クロスアンジュ~”天使”(ここ重要)と龍の輪舞~   作:同志プジョンヌイ

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 今回はほぼアンジュリーゼ様視点です。


 


EPISODE3 ≪でも、痛姫さんなんです≫

 私アンジュリーゼは二人の女性に連れられて歩いていた。

 

 先程までノーマの子供たちと彼女たちの生存意義が何であるかの授業を受けていましたが、恐ろしいものでした。少女たちをドラゴンなどというわけのわからない生物と戦う兵器にするとは常軌を逸しているといえます。また、そのためだけに生かされているという教育を教師自ら肯定し、教えているのは狂気すら感じています。しかし、可愛らしい子供たちと一緒に過ごすことができたのはここに来て初めての癒しでした。

 

 一方で、ジルとエマ監察官は楽しそうに授業を受けているアンジュを見て、昨日の調教のせいで頭がいかれてしまったのか思っていた。幼女とに囲まれ、同じ席に座りながら、にこにこ元気に授業を16歳の女子が受けている光景はひどく滑稽なものであったのは簡単に想像できよう。

 

 

 私の前を行く二人は黙々と廊下を進んでいました。どうやら階級の高い人たちのようです。

 めがねをかけている方は、このアルゼナル基地唯一の人間(マナが使える)である、エマ・ブロンソン監察官である。つまり、私と同じ人間(アンジュリーゼはまだ理解していない)ということです。監察官はよく独裁国家を舞台とした映画に出てくる政治将校みたいな役職であり、ノーマたちが反乱を起こさないように監視しているらしい。容姿は、すらっとしていて背丈が高いが、きつそうなうえに優柔不断な性格のようで、以前私が通っていた学校にいた教師とどこか似ている。

 

 もう片方の右手の義手を付けた女性は・・・・・・・そう、大きい、やけに威圧感がすごい女性です・・・・多分ノーマの司令官でしょう。はっきり言って近づきたくありません。ですが、彼女があのようなことに快感を覚える程やさぐれてしまったのは私たち人間側にも責任がありますので、責める気はあまりありません。

 

 

 

 

 

 彼女たちは何や整備施設らしき中に入ると、搭乗員の一群が出向に来た。その中の隊長らしき人物とジルが短いやり取りを交わした後、アンジュはその一団に引き渡された。

 

「私が隊長のゾーラだ。こちらから・・・」

先程の隊長らしき年長の人物が順々に隊員の紹介をしていった。

ゾーラの紹介が終わったあと、私は挨拶を返した。

「アンジュリーゼ・斑鳩・ミスルギです。短い間とは思いますが、よろしくお願いします。」

それに対し、突撃兵のヴィヴィアンと紹介された女の子が疑問を投げかけてきた。

「え、なんぞ?」

「私はノーマなどではなく、人間です。何かの間違いでここに送られて参ったわけであり、すぐに解放されるでしょう。先程まで拝見いたしました個々の状況は悲惨なものでありますから、皇国に戻った暁には・・・」

私の理路整然とした返答を遮り、ゾーラ隊長は大笑いしました。

「あっはっは、司令め!こんな状況認識もできない不良品をよこしやがって!ひっひっひ・・・」

「その不良品が上から偉そうにほざいてんすよ!」

「ほんと、痛い・・・痛すぎるわ・・・」

 隊長の腰ぎんちゃくと思わしきロザリーさんとクリスさんが同調しました。この侮辱には少し腹が立ちますが、人間である私が帰るべき場所があることを彼女達が羨むことは、逆に私を哀れに思わせました。

「私は人間であり、皇女でもありますが、あなたたちはノーマです。その私とあなた方の間に隔たりや、能力の違いがあることは仕方のないことです。それを妬む気持ちは憐れに思います。しかし、その事実が変わらないことは仕方ありません。」

そのような彼女たちに私はなすべきことを見つけました。

「ですから、人間として私があなた方にノーマに欠けていることを少しでも多く伝えようと思います。博愛の精神や友じょ・・・うっ!」

「調子に乗ってんじゃねぇよ!痛姫さんよぉ!!」

 突如、突撃兵のヒルダにアンジュリーゼは爪先を踏みつけられた。

 

