「織斑……秋葉……?」
IS学園生徒会長にして私の伯母、更識刀奈。
この時代では更識家の襲名、楯無と名乗っている為、彼女の本当の名前を知る者は少ない。
それ以上に彼女が驚いているのは多分、私の顔と苗字だろう。
(織斑先生には、妹なんていないわ。それにどうして、あの子の顔が簪ちゃんに似ているのよ……)
楯無が困惑するも無理もない。
彼女はこの時代の人間ではない。
これ以上関わると問題になりかねないので、私は逃げることにした。
「どうやら、あちらの方は決着が着いたようなので、私はこれで」
「なっ!? まちなさい!!」
秋葉はここに来た時にこのISの武装を確認していた。
そこにあった武装の一つ。
「『
叔母の専用機『
秋葉は指を鳴らすと、空中に配布したナノマシンを水蒸気爆発させる。
「くっ!!」
水蒸気爆発で起こった煙に目を奪われ、煙が晴れる頃にはそこに誰もいなかった。
「何かが始まろうとしているわね……」
楯無は『織斑秋葉』に興味を持ち始めた。
織斑の性を名乗り、更識家特有の水色の髪、そして……妹の簪と同じ顔。
「とりあえず、これは報告しといた方がいいわね」
楯無はその場を後にする。
◇
秋葉はIS学園の近くにあるショッピングモールに逃げていた。
姿を隠すなら、え人の多くいるここがいいと、教わっていた。
店と店の間にある通路に入るとすぐさま、ISを確認する。
機体名 夜桜
世代 第四世代
搭乗者 織斑秋葉
武装 雪片弐型 アクア・クリスタル 黒刀・夜桜 白刀・桜
射撃武装のまったくない機体だと今わかる秋葉。
父の機体もそうだったように、私の機体もどうやらそうらしい。
そして、最後に……
設計者 織斑一夏 織斑簪 篠ノ之束
それを見た秋葉は驚いた。
これが、束さんが関わっていたことに。
「とりあえず、宿を手に入れないと……ん?」
メッセージボックスに1つ何かが入っていた。
秋葉はそれを開く。
秋葉へ
お誕生日おめでとう。
多分、これを読んでいる頃には過去の世界に行っていると思うからもう会うことはできないと思う。
なぜ、あなたをこの世界に送ったと思うけど、それはね。
政府があなたを無理矢理でも手に入れようと言う情報を手に入れたからよ。
だから、もっとも安全であり、彼らが手を出せない過去へとあなたを送ったのよ。
歴史に少し影響をあたえてしまうと思うけど大丈夫よ。
ここは、過去であって過去ではないわ。
逆行と平行移動を同時におこなったから、ここはパラレルワールドの過去なのよ。
大分話が長くなっちゃたね。
最後に、私たちはあなたのことを愛しているわ。
追伸
拡張領域に必要な物を入れといてあるから好きに使いさい。
もし、IS学園に行くなら、中に入っている手紙を千冬姉さんに見せなさい。
織斑一夏、織斑簪より
それを見た秋葉は一粒の涙をこぼす。
「ひどいよ……父さん、母さん」
涙を拭き、拡張領域にある荷物を確認する。
中には色々と入っていた。
服からチャカまでぎっしりと……
現金は過去の年代であったので、普通に使うことができた。
「さて、行きますか」
秋葉は覚悟を決め、その場を去った。
◇
戻って、IS学園ではある報告が行なわれていた。
「織斑……秋葉……か」
「はい。彼女は確かにそう名乗りました」
「しかし、わからんな……この報告では」
「はい。彼女は更識簪の顔をしており、織斑と名乗った」
「四組はその時は普通に授業があった。つまり……」
「簪ちゃんのクローン……」
生徒会室では先程の出来事を報告していた。
織斑千冬、更識楯無はこの事態に多くの疑問があった。
「今の状態では決断しかねないな」
「では……」
「次は私直々に会って見るとする」
「分かりました」
織斑千冬は直々に会うことにした。
こうして、話は終わった。