遊戯王ARCーV アイズの名を持つ龍の主   作:青眼

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………どうも皆さん。覚えている人がいるか分かりませんが、今さらながらに最新話を更新させてもらう青眼です。

活動報告で謝罪させてもらいましたが、この場を借りてもう一度。



長い間放っておいて、本当にすいませんでした!!!


受験が終わったので更新したいなどとほざいておきながらこの始末。どうしようもない私ですが、一度書いた作品は完結するまで絶対に手放しません。誰が何を言おうと、何年かかろうと最終回まで書ききって見せます!

なので、本当にどうしようもない私ですが、読んでくださった方は是非感想をお願いします。批評・誤字脱字等もお待ちしております!



前書きに長々とすいませんでした。まだ本調子ではないので短いですが、本編をどうぞ!!


42話 道化師と隼

「…今思えば、取るに足りない出来事だったんだよ。偶々あの時俺がきれて、偶々あいつらを半殺しにした。それだけだったんだ。一年かそこらしたら真紅に謝りに行きたかったんだが、その前に自殺されちまった。んで、その忘れ形見としてあのカード、『銀河眼の光子竜(ギャラクシーアイズ・フォトン・ドラゴン)』を持ってたってだけだ。色々理不尽だと思ったことはあったが………まぁ、人生なんてそんなもんだ」

 

 真紅の親父さんだけは許せなかったけどな。と一言添えて、俺はベッドに寝転がる。思い出してみれば腹ただしいことが事が多いが、大体は 間が悪かった(・・・・・・)ですませれる。色々あったけれど、俺があの頃から生きていけたのはそれが根底にあったからだ。それからの数年間を自分の生きたいように生き、そして事故に遭って死んだ。ただ、どこにでもあるような男の人生だ。なのにーーー

 

「どうしてそんな悲しそうな顔をしてるんだよ。隼」

 

 目の前にいる男、俺にこの話をさせた仲間の隼が、どこか辛そうな顔で俺を見るその姿が、何故か気に入らなかった。今までバイト先の人にも同情されたことはあっても気にならなかったのに、どうして、今はこんな風に思ってしまうのだろう。

 

「どうして、だと?貴様、本気でそういっているのか?」

 

 俺のした質問が気に入らなかったのか、隼の表情は怒りに染まる。病室の扉近くの椅子に座っていたあいつが腰を上げて、こちらに近づき、俺の胸ぐらを掴む。

 

「離せよ隼。忘れてるかもしれないが俺は病人ーーーー」

「そんな理不尽なことがあったのにも関わらず!!貴様はただ間が悪かった(・・・・・・)で済ませるのか!!大事な人を失い、あげく自分の命を失ってもなお!そんなことが言えるのか!!」

 

 どこか辛そうに怒声を上げながら隼は俺のめを睨み付ける。その目の端にはうっすらとだが涙が溜まっている。それをみた時、何故か俺の心が冷えていくのを感じた。こいつもあいつらと同じなのか、と。全く、仲間なんてのは本当にーーーー

 

「離せよ隼」

「答えろ秋人!貴様は本当にーーー」

「ーーーー離せって言ってンのが聞こねェのか?」 

 

 自分でも驚くくらい底が冷えるような声が出る。それは、怒りで我を忘れているあの隼の動きを牽制する。動かなくなった隼の手を握りしめ、胸ぐらを掴んだ手を退かせる。

 

「ッ、秋人お前ーーーー」

「お前が俺にどんな感情を持とうが勝手だがよ。俺の今までの人生に文句を言うのは筋違いだろォが。同情なンざお断りだ。ンなことする暇があンならとっとと帰りやがれ」

 

 今までにしたことのない声の低い声。それを発しているのが自分だと言うことに驚きながらも、俺は自分の思っていることを正直に話す。同時に、自分心の奥底で何かが蠢いているのも感じた。

 

「あれは俺の物語(人生)だ。それにどんな感情を持とうがそれは個人の勝手だ。だがな、それを押し付けてンじゃねェよ。ぶち殺すぞ」

 

