遊戯王ARCーV アイズの名を持つ龍の主   作:青眼

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………あれ?おっかしいな。今回で主人公同士のデュエルは終わるはずなのに、何故か3話物になってるぞ。
………どうしてこうなった?

それと、諸事情によりサブタイトルを変更しました。紛らわしいことをして、本当にすいませんでした。

それと社長デッキを3箱買ってきました!いやぁ、ユニオンデッキは楽しいです!(『オベリスク』と『青眼』を入れながら)


40話 目覚める覇王

あの事件の結果、俺は施設に送られる事になった。両親は俺が起こした事件こそ怒っていたが、俺の起こした行動には怒っていなかった。むしろ、自分の息子で良かったと。誇りだと言ってくれた。姉は学校でいろいろ聞かれる事となったが、面倒だと思っているだけで無視してくれた。散々迷惑をかけたのに、それでも、まだ俺に接してくれるのは本当にありがたかった。

 

だが、俺には気掛かりとなっている事が1つだけあった。あいつの、真紅の事だ。あいつは今どこで何をしているのだろうか。俺の事は嫌ってくれて構わない。あいつが今幸せに生きてくれていてくれさえすれば。それで。

 

 

 

ある日、俺のいる施設に両親がやってきた。いつもの様に他愛も無い会話から始まるそれは、俺にとってのこの施設でカードを弄る以外で、唯一の楽しみでもあった。だが、そんな俺に両親からある事実が伝えられる。それは、俺にとっての悲劇で、絶望で、そして……俺の生きる気力を奪うものだった。

 

 

ーーー煌坂真紅が自殺した。これは手紙は秋人。あの子がお前に当てた遺書らしい。

 

 

 

そう。これがあの日、真紅が自殺したと告げられ、何もかもに絶望した瞬間だった。

 

 

 

 

 

 

 

side襲雷-----start

 

襲雷 LP2300

場:サイバー・ツイン・ドラゴン(ATK2800)

魔法・罠:2

手札:3

Pゾーン:無し

 

権現坂 LP3200

場:超重武者ビックベン-K(ケー)(DEF3500)

魔法・罠:無し

手札:1

Pゾーン:無し

 

「ちっ!『巨大ネズミ』を倒したと思ったら、実質攻撃力3500のモンスターが出現しやがった!」

「これぞ、権現坂流不動のデュエルだ!圧倒的な防御能力備えたモンスターで相手を倒す!その力、とくと見せよう!俺のターン!!」

権現坂 手札1→2

 

カードを勢いよく引く権現坂。すると、ドローした拍子で辺りの小さい氷が吹き飛ぶ。その事に驚くが、隼もよくしていたと思い直す。

 

「行くぞ!俺は手札からチューナーモンスター『超重武者ホラガ-E(イー)』を召喚!』」

権現坂 手札2→1

 

「ちゅ、チューナモンスター!?」

 

超重武者ホラガ-E/地属性/☆2/機械族/ATK300 DEF600

 

権現坂が召喚したモンスターの登場に、俺はさっきの風圧ドロー以上に驚く。何故なら、この世界の(スタンダード次元)では、エクストラデッキからモンスターを召喚する方法は、俺たちが思っている以上に難易度が高いだからだ。権現坂が召喚したチューナーモンスターはシンクロ召喚を行う為のカード。つまり、これから彼が行うのは当然………

 

「行くぞ!俺はレベル8の『超重武者ビッグベン-K』に、レベル2の『ホラガ-E』をチューニング!!」

 

『ホラガ-E』が、名前の由来(?)となった法螺貝を吹き、2つの緑の輪へと姿を変える。その中に勢いよく『ビッグベン-K』が飛び込み、8つの星が出現する。

 

「荒ぶる神よ、千の刃の咆哮と共に砂塵渦巻く戦場(いくさば)に現れよ!シンクロ召喚!いざ出陣!レベル10!『超重荒神スサノ-O(オー)』!」

 

超重武者スサノ-O/地属性/☆10/機械族/ATK2400 DEF3800

 

「守備力3800……!『ビッグベン-K』を素材に召喚した、という事は……!」

「そう!このカードも守備表示のまま攻撃でき、守備力の数値で攻撃できる!更に!手札から『超重武者装留ダブル・ホーン』の効果発動!このカードを『スサノ-O』に装備し、二回攻撃を可能にする!!」

権現坂 手札1→0

 

『スサノ-O』の体に白い鎧が装着されて行き、身の丈程の長さの薙刀を構える。

 

「まだだ!ここで『スサノ-O』の効果を発動!自分の墓地に魔法(マジック)(トラップ)カードが無い時、相手の墓地の魔法・罠カードを自分の場にセットする事が出来る!俺は、お前の墓地にある『死者蘇生』を俺の場に伏せさせてもらう!」

「ハァ!?俺の魔法カードを勝手に使うだとぉ!?」

 

あ、でもよく考えたらこれであいつの墓地に魔法カードが墓地に送られて、『超重武者』系統のカードを無力化できるんじゃ………

 

「因みに、この効果でセットされたカードは発動後に除外される!」

「勝手に奪った挙句再利用もできなくするとか有能だなコンチクショウ!!」

「ふっ、それでもない。では、早速セットした『死者蘇生』を発動!俺は墓地の『ビッグベン-K』を守備表示で特殊召喚!!」

 

発動したのはデュエルモンスターズをしている者なら誰でも知っているパワーカードの1つ。『死者蘇生』で権現坂の主力が双璧の如く出現した。その2体から放たれる威圧感に少し気圧される。

 

「バトルだ!『超重武者スサノ-O』で、『サイバー・ツイン・ドラゴン』を攻撃!!クサナギソード・斬!!」

 

『ダブル・ホーン』と『スサノ-O』のスラスターから火が噴き、すれ違いざまに『サイバー・ツイン』の首を2つ纏めて切り落とそうと薙刀を振るう。

 

「させるかぁ!トラップ発動!『ハーフ・アンブレイク』!自分の場のモンスター1体を選択し、そのモンスターの戦闘破壊を無効化!更にバトルダメージを半分にする!!」

 

『スサノ-O』の薙刀が直撃する寸前、沢山の泡が間が出現し、『サイバー・ツイン』の破壊を防ぐ。

 

「くぅ!!『ハーフ・アンブレイク』の効果で、『サイバー・ツイン』は破壊されない!」

襲雷 LP2300→1800

 

