IS×山崩シ之逸刀   作:エミヤ

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遅くなってすいません。

もっと早く書けるようになりたいですね。
それではどうぞ!



求めた在り方とは

 

「東方の辺境から来た戦士、センゴク。」

 

その1人のランカーが、七騎士へと登りつめるまでにそう時間はかからなかった。

 

いつしか彼は、七騎士センゴクと呼ばれるようになりランカーから羨望と畏怖の眼差しを集めるようになった。

 

戦候機構バザルタ、通称『機構』が武力によって支配している世界。そんな世界でトップの7人は世界の意思決定機関でもある。弱肉強食、もちろん批判や反対勢力は少なくない。

しかし、10万人もの戦士を擁する機構、それに対し表立って行動を起こすものは皆無に等しい。

例え存在したとしても、機構にアンチと認知されてしまえば、その武力によって抹殺されてしまうだろう。

 

「強くあること」

 

それはこの世界ではどこまでも正しいのだ。

センゴクはそのことに対し、思うことが無かったわけではない。

唯、今の自分は機構のトップなのだ。

そのトップが揺れていては世界が不安定になってしまう。機構の司法、立法、統治を司るのは七騎士であるのだから。

 

 

 

 

しかしセンゴクが七騎士という地位に立ってから、まず感じたのは他の七騎士の意識の低さであった。

七騎士になるような者達はやはり他の者とは一線を画す武力をもっており、権利も大きい。七騎士の言葉で世界は動くといっても過言ではないのだ。

しかし他の七騎士といえばその権利を自らの欲望のために振り回すばかりで、世界のトップという自覚がまるで無かった。

そうではない者もいるが、それ以外の七騎士の協調性の無さには呆れるばかりだ。

 

 

 

そして今日も七騎士による会議が開かれる。

 

議論される内容などあってないようなものだ。

 

「皆さん!真面目に話を聞いているのですか⁉︎」

 

そう声を張り上げたのは七騎士が1人、ランキング3位の女傑である、ロザであった。

 

会議といっても七騎士が各々好きな内容を話すばかりで、まるで会議の体を成していなかった。

そんな彼らが七騎士としての使命など果たす筈もなく、結果としてロザが行政、立法等を殆ど1人でこなしていた。

 

今日も全くといっても進まない会議に彼女の苛立ちは募っていく。

 

「あらあら、そんなに怒ると皺がふえちゃうわよ?」

 

ロザをからかうように視線を向けたのは抜群のプロポーションを隠すことなく妖艶さを漂わせる女、ランキング5位のノーマである。

 

「…!ノーマ!茶化さないで下さい!」

 

「おお…。恐い恐い。」

 

そうやって肩をすくめるのはランキング4位の白髪のふくよかな身体を豪奢な服や宝石で着飾った男、ゼブリラだ。

この男は他の七騎士が武によってこのランキングまで登り詰めたのとは打って変わって、その財力によって七騎士という地位を手にしていた。

 

この場にいるのは5人。欠けているのはランキング1位の者とランキング7位の者だ。

ランキング1位の者はいつも会議には全くといっていいほど顔を出さず、7位の者は病気によりその地位から退いており、現在は席空き状態となっている。

 

ロザが更に口を開こうとした瞬間、1人の青年が手を軽く叩き、落ち着けと言わんばかりに場の空気を変えた。

 

「まぁまぁ皆さんそこまでにして、冷静にいきましょうよ。…そういえば最近はアンチが少し五月蝿いみたいですねぇ。」

 

そう言って口元を吊り上げてのはランキング2位の男、独自に部隊を組織し、七騎士内でもその権利を盤石にしている剣士ユーリだった。

 

ロザは何かを言いかけたがもう無駄だと感じ、溜息と共に席についた。

 

 

ランキング6位であるセンゴクは終始瞳を閉じ、思案に耽り、言葉を発することなく席に座り腕を組んでいた。

 

七騎士内ではランキングはあってないようなものであり、ランキング1位が最強という訳ではなく、あくまで序列であり七騎士内でのランキングはくじ引きによって決められた。

そして七騎士内での私闘も禁じられている。

 

これは七騎士内に優劣を付けないための措置である。

 

「…力が全ての世界。不満が出ない訳はありません。しかしあんまり騒ぐならそろそろ消しましょうか。」

 

ユーリはその端整な顔に残虐な笑みを浮かべる。

 

「その時には皆さんの力をお借りするかもしれません。ふふふ、皆さんお願いしますよ?」

 

そうしてユーリの話に一区切り付くとロザとセンゴクを除いた七騎士達は、席を立ち部屋を後にする。

必要なことは何一つ話し合われないまま。

 

センゴクも最初はこの状況を何とかしなければならないと思っていたが、もう何を言っても無駄だという事が分かり、それからは静観することにしていた。

 

センゴクもやがて席を立ち、溜息をつき頭を抱えるロザに対し

「…貴殿は、貴殿のやるべきことをやれ。…あまり気負うな」

 

そう言い残し、その場を後にした。

 

「……センゴクさん…。」

 

センゴクの背中を見送るロザの瞳が妙に熱っぽかったのは誰も知らない。

 

 

 

 

 

センゴクは確信していた。今のままでは七騎士はいずれ崩壊すると。

今の七騎士は腐敗している。己の使命を忘れ、自分の欲望のみを優先している者ばかりだ。

ロザは良く頑張っているが1人頑張ったところで結果はあまり良い方へは進みはしないだろう。

 

ならばどうするか…。

 

「必要なのは、新しい風か…。」

 

センゴクは1人決意し、歩を進める。全てが手遅れになる前に。

その魂は七騎士になってもなお、誇り高く、開かれたその瞳はまるで研磨された一振りの刀のようだった。

 

 

 

 

 





すいません。まだ全く本編に入れてません(泣)

早ければ、次の更新でこのプロローグも終わると思います。
もう少しだけお付き合い下さい。
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