 怒気の中に殺意を混ぜ込ませながら目の前の男をに睨み付ける。黒咲(・・)はどこか悔しそう顔を歪ませるも、すまん、と一言だけ言って病室を出ていった。それから少しした後、俺は誰も部屋にいないことを確認する。

 

「全く、面倒なことになっちまったなァ……………」

 

 夕暮れになって差し込む日の光に目を細ませながら、俺は誰も聞いていない独り言を呟くのだった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 あれから数日後、俺はあの時の決闘(デュエル)を見た俺は愕然とした。あの時の秋人の決闘は今まで見たことのないほど鮮烈な決闘だった。途中まではいつもの秋人だった。なのに、途中からあいつの様子が激変した。今までに見たことの無い顔に信じられない程人を見下した態度。どうしても、俺にはあの時の秋人が、

俺たちの知っているあいつと同じとは思えなかった。だからこそ、今度は俺自身の手で、あいつの真意を直接聞いて見せる。

 あいつの使っている『CNO.10X(カオス・オーバーハンドレッド・ナンバーズ)』にも気になるが、どうしても、あいつがあの人生に後悔を持っていないのかを問い詰めるために。そのためにもーーーーー

 

(こんなところで、負けるわけにはいかない!)

 

黒咲 LP4000

デニス LP4000

 

 

 

「行くぞ、俺の先行!『RR(レイド・ラプターズ)バニシング・レイニアス』を召喚!!」

黒咲手札5→4

 

RRーバニシング・レイニアス/闇属性/☆4/鳥獣族/ATK1400 DEF1600

 

「このモンスターの召喚に成功した時、手札からレベル4以下の『RR(レイド・ラプターズ)』モンスターを一体特殊召喚することが出来る!手札から、『RR(レイド・ラプターズ)ーミミクリー・レイニアス』を、守備表示で特殊召喚する!」

黒咲手札4→3

 

RRーミミクリ・レイニアス/☆4/闇属性/鳥獣族/ATK1200 DEF1900

 

「俺はレベル4の『バニシング・レイニアス』と『ミミクリー・レイニアス』の2体でオーバレイ!!」

 

 召喚された2体の機械鳥が、目の前に開かれた黒い渦に飛び込み、その中から一筋の光が飛び出す。

 

「冥府の猛禽よ、闇の眼力で真実を暴き、鋭き で栄光をもぎ取れ!エクシーズ召喚!飛来せよ、ランク4!『RR-フォース・ストリクス』!」

 

RR-フォース・ストリクス/闇属性/★4/鳥獣族/ATK100 DEF2000

 

「『フォース・ストリクス』のモンスター効果発動!ORU(オーバレイ・ユニット)を1つ使い、デッキからレベル4・闇属性・鳥獣族モンスターを1体手札に加える。俺は2枚目の『RRーファジー・レイニアス』を手札に加える」

黒咲手札3→4

 

RRーフォース・ストリクス

ORU2→1(RRーミミクリー・レイニアス)

 

「そして、ORUととして墓地に送られた『ミミクリー・レイニアス』を除外して効果を発動!デッキから『RRーネスト』を手札に加え、これを発動!更に手札に加えた『ファジー・レイニアス』は、自分の場に『RR』がいるため、特殊召喚する!」

黒咲手札4→3

 

RRーファジー・レイニアス/闇属性/☆4/鳥獣族/ATK500 DEF1500

 

「発動している『RRーネスト』の効果発動!自分の場に2体以上の『RR』が存在することにより、デッキから『RRーシンギング・レイニアス』を手札に加え、自分の場にエクシーズモンスターが存在することにより特殊召喚!」

 

RRーシンギング・レイニアス/闇属性/☆4/鳥獣族/ATK100 DEF100

 

