インフィニット・ストラトス 黒刀の剣士   作:ぬっく~

12 / 28
10話

“逃げるなぁっ!! ……生きることから、逃げるな!!”

これがお父さんがお母さんに言った初めてのプロポーズらしい……

今思い返すと、なんでこんなことを言ったのかは本人も分からないらしい……

でも、何だかその言葉はとても、心に来る言葉だと私は思った。

 

 

 

 

ここ数日は平和だった……一部を除けば。

その一部と言うのは、ラウラのことだ。

ラウラは私とお父さんを憎んでいる。

お父さんは、千冬伯母さんのモンド・グロッソで二連覇を逃したことへの逆恨み。

私は、自分より強いってことが、気に入らないらしい。

まあ、その程度のことならどうにも出来るけれど、今回は流石の私でもキレた。

 

「ラウラ・ボーデヴィッヒィィィ!!!!」

 

アリーナで専用機持ちの模擬戦をやっていると言う噂を聞いたので、私は行ってみた。

そこでやっていたのは、模擬戦ではなく……ただの一方的な戦い。

SEが尽きた、セシリアと鈴を一方的に痛めつけるラウラ。

その時、私の中で何かが砕けた。

 

「舞え……夜桜ぁぁぁ!!」

 

雪片弐型を展開し、アリーナに張られているバリアを切り裂く。

そのまま、スラスターを最大出力まで上げる。

 

「来たな……織斑秋葉ぁっ!!」

 

こちらに気付いた、ラウラは2人を無視し、秋葉の方に身体を向ける。

しかし、それは悪手だった。

 

「『憤怒』のアーカイブに接続。テーマを実行!!」

 

夜桜の機体色が桜色から紅色へと変わる。

それはまるで血の様に真っ赤な機体の夜桜だった。

 

「ロード・カートリッジ!!」

 

白刀・桜から数回リロード音を聞こえる。

それと同時にラウラは吹き飛ばされた。

 

「なっ!?」

 

先程自分のいた場所には、秋葉がいた。

しかし、それは可笑しかった。

観客席にも秋葉はいる。

 

(どうなっている!?)

 

ラウラは分からなかった。

だが、その正体はすぐにも分かった。

 

「ぐっ!」

 

自分が着地すると同時に秋葉が横に現れ、黒刀を振り下ろす。

ラウラは間一髪でレイザーブレイドでガードする。

 

(なんて、力をしているっ!! しかも、残像を残す程の速さで移動するなど……)

 

秋葉の黒刀をガードすると同時に地面が陥没する。

だが、それだけでは終わらない。

それは、一瞬の出来事だった。

ラウラは何の音もなく吹き飛ばされ、ISは強制解除された。

その数秒後に物凄い音が響きわたった。

 

 

 

 

織斑一夏はその光景に凌駕する。

セシリアと鈴がラウラと模擬戦をしていると聞いた時、とても嫌な予感がしたので見に行くと予感通りだった。

そして、白式を展開しようとした時だった。

向かい側の観客席から物凄い音を起てて、赤い機体が姿を現す。

 

「ラウラ・ボーデヴィッヒィィィ!!!!」

 

その機体の操縦者は秋葉だった。

夜桜は彼女の心の色を写したように、赤……それすらを超えて、紅の色へと変わっていた。

そこからは、一方的な展開だった。

ラウラは手も足も出ず、一瞬にして終わった。

 

「まじかよ……」

 

一夏は初めて、その身に感じた。

恐怖と言う物を……

 

 

 

 

「ふ……ざ……ける……な……。私は……選ば……れた……人間……なんだぞ……」

 

光の速さで攻撃を受けてなお、まだ立ち上がるラウラ。

秋葉の目には、光を輝きはなく、ただそこに転がっているゴミを見る目その物の。

 

「私は……選ばれた人間なんだぁぁぁ!!」

 

部分展開したレイザーブレイドを抜き取り、ラウラは突っ込む。

しかし、それは届くことは無かった。

ラウラと秋葉の間に入って来た千冬によって止められたのだ。

 

「そこまでにしとけ……」

 

「き、教官!?」

 

ISなど装備せずに、打鉄の装備であるブレイドを軽々と持ち、ラウラのレイザーブレイドを止める。

これ以上の戦闘は無意味と判断した秋葉はISを解除する。

 

「アリーナのバリアを破る程になると、私も見過ごせない……。決着を付けたければトーナメントでやれ。両方いいな?」

 

「教官がそう仰るなら……」

 

「構わないわ……」

 

「よし。以降をもってトーナメント当日まで、私闘及び模擬戦を禁じる。解散だぁ!!」

 

千冬の宣言により、全員アリーナを後にする。

秋葉はセシリアと鈴を回収する。

  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。