きんいろモザイク ~THE GOLDEN STORY~   作:legends

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二話目です。ていうか、きんいろモザイクの小説誰か書いていると思ったら誰もいなかった! 一つだけでも誰か書いていると思ったんですけどね。




Episode2 個性豊かな少女達

 家を出て、道を歩いていると十分もしないで学校が見えてきた。

 

 学校がある地域は比較的下町の雰囲気があるが、だからといって田舎っぽい雰囲気ではなく、辺りに住宅街がある場所にある。

 

 俺はそんな高校に通いやすい場所に家があるため恵まれているように思える。

 

 ……まあ他の高校が、家から公共交通機関を使わないと行けないぐらいかなり遠い距離にあるからこの学校に選んだだけなんだけど。

 

 そんな中、この高校に通う生徒達の人混みの中に紛れ、玄関口に着いた後、外靴を脱ぎ、中靴に履き替える。そして自分達の教室に行こうとした時―――。

 

「あのー……そこの方」

 

「ん?」

 

 俺の後ろから声をかけられて振り返る。するとそこには、目が青色でウェーブがかったような金髪ツインテールの少女が佇んでいた。よく見るとツインテールの左側には黄色い箸と茶色い箸みたいなかんざし二本を挿していた。

 

 帰国子女かな? 金髪の髪なんて学校では滅多に見ない。でも彼女はこの学校の制服を着ていて、その上からピンク色のカーディガンを羽織っている。

 

「シノブという女の子を知りませんか?」

 

「え? 忍?」

 

 俺がこの子の外見を眺めていると、彼女が質問してくる。その内容が忍という女の子を知らないか、と。

 

 俺は別に知らない訳ではないんだが……。

 

「写真が無くて申し訳ないのですが、この人形にそっくりな子です」

 

 そう言って金髪の女の子がぶら下げているバッグから取り出したのは一つのこけし。

 

「いや、人をこけしに例えるのは流石に失礼じゃないかと思えるんだけど」

 

 思わず俺がそうツッコみを入れた直後―――。

 

『先生に聞きましょう! その方が確実だわ』

 

『そんなに急がなくてもー』

 

『皆さん待ってください~』

 

 玄関口から聞き覚えのある声がいくつか聞こえ、横を見る。

 

 すると、紺色のセーターを着た黒髪のツインテールの女の子と、茶色いようなショートヘアの女の子がお互いに言い合いながら歩いてきて、彼女達の後ろから目と髪が黒いおかっぱ頭の少女が小走りで近づいてくるのが見えた。

 

「って、よう健! お前早いな~」

 

「あら、健おはよう。しのが来るのが遅かったからこっちも遅れちゃったのよ」

 

「あれ? 健君。来るのがお早いですね~」

 

 俺の存在に気付いた三人が俺に挨拶してくる。今挨拶した順番で言うと、茶色いショートヘアの女の子が猪熊陽子(いのくまようこ)、黒髪ツインテールの子が小路綾(こみちあや)、そしておかっぱ頭の少女が大宮忍(おおみやしのぶ)だ。

 

 彼女達とは中学校から知り合っており、そのためこうやって普通に挨拶できている。

 

「おはよう。てか来るのが早いんじゃなくて、俺は寝坊なんかしないで普通に来たぞ? 大方忍が二度寝でもして遅れただけなんじゃないのか?」

 

 俺がとりあえず予想として言葉を吐き捨てておく。すると忍は「ギク……」とわざわざ効果音紛いの声を口から漏らした。分かりやすい反応だなオイ。

 

「……シノブ?」

 

 すると俺の体で後ろに強制的に隠された金髪の少女がひょこっと姿を現す。そういや忍に用があるって言ってたな。姿を隠して申し訳ない。

 

「ああ忍、どうやらこの子がお前に用事があr「シノブー!! 久しぶり!」うわっとぉ!?」

 