「更に!自分の場の『シンギング・レイニアス』を対象に、手札の『ペイン・レイニアス』の効果を発動!『ペイン・レイニアス』の攻守の低い方の数値………まぁどちらも100だが、その数値分のダメージを受ける代わりに、対象となったモンスターと同じレベルとなり、『ペイン・レイニアス』を特殊召喚する!」

黒咲手札3→2

黒咲LP4000→3900

 

RRーペイン・レイニアス/闇属性/☆1→☆4/鳥獣族/ATK100 DEF100

 

「そして、俺がダメージを受けたことにより手札から『RRーアべンジ・ヴァルチャー』を特殊召喚………む、どうした?」

黒咲手札2→1

 

RRーアベンジ・ヴァルチャー/闇属性/☆4/鳥獣族/ATK1700 DEF100

 

手札が良かったのでひたすら展開していたら、デニスが意外なことに目を輝かせていた。普通、この大量展開していると呆れるか、欠伸をしているかのどっちだと思ったのだが。

 

「いや〜何度も君の決闘(デュエル)を何度も見たけど、こうやって間近でみるのは初めてでさ〜!こう、なんていうの?1ターンで何度もモンスターを召喚しているのは、見ていると飽きないよね!!」

「………何度も(・・・)?貴様、俺の決闘を見たと言ったが、一体どこで見ている?」

「い!?ほ、ほらあれだよ!ビデオ、そうビデオだよ!舞網チャンピオンシップで戦いたかったらからね!君の出ていた決闘を録画したのを見てたんだよ!!」

 

疑問に思ったことを尋ねると、どこか焦った素振りを見せながらそう言うデニス。色々と釈然としないが、まぁいいだろう。

 

「…続けるぞ。俺はレベル4の『アベンジ・ヴァルチャー』と『ペイン・レイニアス』。『ファジー・レイニアス』と『シンギング・レイニアス』の2組みでオーバレイ!集え、3体の『フォース・ストリクス』!!」

 

それぞれのモンスターを素材として召喚される『フォース・ストリクス』。合計3体の同名モンスターを見て、デニスはより一層楽しそうに笑った。

 

「召喚された2体の『フォース・ストリクス』の効果を発動!ORUをそれぞれ1つ使い、デッキから『バニシング・レイニアス』と『ブースター・ストリクス』を手札に加える。最後にカードを1枚伏せ、ターンエンドだ!」

黒咲手札1→2

 

「ちなみに、『フォース・ストリクス』は自分の場に存在する自身以外の鳥獣族モンスター1体につき、攻撃力・守備力を500アップする。よって、今の『フォース・ストリクス』の守備力は3000だ」

 

 

黒咲 LP3900

場:RRーフォース・ストリクス(DEF3000)

魔法・罠;RRーネスト

1

手札:2

ライトPゾーン:無し

レフトPゾーン:無し

 

デニス LP4000

場:無し

魔法・罠:無し

手札:5

ライトPゾーン:無し

レフトPゾーン:無し

 

 

「それじゃ行くよ!僕のターンドロー!」

デニス 手札5→6

 

回りながらカードをドローするデニス。それを見ながら、辺りにアクションカードが落ちていないか確認する。

 

「まずは、僕の仲間たちを招待する舞台を整えるよ!僕は手札からマジックカード、『テラ・フォーミング』を発動!このカードの効果により、デッキからフィールド魔法を一枚手札に加える!」

 

デュエルディスクによって、デッキから飛び出した一枚のカードを手に握る。オートシャッフル機能が作動し、デッキを強制的にシャッフルされると同時に、一枚のカードを発動させる。

 

「さぁ!楽しいショーの始まりだよ!僕は手札に加えたこのカード、『トゥーン・キングダム』を発動!」

デニス 手札6→5

 

ディスクに一枚のカードが置かれると同時に、中央に緑色の本が現れ、漫画に出て来る城が登場する。

 

「『トゥーン・キングダム』だと?聞いたことのないカードだが…」

「アメリカにしかない、限定カードだからね!まずは、『トゥーン・キングダム』の発動コストで、デッキトップを三枚裏側で除外するね〜。続いて、『Em(エンタメイジ)ートリック・クラウン』を召喚!」