「ならば続けて行くまで!!『スサノ-O』で『サイバー・ツイン・ドラゴン』を攻撃!」

「『ハーフ・アンブレイク』!!」

襲雷 LP1800→LP1300

 

「続けて『ビッグベン-K』で『サイバー・ツイン・ドラゴン』を攻撃!!」

 

今度は薙刀を持った機械人間が、薙刀ではなく拳を叩き付けて攻撃してくる。その事にまた驚くが、攻撃力3500の攻撃が『サイバー・ツイン』を襲ってくるのに変わりない。

 

「もういっちょ!!『ハーフ・アンブレイク』!!」

襲雷 LP1300→LP950

 

3度にわたって破壊を防ぎ、俺のライフを守ってくれた『サイバー・ツイン』だが、何度も攻撃を受けたせいで体が少しぼろくなってきている。

 

「決めきれなかったか……だが!次のターンで決着を着ける!俺はこれでターンエンドだ!!」

 

権現坂 LP3200

場:超重武者スサノ-O(DEF3800)

  超重武者ビッグベン-K(DEF3500)

魔法・罠:超重武者装留ダブル・ホーン(『超重武者スサノ-O』)

手札:0

Pゾーン:無し

 

襲雷 LP950

場:サイバー・ツイン・ドラゴン(ATK2800)

魔法・罠:1

手札:3

Pゾーン:無し

 

実質攻撃力3500を越えているモンスターが2体。しかも内1体は2回連続攻撃と、俺の魔法・罠を奪ってくる。だが、俺にターンが回ってきた時点で勝利は決定している!

 

「残念だが、お前に次のターンは来ない!俺のターン!そして伏せカードを発動!速攻魔法『融合解除』!『サイバー・ツイン・ドラゴン』をエクストラデッキに戻し、素材となった2体の『サイバー・ドラゴン』を特殊召喚する!」

襲雷 手札3→4

 

体が少し壊された『サイバー・ツイン』が咆哮とともに分裂し、2体の『サイバー・ドラゴン』が出現する。

 

サイバー・ドラゴン/光属性/☆5/機械族/ATK2100 DEF1600

 

「融合を解除した?一体何のため……!!待て、場に『サイバー・ドラゴン』が存在するだと!?」

 

俺の場に出現した『サイバー・ドラゴン』を見て、権現坂が驚愕に表情を染める。それを見て、俺は見せつける様に手札のカードを発動する。

 

「魔法カード、『パワー・ボンド』発動!こいつは機械族モンスター専用の融合魔法。こいつで俺はフィールドの『サイバー・ドラゴン』で融合する!」

襲雷 手札4→3

 

「くっ、『パワー・ボンド』で召喚したモンスターの攻撃力が倍になる効果ある!攻撃力5600の『サイバー・ツイン・ドラゴン』を召喚するつもりか!!」

 

俺の場に出現した『サイバー・ドラゴン』が融合する様を見て、俺が『サイバー・ツイン(・・・・・・・・)』を召喚すると思っている権現坂を見て、俺は思わず笑う。さて、んじゃぶちかますか!!

 

「電脳を統べし原初の機光龍よ!革命の嵐吹き荒れる渦にて一つとなり、我が敵の全てを討ち滅ぼさん!!融合召喚!!現れろ!全てを蹴散らす暴龍!『キメラテック・ランページ・ドラゴン』!!」

「何ッ!?『サイバー・ツイン』ではないだと!?」

 

キメラテック・ランページ・ドラゴン/闇属性/☆5/機械族/ATK2100 DEF1600

 

「『パワー・ボンド』の効果により、『ランページ・ドラゴン』の攻撃力は倍加する!」

 

キメラテック・ランページ・ドラゴン

ATK2100→ATK4200

 

召喚されたのは様々な『サイバー・ドラゴン』の首がある機械龍。数多の首が2体の機械武士を睨みつける。その攻撃力は2体の守備力を越える。本当は『フォートレス』を呼んでも良かったのだが、それじゃ味気ない。向こうが鉄壁の盾で挑んでくるなら、こっちは最強の矛で迎え撃ってやるだけよ!

 

「融合召喚に成功した事により、『キメラテック・ランページ・ドラゴン』の効果発動!素材となったモンスターの数だけ、フィールドの魔法・罠を破壊する!『ダブル・ホーン』を破壊しろ!」

 

『ランページ・ドラゴン』の首が、『スサノ-O』の装備していた『ダブル・ホーン』を破壊して素肌を晒させる。それを見て俺は更なる効果を発動させる。

 

「『ランページ・ドラゴン』の効果はそれだけじゃないぜ!デッキの機械族・光属性モンスターを2枚まで墓地に送る事で、墓地に送ったカードの数だけ通常攻撃に加えて、攻撃を可能にする!デッキの『サイバー・ドラゴン・コア』と、『サイバー・ドラゴン・ツヴァイ』を墓地に送り……このターン3回の連続攻撃を可能にするッ!!」

「何だと!?」

 

『ランページ・ドラゴン』が紫色のオーラを纏い、目の前のモンスターに向かって咆哮する。

 

「行くぞ!『キメラテック・ランページ・ドラゴン』で、『超重武者ビッグベン-K』を攻撃!エボリューション・エリミネート・バースト!第一打ァ!!」

 

『ランページ・ドラゴン』が紫色の閃光を放つ。それに飲み込まれた『ビッグベン-K』を跡形もなく消し飛ばす。

 

「くぅぅぅぅぅ!!」

「まだだ!『超重武者スサノ-O』を攻撃!エボリューション・エリミネート・バースト!第二打ァ!!」

 

さっき攻撃を放った首とは違う部位が、『スサノ-O』に先行を放つ。守備力3800の『スサノ-O』でも、圧倒的な攻撃力に逆らう事はできず、苦悶の声を漏らしながら消滅する。

 

 

「………ここまでか。見事なデュエルだった」

「ああ。お前とのデュエル、楽しかったぜ!『キメラテック・ランページ・ドラゴン』で、ダイレクトアタック!!エボリューション・エリミネート・バースト!第三打ァ!!」

 

今度は出現している『ランページ・ドラゴン』の首全てが、権現坂を集中して攻撃する。やりすぎだろ!と思ったが、それを受けても平然している漢を見て、俺は苦笑するのだった。

 

権現坂 LP3200→0

 

side襲雷---end

 

 

 

 

 

 

side秋人---start

 

遊矢 LP1900

場:オッドアイズ・アブソリュート・ドラゴン(ATK2800 ORU×2)

