インフィニット・ストラトス 最凶の少年   作:しぃー

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おまたせ。

今月の更新頻度はひどくなります。


模擬戦闘

IS学園、入学前の模擬戦闘が行われる会場。

 

この場で一人の女性が考え込んでいた。

 

彼女の名前は山田真耶……IS学園の教員にして元日本の代表候補である。

 

「織斑一夏君……か……」

 

これから真耶は教官として織斑一夏と戦う。

 

IS学園に在籍していたとき、自分にとって憧れの先輩だった織斑千冬の弟。

 

初の男性操縦者、それにニュースで報道されるまで行方不明だったこともあり興味は尽きない。

 

 

会場の外からは千冬が戦闘中の映像を別の部屋で見ることとなっている。

 

千冬にも話しを聞いていたが、一夏が長きに渡って会わなかった理由は未だに謎だ。

 

戦闘が終わった後、2人の出会いが感動の再会になればいいのだけれど。

 

「どうなっちゃうのかな」

 

山田真耶の不安は募るばかりだった。

 

 

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画面を見ている織斑千冬の顔はわずかに緩んでいた。

 

やっと会える。

 

一夏との再会は今まで感じたことが無いほどにうれしいことだ。

 

「一夏……」

 

恋人との再会を思わせるほど甘い声。

 

その姿はさながら恋する乙女の様。

 

初の男性操縦者のニュースを見て以降会えるという結果だけで満足してしまい重要なことを忘れている。

 

どうして束が再会を拒んでいたか。

 

そんなことを考えられないほど今の千冬は喜びのため思考が停止していた。

 

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「久しぶりの打鉄だな」

 

一夏はつぶやく。

 

今回の模擬戦闘は実力を公平に測るため訓練機で望むこととなっている。

 

打鉄かラファールリヴァイブなら慣れている打鉄を選ぶのは当然だった。

 

「さてと……それじゃあ行こうか」

 

こうして一夏は会場へと向かった。

 

 

 

 

 

「それではISでの模擬戦闘を行います。相手はIS学園で教師をしております私、山田真耶です」

 

「よろしくお願いします」

 

凛とした声。

 

真耶は千冬の聞いていた人柄よりも随分と大人びた印象を一夏に感じられた。

 

思わずジッと見てしまうと

 

ニコッ

 

注意深く見られていることに気づいた一夏は少し笑顔で見つめ返した。

 

ボンッ

 

驚きの早さで顔を真っ赤にする真耶。

 

男に全く免疫の無かったためか、こういったことには極端に弱い。

 

 

 

しかし本当に注目する点は一夏の他人に対する態度だった。

 

興味が無い存在にも普通に接するように出来る。

 

誘拐事件後の一夏を知る者がいれば驚くべきことだっただろう。

 

束の地道な努力が見える場面であった。

 

 

 

「しょ……しょれでは……始めます」

 

真っ赤になって思考が上手く働いていないためか、唐突に模擬戦闘は始まった。

 

ザッ

 

真耶は凄いスピードで一夏に向かって行く。

 

スピードには驚かされるかも知れないが、その姿は明らかにテンパっておりただ突っ込んでくるだけ。

 

戦略もあったものではない。

 

「何をやっているんだか」

 

呆れるような口調。

 

本来の動きでは無いことは一夏にも理解できたが、教員でありながらこの程度なのか……と落胆の意味合いも強かった。

 

「とっとと終わらせよう」

 

向かって来る真耶をギリギリまで引きつけ横に避ける。

 

そこから打鉄のブレードで一撃。

 

ドンッ

 

真耶の意識は強い衝撃により一瞬で刈り取られた。

 

圧倒的な剣速は反応することを許さない。

 

 

周りで見ていた者、カメラからの映像を見ていた者全てが織斑一夏という存在に驚愕していた。

 

訓練機という機体性能に頼ることが出来ない状態であの威力。

 

だれもがブリュンヒルデの弟なのだと納得したのだった。

 

 

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「どういう……ことだ……」

 

驚愕していたのは当然千冬も含まれている。

 

最小限の動きで回避する身体操作の技術。

 

千冬にも出せないのではないかと思わせるレベルの剣速。

 

昔剣道をやっていたでは済まされないほど一夏は強くなっていた。

 

単純に強くなっていることはうれしい……しかし自分の知らない姿を見て、一夏がどこまでも遠い存在にも感じてしまう。

 

それでも

 

「行こう」

 

千冬は一歩を踏み出した。

 

こうして2人は再会する。

 

 

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