インフィニット・ストラトス 黒刀の剣士   作:ぬっく~

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奴らとはアラガミのことです


13話

アリアちゃんにとって私はお姫様ポジションらしい。

私の生まれは平民クラスの地位しかないのに、どうしてなのかは分からなかった。

ある日、アリアちゃんは、“わたくしは秋葉さんの騎士です!”と堂々と宣言した。

 

 

 

 

タッグ・トーナメントは謎の龍の出現により、中止となったが、稼働ログを取るため、一回戦だけは執り行うらしい。

そんな些細なことはどうでもいい。

問題なのは、こっちだった。

 

「ダメージレベル……Dですか……」

 

「はい。残念なことに……夜桜のダメージレベルがDでした。これは完全に再起不能状態です」

 

秋葉が緊急治療室で治療を行っている間に、山田先生は夜桜のダメージチェックをしていた。

結果はダメージレベルD。

つまり、コア以外は完全に駄目になってしまったのだ。

 

「そうですか……」

 

秋葉は病室の窓から見える景色を眺め、その表情はとても切なかった。

最後の誕生日プレゼントの最後がこれじゃあ、お父さんやお母さん、束さんに頭が上がらない。

 

「今まで、ありがとう……夜桜」

 

最初にして最後の相棒に別れを告げるのだった。

 

 

 

 

「重力異常は今の所見られません。予測時間通り10分後にゲートを出ます」

 

「もう直ですわ」

 

少女はペンダントを握りしめる。

 

「ゲートが開きます」

 

船は大きく揺れ、ゲートを出た。

出た先は海。

そして、その横にある島は、IS学園だった。

 

「予定座標と照合……照合完了。目的地、IS学園で間違いありません」

 

「ハッチを開けてくだまし。わたくし直々に出ますわ」

 

「了解です」

 

少女は立ち上がり、その場を出る。

 

「今から行きますわ。秋葉さん」

 

 

 

 

「織斑先生! 大変です!」

 

「ああ、今確認した」

 

IS学園は突如海から浮上した戦艦に、総員慌ただしいくなっていた。

タッグ・トーナメントのことがまだ片付いていない状況下の中で現れた為、一段と慌ただしくなっていた。

そして、その戦艦から一機の青い機体が出て来る。

 

「あれは……ISだと?」

 

千冬は突如現れた機体に驚く。

顔はバイザーで隠されていたが、そのISはセシリアと全く同じ機体だった。

そして、彼女は歌う。

 

「~~~~~~♪ ~~~~♪」

 

先攻して来たIS部隊は、それを見て驚く。

 

「何こいつ、何処の機体?」

 

だが、そんな躊躇している暇はなかった。

青い機体は徐々にに赤い色へと機体の色を変える。

 

「~~~~♪ ~~~~~~♪」

 

歌が終わる頃には既に遅かった。

歌い終わった瞬間、彼女の後ろに浮遊していた4つのビットから数億分のレーザーが放たれる。

IS部隊は回避するも、そのレーザーはホーミングし、確実に当ててくる。

 

「IS部隊が……全滅しました……」

 

オペレーションルームで山田先生と千冬、以下数名の職員はその報告に驚きを隠せ無かった。

たった数分足らずで10機近くあったIS部隊がたった一機に負けたのだ。

 

「専用機持ちに連絡」

 

「はい!」

 

千冬はその機体を眺める。

赤かった機体は青に戻り、冷却処理を行なっていた。

 

 

 

 

「これで、邪魔者はいなくなりましたわ」

 

冷却処理を終え、彼女は目的の場所へと向かう。

しかし、そう簡単には行かせてもらえなかった。

一本のレーザーを避けると、すぐさまオレンジの機体が追撃してくる。

 

「邪魔です!」

 

彼女はライフル型のレーザー兵器を展開し、4つのビットも同時に出撃させる。

 

「お行きなさい!」

 

射撃、射撃射撃射撃。

まさに弾雨の如き攻撃が降り注ぐ。

しかも、セシリアとは違い同時でおこなってくる為に、凌ぐでやっとだった。

 

「なんなのあれ!?」

 

「同時稼働なんて、わたくしでも不可能なのですよ!?」

 

「この子……強い」

 

鈴、セシリア、シャルルは自分たちより一回り小さい彼女に手を焼いていた。

ビット操作はセシリアよりうまく、確実に当てて来る。

接近戦に持ち込もうとすると、ライフルの下につけられたブレイドでガードしつつ、ビットで撃って来る。

 

「面倒ですわ! ブルー・ティアーズ・セカンド!!」

 

彼女もこれ以上時間をかける訳にいかなく、決めに入る。

4つのビットの先端が開くとバチバチと鳴り始めた。

 

「まさか!?」

 

3人が気付いた時には、遅かった。

 

「ファイヤッ!!」

 

4つのビットから荷電粒子が放たれ、鈴、シャルルは回避に間に合わず、直撃する。

掠りはしたが、追撃の射撃がヒットし、セシリアも落ちる。

 

 

 

 

「凰さん、デュノアくん、オルコットさん共に撃沈」

 

その光景を見ていた千冬は目を細め眺めていた。

代表候補生をいとも簡単に倒す操縦者など、片手で数える程しかいない。

だが、小柄の操縦者など千冬は知らない。

 

「奴は一体何者なんだ……」

 

それは、誰もが思った疑問だった。

目の前のISを倒した彼女は一直線である方向へと向かう。

 

「この方向は……」

 

写し出されたマップに彼女予測方向には、ある部屋があった。

 

「奴の狙いは、秋葉か!?」

 

残っている専用機持ちは、一夏しかいない。

そして、今か向かっても間に合う訳がなかった。

 

 

 

 

彼女は校舎の一部を破壊して、保健室へと入ってくる。

セシリアのブルー・ティアーズと同じ機体で、顔はバイザー隠されており分からない。

 

「見つけましたわ!」

 

秋葉はこの声に聞き覚えがあった。

これは、絶対に間違う筈のない声だった。

 

「え? アリアちゃん?」

 

「秋ぃぃぃぃ葉ぁぁぁさぁぁぁんーーー!!!」

 

彼女はISを解除して、飛びついてくる。

それが、秋葉が怪我をしていても。

 

「大丈夫か!! 秋葉!!」

 

「秋葉さん!!」

 

「ええい! 退きなさいよ!」

 

その後からぞろぞろと一夏や鈴、セシリアと入って来る。

アリアはそんな事など、お構いなく秋葉を締める。

 

「アリア……ちゃん……ギ、ギブ……」

 

「イヤです! もう二度と放しません!」

 

さらに一段と締め、ついにやってしまった。

 

ポキ……

 

『あ!』

 

「へ?」

 

秋葉はさらに入院期間が伸びた。

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