  EMドラミング・コング(ATK1600)

  EMドクロバット・ジョーカー(ATK1800)

慧眼の魔術師(ATK1500)

魔法・罠:補給部隊

     練成する振動

    1

手札:4

ライトPゾーン:星読みの魔術師(Pスケール:赤1 青1)

レフトPゾーン:時読みの魔術師(Pスケール:赤8 青8)

 

秋人 LP3800

場:No.95ギャラクシーアイズ・ダークマター・ドラゴン(ATK4000 ORU×1)

  青眼の白龍(ATK3000)

魔法・罠:2

手札:2

Pゾーン:無し

 

新たに現れた氷の力を纏った『オッドアイズ』。その蒼い瞳が真っ直ぐに『ダークマター』を睨んでいる。それを見ると同時に、俺たちは走り出す。

 

「バトル!俺は『慧眼の魔術師』で、『青眼の白龍』を攻撃する!」

「何かあるな……だが構わん!『青眼』よ!迎え撃て!滅びの爆裂疾風弾(バースト・ストリーム)!!」

 

奇妙な格好した魔術師に向かって、『青眼』が容赦なく青い閃光を放つ。ほんの数秒で『慧眼の魔術師』に直撃するそれに、A(アクション)カードを拾っている暇は無いはず。何かあると俺は判断する。

 

「この瞬間!『オッドアイズ・アブソリュート・ドラゴン』のモンスター効果発動!ORU(オーバーレイ・ユニット)を1つ使い、バトルを無効にする!」

 

↓墓地に送られたORU

オッドアイズ・ペンデュラム・ドラゴン

 

『青眼』の攻撃がぶつかる寸前、突如として氷壁が出現し、攻撃を無力化する。そして、その氷壁に何かの画が浮かび上がる。

 

「更に!この効果で攻撃を無効にした時、手札・墓地から『オッドアイズ』を特殊召喚できる!」

「な、『ホープ』と同じ効果の上にエースモンスターを復活させるだと!?」

「蘇れ!『オッドアイズ・ペンデュラム・ドラゴン』!!」

 

氷壁から振り子の名を持つ竜が飛び出し、再びフィールドに復活する。新たにモンスターを召喚し、再び遊矢のモンスターゾーンが全て埋まった。

 

オッドアイズ・ペンデュラム・ドラゴン/闇属性/☆7/ドラゴン族/ATK2500 DEF2000

 

「続けてバトルだ!『オッドアイズ・ペンデュラム・ドラゴン』で『青眼の白龍』を攻撃!同時に『EMドラミング・コング』の効果発動!『オッドアイズ』の攻撃力を600アップさせる!」

 

オッドアイズ・ペンデュラム・ドラゴン

ATK2500→ATK3100

 

「行け!『オッドアイズ』!その二色の眼で、捉えた全てを焼き払え!螺旋のストライクバースト!!」

「ちっ!迎え撃て!滅びの爆裂疾風弾!!」

 

『青眼』と『オッドアイズ』の口から強力な一撃が放たれる。拮抗していた青い閃光と紅蓮の炎は、突如威力を増した。

 

「そして『オッドアイズ』の効果で、モンスターとのバトルで発生するダメージを倍にする!リアクションフォース!!」

「っ………!!まだだ!まだ終わらねェ!!」

秋人 LP3800→LP3600

 

たとえ『青眼』がやられようと、まだ攻撃力4000の『ダークマター』がいる。この圧倒的な火力を相手に殴り倒せる相手なんてそうはいな……

 

「行け!『オッドアイズ・アブソリュート・ドラゴン』!!『No.95ギャラクシーアイズ・ダークマター・ドラゴン』を攻撃だ!」

「なっ、攻撃力が足りてない『アブソリュート』で攻撃だと!?……何かあったとしてもさせるかよ!永続トラップ『デモンズ・チェーン』発動!こいつで『アブソリュート』の攻撃は無しだァ!」

「させない!リバースカードオープン!速攻魔法『サイクロン』発動!『デモンズ・チェーン』は無効だ!」

 

 

『オッドアイズ・アブソリュート・ドラゴン』が咆哮と共に走り出し、それを遮る様に黒い鎖が飛び出すも、吹き荒れる暴風がそれを吹き飛ばす。鎖が破壊されたが、『ダークマター』もまた咆哮して口に光を溜めていく。それと同時に遊矢が走り出し、『ドクロバット・ジョーカー』がカードを渡して、伏せカード(リバースカード)を発動させる。

 

「トラップカード『ライジング・エナジー』発動!手札1枚を墓地に送り、『アブソリュート』の攻撃力を1500アップさせる!」

 

オッドアイズ・アブソリュート・ドラゴン

ATK2800→ATK4300

 

(今度はAカードを使って、手札コストを無くしやがった!!何だこいつ……!!何でこんな急に強く!?)

「行け!『オッドアイズ・アブソリュート・ドラゴン』!絶対零度の一撃で、混沌を凍てつかせろ!!氷結のクリスタルバースト!!」

 

『アブソリュート・ドラゴン』が『ダークマター』に氷の一撃を放つ。『ダークマター』も黒い閃光を放つ。だが、それは『アブソリュート・ドラゴン』の一撃によって凍て尽き、『ダークマター』の本体である漆黒の霧さえも氷結させ、粉々に体が砕け散る。

 

「馬鹿な!?こンな、たった一瞬で俺のモンスター達が!?」

秋人 LP3600→LP3300

 

「これで終わりだ!『ドラミング・コング』!『ドクロバット・ジョーカー』でダイレクトアタック!!いっけぇぇぇぇぇぇ!!!」

 

2体のモンスターが俺のサイドにそれぞれ移動して殴りかかってくる。それを見た俺は舌打ちをしてカードを発動させる。

 

「まだだ……まだ終わらねェ!トラップカード『エクシーズ・リボーン』発動ッ!墓地のエクシーズモンスターを特殊召喚して、このカードをORUに変換する!蘇れ……『No.(ナンバーズ)107銀河眼の(ギャラクシーアイズ・)時空竜(タキオン・ドラゴン)』!!」

 

足元から紫色の陣が出現し、その中から時間を操る黒竜が蘇る。俺はその肩に乗って空を舞う。

 

No.107銀河眼の時空竜/光属性/★8/ドラゴン族/ATK3000 DEF2500

 