デニス 手札5→4

 

Emトリック・クラウン/光属性/☆4/魔法使い族/ATK1600 DEF1000

 

「そして、僕は『トリック・クラウン』をリリースして、手札から『トゥーン・ブラック・マジシャン・ガール』を特殊召喚するよ!このカードは、通常召喚する際に必要なモンスターと、同じ数のモンスターをリリースする事で、特殊召喚できるんだ!」

デニス 手札4→3

 

奇妙な姿をしたピエロが消え去り、『トゥーン・キングダム』と呼ばれたフィールド魔法から、魔法少女の格好をした女の子が、高笑いをしながら現れる。可愛らしい格好をしているのに、どこか好きになれない。

 

トゥーン・ブラック・マジシャン・ガール/闇属性/☆6/魔法使い族/ATK2000 DEF1700

 

「更に!リリースされた『トリック・クラウン』のモンスター効果発動!このカードが墓地に送られた場合、僕は1000ポイントのダメージを受け、攻撃力・守備力を0にして『トリック・クラウン』を特殊召喚できる。戻っておいで!『Emトリック・クラウン』!!」

デニス LP4000→3000

 

「ライフを失ったとはいえ、損失無しでモンスターを展開したか。中々やる」

 

Emトリック・クラウン/光属性/☆4/魔法使い族/ATK1600→0 DEF1000→0

 

 デニスの展開にそれなりの評価をする。だが、デニスは指を振って舌を鳴らし、手札からカードを取り出す。

 

「まだまだ!これからが本番さ!手札の『Emハットトリッカー』は、フィールドに2体以上のモンスターが存在する時、特殊召喚が可能!僕はこれを、守備表示で特殊召喚するよ」

デニス手札3→2

 

Emハットトリッカー/地属性/☆4/魔法使い族/

 

 『トリック・クラウン』の隣に現れる、緑色の帽子を被ったモンスター。ここまで展開してきたモンスターの数は3体。だが、その内2体のレベルが同じ事に俺は気付く。

 

「レベル4のモンスターが2体………まさか」

「それじゃ行こうか! 僕は、レベル4の『Em−トリック・クラウン』と、『Em−ハット・トリッカー』の2体でオーバーレイ!!」

 

 デニスの場に存在する2体のモンスターが、黄色い光となって宙に舞う。二つの光は、フィールドの中央に開いた穴へと吸い込まれていき、そこから光が奔る。

 

「Show must go on! 天空の奇術師よ! 華やかに舞台を駆け巡れ! エクシーズ召喚!」

 

ーーーランク4!『Emトラピーズ・マジシャン』!!

 

Emトラピーズ・マジシャン/光属性/★4/魔法使い族/ATK2500 DEF2100

 

 黒い穴から飛び出してきたのは、サーカスに出てきそうなピエロの格好した奇妙な男だった。モンスター・エクシーズ。特にランク4のモンスターには厄介な効果が多い。このモンスターは、一体どの様な効果を持っているのだろうか。

 

「驚いたな。まさかお前もエクシーズ使いだったとは」

「まぁね! でも、驚くのはまだ早いよ! 僕は『Em−トラピーズ・マジシャン』の効果発動! 1ターンに1度、このカードのORU(オーバレイ・ユニット)を1つ使い、場の攻撃表示モンスターを1体は、このターン2回攻撃することが出来る! 僕は、この効果を『トゥーン・ブラック・マジシャン・ガール』に発動するよ!」

 

 『トラピーズ・マジシャン』の周囲を漂う光の玉が1つ消え、『トゥーン・ブラック・マジシャン・ガール』が杖を勢いよく振り回す。だが、俺にはその行動の意味を見出せなかった。連続攻撃権を得ようとも、『トゥーン・ブラック・マジシャン・ガール』の攻撃力は、俺の『フォース・ストリクス』の守備力より遥かに下だ。となると、あいつが狙っているのは他にある。

 

