』を発動!手札1枚をコストに、デッキから攻撃力3000以上、守備力2500以下のドラゴン2体を手札に加える。この効果でデッキから『
「『Sin青眼の白龍』……!!」
俺が手札に加えたカードを見て、遊矢が警戒するように声を漏らす。それを見て、おそらく勝鬨とのデュエルを思い出しているのだと思った。
「こいつを召喚するのはまだ後だ。まだ効果の処理は終わってねェしなァ。俺は発動コストで墓地に送った『エクリプス・ワイバーン』の効果発動!こいつが墓地に送られた時、デッキからレベル7以上の光属性か、闇属性のドラゴンを除外する。俺はデッキから2枚目の『Sin青眼の白龍』を除外する」
ディスクから飛び出したカードを引き抜き、墓地やエクストラデッキとは違う所にカードを入れる。すると、周りに漂う『混沌空間』に白い玉が1つ出現する。
「この瞬間フィールド魔法『混沌空間』の効果発動!互いのモンスターが除外された時、その数に応じてカオスカウンターを出現させる」
「カオスカウンター……?それは一体?」
混沌空間
カオスカウンター:0→1
「今はまだ説明する時ではない。次に主役を呼ばせて貰う。手札のこのカードはデッキの『青眼の白龍』を除外する事で、特殊召喚が可能となる!!」
秋人 手札5→4
俺のデッキの象徴とも言えるドラゴン、『青眼の白龍』が出現し、その体に白と黒の機械を装着していく。
「我が魂たる白き龍よ!世界の罪を身に纏い、闇すらも己が力へと変えよ!!特殊召喚!姿を現せ、混沌より出でし我が魂!『Sin青眼の白龍』!!」
Sin青眼の白龍/闇属性/☆8/ドラゴン族/ATK3000 DEF2500
本来、光の龍である白き龍は、咆哮と共に黒い波動を周囲に撒き散らす。更に『混沌空間』にもカウンターが追加される。
混沌空間
カオスカウンター:1→2
「先に説明しとくぜ?『Sin』モンスターは対となるモンスターを除外する事で特殊召喚できるモンスター達だ。『Sin』モンスターはフィールドに1体しか存在できず、『Sin』モンスター以外に攻撃する事はできない。更に、『Sin』モンスターはフィールド魔法が無ければ存在する事ができない」
「フィールド魔法!?まさか………!」
「そう。普段はこの『混沌空間』を使っているが、俺たちのデュエルは常にアクションフィールド魔法が展開されている。あれが一種のフィールド魔法だって事は、勝鬨とのデュエルで分かっているからなァ」
本当に便利な物だ。アクションデュエルは【アカデミア】との戦うための武器。デュエル開始時にはフィールド魔法が展開されるという事だ。つまり、メインデッキにフィールド魔法を入れなくても問題ないのはありがたい。
「それじゃ行くぞォ!バトルフェイズ!『Sin青眼の白龍』で『EMドクロバット・ジョーカー』を攻撃!!滅びの
「っ、永続トラップ『
普段は青白い閃光が放たれるが、今の『青眼』が放つのは青黒い光。それはいとも簡単に道化師を飲み込み、遊矢のライフを削る。
「グアッ!?何だ、この痛みは!?」
遊矢 LP4000→LP2800
臨時報酬
魔力カウンター:0→1
バトルダメージを受けた遊矢が、痛みを訴えて膝を突く。それを見た俺は、少し説明を省いていたのを忘れていた。
「あァ悪いなァ。説明すンの忘れてたわァ。俺が今展開している空間、バリアンズ・カオス・フィールドは、リアルソリッドヴィジョン以上にモンスターを実体化させ、その痛覚も味わう事になるのさァ」
「な、何だって!?そんな危険なデュエルが……!?」
「先に言っとくが、
意地悪く笑いながらそう言うと、目に見えて遊矢の表情が怒りに染まる。それを見て俺はやっと覚悟を決めたと感心する。
「……『補給部隊』の効果でカードを1枚ドローする」
遊矢 手札3→4
「そうだ。テメェの全力で来いよ遊矢。殺す気で来なァ。バトルを終了し、カードを2枚伏せてターンエンドだ」
