「う…うん………?」
ここは……僕は……そうだ、あそこで戦っていて……あれ? それにしては寝心地が良い……寝心地? ここは? 何が? どうなって?
何がどうなっているか分からず目を開けてみる。すると電灯の明かりが目に入り、思わず眩しくて目を細めてしまう。電灯……あそこにそんなものあったっけ?
上半身だけ起こして辺りを見渡してみる。そこでようやくここが部屋の仕組みからしてホテルの一室ということを理解する。
僕……生きてたんだ。
体の節々が痛み、口の中は甘い血の味がする。左目もなんだか熱くて、視界もぼやけている。
でも何故だろう……起きたばかりだからか、誰と戦っていたのかその結末はどうなったのか、どうして僕がここにいるのか理解できない。
「僕は…一体……」
「カネキ!?」
「!」
声のした方を振り向くと、そこには思いがけもしない人がいた。
「と……トーカちゃん!?」
トーカちゃんに会うのは僕が最後に『あんていく』に戻った日以来だ。トーカちゃんがこっちに向かって歩いてくる。
そして、ただでさえ混乱しているというのに、この後、僕はさらに混乱する事になった。
ぎゅっ
「え!?」
トーカちゃんは僕を抱きしめてきた。
「馬鹿、また無茶して……」
「………………」
ああ……そうだ、僕は店長を助けに行ったんだっけ。ぼーっとしていた頭がだんだん覚めてきた。記憶の最後は僕が『あの人(リゼさん)』の力を借りた所で途切れている。
「いつも一人でどうにかしようと……あんたのそういうとこ嫌い」
そうか。トーカちゃん、僕のことずっと心配してくれていたんだ。迷惑かけてばかりいる僕の事を……思えば、あんていくを抜ける前も抜けた後もトーカちゃんに迷惑かける事が多かったな。
「ごめんね、トーカちゃん」
僕はどうしたらいいか分からなかったけど、震えてるトーカちゃんを抱きしめ返した。すると一瞬、ビクリとトーカちゃんは震えたけどすぐに強く抱きしめてきた。これでいい……のかな?
「…………お前ら、目が覚めて早々何やってるんだ?」
「「!?」」
再び声のする方を振り向くと、そこには
「よ……ヨモさん!?」
僕は驚きのあまり変な声を上げてしまう。
「で、俺はどうすればいいんだ? お前が起きた事に驚けばいいのか? それともさっきの状況について驚けばいいか?」
「…………」
トーカちゃん、顔真っ赤だ。まぁ、それも仕方ないかな。多分、僕も今そんな感じだから。
って…………
「あ……あの、ここは?」
「……とりあえず話は飯を食ってからだ」
その後、僕たちは食事を済まし(当然だがホテルのレストランには行かず、ヨモさんが手に入れてきた人肉)、ホテルの部屋でゆっくりと時間を過ごす。誰も口を開こうとしない。
まず……何で3人だけ? 他の皆は?
どうして彼らは僕に説明してくれないんだ? その理由を僕は予想できた。だからこそ先程から沈黙を保っているのだ。だが、それじゃダメだ……
「ヨモさん……店長は?」
ヨモさんは黙って新聞を閉じ、しばらく沈黙した後、答えた。
「さらわれた」
「だ……誰に?」
「《隻眼の梟》だ」
「ッ!?」
予想は……的中した。そんな……じゃあ僕の頑張りは何だったんだ? せっかく死にそうになりながらも戦ったのに……あっ!
「じ…じゃあ、古間さんは! 入見さんは?」
「分からん。が、多分あの状況の中じゃ……お前だって生きているのが不思議な状況だぞ」
そうか……僕はその場をゆっくりと立ち上がる。
「どこへ行く?」
「…………街の方に。情報を集めてきます」
*
「あいつ、また一人で突っ込む気だぞ」
「!」
四方の確率の高い一言にトーカは反応する。確かに放っておけば、カネキはまたCCGだろうとアオギリだろうと乗り込んでいくだろう。
「研はいつも誰かを救おうと自分を犠牲にしている……そんな生き方、誰一人望んでないのにな」
「……カネキにも言ったんですけど、カネキはきっと私たちのためでもあるけど、自分のためにも戦ってるんです」
「?」
「親を失って、一人になって、仲間が出来て……また一人になるのが怖かったんだと思う。だから……あいつは強いんだ」
四方は黙ってトーカの話を聞いていた。そして、少し考えてからトーカを見つめて話し始めた。
「俺は最初、店長に言われてカネキを見てきた。そうやって見ていくうちに俺はカネキの動きが気になって仕方が無かった。あいつはいつだって誰かのために戦わなくちゃいけなかった。だがカネキのために力になってやれることはなかった」
「だけど、お前ならカネキを救ってやれる。きっと今いるメンバーの中でカネキとうまく話せるのは俺でも西尾でも誰でもない。お前だけなんだ」
「!」
中途半端ですがここで終わりますw
四方さんって、相手の名前を呼ぶ時どうなんですかね?
『研』と『トーカ』、『ウタ』くらいしか分からんww
ぜひ、教えてください。