「ふふん、実はね。『トゥーン』モンスターには共通してある特殊能力があるんだ。それはね、相手プレイヤーにダイレクトアタックが出来るんだ!!」

「ッ! つまり、攻撃力は2000の2回攻撃という事か!」

「そういう事。ダメージの合計は4000! これでジャストキルさ! やれ! 『トゥーン・ブラック・マジシャン・ガール』! 黒咲にダイレクトアタックだ!!」

 

 奇妙な高笑いと共に、『トゥーン・ブラック・マジシャン・ガール』が杖を振るい、赤黒い球体を二つの作り出し、こちらに向けてぶつけてくる。あれが2つとも直撃すれば、ワンショットキルが完成する。だが、この程度の策でやられる程、俺は戦ってきていない。

 

「させん!トラップカード、『ガード・ブロック』発動!俺が受ける戦闘ダメージを1度だけ無効にし、カードを1枚ドローする!」

「だが、防げるのは1度だけ!もう1つは受けてもらうよ!」

 

 2つある球体の1つは消滅するが、もう1つが『フォース・ストリクス』の間をすり抜けて俺に直撃する。想像していたよりも強い衝撃に後ろに吹き飛ばされるが、足に力を回して踏ん張る。

 

黒咲LP3900→1900

  手札2→3

 

「あ〜らら。耐えられちゃったか。でもまぁ、こんな一瞬で終わっちゃうな興ざめだしね。『トラピーズ・マジシャン』じゃ『フォース・ストリクス』を倒せないし、これでバトルを終わるよ。そしてこの瞬間、『トラピーズ・マジシャン』の効果を受けたモンスターは破壊されるんだけど、ここでフィールド魔法『トゥーン・キングダム』の効果発動!」

 

 『トゥーン・ブラック・マジシャン・ガール』の体が淡い光となり、消滅しかけたその時。フィールドに展開されていた本がデニスのデッキから、カードを一枚を飲み込んだ。すると、『トゥーン・ブラック・マジシャン・ガール』の体から光が消える。

 

「『トゥーン・キングダム』はね、フィールドに存在する『トゥーン』モンスターの破壊を、デッキの一番上のカードを裏側で除外する事で無かったことに出来るんだ。これで、『トラピーズ・マジシャン』のデメリット効果も意味がないってことさ」

「………成る程、中々強力なコンボだ。手札が良ければ、さっきのようにワンショットキルが出来る上、『トゥーン・キングダム』とのコンボで安定性がある」

「そういう事。僕はカードを1枚伏せてターンエンド。さぁ黒咲。今度は君のターンだよ?」

 

 

黒咲 LP1900

場:RRーフォース・ストリクス×3(DEF3000)ORU×1

魔法・罠;RRーネスト

手札:3

ライトPゾーン:無し

レフトPゾーン:無し

 

デニス LP4000

場:Emトラピーズ・マジシャン(ATK2500)ORU×1

  トゥーン・ブラック・マジシャン・ガール(ATK2000) 

魔法・罠:トゥーン・キングダム(フィールド魔法)

    1

手札:1

ライトPゾーン:無し

レフトPゾーン:無し

 

 

「俺のターン、ドロー!」

手札:3→4

 

 一気にライフを半分削られ、場には攻撃力2000以上のモンスターが2体。『トゥーン』モンスターに破壊耐性を与える『トゥーン・キングダム』によって、より堅牢な布陣となっている。面白い、スタンダードでここまでやれる相手は久しぶりだ。少し、気合を入れ直して手を考える。

 

「まずは手札交換だ。マジックカード『闇の誘惑』を発動する。このカードの効果により、デッキからカードを2枚ドローし、その後、闇属性である『ブースター・ストリクス』を除外する」

「へぇ、ダイレクトアタックを仕掛けてくる僕のモンスターに対し、意味を為さないモンスターを処理しつつ、新たなカードを手札に加えたか。それで? 次の一手はどんな物なんだい?」