 しかし、第二撃に移る前にエルシャという隊長の次に年長の女性に制止された。

 先程まできつそうではなく・・・男勝りな女性しかいないらしいアルゼナルで、やっと見つかったおっとりとした女性らしい性格の方のようです。

「ま~ま~、ヒルダちゃん、およしなさい。」

「こういう勘違いブスは最初に締め上げておくのが大事なんだ!」

「確かにそうなんだけど~♪」

 はい、前言撤回します。なんか危なそうな人物みたいです。

 ここの人たち絶対みんな病んでますね・・・

 

 

 頃合を見計らったようにゾーラが指示を出し始めた。

「そろそろ親睦が深まったようだし、これから訓練に移る。」

 その意見には賛成しかねますが、と思いつつアンジュリーゼは指示を聞いた。

「サリア、ヒルダ、ヴィヴィアンは新人教育。エルシャ、ロザリー、クリスは砲撃パターンの確認を行う。以上かかる!」

 

 私の傍に近づいてくる、ツインテールの生真面目そうな女の方が私の指導にあってくれるサリアという人物らしいようです。

「第一中隊の副長のサリアよ。ついてきなさい。」

「第一皇女の私に命令することはできなくてよ。人にものを頼むときは、ください、をつけるべきでしょう。」

 穏やか口調で当然のことを言っただけなのですが、彼女は険しい表情でナイフを急に首に突き付けてきました。

 これには、ノーマがいかに暴力的であるかを学び、それを理解しようとしていた私ですら暴力性を現すに至る沸点の低さ驚きました。(多分、身体検査の次の次くらい)

「隊長の命令には絶対服従することいいね」

「は、はい」

 このようなすぐに暴力に訴える様子は私にはひどく恐ろしいものでした。ナイフを突きつけられるというものとは別に、知性がありながら人を恐怖で服従させようとする姿勢が蔓延しているらしいことが恐ろしかった。

 やはり、学園で学んだことは正しかったようです・・・・

 

 

 その後、更衣室でもノーマが粗暴で、無教養で、反社会的であることを見せつけられました。まあ、この後の出来事の一部は私が悪いのでしたが・・・

 

 

 

サリアさんが何か布きれらしきものをライダースーツと称し、私に着せようとしてきました。

あの、なんか血らしきものがつているんですけど・・・

「これを着て」

「前の持ち主は・・・?」

「死んだわ・・・ゲームの主人公らしいけど・・・」

「こんな破廉恥なもの着れるとおもいますか!?」

私はこんなもの着れるわけないと反論しますが・・・

「それに変な病気が移ったらどうするんですか!?あなたたちは本当に反社会的で無教養なんですね!!早く処分しな・・・」

「大丈夫よ。アルゼナルに来るのは殆どが赤子の頃だから、外からの病気が入ることはめったにないわ。それに、定期検診もあるわ。」

 このノーマなかなかやりますねと、アンジュリーゼは彼女がある程度の知識を有することに感心した。

 ただ、生理的には嫌ですけど。

「まあ、今アルゼナルの中で一番変な病原菌を持ち込んだ可能性が高いのはあなたよ・・・」

「むっ・・・・」

 皇女に対するこのような無礼今まで一度も受けたことはありませんでした。海より深い慈愛の心を持つ私でしたが、さすがにこの時は怒りに顔を紅潮させるしかありませんでした。

 仕方なくそれを着ることにしました。

「手伝ってください・・・」

「はあ・・・子供以下ね・・・」

「・・・・・・・・・」

 その軽蔑した口調にはいらだちますが、またも言い返す言葉もございません。

 

 しかし、なぜ先程からサリアさんは私に対して一連のきつい態度をとってくるのでしょうか?また、新品を都合したり、皇女たる私が服の着替えを自分で行わなかったことを察したりしてくださらないのでしょうか?そのくらい、できるでしょうし、もう少し気を使っていただきたいです。

 

 その理由は、着替えをしているときにはっきりとしました。  (←違う)

 

 私が着替えをサリアさんに手伝ってもらいながらしているとき、彼女ははじめはあきれた表情でいやいやながら行っている様子であったが、ある場面から彼女の発しているオーラが変わった気がしました。