秋人 手札4→2
遊矢 LP2800
場:無し
魔法・罠:補給部隊
臨時報酬(魔力カウンター:1)
手札:5
Pゾーン:無し
秋人 LP4000
場:Sin青眼の白龍
魔法・罠:2
混沌空間(カオスカウンター:2)
手札:2
Pゾーン:無し
「……分かったよ秋人。俺は、今の俺の全てでお前を止める!俺のターン!!」
遊矢 手札4→5
今の遊矢の手札には、前のターンで『オッドアイズ』の効果でサーチした『時読みの魔術師』がある。なら、次に奴が行うのは決まっている。
「俺は!スケール5の『慧眼の魔術師』と、スケール8の『時読みの魔術師』でペンデュラムスケールをセッティング!!」
遊矢 手札5→4
2枚のカードをディスクの両端にセットする。すると、遊矢の周りに青い光の柱が出現し、その中に2人の魔術師が現る。
「そして『慧眼の魔術師』のペンデュラム効果発動!もう片方のペンデュラムゾーンに、『EM』か『魔術師』カードが置かれている時、このカードを破壊する事でデッキから『魔術師』ペンデュラムカードをセットする事ができる!」
「な、自身を破壊しながらペンデュラムスケールを変更できるだと!?」
「俺は『慧眼の魔術師』を破壊し、スケール1の『星読みの魔術師』をセッティング!!同時に!『臨時報酬』にもカウンターが追加される!」
星読みの魔術師
Pスケール:赤1 青1
PENDULUM
時読みの魔術師
Pスケール:赤8 青8
臨時報酬
魔力カウンター:1→2
「これでレベル2から7のモンスターが同時に召喚可能!揺れろ!魂のペンデュラム!天空に描け!光のアーク!!ペンデュラム召喚!現れろ、俺のモンスター達!!」
白と黒の衣装を纏った2人の魔術師から遊矢のペンダントと同じ物が現れ、それが遊矢の真上を振り子の様に揺れ、モンスター達を呼ぶ空間を開く。
「エクストラデッキから蘇れ!レベル4『EMドクロバット・ジョーカー』!『慧眼の魔術師』!!」
EMドクロバット・ジョーカー/闇属性/☆4/魔法使い族/ATK1800 DEF100
慧眼の魔術師/光属性/☆4/魔法使い族/ATK1500 DEF1500
「手札からレベル5『EMドラミング・コング』!!」
遊矢 手札4→3
EMドラミング・コング/地属性/☆5/獣族/ATK1600 DEF900
「そして真打登場!!雄々しくも美しく輝く二色の眼!!レベル7!『オッドアイズ・ペンデュラム・ドラゴン』!!」
オッドアイズ・ペンデュラム・ドラゴン/闇属性/☆7/ドラゴン族/ATK2500 DEF2000
『オッドアイズ』を含めて4体のモンスターが召喚される。どれも『青眼』に比べれば低ステータスだが、1体のゴリラがその状況を覆す。
「行くぞ!『オッドアイズ・ペンデュラム・ドラゴン』で、『Sin青眼の白龍』を攻撃!そしてこの瞬間、『EMドミング・コング』のモンスター効果発動!バトルを行う自分のモンスター1体の攻撃力を、ターン終了時まで600アップする!」
ゴリラが胸を叩いて独奏を行う。その演奏の影響で、『オッドアイズ』の攻撃力が上昇する。
オッドアイズ・ペンデュラム・ドラゴン』
ATK2500→ATK3100
「攻撃力が『青眼』を超えたか……!!」
「その二色の眼で、捉えた全てを焼き払え!!螺旋のストライクバースト!!」
『オッドアイズ』の口から紅蓮の炎が放たれる。炎が『青眼』を飲み込んで焼き払った。
「そしてこの瞬間!『オッドアイズ・ペンデュラム・ドラゴン』の効果発動!このカードでの相手が受ける戦闘ダメージは倍になる!リアクションフォース!!」
「……まさか、あの蓬莱ニートや零児以外にも、打点で『青眼』を超えてくるとはな……」
秋人 LP4000→LP3800