「決めきれなかったか……!」

「そりゃ2枚もカードを伏せてりゃ止めれるだろォ。……けど、今のは良かったぜ。俺を倒そうっていう意思がハッキリと感じられた……なら、今度はこっちの番だ。ほら、さっさとターンを回しなァ!」

「……!ああ!でも、悪いけどまだ俺のターンは終わらない!俺は闇属性・ドラゴン族モンスターの『オッドアイズ・ペンデュラム・ドラゴン』と、獣族モンスター『EMドラミング・コング』を墓地に送る事で融合召喚する!」

 

『オッドアイズ』と『ドラミング・コング』が様々な色が混ざった空間に飲み込まれ、その中から新たなモンスターが出現する。

 

「胸を打ち鳴らす森の賢人よ。神秘の竜と一つとなりて新たな力を生み出さん!融合召喚!出でよ!野獣の眼光し、獰猛なる竜!『ビーストアイズ・ペンデュラム・ドラゴン』!!」

 

ビーストアイズ・ペンデュラム・ドラゴン/地属性/☆8/ドラゴン族/ATK3000 DEF2000

 

「最後にカードを1枚伏せてターンエンドだ。さぁ秋人!どこからでもかかってこい!俺も、俺のデュエルで受けてやる!!」

遊矢 手札4→3

 

遊矢 LP1900

場:オッドアイズ・アブソリュート・ドラゴン(ATL2800 ORU×1)

  オッドアイズ・ペンデュラム・ドラゴン(ATK2500)

  EMドクロバット・ジョーカー(ATK1800)

  慧眼の魔術師(ATK1500)

魔法・罠:補給部隊

     連成する振動

     1

手札:3

ライトPゾーン:星読みの魔術師(Pスケール:赤1 青1)

レフトPゾーン:時読みの魔術師(Pスケール:赤8 青8)

 

秋人 LP3300

場:No.107銀河眼の時空竜(ATK3000 ORU×1)

魔法・罠:混沌空間(カオスカウンター:1)

手札:2

Pゾーン:無し

 

「行くぞ……俺のターン!」

 

宣言と共に左手を掲げる。するとそこから黒い瘴気が溢れ出し、陽炎の様に揺らめいてデッキトップへと宿る。

 

「全ての闇よ!絶望よ!我が左手に宿りて、新たなる“冀望”の道を示せェ!バリアンズ・カオス・ドロォォォォォ!!」

秋人2→3

 

黒い瘴気が瞬き、新たなるカードが創造される。それと同時に全身に、特に胸に痛みが迸った。だが、それを気合で押さえ込んで引いたカードを発動する。

 

「俺が引いたのは……『RUM(ランクアップマジック)-|バリアンズ・フォース』!このカードの効果により、『No.107 銀河眼の時空竜』を素材に、ランクが1つ高い『CNo.(カオス・ナンバーズ)』を召喚する!」

秋人 手札3→2

 

「ここで『RUM』だって!?」

 

『時空竜』の姿が天へと昇っていく。当然、『時空竜』の肩に乗っていた俺は自然と落ちていく。空から紐無しバンジージャンプを体験しつつも、目を瞑り口上を述べる。

 

「顕現せよ……『CNo.107』!銀河の果てに囚われし龍よ。時空を、混沌を貫く咆哮を上げ、現世へと蘇れ……!ランクアップ・カオスエクシーズ・チェンジ!!!」

 

目を見開いて手を突き伸ばす。空に開いた赤紫色の穴から黄金の光が湧き出し、俺が落ちる地面に広がる。やがて黄金の奔流は、金色の三つ首を持つ龍へと姿を変える。俺はその首の真ん中に着地し、高らかに宣言する。

 

「現れよ。ランク9!黄金に輝く龍の星!『超銀河目の(ネオ・ギャラクシーアイズ・)時空龍(タキオン・ドラゴン)』!!」

 

CNo.107 超銀河眼の時空龍/光属性/★9/ドラゴン族/ATK4500 DEF3000

 

「こ、これが『超銀河眼の時空龍』……!!なんて神々しいんだ……!」

「見惚れているとこ悪ィが、効果の処理を行うぜェ!発動した『バリアンズ・フォース』の第2の効果!このカードによるエクシーズ召喚を行った後、相手プレイヤーの場にORUが存在する時、その内の1つを奪う!『アブソリュート・ドラゴン』のORUを貰うぜェ!」

 

青色の『オッドアイズ』の周囲を漂っていた光の玉が変化し、鋭利的なフォルムになったORU、CORU(カオス・オーバーレイ・ユニット)へと変化する。『アブソリュート』の効果を封じる為でもあったが、俺の狙いはそこじゃない。

 

CNO.107超銀河眼の時空龍

CORU2→CORU3

 

「俺は『ネオ・タキオン』のCORUを1つ使い、効果発動!このターンの終わりまで、このカード以外の表側表示のカード効果は無効となり、相手はカード効果を発動できない!時を喰らい尽くせ、タイム・タイラント!!」

 

『ネオ・タキオン』が3つの首を揃えて咆哮する。すると、辺りに時が巻き戻るような演出が入る。それを見た遊矢が伏せカードを発動する。

 

↓墓地に送られたORU

エクシーズ・リボーン

 

「ならその効果にチェーン発動だ!トラップカード『ハーフ・アンブレイク』!場のモンスター1体はバトルで破壊されず、戦闘ダメージが半分になる!俺はこの効果を『オッドアイズ・アブソリュート・ドラゴン』に対して発動する!更にアクションマジック『生命力変換装置』を発動!自分のモンスター1体をリリースして、そのモンスターの元々の攻撃力分、ライフを回復する!『慧眼の魔術師』をリリースし、攻撃力1500分、ライフを回復する!」

遊矢 LP1900→LP3400

 

生命力変換装置(オリジナルAマジック)

(1).自分の場のモンスター1体をリリースして発動する。リリースしたモンスターの元々の攻撃力分ライフを回復する。

 

遊矢が発動したカードで、『アブソリュート・ドラゴン』の纏っている蒼いオーラが厚みを増す。更にライフも回復されてしまった為、予定が大分狂ってしまった。舌打ちをしつつも、問題なくカードを発動する。

 

「仕方ねェな。手札からアクションマジック『略奪』を発動!こいつの効果で、表側表示のマジック・トラップを俺の手札に加える!俺はペンデュラムゾーンにある『星読みの魔術師』を頂く!」

秋人 手札2→3

 

「なっ、『星読み』!?」

 

略奪(オリジナルAマジック)

