インフィニット・ストラトス 黒刀の剣士   作:ぬっく~

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3話

父は鈍感に加えてもう一つ、ある能力を持っていることを忘れていた。

女性とのトラブルが多い……俗に言うラッキースケベと言うやつだ。

それを思い出した頃にはもう手遅れだった。

 

「バグキャラにもほどがあるだろう……」

 

海に着陸したことで、怪我することなくすんだが、海水でISスーツは濡れてしまった。

今は5月。この時期に海水浴はマジできつい。

 

「とりあえず、千冬伯母さんの事だから追ってを放ってくると思うな……」

 

辛うじて拡張領域から物を取り出すことは可能だった。

近くの茂みでISスーツを脱ぎ、取り出したタオルで体を拭いている時、彼が現れる。

 

「あ……!」

 

ラッキースケベ、もしくはエロリストと言われてもおかしくない。

織斑一夏に見つかってしまったのだ。

もちろん私は裸だ。年頃の私にとってこれは物凄く恥ずかしかった。

父だとわかっているつもりだが、これはまずかった。

無意識にハンドガンをぶっ放し、止めに手榴弾を投げ入れる。

 

「へ?」

 

「死になさい」

 

小規模な爆発が起こり一夏が何故かこちらに飛んでくる。

そのまま、私にぶつかる。一夏は私の股に頭を突っ込んでいる体制だ。

 

「もう一変、死になさい!!」

 

そのまま、首を絞め気絶させて服を拝借し木の枝に蓑虫状に締め上げた。

そんなことをしている内に先ほどの爆発を聞かれてしまったため、数人こちらに向かっていた。

私はとりあえず、この場を離れ校舎の方へと逃げる。

この騒ぎで校舎は誰もいなかったのは幸いだった。

そのまま、校舎内を駆け巡りISが置かれている倉庫へと入る。

 

「このまま、夜桜を……」

 

だが、そううまくはいかないものだ。

背後にとてつもない殺気を感じ、私は上へと飛び避けた。

先ほどいた場所にはISブレイドが通りすぎる。

 

「そううまくいきませんね……千冬さん」

 

「逃げるとしたら、ここで待ち伏せする方が効率がいいのでな……織斑秋葉」

 

「やっぱりばれてましたか……」

 

夜桜の待機状態は日本刀なので通常戦闘でも使える。

秋葉は夜桜を構え、千冬もISブレイドを構える。

 

「すべてを話してもらうぞ!」

 

「お断りします。例えあなただとしても!」

 

そう言って秋葉は視線を鋭くし、夜桜を振りかぶり、千冬に跳びかかる。

千冬は右手に握った剣の柄に左手を添えると、横薙ぎに襲ってきた秋葉の斬撃を止めた。

が、秋葉の猛攻は止まらなかった。左から、上から、下から、その場に残像を残すような速度で剣撃を繰り出す。

 

「はああああああっ!!」

 

千冬はISなど使わず身体能力だけでISブレイドを振っている。

それは普通にありえないことだ。

秋葉はそんなモンスタースペックのバグキャラである千冬と同等の激戦を繰り広げていた。

 

「千冬さんって、本当に人間なんですか?」

 

「残念だが、人間だ」

 

「バグですね……」

 

早く逃げたいところだが、相手が相手なため時間を稼がれてしまった。

 

「そこまでですわ!」

 

ブルー・ティアーズの操縦者、セシリア・オルコットの登場により逃げ場を失ってしまったのだ。

彼女一人ならよかったのだが、その後ろには……

 

「は~い、そこまで」

 

生徒会長・更識楯無、男性操縦者・織斑一夏、数名の教員というおまけがついてしまったのだ。

 

「……こりゃあ、だめね。降参よ」

 

夜桜を鞘に納め両手を上げた。

クラス代表戦に起きた事件はここで幕を閉じた。

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