『オッドアイズ』の火力が少し増し、俺のライフを削る。零児には『ヘル・アーマゲドン』や『カリ・ユガ』で叩き潰され事があったし、あの蓬莱ニートには攻撃力1万以上の火力で殴られた事もある。今更『青眼』がやられた程度じゃ動揺する必要も無い。
「俺はこれでバトルを終了する。最後にカードを3枚伏せて、ターンエンドだ!」
遊矢 手札3→0
遊矢 LP2800
場:オッドアイズ・ペンデュラム・ドラゴン(ATK3100→ATK2500)
EMドラミング・コング(DEF600)
EMドクロバット・ジョーカー(DEF100)
慧眼の魔術師(DEF1500)
魔法・罠:補給部隊
臨時報酬(魔力カウンター:2)
3
手札:0
ライトPゾーン:星読みの魔術師(Pスケール:赤1 青1)
レフトPゾーン:時読みの魔術師(Pスケール:赤8 青8)
秋人 LP3800
場:無し
魔法・罠:2
手札:2
Pゾーン:無し
「……ふむ。そう来たか」
俺はさっきのターンで、遊矢が『オッドアイズ』以外のモンスターで攻撃して来なかった事に感心していた。『オッドアイズ』の時には発動しなかったものの、もし、俺の伏せカードがコンバットトリックだったり、『リビングデッドの呼び声』などの蘇生カードの場合、返しのターンで負けるかもしれないと思い、低ステータスのモンスターを攻撃表示で晒すのは危険だと判断したのだろう。
(遊矢。その直感は正しい。事実、俺の伏せカードは蘇生カードだったしな)
確かに、今の遊矢は怒っているが、冷静にデュエルの状況を分析できるだけの余裕を持っている。その事が嬉しく思いながらも、ターンを開始する。
「俺のターンドロー!俺は墓地に存在する『エクリプス・ワイバーン』と、『Sin青眼の白龍』を除外!降臨せよ!『混沌帝龍―終焉の使者―』!!」
秋人 手札2
混沌帝龍―終焉の使者―/闇属性/☆8/ドラゴン族/ATK3000 DEF2500
「くっ、せっかく『青眼』を倒したのにまた攻撃力3000のドラゴンが……!」
「おっと、それだけじゃないぜ?モンスターが除外されたことで『混沌空間』にカウンターが2個追加され、『エクリプス・ワイバーン』が除外されたから、効果で除外されていた2枚目の『Sin青眼』が手札に追加される!」
秋人 手札2→3
混沌空間
カオスカウンター:2→4
「そして、デッキから2枚目の『青眼の白龍』を除外し、再び『Sin青眼』を特殊召喚!同時に『混沌空間』にカオスカウンターが1つ追加!」
秋人 手札3→2
Sin青眼の白龍/闇属性/☆8/ドラゴン族/ATK3000 DEF2500
混沌空間
カオスカウンター:4→5
白と黒の機械を纏った龍が再び降臨する。勝鬨とのデュエルでは1枚しか使わなかったが、今の俺のデッキには3枚の『Sin青眼』が投入されている。カオスカウンターと相性が良いし、何より高速でレベル8が揃う。
「攻撃力3000のドラゴンが2体!………いや、レベル8が2体!?」
「良い読みだ。だが、気付くのが遅い!俺はレベル8の『混沌帝龍』と、『Sin青眼の白龍』でオーバーレイ!」
2体のドラゴンが、黒いオーラを纏いながら光の玉へと変化する。それは目の前に開いた空間に飲み込まれ、漆黒の四角錐が出現する。
「顕現せよ!『
漆黒の四角錐が、俺の口上と共に高速で変形。漆黒の翼に紅い瞳、鋭利的なフォルムのドラゴンが咆哮と共に目覚める。
No.107銀河眼の時空竜/光属性/★8/ドラゴン族/ATK3000 DEF2500
「『銀河眼の時空竜』……!だが、攻撃力は『青眼』たちと同じ3000!『オッドアイズ』は倒せないぞ!」
「勘違いすンな。こいつは繋ぎだ。お前に
『時空竜』の体が、突如表れた黒い泥の様な物に飲み込まれる。苦悶の声を上げる『時空竜』を他所に、俺は淡々と口上を唱える。