(1).相手の場に表側表示で存在する魔法・罠を1枚選択して発動できる。そのカードを自分の手札に加える。

 

空中落下を楽しんでいる時に取ったカードだが、手札にあるこのカードと組み合わせれば面白い事ができる。自分の強運に感謝しながら、もう1枚のカードを発動する。

 

「次にマジックカード『貪欲な壷』を発動!墓地のモンスター5枚をデッキに戻し、新たにカードを2枚ドローする!」

秋人 手札3→4

 

↓デッキに戻したカード

エクリプス・ワイバーン

エクリプス・ワイバーン

Sin青眼の白龍

伝説の白石

青眼の白龍

 

アクションカードの効果も含めて、4枚に増えた手札の内、2枚のカードをディスクの両端(・・)に置く。

 

「俺は、スケール1の『星読みの魔術師』と、スケール7の『ドラゴニアの海竜騎兵』で、ペンデュラムスケールをセッティング!!この時、『星読みの魔術師』のペンデュラムスケールは、片方に『魔術師』・『オッドアイズ』が無いため4となる!」

秋人 手札4→2

 

星読みの魔術師

Pスケール:赤4 青4

 

P E N D U L A M

 

ドラゴニアの海竜騎兵

Pスケール:赤7 青7

 

 

「な、秋人がペンデュラムを!?」

「お前に『竜脈』と『竜穴』を渡したが、俺がペンデュラムをしないなンざ一言も言ってねェからなァ!これでレベル5と6のモンスターが同時に召喚可能!ペンデュラム召喚!疾く在れ(きやがれ)!!俺のモンスター達!!」

 

2体のモンスターの間から開かれた虹色の穴から2つの光が飛び出し、俺の前に竜の姿で出現する。

 

「手札より現れろ!レベル6『聖刻龍-トフェニドラゴン』!『ライトパルサー・ドラゴン』!」

秋人 手札2→0

 

聖刻龍-トフェニドラゴン/光属性/☆6/ドラゴン族/ATK2100 DEF1400

 

ライトパルサー・ドラゴン/光属性/☆6/ドラゴン族/ATK2500 DEF1500

 

「そしてこの瞬間、俺は『ネオ・タキオン』の第2の効果を発動する!このカードが『No.107銀河眼の時空竜』をORUにしている時、俺のモンスター2体をリリースする事で、このターン、、モンスターへの3回攻撃が可能となる!!」

「な、連続攻撃だって!?」

 

『ネオ・タキオン』の左右の首が2体のドラゴンを喰らう。すると、『ネオ・タキオン』の纏うオーラが膨れ上がり、3つの首がそれぞれの標的を睨みつける。

 

「そして、リリースされた『トフェニドラゴン』と『ライトパルサー』の効果が発動!『トフェニドラゴン』はリリースされた時にドラゴン族通常モンスターを攻撃力・守備力を0にして、『ライトパルサー』は墓地のレベル5以上の闇属性・レベル5以上のドラゴンを召喚する!『トフェニドラゴン』で『青眼』を。『ライトパルサー』で『混沌帝龍(カオス・エンペラー・ドラゴン)』を復活させる!」

 

青眼の白龍/光属性/☆8/ドラゴン族/ATK3000→ATK0 DEF2500→DEF0

 

混沌帝龍―終焉の使者―/闇属性/☆8/ドラゴン族/ATK3000 DEF2500

 

「さァ、待ちに待ったバトルのお時間だァ!『CNo.107 超銀河眼の時空龍』で、『ビーストアイズ・ペンデュラム・ドラゴン』!『EMドクロバット・ジョーカー』!『オッドアイズ・アブソリュート・ドラゴン』を攻撃!!」

 

黄金の龍が持つ3つの首が咆哮を上げ、口に同じ光のエネルギーが充填されていく。その輝きが限界にまで高まった時、俺は攻撃名を叫ぶ。

 

「全てを消し飛ばせェ!!アルティメット・タキオン・スパイラル!!!」

 

『ネオ・タキオン』のそれぞれの口から黄金の光が放たれる。輝きだけを見れば美しいが、その1つ1つがとてつもない威力が秘められている。それが2体のドラゴンと1人の道化師を飲み込み、余った光が遊矢をも飲み込もうと迫る。だが、その前に泡の障壁が出現する。

 

「『ハーフ・アンブレイク』の効果で、対象にした『アブソリュート・ドラゴン』は破壊されず、戦闘ダメージは半分になる!」

「だが『ドクロバット・ジョーカー』での1350、『ビーストアイズ』で750。『アブソリュート』での850!合わせて2950のダメージを喰らいなァ!!」

 

黄金の光が爆発し、その衝撃が遊矢を襲う。だが、光の中から現れた蒼いオッドアイズ、『アブソリュート・ドラゴン」が殿を務め、衝撃波を受けきる。

 

「『アブソリュート』!!……ありがとう!」

遊矢 LP3400→450

 

「チィ、だがまだ攻撃は残っている!『混沌帝龍』で、『オッドアイズ・アブソリュート・ドラゴン』を攻撃ィ!カオス・バースト!!」

 

『混沌帝龍』が炎のブレスを放つ。だが、それも『アブソリュート・ドラゴン』が遊矢を守るように立ちはだかり、衝撃を受け止める。その姿に、どこかあの星屑の竜を重ねてしまった。

 

「『ハーフ・アンブレイク』の効果で、俺へのバトルダメージは半分になる!」

遊矢 LP450→350

 

「そんなことは分かっている。俺はメインフェイズ2に入り、レベル8の『青眼の白龍』と、『混沌帝龍』でオーバーレイ!!」

 

2体のドラゴンが黄色の光となって姿を変え、開かれた黒い穴に吸い込まれる。穴が爆発し、中から『ネオ・タキオン』と同じ色をした、黄金の騎士が現れる。

 

「太古の眠りにつきし黄金の龍よ。その力を人の身に宿し、我らの道を切り開け! エクシーズ召喚!現れろ!ランク8、『神龍騎士フェルグラント』!!」

 

神龍騎士フェルグラント/光属性/★8/戦士族/ATK2800 DEF1800

 

「『フェルグラント』の効果は、任意のタイミングでモンスター効果を無効にし、『フェルグラント』以外の効果を受けなくする事。つまり、これで攻撃力4500の『ネオ・タキオン』を、戦闘以外の方法で倒す事ができないのさァ!」

「何だって!?攻撃力4500を戦闘で!?」

 

