とある柵川の日常生活   作:くずぽん

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第二話 イレギュラー

相葉「遅いっ!」プンスカ

 

桧村「いや、俺の家から歩いてここに来たらこれくらいが普通だから……」

 

相葉「って、ずいぶん疲れたような顔してるね、どうしたの?」

 

桧村「いや、今日ゲーセンで遊んでたら強盗が来てさ、面倒くさいのなんのって」

 

桧村(まぁ、少しすっきりはしたんだけどさ)

 

相葉「ふーん、それは災難だったね……」

 

桧村「絶対災難だって思ってないだろ」

 

相葉「え、ばれた?えへへ」

 

桧村「何がえへへ、だ。かわいくねーぞコラ」

 

相葉「むー!で、その犯人はどうしたの?」

 

桧村「どうって、ボッコボコに」

 

相葉「殺してはいないんでしょ?」

 

桧村「当たり前だろ、周囲にはたくさんの一般人がいるんだ。そこまで行くと俺が犯罪者になる」

 

相葉「……理由はそれだけじゃないでしょ?」

 

桧村「まぁ……な」

 

 

 

 

 

桧村「で、場所は?」

 

相葉「えっと、第二アジトの近くの路地裏かな?」

 

桧村「……おい、何でこっちの第一アジトで集合したんだよ、明らかに面倒くさいだけだろ」

 

相葉「え?えっと、それはね……」

 

相葉「連絡受けたときにはもう空がここにいたから!」フンス

 

桧村「何威張ってんだよ」チョップ!

 

相葉「へぶぅ!?」ジーン

 

相葉「い、痛いよ……」ウルッ

 

桧村「はぁ……まぁいいや、歩いていくぞ」

 

 

 

 

 

~とある歩道~

 

 

 

 

 

桧村「……なぁ、空」

 

相葉「どうしたの、まさよし?」

 

桧村「いや、今日の強盗に銃で肩を撃たれた時にさ」

 

桧村「命を奪う度胸も無いなら強盗なんかしてんじゃねぇって言ったんだけど」

 

桧村「……俺も人のこと言えないな、って思ってな」

 

相葉「……暗部組織『イレギュラー』の掟、如何なる場合でも殺しを犯してはならない」

 

桧村「……ん、それもさ」

 

桧村「俺がただ単に人を殺めるのが怖くて、甘えたこと言ってるだけなんじゃないかなとふと思ってさ」

 

相葉「そんなことないよっ!」

 

桧村「……」

 

相葉「確かに、どこの暗部も目的のためなら人を殺すことだってするだろうけど」

 

相葉「まさよしはそれを禁じている」

 

相葉「それはきっと、まさよしがとても優しいから」

 

桧村「……そうかな」

 

相葉「そうだよ!……そして、その優しさがあるから『イレギュラー』の皆はリーダーのまさよしについていこうって思うんだよ?」

 

相葉「少なくとも空は、そしてきっとけんちゃんもりんかも」

 

相葉「どこにも行く宛が無くて暗部に落ちた空の居場所が、ここでよかったって本当に思ってる」グスン

 

桧村「……そうか、うん」

 

桧村「そう言ってもらえると、俺は嬉しいよ」グワシグワシ

 

相葉「ひゃうっ!?い、いきなり何するのさ!」

 

桧村「いや、泣きそうになってたからさ」

 

相葉「そんなことないもんっ!」プンスカ

 

桧村「はは、そうかそうか」

 

相葉「むー!」

 

桧村「……ありがとな、空」

 

相葉「……そりゃ仲間だもん、まさよしの相談を受けるのは当然のことでしょ?」フンス

 

桧村「……ぷっ」

 

相葉「何笑ってるのさ!?」ムッ

 

桧村「いや、大人ぶってる空が面白くってさ……」

 

相葉「むー!!」

 

相葉「あっ……そろそろ目的の場所だよ」

 

 

 

 

 

~路地裏~

 

 

 

 

 

桧村「ここか……」

 

相葉「うん、10人ちょいって所だね」

 

桧村「これも、全員どこかの暗部の奴らなんだろうなぁ」

 

相葉「……そうだろうね」

 

桧村「依頼内容はゴミ処理、まぁ要するに死体処理って訳なんだが」

 

桧村「ゴミ処理って表現も、俺は気に入らねぇ」

 

相葉「……」

 

桧村「確かに、ここにいる奴らは闇に落ちたクソみたいな奴らばかりかもしれないけど」

 

桧村「居場所が無く、仕方なく暗部に落ち、仕方なく戦いに巻き込まれ死んだ奴だっているはずなんだ」

 

相葉「……やっぱり、まさよしは優しいね」

 

桧村「まぁ……死んだらもうどうすることも出来ないんだけどさ」

 

桧村「だから、俺は死体を処理するときに毎回こう思ってる」

 

桧村「……来世ではクソみたいな人生送らないで、平和な人生を送れよってな」

 

相葉「……そうだね、空もそう思うよ」

 

桧村「……さて、仕事にかかるか」

 

桧村(っても、俺の能力で死体燃やして終了なんだけどな)

 

 

 

 

 

<ゴォォォォオ!

