あれから一か月経った。
今日は鈴さんと父さんの初の公式試合。
もちろんそれを見に私はIS学園に不法侵入しています。
服装は母が着ていたIS学園の制服です。
「以外とばれないんだね……」
試合がおこなわれるアリーナに着くまでに多数の生徒にあったが、疑われることなかった。
私の父が昔のことを話してくれたことがある。
鈴さんとの試合の途中にゴーレムⅠという無人機が乱入してくるらしい。
もちろん、父が勝つらしい。
「さてと……」
私がこの試合を見るなら出入口の近くで見ればいいが、今私がいるのはアリーナのカタパルト。
もちろん、そこにいるのは……
「えーと……君は?」
父だ。
私は父である一夏に近づく。
「頑張ってね」
「お、おう」
私はその一言を言ってその場を去った。
◇
そして、試合が始まる。鈴の猛攻を対処しながら瞬時加速をするタイミングを計る一夏。
一夏が瞬時加速で鈴に一気に近づいて雪片弐型を振り下ろした瞬間、事件が起こった。
「来たようね」
歴史通りにゴーレムⅠがアリーナに乱入してきた。
アリーナにいた生徒はパニックになる。
私はアリーナの通路にいたので影響はなかった。
「さあ、行くよ……夜桜」
アリーナに通じる扉に向けて私は黒刀を抜いた。
それと同時にISが展開する。
装甲が殆どなく、羽をイメージした4つのブースタ、両手には黒刀と白刀、そして、機体の色が桃色と少し変わった機体。
「さあ、私を楽しませてくれよ? 人形さん」
扉を切り裂き、私はアリーナへと出た。
その一部始終を見た鈴さんと父は驚いていた。
「なによ、あんた!?」
「君はあの時の!?」
「二方は下がって下さい。ここは私がやりますので」
「はあ!? なにを言っているのよ!!」
「そうだ! ここは……」
どうも聞き分けの悪いところは変わっていなかった。
そんな口論を言っている暇を相手はくれない。
私が入って来たことにより、ゴーレムⅠは私を標的にする。
「人が話している最中は邪魔をしないでください!!」
ゴーレムⅠの回避行動を読み、私の黒刀はゴーレムの腕を切り落とす。
それを見た一夏と鈴は驚く。
自分たちの攻撃がまだ一度も当たることがなかったのに、彼女はそれを当てた。
◇
管制室には織斑千冬、山田真耶、セシリア・オルコット、篠ノ之箒がその戦いを見ていた。
その中で一番驚いていたのは、千冬だった。
「まさか、あれが……」
先月に楯無から聞いた情報の彼女が今、そこにいたのだ。
「お、織斑先生……あの生徒は確か……」
「いや、四組の代表は専用機を持っていない」
「で、では!?」
このことを知るのは千冬ただ一人だけだった。
「秋葉……」
謎の少女、織斑秋葉が姿を現した瞬間だった。
◇
それは圧倒的だった。
上、下、右、左と隙の無い連続斬りを繰り出す。
ゴーレムの主力武器であった大きな腕はあっという間に三枚に下ろされ、ただの木偶の坊になっていた。
「これで終わりなの?」
最後に回転を加えて、黒刀でゴーレムの首を跳ね飛ばす。
「「な!?」」
ゴーレムが無人機だと知らない二人は私の最後の行動に驚いていた。
「あれ? もしかして、これが無人機だて知らなかった?」
「無人機!?」
「あり得ないわ! ISは人が乗ってこそ動くのよ!」
「残念だけど、これがある以上、これが現実なのよ」
ゴーレムが停止したことにより、アリーナにかけられたロックが解除される。
「さて、この子の性能も見れたから私は行くわ」
あまり長居するとあの人が来てしまうので、私は退散の準備に入る。
「ちょっとまちなさいよ!!」
鈴は止めに入る。
もちろん一夏もその手伝いをする。
「あんたんは色々聞きたいことがあるのよ!!」
「さすがに、鈴さんでもそれはでき……っ!」
どうも予定より早くあの人が来てしまった。
「凰の言うとおりだ。全てを話してもらうぞ? 秋葉」
「「千冬(さん)姉!!」」
バグキャラの千冬の登場に秋葉は苦笑いするしかなかった。
現在私は空中にいるので千冬はISブレイドを投げてくる。
「山田先生、ISブレイドを後1000本持って来てくれ!!」
「は、はい!!」
1000本って……
私をハリネズミにするつもりですか!?
「さすがに、千冬さんのお願いでも無理です!!」
アクア・クリスタルから出る水のナノマシンを黒刀に集める。
「これだけは、撃ちたくなかったですが……あなたが相手ではしょうがないです。『ミストルテインの槍』!!」
黒刀に集めた水のナノマシンを槍の形に変えて、千冬に向けて投げる。
槍が到達すると同時に大きな爆発が起こり、その隙に私は退散するが。
「っ!?」
千冬は『ミストルテインの槍』と同時にISブレイドをいくつもの投げて空中で爆破させていたのだ。
その為、立て直しと同時にさらにと投げてくる。
『ミストルテインの槍』を使った事により、夜桜のSEは殆どなかった。
千冬が投げたISブレイドがヒットしエネルギー切れを起こし、逃げることができず、近くの海へと落ちた。
「山田先生、捜索班を」
「ゲホッ、ゲホッ、は、はい!」
「お前たちもだ!」
「「は、はい!!」」
「さて、これで捕まえたぞ……秋葉」
千冬の目は獲物を捕まえた猫の目をしていた。