しかも、召喚した『フェルグラント』は当然の様に守備表示。貫通効果を与えるカードを遊矢が持っているとも思えないし、『ソード・フィッシュ』の様なステータスを下げる効果も効かなくした。更に『ネオ・タキオン』にはまだCORUが2つ残っている。これで次のターンも安心して攻撃する事が可能なのだ。俺は勝利を確信しながら、ターンを終了した。

 

遊矢 LP350

場:オッドアイズ・アブソリュート・ドラゴン(ATK2800 ORU×0)

魔法・罠:補給部隊

     連成する振動

手札:3

ライトPゾーン:無し

レフトPゾーン:時読みの魔術師(Pスケール:赤4 青4)

 

秋人 LP3300

場:CNo.107 超銀河眼の時空龍(ATK4500 CORU×1)

  神龍騎士フェルグラント(DEF1800 ORU×2)

魔法・罠:混沌空間(カオスカウンター:0)

手札:0

ライトPゾーン:星読みの魔術師(Pスケール:赤4 青4)

レフトPゾーン:ドラゴニアの海竜騎兵(Pスケール:赤7 青7)

 

「…俺のターン!俺は永続トラップ『連成する振動』の効果発動!ペンデュラムゾーンの『時読みの魔術師』を破壊し、新たにカードを1枚ドローする!」

遊矢 手札3→5

 

これで手札5枚。デュエル開始時と同じ枚数になった手札を見て、やはりペンデュラムを相手に長期戦は不味いと真剣に思った。こちらが何度相手を倒しても、ペンデュラム召喚で復活してくる。それを越える火力があればいいのだが、このデッキにそれを求められても困る。

 

「………このカードは!?」

「……?」

 

遊矢がドローした2枚のカードを見て驚いている。自分が組んだデッキなのだから、何を驚いているのだろう、と俺は素朴な疑問を思った。だが、すぐにそれは失策だと思い直す。何故なら、ことデュエルモンスターズにおいて、カードの創造や、デッキに知らないカードが入っているのは当たり前なのだから。

 

「……行くぞ!まずはアクションマジック、『文明破壊』を発動!このカードは発動後、自分の場の全てのカードを破壊する!」

「な、自爆する気か!?」

 

文明破壊(オリジナルAマジック)

自分の場の全てのカードを破壊する。

 

発動したカードから大小無数の爆弾が出現し、それが一斉に爆発してフィールドを更地にする。だが、その爆発の煙が消えた後、『オッドアイズ・ペンデュラム・ドラゴン』が現れていた。

 

「『オッドアイズ』がフィールドに!?どういうことだ!?」

「『オッドアイズ・アブソリュート・ドラゴン』のモンスター効果さ!エクシーズ召喚に成功したこのカードが墓地に送られた場合、エクストラデッキから『オッドアイズ』を召喚できるんだ!」

 

攻撃の無力化に、後続を呼ぶ能力。遊矢の新たな力に相応しいカードだろう。だが、ただ『オッドアイズ』を呼ぶだけならペンデュラム召喚をするだけでいいはず。何を考えているのかがさっぱり分からない。

 

「そして!次にこのカードを発動する!マジックカード『運命のクロス・ドロー』!互いのプレイヤーはカードを1枚ドローして、それがモンスターカードなら相手の場に特殊召喚し、その攻撃力分のライフを回復する!」

遊矢 手札5→4

 

運命のクロス・ドロー(アニメオリジナルカード)

お互いのプレイヤーはデッキからカードを1枚ドローする。ドローしたカードがモンスターだった場合、そのモンスターを相手プレイヤーのフィールド上に表側守備表示で特殊召喚し、自分はその攻撃力分のライフポイントを回復する。

 

 

「ッ、ここでそのカードかよ……!!」

 

発動されたのはアニメ【遊戯王ZEXAL】で、シャークことナッシュが、(フォー)とのデュエルに使った、あのデュエルで名前どおり運命を分けたカード。この場面でそのカードを使う遊矢に、本当に嫌な予感しかしなかった。

 

「それじゃ行くぞ!」

「ああ!全力で来い!」

 

 

「「ドローーー!!!」

遊矢 手札4→5

秋人 手札0→1

 

互いにカードをドローする。そしてそれを確認し、結果を言い合う。

 

「俺が引いたのは……モンスターカードじゃない。よって、相手の場には特殊召喚はされない」

「……へへっ、俺が引いたのは『EM(エンタメイト)バリアバルーン・バグ』だ!このカードを秋人の場に召喚して、ライフを1000ポイント回復させてもらう!」

遊矢 手札5→4

LP350→1350

 

EMバリアバルーン・バグ/風属性/☆6/獣族/ATK1000 DEF2000

 

『ネオ・タキオン』の連続攻撃で減らしたライフが少しだけ復活する。だが、ただライフを回復するためだけに『運命のクロスドロー』を使うとは思えない。何を企んでいるのか、皆目検討も付かない遊矢の行動に、俺はわくわくしていた。

 

「それじゃ、次はこのカードだ!手札から魔法カード『死者蘇生』を発動!言わずと知れたその効果で蘇れ!『オッドアイズ・アブソリュート・ドラゴン』!!」

遊矢 手札4→3

 

オッドアイズ・アブソリュート・ドラゴン/水属性/★7/ドラゴン族/ATK2800 DEF2500

 

発動されたのは汎用性のあるマジックカードの中でも最強カードの1つである『死者蘇生』。それにより、2体目の『オッドアイズ』が復活する。そして、2体のドラゴンが揃ったところで、遊矢が新たなカードを2枚発動させる。

 

「行くぞ!俺はスケール3の、『相克の魔術師』と、スケール8の『相生の魔術師』で、ペンデュラムスケールをセッティング!!」

遊矢 手札5→3

 

「な、新たな『魔術師』ペンデュラムカードだと!?」

 

相克の魔術師(Pスケール:赤3 青3)

 

P E N D U L A M

 

相生の魔術師(Pスケール:赤8 青8)

 

「これでレベル4から7のモンスターが同時に召喚可能!再び揺れろ!魂のペンデュラム!天空に描け!光のアーク!ペンデュラム召喚!エクストラデッキから蘇れ!俺のモンスター達!!」

 

新たに現れた2人の魔術師。その間に揺れるペンデュラムが大きな輪を描き、空間に穴を開ける。そして、その輪から3つの光が飛び出し、遊矢の前に現れる。

 

「レベル4!『EMドクロバット・ジョーカー』!『慧眼の魔術師』!そしてレベル5!『EMドラミング・コング』!!

