ナナミ
「えっと…君がカイザーの弟…?」
SKL
『SKLだ。よろしく頼む』
ガウル
「確かにカイザーに似てるっちゃあ似てっけどよぉ…」
ジョーヌ
「なんだか若干違うとこはあるやなー」
ハイニューが呼び出した第二のスーパーロボット軍団の出現から翌日、SKLとマジンカイザーはガレット領土の城にて自己紹介をしていた
SKL
『(話は聞いていたが…確かに耳や尻尾がついているな…)』
マジンカイザー
『なぁSKL。自己紹介するのはいいけどよ。なんでこんな場所で…?』
そう、彼らは城内の訓練所にいたのだ。
SKL
『なんでって…ここの兵士たちの訓練風景を見てみたいだけだ』
マジンカイザー
『はぁ…』
レオ
「SKLと申したか。よければ儂と手合せしてみるか?」
SKL
『いいのか?』
ガウル
「いいのかよ姉上!?」
レオ
「いいもなにもヤツの目を見てみろ。」
ガウルはレオの言われるようにSKLの無機質なカメラアイを見る。機械の体であるSKLの目には闘争心を燃やすかのような目をしていた
ナナミ
「うわあ…すごい目…」
ガウル
「まじかよ…」
SKL
『ふっ……さすがはこのガレット領土の領士…』
レオ
「フフフ、伊達に領士を名乗っておらぬ」
レオは悪戯そうに笑うとSKLも鼻笑いをする
ナナミ
「ねぇカイザー、なんでレオ様とSKLは初対面なのにいつの間にか仲良くなってるの?」
マジンカイザー
『ま、あれじゃね?戦士としてのなんちゃらってやつ?』
レオ
「ルールは簡単だ。互いのどちらかが降参するまでだ」
レオはそう言いながら大剣を構える。対するSKLも背中に携われた牙斬刀を抜く
SKL
『面白い…では勝負だ…!!』
レオ
「はぁ!!」
レオはそのまま大剣を振りかざしたままSKLに突進してくるがSKLは牙斬刀を刀と同じ構え方で横薙ぎに振るう、
――ガキィン!!
互いの得物がぶつかり合い、火花が散る。
SKL
『………』
レオ
「むぅ…」
SKL
『ヘヘッ…オラァ!』
そのまま牙斬刀を振り切り、レオは吹き飛ばされるが受け身を取って着地する
レオ
「ふっ…なかなかの力ではないか…」
SKL
『伊達に地獄は名乗っていねえ。ってな…今度はこっちから行かせてもらう!!』
レオ
「地獄…か。面白い!」
SKL
『どおぉりゃあ!!』
――ジャキィン!!ガキィン!!
SKLは牙斬刀でレオに連撃を繰り出していくがレオも負けじと連撃で対抗する
ガウル
「すげぇぜ…あの姉上をこうも…」
ナナミ
「すごい…」
マジンカイザー
『これでもあいつはまだまだ手を抜いてる方だけどな!』
カイザーは悪戯そうにケタケタと笑う
SKL
『こいつで…終わりだぜ!!』
―――バキッ!!
渾身の力で振るった牙斬刀はレオの持つ大剣の刃をへし折り、飛ばされた刃は地面に突き刺さされ、SKLは牙斬刀の切っ先をレオの目の前に突き付け、レオは観念したような表情を浮かべる
レオ
「……儂の負けじゃな…」
SKL
『まっ…早くケリがついたとはいえ、模擬戦で長持ちをしたのはテメェで初めてだぜ』
レオ
「ふっ、儂もここまで楽しめる相手がいたとはダルキアン以来じゃ。」
SKL
『なに?そのダルキアンってやつはつえぇのか?』
レオ
「ふふふ、強いもなにも………」
そんな彼らを見ていた一同は
ベール
「あのレオ閣下が…」
ナナミ
「こうもあっさり負けちゃうなんて…」
マジンカイザー
『でもSKLの言うとおりだ。これまで模擬戦をやってきてレオは長持ちした方だぜ。大抵のやつは5秒か3秒で負けちまう』
ガウル
「どんだけつえぇんだよ。お前の弟…」
一方、ビスコッティ フィリアンノ城では…
クスィー
『どうも皆さんはじめまして!僕はハイニューの弟のクスィーです!よろしくお願いします!』
シンク
「うん!僕はシンク・イズミ。よろしくね!」
ミルヒ
「私はビスコッティの領士、ミルヒオーレ・フィリアンノ・ビスコッティと申します!仲良くしてくださいね!」
ユキカゼ
「しかしハイニュー殿に弟がいたなんて意外でござるなぁ」
エクレ
「同感だ。しかしそこまで似てない気がするが…」
ハイニュー
「まぁクスィーは俺の設計データを元に作られたからな。武器のコンセプトもその名残だ」
シンク