「こうさせてもらう。俺は手札から『RUM(ランクアップマジック)―スキップ・フォース』発動! 自分の場に存在する『フォース・ストリクス』を素材とし、ランクが2つ上の『RR』を召喚する!」

黒咲 手札4→3

 

 『フォース・ストリクス』が紫色の光となって宙を舞う。フィールドの中央に黒い穴が開き、その中に飛び込む共に青白い光が奔る。

 

「誇り高き隼よ。英雄の血潮に染まる翼翻し、革命の道を突き進め!! ランクアップ・エクシーズ・チェンジ!! 現れろォ!!」

 

―――ランク6! 『RR―レボリューション・ファルコン』!!

 

RR―レボリューション・ファルコン/闇属性/★6/鳥獣族/ATK2000 DEF3000

 

「『レボリューション・ファルコン』のモンスター効果発動! このカードが『RR』モンスターを素材としている時、1ターンに1度、相手モンスター1体を破壊し、その攻撃力の半分のダメージを与える! 『トラピーズ・マジシャン』を破壊しろ!」

 

 『レボリューション・ファルコン』が炎を噴き出しながら飛び上がり、『トラピーズ・マジシャン』を狙って爆撃を開始する。それを見たデニスはすかさず伏せカードを発動させた。

 

「悪いけど、そう簡単に主役を倒せると思わないことだね! 永続トラップ『ディメンション・ガーディアン』発動! この効果により、『トラピーズ・マジシャン』は戦闘・効果で破壊されることはない!」

 

 『トラピーズ・マジシャン』を狙った爆弾が炸裂する。だが、道化師を守るように展開された虹色の光がそれを遮り、無傷なまま効果が終了する。

 

「ならばバトルだ! 『レボリューション・ファルコン』で『トラピーズ・マジシャン』を攻撃!」

「それも織り込み済みさ! 手札の『虹クリボー』のモンスター効果発動! 相手モンスターの攻撃宣言時、手札のこのカードを攻撃してきたモンスターに装備させ、攻撃できなくさせる!」

デニス 手札1→0

 

 デニスの手札から飛び出した虹色の光が、『レボリューション・ファルコン』の動きを封じる。翼を開こうとするも、全身に絡みついた光のせいで、飛ぶことさえままならない。

 

「これで君の攻撃可能なモンスターはいない。次のターン、『トゥーン』モンスターによるダイレクトアタックで終わりさ」

「手札0。伏せカードなしの状況でよく言う。まさか、俺の攻撃が『レボリューション・ファルコン』の単体攻撃だけだとでも思ったのか?」

 

 俺の発言が気になったのか、デニスが眉を寄せる。そして、その後に気付いた。今の自分が、俺の行動を制限する手がないという事態に陥っていることに。

 

「まさか黒咲、君はこの状況を誘って――」

「速攻魔法、『RUM―レボリュション・フォース』発動! 自分の場に存在する『RR』エクシーズモンスターを対象に、ランクが1つ高い『RR』を召喚する! 拘束から解き放たれろ! 『レボリューション・ファルコン』!!」

黒咲 手札3→2

 

 全身に絡みついた虹の縄に罅が入り、『レボリューション・ファルコン』が紫色の光となって天に舞う。頭上に開かれた穴に吸い込まれると同時に、巨大な何かが姿を現す。

 

「多くの同胞を受け入れし隼よ。群がる悪を滅ぼすべく、縦横無尽に天を舞うがいい!ランクアップ・エクシーズ・チェンジ!!」

 

―――ランク7! 『RR―アーセナル・ファルコン』!!