 

EMドクロバット・ジョーカー/闇属性/☆4/魔法使い族/ATK1800 DEF100

 

慧眼の魔術師/光属性/☆4/魔法使い族/ATK1500 DEF1000

 

EMドラミング・コング/地属性/☆5/獣族/ATK1600 DEF900

 

一気に召喚される5体のモンスター。だが、召喚された『ドラミング・コング』の効果を使ったとしても、攻撃力は3400止まり。何を考えているのだろうか。その時、俺はふと気が付いた。いつの間にか、自分が遊矢のデュエルに夢中になっていることに。

 

「……それでも、俺の『ネオ・タキオン』を倒す事はできないぜ!さぁ、今度は一体何を見せてくれるんだ!エンタメデュエリスト!」

「勿論!誰もが驚き、感動する逆転劇を!と、その前にペンデュラムゾーンにセッティングされている『相生の魔術師』のペンデュラム効果で、俺のフィールドにあるカードの数が、秋人のフィールドのカードの数より多くなったから、ペンデュラムスケールが4なる!」

 

相生の魔術師(Pスケール:赤8→4 青8→4)

 

片方に『魔術師』か『オッドアイズ』が無ければペンデュラムスケールが狭まる、『星読み』や『時読み』より更に少し使いづらそうな効果だ。ペンデュラム召喚の性質上、相手よりカードの数が多くなるなんてザラにあるのに、それに真っ向からぶつかり合っている。ならば、そのデメリットを関係なくする強力な効果があるのだろうか。

 

「行くぞ!俺はペンデュラムゾーンにある、『相克の魔術師』のペンデュラム効果を発動する!」

「何?『相生の魔術師』ではないのか?」

「『相克の魔術師』のペンデュラム効果で、俺の場のエクシーズモンスターを素材にエクシーズ召喚が可能になる!そして、素材とするモンスターのランクをレベルとして参照するんだ!!」

 

『相克の魔術師』の持つ剣のような物から青い光が飛び出し、 『アブソリュート・ドラゴン』に降りかかると綺麗な光が辺りを包み込み、モンスターのランクがレベルへと変化する。

 

オッドアイズ・アブソリュート・ドラゴン

★7→☆7

 

「エクシーズモンスターにレベルを与える効果………まさか、ここからエクシーズ召喚に繋げようと言うのか!?」

「そのまさかさ!俺はレベル7になった『オッドアイズ・アブソリュート・ドラゴン』と、『オッドアイズ・ペンデュラム・ドラゴン』の2体で、オーバー……ガッ!?」

 

楽しそうに手を振り上げ、新たなモンスターを召喚しようとした遊矢の動きが止まる。更には突然胸を掴んで苦しそうに呻きだす。突然の事に驚く俺だが、隣に黒いドレスを着た女性が現れる。

 

「秋人!!」

「キサラ!?どうしてお前……」

「どうしたもこうもありません!大変です!遊矢の体に異常が起こっています!!」

 

当たり前な事を言うキサラに少し呆れつつも、俺はカオスの力を手に入れて更に強化された【精霊を見る目】を使って遊矢を見る。すると、遊矢の体の中から黒い何かが沸きあがろうとしていて、それが遊矢の意識を奪おうとしているのが分かった。

 

「何だ……遊矢の体の中にもう一人、別の誰かがいるような……」

「そんなことより、早く遊矢を元に戻さないと!このままでは何を仕出かすか分かったものじゃないですよ!!」

 

キサラの言い分も最もだが、俺にどうしろというのだろうか。俺の持っているのは【精霊を見る目】と、【カオスの力】しかないというのに。前者は全く役に立たないし、後者にいたって俺以外に使える奴なんていない。そこまで考えた時だった。ある作戦が思いついたのは。成功するかどうかわからないし、下手をしたら余計に悪化させるかもしれない。

 

(けど、やるしかないよな。こンな所で主人公が物語から退場(ログアウト)とかありえねェし……友達が苦しンでいるのを見過ごすほど、俺は堕ちていねェからよォ!!)

 

自分がこの力を手に入れた理由を心のうちで反芻しながら、俺は遊矢を救うべく行動を起こすのだった。

 

side秋人---out

 

 

 

 

 

 

side遊矢---start

 

………ここはどこなのだろうか。俺が思ったのはその疑問だった。秋人とデュエルをしていた所までは覚えている。秋人の信じるデュエルと、俺の信じるエンタメデュエルを全力でぶつけ合い、その結果俺は新たな『オッドアイズ』とペンデュラムのその先、【ペンデュラムエクシーズ】を手に入れた。そして、さっきのドローで何故かデッキに入っていた新たな『魔術師』カードを使ってペンデュラム召喚をして、そして………

 

(駄目だ。そこから先の記憶が無い。……目を覚ましたらこんな暗いところにいるし。一体ここは何所なんだ……?)

 

目を覚まして視界の先に広がる暗闇。そんな中にいるはずなのに自分の姿がはっきりと見えるんだから気持ちが悪い。どうしてこうなったのだろうか。そう思っている時だった。何か、声が聞こえた。

 

「…………リ……ド……」

「! お~い!誰かいるのか!!返事をしてくれ!!」

 

小さい、けれど何故か心に響く声がして、誰かいるのかと安堵し、またそれが誰なのかと疑問を抱いた。だけど、そんな事はどうでもいい。こんな暗闇に1人ぼっちは嫌だ。まるで、あの時の、柚子や権現坂がいない、まだ俺がイジメられていた時みたいな感情になるのは………もう……!!