「そういえば今日はガレットで食事会があるとかレオ閣下言ってたね」
ハイニュー
『確か漁業が盛んだから魚料理とか言ってたな…まぁカイザーとSKLに一目するついでに俺も行くか』
ミルヒ
「よろしければクスィーさんもどうですか?」
クスィー
「いいんですかぁ?やったぁ!」
ミルヒ
「はい!ガレットの特産物を、た~くさん召し上がってください!」
エクレ
「ていうか……お前ら食べる以前に口とかあるのか?」
ハイニュー
「一応あるっちゃあるのだがな」
※武者頑駄無参照
エクレ
「…あるのか…」
一方、場所を戻してガレットでは…
ナナミ
「追い剥ぎ?」
レストランで食事をしていたナナミ、ジェノワーズ、魔神兄弟、ガウル、レオは店員から話を聞いていた
SKL
『…フン』
「はい、出るのはこの辺りじゃなくて内陸の方…アヤセの辺りだそうなんですが、不安に思ってる方多いようなんで」
レオ
「そうか…町でも噂になっておったか。先程アヤセの町長にも確認した。守護力に満ちた町中のことゆえ、死者や重いケガ人は出ておらんそうじゃ」
ガウル
「それでも立派な強盗傷害だ!放ってはおけねぇ!!今夜あたり行ってみるか!」
ナナミ
「行く!!」
レオ
「ああ、それなら儂も―――」
するとレオの側役であるビオレが口を挟む
ビオレ「レオ様!それにガウ様もいけませんよ!領主や王族がいちいち出向いていっては、かえって事を大きくします!それに今夜はミルヒ様がいらして夕食をご一緒する予定ですのに!」
レオ
「そ、それはそうなのじゃが…」
ガウル「さすがにこいつらだけで行かせる訳にも…」
ビオレ「う~ん…なら私が引率で行ってきますよ。」
ということで、ビオレを筆頭に、ナナミ、ジョーヌ、ベール、カイザーは事件現場へと向かうこととなった。
アヤセは東方諸国の出身者が造り上げた街で古き日本の建造物を思わせる。
一同はその雰囲気に合わせようと着物に着替えてきた。ただしカイザーはそもそも服を着る習慣がなく、仕方なくカイザーはボロボロのマントを身に纏っていた
ナナミ
「さすがレオ様!現地調査なら現地の住民らしい服!」
ビオレ
「う~…なんで私まで…」
ビオレもブツブツと文句言う。彼女も紫色の着物を着ていたのだ
カイザー
『まぁまぁいいじゃねえか!!そんじゃ調査はじめっぞ!!』
「「「おー!!」」」
夜道を歩いてると後ろから怪しい影が近づいてきてその着物…綺麗やなぁって
それで振り向こうとすると…スバッっと!
で、持ち物や着物を盗んでいくんだってよ!
いやよねぇ…夜道を歩けないわ…
ユウタの妹、お使いの帰りに追い剥ぎにやられたんだ
作ってもらったばっかりの赤い着物を盗まれちゃって…
あたしたちも、あんまり外で遊んじゃ駄目だって…
ベール
「追い剥ぎの上に、子供や女の子を狙う変態さんとは…許せませんね!」
ジョーヌ
「なんとかウチらで見つけたいな~」
カイザー
『でよ!俺にいい考えが……』
その時はカイザーは視線を感じてカウンター席を見た。一瞬であったが確かに座っている男がこちらの様子を伺っていたようである
そして夜。
寝静まった夜の街に一人の女性が歩いていた。それこそが変装したナナミである
カイザーの言ったいい考えとは囮作戦。自ら狙われやすい恰好で歩き、追い剥ぎを誘き出そうとしていた
もちろん背後にはカイザー、ジョーヌ、ベールが見張っていた
「ちょっとそこの御嬢さん。いい着物だね」
長い刀を腰に差した1人の男が声を掛けてきた。夕方、カイザーが見た怪しい素振りを見せた男だ
「こんな夜更けにそんな恰好じゃあ…襲ってくださいと言ってるようなもんだよ…ん?」
そこまで言った瞬間、見張っていた三人が躍り出た
ジョーヌ
「犯人特定!ベル!」
ベール
「はいな!」
カイザー
『光子力ビーム!!』
ベルの輝力を纏った矢とカイザーの光子力ビームが男を襲う。男は飛び上がってその攻撃を回避する
「いや…ちょっと待ってくれ」
ナナミ
「アヤセを騒がす連続強盗傷害犯!あたしの変装にまんまと騙されたのが運のつき!」
ベール
「我ら獅子団捜査網が、その顔しかと見届けました!」
ジョー
「さぁ!神妙にお縄につくんや!!」
カイザー
『観念しやがれ!!』
「ごめんよ。この遊びはまた今度。」
――ボンッ!!