 

桧村「っと、これで全部か」

 

相葉「まさよし、お疲れー」

 

桧村「ん、じゃあ依頼完了の連絡だけするわ」

 

 

 

<Prrrr!

 

「うい」

 

桧村「ああ、俺だ。依頼は終了したぞ」

 

「ん、お疲れ。金は通帳に振り込んでおく。帰っていいぞ」

 

 

 

<プツッ

 

桧村「じゃあ、帰ろうか?」

 

相葉「そうだねー、ってもう10時かぁ」

 

桧村「……!」

 

相葉「?」

 

桧村(見られてるか……?)

 

相葉「まさよし、どうしたの?」

 

桧村「一応、消えておけ」

 

相葉「へ?う、うん」フォンッ

 

桧村(今すぐ何かしようって訳でもなさそうだな)

 

桧村(……監視目的か?)

 

桧村(……ま、特に危ないことをしていたわけでもないからそこまで警戒する必要もないか)

 

桧村「あー、空。もういいぞ」

 

相葉「はーい」パッ

 

相葉「なんだったの?」

 

桧村「ん?ちょっと気配がしただけで、大したことじゃないさ」

 

相葉「ふーん」

 

 

 

 

~~~

 

 

 

 

 

 

土御門「……っと」

 

土御門(まさかバレるとは思わなかったぜよ)

 

土御門(ずいぶんとガキだが、さっきのやりとりを見た限りどこかの暗部組織か?)

 

土御門(……もう少し尾行すべきか、引くべきか)

 

 

 

 

 

~~~

 

 

 

 

 

桧村「あー、もうこんな時間か……今から家帰って急いでも反省文間に合わねー……」ズーン

 

桧村「明日の言い訳を考えなきゃなぁ……」

 

相葉「ねーねー、まさよし」

 

桧村「……んー?」

 

相葉「明日は土曜日だから、学校もお休みじゃないの?」

 

桧村「……」ピカーン

 

桧村「きたあぁぁぁぁぁ!!休日万歳!!」ガッツポ

 

相葉(うわー、近所迷惑……)

 

相葉「まさよし、暇だったらさ、家に来てゲームやらない?まさよしと大乱闘とかマリオとかやりたいな」

 

桧村「ん?空の家泊まってもいいの?」

 

相葉「いいよいいよ!あーそぼっ!」

 

桧村「ん、どうせ暇だしそっちがいいならいいぞ?」

 

相葉「わーい!」ピャー

 

桧村(男を家に連れ込んで泊まりするとか、いくら仲良しでも普通出来ないよなぁ)

 

桧村(ま、やっぱりまだ子供だしいくら暗部にいるとはいえそういうところには疎いのか)

 

桧村(……っても、たったの2個下なんだけどなぁ)

 

 

 

 

 

~~~

 

 

 

 

 

土御門「……ま、これ以上尾行する必要もないかにゃー」

 

土御門(喋りながらでも、男のガキのほうは常に警戒してたな)

 

土御門(どこのどいつかは知らないが、中々のやり手だぜい)

 

土御門「ま、マリオとかの時点でまだまだお子様だにゃー」

 

土御門「やっぱり桃鉄ぜよ!」ピャー

 

土御門(明日暇だし、カミやんの家で泊りがけで99年プレイでもするか)

 

 

 

<Prrrr

 

土御門「もしもしカミやんかにゃー?」

 

上条「どうした土御門?……まさか、また魔術師が学園都市に」

 

土御門「いやいや、暇だからカミやんの家で泊りがけで桃鉄にゃー」ピャー

 

上条「いや、あの上条さんは明日も補修なんですけど……」

 

インデックス「とうま、おなかがへったんだよ!」

 

インデックス「ここは呼んできた人が食べ物を差し入れしてくれることを期待して呼ぶしかないんだよ!」

 

上条「あのー……インデックスさん?それはシスターとしてやってはいけない行為なんじゃ……」

 

インデックス「そんなこと言っても、おなかがへったんだよ!」フンス

 

上条「……インデックスさん?何でそんなに歯をむき出しにしているんでしょうか?」ダラダラ

 

<ガブガブガブ ギャーフコウダァー!

 

土御門「……全部聞こえてるぜよ」

 

土御門「ま、少しはお菓子くらいは持っていくぜい」

 

土御門「ついでに青ピも誘っておくにゃー」

 

 

 

<プツッ

 

土御門「さて、コンビニでポテチのでっかい袋と烏龍茶でも買うかにゃー」

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