インフィニット・ストラトス 黒刀の剣士   作:ぬっく~

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10話

“逃げるなぁっ!! ……生きることから、逃げるな!!”

これがお父さんがお母さんに言った初めてのプロポーズらしい……

今思い返すと、なんでこんなことを言ったのかは本人も分からないらしい……

でも、何だかその言葉はとても、心に来る言葉だと私は思った。

 

 

◇

 

 

ここ数日は平和だった……一部を除けば。

その一部と言うのは、ラウラのことだ。

ラウラは私とお父さんを憎んでいる。

お父さんは、千冬伯母さんのモンド・グロッソで二連覇を逃したことへの逆恨み。

私は、自分より強いってことが、気に入らないらしい。

まあ、その程度のことならどうにも出来るけれど、今回は流石の私でもキレた。

 

「ラウラ・ボーデヴィッヒィィィ!!!!」

 

アリーナで専用機持ちの模擬戦をやっていると言う噂を聞いたので、私は行ってみた。

そこでやっていたのは、模擬戦ではなく……ただの一方的な戦い。

SEが尽きた、セシリアと鈴を一方的に痛めつけるラウラ。

その時、私の中で何かが砕けた。

 

「舞え……夜桜ぁぁぁ!!」

 

雪片弐型を展開し、アリーナに張られているバリアを切り裂く。

そのまま、スラスターを最大出力まで上げる。

 

「来たな……織斑秋葉ぁっ!!」

 

こちらに気付いた、ラウラは2人を無視し、秋葉の方に身体を向ける。

しかし、それは悪手だった。

 

「『憤怒』のアーカイブに接続。テーマを実行!!」

 

夜桜の機体色が桜色から紅色へと変わる。

それはまるで血の様に真っ赤な機体の夜桜だった。

 

「ロード・カートリッジ!!」

 

白刀・桜から数回リロード音を聞こえる。

それと同時にラウラは吹き飛ばされた。

 

「なっ!?」

 

先程自分のいた場所には、秋葉がいた。

しかし、それは可笑しかった。

観客席にも秋葉はいる。

 

(どうなっている!?)

 

ラウラは分からなかった。

だが、その正体はすぐにも分かった。

 

「ぐっ!」

 

自分が着地すると同時に秋葉が横に現れ、黒刀を振り下ろす。

ラウラは間一髪でレイザーブレイドでガードする。

 

(なんて、力をしているっ!! しかも、残像を残す程の速さで移動するなど……)

 

秋葉の黒刀をガードすると同時に地面が陥没する。

だが、それだけでは終わらない。

それは、一瞬の出来事だった。

ラウラは何の音もなく吹き飛ばされ、ISは強制解除された。

その数秒後に物凄い音が響きわたった。

 

 

◇

 

 

織斑一夏はその光景に凌駕する。

セシリアと鈴がラウラと模擬戦をしていると聞いた時、とても嫌な予感がしたので見に行くと予感通りだった。

そして、白式を展開しようとした時だった。

向かい側の観客席から物凄い音を起てて、赤い機体が姿を現す。

 

「ラウラ・ボーデヴィッヒィィィ!!!!」

 

その機体の操縦者は秋葉だった。

夜桜は彼女の心の色を写したように、赤……それすらを超えて、紅の色へと変わっていた。

そこからは、一方的な展開だった。

ラウラは手も足も出ず、一瞬にして終わった。

 

「まじかよ……」

 

一夏は初めて、その身に感じた。

恐怖と言う物を……

 

 

◇

 

 

「ふ……ざ……ける……な……。私は……選ば……れた……人間……なんだぞ……」

 

光の速さで攻撃を受けてなお、まだ立ち上がるラウラ。

秋葉の目には、光を輝きはなく、ただそこに転がっているゴミを見る目その物の。

 

「私は……選ばれた人間なんだぁぁぁ!!」

 

部分展開したレイザーブレイドを抜き取り、ラウラは突っ込む。

しかし、それは届くことは無かった。

ラウラと秋葉の間に入って来た千冬によって止められたのだ。

 

「そこまでにしとけ……」

 

「き、教官!?」

 

ISなど装備せずに、打鉄の装備であるブレイドを軽々と持ち、ラウラのレイザーブレイドを止める。

これ以上の戦闘は無意味と判断した秋葉はISを解除する。

 

「アリーナのバリアを破る程になると、私も見過ごせない……。決着を付けたければトーナメントでやれ。両方いいな?」

 

「教官がそう仰るなら……」

 

「構わないわ……」

 

「よし。以降をもってトーナメント当日まで、私闘及び模擬戦を禁じる。解散だぁ!!」

 

千冬の宣言により、全員アリーナを後にする。

秋葉はセシリアと鈴を回収する。

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