男は懐から札を取り出すと煙幕と共に消えてしまう
ジョー
「げほっ…げほ…あかん!逃がした!」
カイザー
『逃がすか!!追うぞ!!』
「「「おぉー!」」」
だが彼らは気づかなかった。その背後に蠢く影の存在に…
ナナミ
「あっ!見つけた!」
角を曲がったところで先程の男を発見。こちらに向かって走って来る。ナナミは神剣エクスマキナを構えて迎え撃とうとする
「止まるな!後ろだ!」
走りながら振り返るとおかっぱ少女が両手に出刃包丁を持ち追いかけて来ていた
ナナミ
「えぇー!?」
「飛天・・・襲狼牙!!」
男の剣技で吹っ飛ばされた少女は地面に倒れると同時に少女は正体を現した。見た目はまんまかわいらしいウサギである
「きゅ~…」
「分かったかい?犯人はこいつらだ。人に化ける小型の魔物だよ。」
ナナミ
「これが…魔物?このかわいいのが?」
「他にもまだいるはずだ。 危ないから君は宿に帰りなさい」
カイザー
『ナナミちゃーん!!』
ナナミ
「あっ!ジョー!ベル!カイザー!無事だった!」
ベル
「実はちょっと危なかったんですがカイザーさんに助けていただいて…」
ジョー「ウチも!ありがとなカイザー!」
カイザー
『へへっ!これくらいお安い御用ってね!!』
「ちょうどいい。そのお友達と一緒に早く帰りなさい。」
するとナナミが前に躍り出る
ナナミ
「待ってください!私たちヴァンネットから事件捜査のためにやって来た勇者と親衛隊のチームなんです!」
「え?あ、お城の人…?」
ベル
「私たちも協力します!親衛隊長も役人さんたちを指揮して警備体制を敷いてくれてます!」
ジョー
「ウチらも魔物退治します!」
カイザー
『俺も手伝うぜ!!この際味方が多けりゃいいってね!』
「…分かった。そういうことなら協力していこう。この魔物、追い剥ぎウサギは群れで行動する。群れのボスが好む物を、仲間が集める習性があるんだ。」
ナナミ
「それが今回は女の子の着物なんですね!」
カイザー
『ずいぶんハレンチな魔物だな…』
「仲間意識が強いから、捕まった仲間がいれば必ず取り戻しに来る。では行こう!」
『ヘッヘッヘ…聞いたか?』
『おう……こりゃいい研究材料になるぜ』
ナナミ
「行くよ!ジョー!!カイザー!せぇ~の!!」
ジョー
「虎王拳!!」
カイザー
『ターボスマッシャーパンチッ!!』
三人の合体技で次々と追剥ウサギは気絶していく
ベル
「これで6体やっつけました!」
――ドドドドドド!!
すると遠くから足音が響いた。恐らくこの追剥ウサギのボスだろう
ベル
「この足音……」
「敵わないと踏んで逃げ出したか」
カイザー
『大丈夫だ!今ビオレちゃんが追いかけてるぜ!』
夜の街を駆ける魔物を屋根伝いで追いかけるビオレ。すると門の前に人影が見える
ビオレ
「人!?そこの人!危険です!!逃げてください!!」
その時。後ろからライトアップされ、その姿がはっきりする
「逃げる必要はないな・・・」
「ええ! ありません!」
ビオレ
「………へ?」
「1つ!人の街へと入りこみ・・・」
「2つ!不埒な追い剥ぎ行為!」
「3つ!!」
「皆に迷惑かける子は・・・」
「この獅子王侍と!」
「私、犬姫侍が!」
「「 退治します!! 」」
和服を包んだ2人。それはミルヒとレオであった
ビオレ
「えええぇぇーー!?」
追剥ウサギのボスはそのまま二人に突進。そして二人は神剣を構えた
レオ「駆け巡れ! 断罪の刃!!」
ミルヒ「天に輝け! 封魔の剣!!」
「「 エクス・グランディア・フィナーレ!! 」」
2人の奥義を受け、魔物はノビてしまった
追いついたナナミたちも呆然とする他ない
カイザー
『マジかよ…』
ジョー
「か…完全に持っていかれた…」
そんな呆れる一同の前にシンク、リコ、ノワールが姿を見せる
シンク
「セッティングばっちりだね!!」
リコ
「獅子王侍さまと犬姫侍さまの雄姿はしっかり映像におさめたであります!」
その時、彼らの背後から実弾の嵐が飛んできた
カイザー
『あぶねぇ!!』
カイザーは体を広げ、その攻撃を受ける
ナナミ
「カイザー!!」
カイザー
『…ヘヘッ!そんなヘナチョコ攻撃、効かねえぜ!!』
レオ
「何者だ!!」
「フンッ!ばれてはしょうがない!!」
闇夜の中で現れたのは紫色のローブを身に纏い、顔が男と女に分かれた人物だったのだ
カイザー
『なっ…!?お前は…!?』
「ふはははは!!初めましてフロニャルドの住人…そして久しぶりといったところだな!マジンカイザー!!」
カイザー
『お前は……あしゅら男爵!!!』
つづく