 

RR―アーセナル・ファルコン/闇属性/★7/鳥獣族/ATK2500 DEF2000

 

「バトルフェイズ中に召喚された『アーセナル・ファルコン』は攻撃が可能! 更に、『アーセナル・ファルコン』はORUの数だけ連続攻撃ができる。やれ! 『アーセナル・ファルコン』! 『トゥーン・ブラック・マジシャン・ガール』を攻撃!」

 

 『アーセナル・ファルコン』から大量のミサイルが発射され、敵モンスターに向かって炸裂する。だが、『トゥーン・ブラック・マジシャン・ガール』を守る様に、にじいろの壁が再び出現する。

 

「させないよ! 『トゥーン・キングダム』の効果で、デッキトップを裏側で除外して破壊を無効! さらに、『トラピーズ・マジシャン』のモンスター効果! このカードが存在する限り、『トラピーズ・マジシャン』より攻撃力の低い戦闘・効果ダメージを無効にする!」

 

 『トラピーズ・マジシャン』が軽やかにステッキを振るい、ダメージの余波を手に集めて上に投げる。十分空高く上がると、花火の様に爆発する。こちらの攻撃さえもショーの一つにするデニス。その仕草、言動には一切の無駄がない。この間、沢渡と遊矢が繰り広げたエンタメデュエルに匹敵する技量の持ち主だ。

 

「………仕方があるまい。俺は『アーセナル・ファルコン』で、『トラピーズ・マジシャン』を攻撃する!」

「なっ、同じ攻撃力でも『トラピーズ・マジシャン』は『ディメンション・ガーディアン』で守られるんだよ!? 自爆するつもりかい!?」

 

 『アーセナル・ファルコン』が『トラピーズ・マジシャン』に向かって特攻をしかける。だが、デニスの言った通り、同じ攻撃力でもカードによって守られている『トラピーズ・マジシャン』に分があり、『アーセナル・ファルコン』はステッキの一撃で撃墜される。

 自分が命令したこととはいえ、モンスターが目の前で倒されるのはあまりいい気持ちはしない。だが、これは勝つための策だ。この苦しみ、甘んじて受け入れよう。

 

「ORUを持った状態で『アーセナル・ファルコン』が墓地に送られた時。エクストラデッキに存在する『RR』モンスターを特殊召喚し、このカードをORUにする!」

「くそっ! 本当の狙いはそっちか!」

 

 墓地に送られ、透明な霊となった『アーセナル・ファルコン』が現れ、一筋の光となって飛び立つ。飛んで行った先に黒い穴が開き、雷鳴が轟く。

 

「究極至高の隼よ。数多なる朋友の遺志を引き継ぎ、勝利の天空へ飛び立て! エクシーズ召喚!! 現れろォ!」

 

ーーーランク10! 『RRーアルティメット・ファルコン』!!

 

RRーアルティメット・ファルコン/闇属性/★10/鳥獣族/ATK3500 DEF2000

 

「そして、『アルティメット・ファルコン』で『トゥーン・ブラック・マジシャン・ガール』を攻撃!」

「っ、『トゥーン・キングダム』の効果発動! デッキトップを除外して破壊を無効にする!」

 

 新たに現れた黒と金を基調とした武装に身を包んだ隼。『アルティメット・ファルコン』が強力な突進を仕掛けるも、小柄な体を活かして避けられる。だが、今の俺に打てる手はこれしかない。

 

「メインフェイズ2。カードを2枚伏せてエンドフェイズに入る。そして、この瞬間『アルティメット・ファルコン』のモンスター効果発動! 『アルティメット・ファルコン』が『RR』を素材としてターンを終えた時。相手の場に存在するモンスター全ての攻撃力を1000下げる!」

黒咲 手札4→2

 

Emトラピーズ・マジシャン

ATK2500→1500

 

トゥーン・ブラック・マジシャン・ガール

ATK2000→1000

 

黒咲 LP2000

場:RR-アルティメット・ファルコン(ATK3500 ORU×1)

  RR-フォース・ストリクス(DEF3000 ORU×1)×2

魔法・罠:RR-ネスト

     2

手札:2

ライトPゾーン:なし

レフトPゾーン:なし

 

デニス LP4000

場:Emトラピーズ・マジシャン(ATK1500)ORU×1

  トゥーン・ブラック・マジシャン・ガール(ATK1000) 

魔法・罠:トゥーン・キングダム(フィールド魔法)