「闇に閉ざせ。『No.95』!光と闇の狭間。その象徴たる銀河に宿りし絶望よ。今ここに集いて、この世全てを呪う邪竜となれ!ランクアップ・エクシーズ・チェンジ!!蹂躙しろ!ランク9!『ギャラクシーアイズ・ダークマター・ドラゴン』!!」
『時空竜』を飲み込んだ泥から這い出る様に現れたのは、竜の姿を象った漆黒の霧。朧の竜が咆哮と共に姿を現す。
No.95ギャラクシーアイズ・ダークマター・ドラゴン/闇属性/★9/ドラゴン族/ATK4000 DEF0
「な、『
「それだけじゃねェぜ?こいつのエグイ所はよォ!エクシーズ召喚に成功した『ダークマター・ドラゴン』の効果発動!デッキから3枚のドラゴンを墓地に送り、相手は俺が墓地に送った数だけモンスターを除外しなければならない!当然、俺は3枚のドラゴンを墓地に送らせてもらう!」
「ッ、戦闘だけじゃなくてデッキ破壊もしてくるのか……!!」
↓墓地に送られたカード
エクリプス・ワイバーン
霊廟の守護者
伝説の白石
↓除外されたカード
EMハンマーマンモ
EMチアモール
EMパートナーガ
混沌空間
カオスカウンター:5→8
「そして墓地に送った2枚目の『エクリプス・ワイバーン』の効果で3枚目の『青眼の白龍』を除外する。同時に、『混沌空間』に9個目のカオスカウンターが追加される!」
混沌空間
カオスカウンター:8→9
カオスカウンターの数が増えたせいか分からないが、空に浮かんでいた白い玉が日輪のような輪を作って辺りを照らしていた。初めて使うカード故にどんな演出になるか楽しみだったので、少し嬉しかったりする。
「ここで皆様お待ちかね!『混沌空間』の第2の効果を発動!カオスカウンターを4以上取り除く事で、取り除いた数と同じレベルのモンスターを除外ゾーンから召喚する!俺は8つのカウンターを取り除き、『Sin青眼』で除外した『青眼』を特殊召喚する!」
『混沌空間』の上空に浮いていた9個の白い玉の内、8つが高速で回転し、紫色の空間を開き、その中から『青眼』が現れる。
青眼の白龍/光属性/☆8/ドラゴン族/ATK3000 DEF2500
「こうも簡単に高火力のモンスターを揃えるなんて……!!」
「呆けている暇があるならアクションカードでも探してきなァ!バトル!『ダークマター・ドラゴン』で『オッドアイズ・ペンデュラム・ドラゴン』を攻撃!逆襲のオスキュラスバースト!!」
『ダークマター』が咆哮と共に、漆黒の閃光を放つ。攻撃力の差は歴然。このまま攻撃が直撃すれ呆気なく『オッドアイズ』はやられるだろう。
「やらせはしない!トラップカード『エンタメフラッシュ』発動!自分の場に『EM』がいる時、相手モンスターを守備表示に変更する!」
遊矢の伏せカードが開かれ、黄色い閃光が俺のドラゴン達が怯む。それを見て俺も伏せカードを発動させる。
「甘ェ!カウンタートラップ『王者の看破』発動!自分の場にレベル7以上の通常モンスターが存在する時、相手が発動したマジック・トラップ、そしていかなる召喚を無効にして破壊する!」
『青眼』が長い尻尾を使い、遊矢が発動した『エンタメフラッシュ』を叩き壊す。それを見た遊矢が悔しそうに唇を噛みつつ、効果を発動させる。
「っ、ならダメージを減らす!『EMドラミング・コング』の効果で『オッドアイズ』の攻撃力を600アップさせる!」
オッドアイズ・ペンデュラム・ドラゴン
ATK2500→ATK3100
「無駄な足掻きだなァ!消えろ『オッドアイズ』!!」
『ダークマター』の一撃が『オッドアイズ』に直撃し、その体を粉々に爆散する。そして、実体化したダメージが遊矢を襲う。
「ぐぅぅ!!だが、この瞬間永続魔法『補給部隊』の効果で、カードを1枚ドローする!更に『臨時報酬』に3つ目の魔力カウンターが追加される!そして魔力カウンターが3つ乗ったこのカードを墓地に送り、カードを2枚ドローする!」