「・・・・・・・」

「どうかなさいましたか?」

「な、なんでもないわ・・・」

 私はサリアさんの目線が気になって尋ねたが、彼女は気していない素振りをしました。しかし、ばればれです。またも睨むような視線を感じました。

「あの、私の顔にゴミでもついていますか?」

「い、いいから早くしなさい!」

 おやおや、赤くなちゃって。可愛らしいところもあるのですね。

 先程から私の胸元をちらちら覗いているような気がしましたが、どうやら彼女はレズビアンではないようです。それは、羨む視線であったことと、彼女自身がまな板ではなく・・・スレンダーな方であることから確かでしょう。

「・・・・・・・・」(ジ~~~~ッ)

「あの・・・何もまだないからといって僻むことないではありませんか。人の個性に優越は存在しないと私は思います。」

「!?」

 胸の話題について触れるのは気が引けますが、私が着替えている間中ずっと視線を向けるサリアさんの心境を考えていたたまれなくなった私はあえて申すことにいたしました。人として彼女を諭し、慰め、希望を持たせるために。

「それにまだお若いからこれからも十分伸びしろはあります。」

「・・・・・・・・」

「早く忘れることです、間違った今までの対策法は・・・」

 アンジュリーゼは忘れずに、原作一話で(アンジュリーゼ様が)見せたあの慈悲に満ち溢れ、輝いた笑顔を浮かべ付け加えた。

「そして、新しい方法を試すのです。今度は正しい科学的な方法を・・・」

「・・・・・・・」

「まず、早く寝ることです。夜更かし癖があるんじゃないかしら、頑張り屋さん見みたいだし・・・」

「うわぁぁぁぁぁぁぁああああ!!!」

 私の説明が終わる間もなくサリアさんは急に我を失ったかのような表情で襲い掛かってきました。

 

 

 ここで一つ申し上げておかなくてはならないことがある。

 それは、このアンジュリーゼ様はあくまで心が清流のように清く美しいお方なのであるため、決して他人を貶めようとする意図があったわけではないことは誤解しないでいただきたい。

 

 ちなみに、サリアが怒るのももっともな理由がある。彼女は副長という仕事柄、いつもストレスを抱え続けている。加えて、努力家のサリアは夜遅くまで中隊のために勉学を重ねてたきたが、自身の悩みの種、コンプレックスが全く解消の方向に向かわなかった原因がそこにあったという事実を突きつけられるということは、どれほど彼女に重くのしかかってきたかは想像できよう。

 

 無論、アンジュリーゼの言ったことは間違いではない。ゴールデンタイム(11~2時)に睡眠をとることで、成長ホルモンが多く分泌されるのだ。ということは、サリA以外は非常に健康的な生活を送っているのであろう。

 

 

 

「○☓△◎◆!!」

「きゃー!!」

 我を忘れて猛々しく襲い掛かってくる前にして私は慌てて逃げることしかできませんでした。

 

 更衣室の外に出て気付くと私は上から下まですっぽんぽんの状態になっていました。

 

「わー、なにあれぇ・・・・」

「でも、なんで落ち着いているのかしら?お~い、どうしたの?」

 通行人の方が私の何とも言えない様子を気にして声をかけてきました。

 

「今日私は罪深いことをしてしまいました。このような仕打ちは当然でしょう・・・」

 ただ、私は悲しかった・・・

 

「あの方はあそこまで気にしてらっしゃったとは・・・それを私は・・・」

「何があったのか教えてくれない?放すと楽になるよ。(ワクワク)」

「なんと親切な方たちなのでしょうか。感謝いたします。」

 私は通行人の方々の厚意に甘えた。

 

 

 

その後、なぜかサリアが「乳に敵意を抱いている」という基地中に噂が広がった。




 ごめん、サリA悪気はなかったんだ・・・でも、エンブリオ様のおかげで悩みもすっかり解決だよね。


 シャイニングローズ騎士団で怖く感じるのは

エルシャ>>>クリス>>>>>>>>>>>モブ>サリア
 
なんだよなぁ・・・・何気に銃の腕は超人じみてるのに・・・


次々回、ゾーラ視点です。(多分)
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