インフィニット・ストラトス 最凶の少年   作:しぃー

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今回はちょっと前の話し。


葛藤

一夏が初の男性操縦者として発表される数日前。

 

束は自室で一人悩んでいた。

 

自分の大切な存在が極端に少ない束は、その分過剰に愛情を注ぐ。

 

その中でも妹、箒の存在は群を抜いていたと思う。

 

箒が幸せなら束も幸せになれる。

 

それならば大切な箒が一夏と恋人関係になればいい…そう考え、そうなるように事を進めてきたつもりだ。

 

しかし誘拐事件で歯車が狂い、一夏と生活することで全てが変わる。

 

初めはただ守りたかった。

 

絶望した、壊れてしまった一夏を救いたかった。

 

しかし、自分に心からの笑顔を見せてくれたとき、今までに感じたことの無い気持ちが膨らんだ気がした。

 

それからというもの自然と一夏にかまってもらえる様に行動していた気がする。

 

 

 

いっくんの笑顔をもっと見ていたい。

 

いっくんにもっと話しかけてもらいたい。

 

いっくんにもっと頭を撫でられたい。

 

いっくんに抱きしめられたい。

 

いっくんともっと触れ合いたい。

 

いっくんといつまでも一緒にいたい。

 

 

いっくんのパートナー、並び立つ存在は箒ちゃんだと思っていたのに。

 

これが一番自分の描く幸せの形だと思っていたのに。

 

もう……だめだよ。

 

 

 

「いっくんの一番でいたいよ」

 

自分の体を腕で抱き涙を流す。

 

箒の幸せが自分の幸せ。

 

何よりも箒を一番に考えていたはずの束がついに自分の気持ちを優先させた。

 

「会いたい、今すぐ抱きしめたい」

 

自分の思考に決着をつけた束。

 

そうして自室を荒々しく出て行った。

 

 

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一夏は自室で読書中。

 

IS操縦と束と一緒にいることしかやることの無かった一夏は、多忙な束に迷惑をかけまいと読書を新たな趣味とし、時間を潰していた。

 

ドン!

 

「いっくん!」

 

突然扉を開ける束に驚く一夏。

 

「えっ、束さっ」

 

最後まで言い切ることは出来なかった。

 

束の口が一夏の口を塞いでいる。

 

この訳が分からない状況でも束が自分を求めてくれている、その事実が一夏にとってうれしかった。

 

そのままどれくらい時間が経ったのか、束がゆっくりと離れていく。

 

顔は真っ赤であったが恥ずかしいそぶりを見せず真っ直ぐに一夏を見ていた。

 

「突然ごめんね……いっくん。何を言っているか分からないと思うけど私、いっくんにとってずっと一番でいたいの。私も求めるからいっくんにもっと私を求めてほしいの、だから」

 

今度は束が最後まで言い切ることが出来なかった。

 

一夏が自分の口で束の口を塞いでいる。

 

「んんん……ぷは」

 

恍惚とした顔。

 

その顔を見て

 

「今更何を言っているんだい…俺にとって束さんが誰よりも大事なことは未来永劫変わらないよ」

 

「えっ」

 

「でもね……もっと求めていいなら、もう止まらない……いや、止まれない」

 

「えっえぇぇぇぇ」

 

そうして2人はベッドに沈んでいった。

 

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一糸纏わぬ姿の2人。

 

落ち着きを取り戻した束がいった。

 

「あのね、ずっと私が一番でいたいのは本当。でもね、いっくんにはもっといろいろな人に触れ合って他にも大切だと思える人を作って欲しいの」

 

他人を有象無象としか思わない昔の束ならまず考えられないような思考。

 

一夏の存在が日々人としての成長を高めていた。

 

「そのためにもっと人と会話していかないとね。手始めに学園にそろそろ通ってみようよ」

 

「学園か……久しく行って無かったな」

 

今となっては特に学園に対して思い入れはない。

 

しかし束が言うのなら意味があるのだろう…そう思い提案を否定することはなかった。

 

「そうだねー、裏で手を回しておくから来年からIS学園に入学だー!」

 

IS学園なら箒ちゃんにもまだチャンスがある。

 

あとはがんばり次第だね。

 

一夏のIS学園入学が決まった瞬間だった。

 

 

 

 

 

 

 

 

「あ……でもね……大切な人を作るのはいいけど……あくまで一番は私だから……その子ばっかり……かまってちゃ…嫌だからね」

 

もじもじする姿はなんとも愛らしかった。

 




1番は束だけど箒を思うと罪悪感からか独り占めしきるには躊躇ってしまう。

遠まわしにハーレムを認める。

まあそれでも箒がヒロインになるかは未定だけどね。
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