遊矢 LP2800→LP1900
手札0→3
ダメージを受けるも、手札を一気に補充する。その鮮やかな展開に素直に感心する。
「そして今度は永続トラップ『連成する振動』を発動!ペンデュラムゾーンのカードを1枚破壊して、新たにカードを1枚ドローする!」
「おっと、それなら今度は俺が手札を補充させてもらうぜ?速攻魔法『魔力の泉』を場から発動!相手の表側表示のマジック・トラップの数だけカードをドローし、その後、俺は自分の場にある表側表示のマジック・トラップの数だけカードを捨てる。更に、このカードを発動した次のターンの終わりまで、お前のマジック・トラップは破壊されず、発動は無効にされねェ!」
これで遊矢の『連成する振動』は、このターンを数えて2ターンの間使い物にならねェ。オマケに俺の手札が一気に回復する。
秋人 手札1→3
↓墓地に送ったカード
超電磁タートル
シャッフル・リボーン
「さて、カードを2枚伏せてターンエンドだ」
秋人 手札3→1
遊矢 LP1900
場:EMドラミング・コング(DEF900)
EMドクロバット・ジョーカー(DEF100)
慧眼の魔術師(DEF1500)
魔法・罠:補給部隊
練成する振動
1
手札:4
ライトPゾーン:星読みの魔術師(Pスケール:赤1 青1)
レフトPゾーン:時読みの魔術師(Pスケール:赤8 青8)
秋人 LP3900
場:No.95ギャラクシーアイズ・ダークマター・ドラゴン(ATK4000 ORU×1)
青眼の白龍(ATK3000)
魔法・罠:2
手札:2
Pゾーン:無し
「……おいおい。まさかこれで終わりじゃねェだろォ?」
痛みの余り方膝を付いている遊矢に問いかける。すると遊矢は、足に力を込めてゆっくりと立ち上がる。
「そォだ。それでいい。オラ、とっととかかって来いよ!」
「言われなくても!俺のターン!!」
遊矢 手札4→5
カードを勢いよくドローし、引いたカードを見て驚き、それを凝視し続ける遊矢。そして、顔に表れたのは喜びと、何を決意した意思。
「……
「………アァ!?」
遊矢の突然の行動に苛立ちを隠せなかった。今、あいつがやっているのは父親の、榊遊勝のやっている事の猿真似。それが
「テメェ……ふざけてンのかァ!!さっきも言っただろォが!そいつはテメェの、榊遊矢の言葉じゃ……」
「ああ。確かにそうだ。だけど、俺のデュエルは、エンタメデュエルは俺にとっての全てだ!父さんからデュエルを習って、遊勝塾で柚子や権現坂たちと一緒に成長し、そして、秋人!お前やユート達と出会えた事を、デュエルに示す!それが!俺の!
「………!!」
遊矢がはっきりと自分の思っている事を口にする。その表情には何かを確信して行動している。
「行きます!まずは『EMドクロバット・ジョーカー』と、『慧眼の魔術師』をリリース!『竜穴の魔術師』をアドバンス召喚!!」
遊矢 手札5→4
「なっ………!?」
竜穴の魔術師/水属性/☆7/魔法使い族/ATK900 DEF2700
召喚されたのは、青いオーラを纏った顔つきの渋い男性。俺が舞網チャンピオンシップの始まる少し前に渡した、ペンデュラムカード。
「続きまして、既にセッティングされているスケール1の『星読みの魔術師』と、スケール8の『時読みの魔術師』でペンデュラム召喚!!エクストラデッキより舞い戻れ!『EMドクロバット・ジョーカー』!『慧眼の魔術師』!」
EMドクロバット・ジョーカー/闇属性/☆4/魔法使い族/ATK1800 DEF100
慧眼の魔術師/光属性/☆4/魔法使い族/ATK1500 DEF1500
「そして真打登場!紅蓮の炎と共に、不死鳥の如く蘇れ!レベル7!『オッドアイズ・ペンデュラム・ドラゴン』!!」
オッドアイズ・ペンデュラム・ドラゴン/闇属性/☆7/ドラゴン族/ATK2500 DEF2000