 

「ッ!?今度は何だ!?」

 

暗かった視界に、突如紅い閃光が瞬く。一瞬で世界の全てに広がったそれに目をやられるが、どこか暖かいこの光に安らぎを感じていた。

 

(何だろうこの光……どこか刺々しい雰囲気なんだけど、暖かいな……)

「………帰ってきたか。馬鹿遊矢」

 

俺がこの光に感動していると、目の前にいた少年、秋人が俺に声をかけていた。だが、俺は秋人の姿を見て目を見開いた。だって、秋人の体に異常が起きていたからだ。

 

「あ、秋人!?お前その腕どうしたんだよ!?」

 

デュエルディスクを装着している右腕とは違う腕、左腕の肘から先が真っ黒に染まっていた。それを見た秋人がバツが悪そうにああ、と頭を掻いて呟いた。

 

「何か勝手に炭化してた。あ、でもかっこいいだろ?こう、どこかの人造人間(ホムンクルス)っぽくてよォ」

「いや駄目だろ!?一体何があったんだよ!?」

 

俺が意識を失って(?)いる間に何があったのかを問いただす。すると秋人が観念したように呟いた。

 

「……はァ。お前にカオスの力を分けてやったんだよ。何か暴走してそうだったからなァ」

「…カオスの力?それって、この紅い光のことか?」

 

いつの間にか俺の体の周りにあるオーラみたいな物を見て尋ねる。それに秋人はおう、と答える。

 

「本来、カオスの力ってのは人間の負の感情の塊みたいなもンだ。そいつを使いこなすだけでも随分時間をかける必要がある……って、難しい説明は省く。まァ、お前に力を渡したこうなったって思ったらいい」

「そんなアバウトな……」

「アバウトでいいンだよ。ンなことよりとっととデュエルを進めろ。タイムオーバーで負けるぞ?」

 

秋人がそう言ってディスクを見てみたら、残り時間が数秒しか残っていない事に気付いた。それに驚いた俺は慌ててモンスター達に指示を送る。

 

「お、俺はレベル7になった『オッドアイズ・アブソリュート・ドラゴン』と、『オッドアイズ・ペンデュラム・ドラゴン』でオーバーレイ!」

 

2体の『オッドアイズ』が飛び立ち、姿を変えてどこかへと消えていく。やがて2つの光が交じり合い、新たな姿へと変わる。

 

「二色の眼の竜よ!その黒き逆鱗を震わせ、歯向かう敵を殲滅せよ!!エクシーズ召喚!出でよ、ランク7!怒りの眼輝けし龍!『覇王黒竜オッドアイズ・リベリオン・ドラゴン』!!」

 

光の中から現れたのは、禍々しい武装をした『オッドアイズ』。だが、今まで見たどの『オッドアイズ』よりも殺意、というより怒りの感情が感じるそれに、俺は少し恐怖する。

 

覇王黒竜オッドアイズ・リベリオン・ドラゴン/闇属性/★7/ドラゴン族/ATK3000 DEF2500

 

「グルァァァァァァァァァァァ!!!」

 

怒りの咆哮を上げる『覇王黒竜』。こんな、俺の信じるエンタメデュエルとは縁遠い物を召喚した自分に落胆する。すると、それを見たせいか分からないけど、秋人が声をかけてきた。

 

「……別に落ち込む必要はねェンじゃねェの?」

「え………」

「その殺意全開な『オッドアイズ』も、お前の信じるエンタメデュエルや『EM』に『魔術師』。それを全部纏めたのが榊遊矢(お前)だろォが。それを否定すンなよ。むしろ全部を扱いこなして、デュエルを見ている奴を笑顔(・・)にしてやればいいじゃねェか」

 

どこか照れくさそうに言う秋人。その仕草は秋人がLDSに行く前に、遊勝塾柚子や権現坂達とデュエルをしていた時に見せたそれと、よく似ていた。

 

「……こいつは、どこぞのお人よしなニートの言葉なンだけどよ。“全力を出し切って勝敗が決まったら、勝ち負けに関わらず嬉しさがこみ上げる”ンだと。だから、俺は常に全力でデュエルをする。そいつで、誰かと分かり合おうとしようとなンて微塵も思っちゃいねェ。ただ、デュエルをしていれば、全力でぶつかり合えば、自然と分かり合ってンだよ。……そいつが、俺の信じる“デュエル”なンだよ」

 

柄じゃねェこと言ってるけどな。そう呟いて秋人はディスクを構え直した。それに、俺もディスクを構え直して応える。俺の全力を尽くすと。そして、このデュエルに勝つことを!!

 

「行くぞ秋人!」

「おう!かかってこいよ!遊矢ァ!!」

 

価値観なんてどうでもいい。今はただ、このデュエルを楽しもう。互いに全力を尽くせる、最高のデュエルを。

 

「行くぞ!『オッドアイズ・リベリオン・ドラゴン』!!」

 

俺が名前を呼ぶと、さっきと変わらない咆哮をする。だけど、さっきより少しだけ優しい声音で『オッドアイズ・リベリオン』が咆哮した。俺は、そう思った。




遊矢「今回のキーカードは『オッドアイズ・アブソリュート・ドラゴン』だ!」

オッドアイズ・アブソリュート・ドラゴン/水属性/★7/ドラゴン族/ATK2800 DEF2500
レベル7モンスター×2
「オッドアイズ・アブソリュート・ドラゴン」の(1)(2)の効果はそれぞれ1ターンに1度しか使用できない。
(1):自分または相手のモンスターの攻撃宣言時に、このカードのX素材を1つ取り除いて発動できる。その攻撃を無効にする。その後、自分の手札・墓地から「オッドアイズ」モンスター1体を選んで特殊召喚できる。
(2):X召喚されたこのカードが墓地へ送られた場合に発動できる。エクストラデッキから「オッドアイズ・アブソリュート・ドラゴン」以外の「オッドアイズ」モンスター1体を特殊召喚する。

遊矢「秋人や【レジスタンス】との皆のおかげで手に入った、エクシーズの『オッドアイズ』だ!召喚に指定されている物がないから比較的に出しやすいし、攻撃力が2800もあるから大抵のモンスターにはやられない!それにORUを1つ使って攻撃を無効にする効果もあるんだ!」

遊矢「その他にも、エクシーズ召喚したこのカードが墓地に送られたらえ、エクストラデッキから『オッドアイズ』を召喚できる効果もある!勿論、攻撃を無効にする効果を利用して『ダブル・アップ・チャンス』のコンボを狙うのも良いよ!今度俺のデッキにも入れてみようかな~?」

遊矢「いつもこの作品を読んでくれて、本当にありがとう!次回で、俺と秋人のデュエルに決着が着くよ!いつも通り誤字・脱字の指摘と感想・評価をよろしく!それじゃ、次回予告だ!」

~~~次回予告~~~

常に進化を続ける二色の眼の竜。数々の激突を繰り返していたこのデュエルにも、終わりが近づいていた。

秋人「恐らくこれが最後の攻撃だ。……準備は良いな?」
遊矢「ああ!それじゃ………」

秋人&遊矢「「ラストバトルだ!!!!」」

次回、【遊戯王ARC-Ⅴ アイズの名を持つ龍の主】
『遊矢と秋人』

秋人「最高だったぜ。お前とのデュエル。……本当に、楽しかった」
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