    ディメンション・ガーディアン(Em-トラピーズ・マジシャン)

手札:0

ライトPゾーン:無し

レフトPゾーン:無し

 

「中々やるねぇ。でも、次のターンに『トラピーズ・マジシャン』の効果で『マジシャン・ガール』が二回攻撃したら、君の負けだよ?」

「そう思っているならやってみるがいい。返しのターンで瞬殺してくれる」

 

 舞網チャンピオンシップ、その本戦であるバトルロイヤル。これから先に待つアカデミアとの戦いに付いて来れる者を選抜するための大会だったが、ここまでできるデュエリストも珍しい。少しだけといったが訂正する。目の前に立つ男は本気で相手をするのが正しい相手だと再認識し、俺はディスクを構え直すのだった。

 




黒咲「………このコーナー更新するのも、一年ぶりか。読者のデュエリスト達。久しぶりだな。レジスタンス副リーダ、黒咲隼だ。今回のキーカードは『RR-アーセナル・ファルコン』だ」

RR-アーセナル・ファルコン/★7/闇属性/鳥獣族/ATK2500 DEF2000
レベル7モンスター×2
(1):1ターンに1度、このカードのX素材を1つ取り除いて発動できる。デッキから鳥獣族・レベル4モンスター1体を特殊召喚する。
(2):「RR」モンスターをX素材として持っているこのカードは、その数まで1度のバトルフェイズ中に攻撃できる。
(3):「RR」モンスターをX素材として持っているこのカードが墓地へ送られた場合に発動できる。エクストラデッキから「RR-アーセナル・ファルコン」以外の「RR」Xモンスター1体を特殊召喚し、墓地のこのカードをそのXモンスターの下に重ねてX素材とする。

黒咲「本編では登場しなかったが、俺の持つランク7の『RR』だ。ステータスは所謂主人公打点。デッキから仲間を呼ぶ能力に加え、ORUに『RR』モンスターがある時行うことができる連続攻撃。墓地に送られたら『RR』エクシーズモンスターを召喚するなど、強力な効果を秘めている。
 今回の様に『レボリューション・フォース』での連続攻撃や、『ソウル・シェイブ・フォース』で召喚するのがメインだろう」



黒咲「前書きでアオメが言っていたが、この場を借りて俺も謝罪させてもらおう。一年もの間、この作品を放置していて申し訳なかった。だが、奴はFGOの作品も書き始めてしまっているため、更新が遅れることを予め理解してもらいたい。遅くとも、月に1話のペースで更新するとのことだ。何かあれば、個人メールか感想を送ってもらえると助かる」




黒咲「ああ。一つ忘れていた。この場を借りて礼を言わなければならない人がいる。アオメと同じく、遊戯王二次創作小説。『ラブライブ! DM』を執筆中のレモンジュースさんだ。今回の話を見てもらった通り、アオメはレモンジュースさんの描写の一部を借りている。
 というのも、一年のブランクがあったせいかデュエルの描写。特にエースモンスターを召喚するシーンが書けなくなってしまったのだ。その時、レモンジュースさんの作品を読み、使わせてもらえないだろうかと相談したところ、レモンジュースさんから許可を貰えたので早速導入させてもらっている」

黒咲「さて、後書きは後書きで長くなってしまったな。今回はここまでだ。次回予告に移る。よければ、次回も見てやってくれ」





~~~次回予告~~~

ぶつかり合う互いのエクシーズモンスター。黒咲とデニスが激しいデュエルを繰り広げ、その勢いは更に増していく。

黒咲「まさか、ここまで食い下がってくるとはな。だが、お前では俺には勝てないぞ」
素良「随分余裕そうじゃないか。まぁ、勝手に慢心してなよ。すぐにその余裕そうな顔を変えてあげるよ!!」

次回、【遊戯王ARC-Ⅴ アイズの名を持つ龍の主】
『反逆の隼』

黒咲「ならば………俺も『本気』で行くとしよう………!!」
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