「一気に5体ものモンスターを……!!それに全て攻撃表示だと!?」
攻撃力が2000にも満たないモンスター達を攻撃表示にするなど、勝負を捨てたのかと思ってしまう。だが、その思考は一瞬で消え去った。
「それでは参ります!これがペンデュラム召喚の、新たなその先の1つでございます!!私は!レベル7の『オッドアイズ・ペンデュラム・ドラゴン』と、『竜穴の魔術師』で
「な、何だとォ!?」
遊矢の前にいた厳格な魔術師と二色の眼を持つ竜が、青い玉となって漆黒の穴に吸い込まれる。
「絶対零度の世界より、研ぎ澄まされし氷結の刃!今!降臨せよ!!エクシーズ召喚!!現れろ、ランク7!!『オッドアイズ・アブソリュート・ドラゴン』!!」
エクシーズ召喚の穴から閃光が迸り、青いオーラを纏い、体中に氷を纏った『オッドアイズ』が現れる。
オッドアイズ・アブソリュート・ドラゴン/水属性/★7/ドラゴン族/ATK2800 DEF2500
「そ、ンなばかな………!!」
エクシーズ召喚を行う遊矢。その姿はあいつに、ユートに良く似ていた。まるでユートが、遊矢の体に乗り移ったのかのようだった。
「……ははっ!そうか!それがお前の
「ああ!俺たちのデュエルはこれからだ!!」
『ダークマター』と『アブソリュート』が互いに吼える。それは、これからぶつかり合う両者を認め合うようだった。
「……これが、お前とのラストデュエルなんだからな」
小さい、遊矢に聞こえないように小さい声で、俺は無意識の内に本音を吐露していた。
秋人「今回のキーカードは『混沌空間』だ」
混沌空間(フィールド魔法)
モンスターがゲームから除外される度に、1体につき1つこのカードにカオスカウンターを置く。1ターンに1度、自分フィールド上のカオスカウンターを4つ以上取り除く事で、取り除いた数と同じレベルを持つ、ゲームから除外されているモンスター1体を選択し、自分フィールド上に特殊召喚する。フィールド上のこのカードが相手の効果によって墓地へ送られた時、このカードに乗っていたカオスカウンターの数以下のレベルを持つ光属性または闇属性のモンスター1体をデッキから手札に加える事ができる。
秋人「『ライトパルサー・ドラゴン』とかが登場したストラクチャーデッキに登場したカードだ。帰還効果を使うためにはモンスターを4体以上除外する必要があるから少し使いづらいが、いざ効果を使うと便利な事この上ない。作中で使ったように『Sin』や、『XYZ』などで使うと良いだろう。あと、忘れがちだが、カオスカウンターが乗った状態で墓地に送られたら、最低でも『エフェクト・ヴェーラー』や『バトル・フェーダー』等をサーチできる。忘れずに入れておくと良いだろう」
秋人「誤字の指摘や感想はどんどん送ってくれ。あと、これは提案なんだが、もし、作中での関係やら気になる点があったらメールで送るようにしてくれ。アオメが新しく質問コーナーを作っても良いかなと思っているらしいからな」
秋人「それじゃ、ここまで読んで頂きありがとうございました。今回からエンドフェイズ事に両プレイヤーの状況を表示するようにしたが、どうだっただろうか?その為、いつもより文字数が多くなるから、そこの所の意見が欲しい。あと毎月2話更新を心がけているが、そろそろストックが切れそうだ。アオメ本人も受験生だから、更新が遅れるかもしれない。そこだけは許してやってくれ。それじゃ、次回予告に移る」
~~~次回予告~~~
ぶつかり合う瞳の名を持つ龍たち。それはより苛烈を極め、ピンチに陥った遊矢が新たな力を解放する。
遊矢「これが……これが俺の全力だ!行くぞ秋人!」
秋人「来い遊矢ァ!俺も全力で応えてやるッ!!」
次回、【遊戯王ARC-Ⅴ アイズの名を持つ龍の主】
『目覚める覇王』
遊矢「ペンデュラムの力……俺はそれを使いこなしてみせる!!」