 金髪の女の子が忍を眼中に捉えると、凄く喜びながら忍に勢いよく突っ込んでいった。その行動に俺はビクッと驚いてしまう。

 

「わあアリス! 本当に日本に来たんですね!」

 

 忍も知っているような感じで、アリスという金髪の女の子に嬉しそうに話しかける。

 

 そういや、忍は中学生の時一週間程イギリスに滞在していたって言ってたっけ。その時恐らくこの子の家にホームステイしていたんだろうと思う。

 

 忍とアリスと名乗る少女はお互い楽しそうに話している。その様子を見ていた綾と陽子が疑問を浮かべていた。

 

「ねえ綾あれ……」

 

「陽子も気付いた? あの子うちの制服を着ているわ。もしかして……」

 

 二人も察しがついたんだろう。

 

 だがそれよりも、俺は先程アリスが見せたこけしを見てしまってからは、見れば見るほど忍がこけしにしか見えなくなってしまったんだが……。

 

「失礼だなおい!」

 

「ていうかそっち!?」

 

 二人がそれぞれに突っ込みを俺にぶつけてきた……って心を読まれた!? それとも声に出てたか!? 

 

 その後、自分達のクラス担任である鳥丸(からすま)先生がアリスを職員室へと連れて行く形になった。でも、相変わらずだなぁ。個性豊かな少女達は今日も普段通りだ。

 

 

 

 

 

☆☆☆

 

 

 

 

 

 教室へと行った後、俺はバッグに入った持ち物を整理していた。

 

 ちなみに綾と陽子の席は窓際で、忍が先頭の列にいる。

 

 それで俺はというと綾の隣となっている。まあ順番だからそうなったんだがね。

 

「おはよー皆ー」

 

 先生が入ってきた。忍は「先生おはようございます!」と元気よく挨拶し、先生もそれに対し微笑み返す。本当忍は烏丸先生が好きなんだなと思う。

 

 その時、何やら転校生を紹介したいと言う。誰なんだと思うと、教室の扉から入ってきたのは金髪のツインテールの女の子―――ってさっきの女の子じゃないか! 忍や綾や陽子も驚いていた表情をしている。

 

「初めまして、アリス・カータレットと申します。イギリスから編入してきました。よろしくお願いします」

 

「え―――――っ!?」

 

 アリスが丁寧に挨拶すると、どうやらイギリスから編入してきた事に気付いていなかったらしく、驚きの声を上げる忍。

 

「気付くの遅!」

 

 それに対して気付いていなかった彼女に突っ込む綾。

 

「手紙に書いたよ?」

 

「英語だったので……」

 

 本場の英語。確かにそれは中々読めないな。

 

「そう思って二枚目はローマ字で書いたよ」

 

「えぇっ?」

 

「綾……」

 

 アリスが説明すると何故か綾が顔を青くし、ニヤニヤと小馬鹿にしたような顔をする陽子。

 

 何があったんだ? 疑問に思った俺は陽子に小声で尋ねてみた。

 

「ああ、しのがアリスからエアメールをもらったんだよ。そしたらさ、しのの代わりに綾が読んだんだけど上手く読めなくてさー……うくくっ、見事にしのの期待を裏切ったな」

 

「う、うるさい陽子!」

 

 笑いを堪えながら言う陽子に顔を真っ赤にしながら声を上げる綾。

 

 そういう事だったのか。ローマ字の文があるにも関わらず、ガチで読んでしまって綾が混乱してしまったのか。それは何というおっちょこちょいなミスなんだ……。

 

 何はともあれ、無事アリスの紹介も終わり、ホームルームも終わった所でアリスが彼女達の元へと歩いてきた。

 

「ごめんね、やっぱり日本語でかけばよかったねー」

 

「文字も書けるの?」

 

「すっごく遅いけど」

 

 アリスがそう言うものの……。

 

「いや、書けるだけでも凄いと思うぞ。何せ、今も日本語上手く話せてるし」

 

「そ、そうかな……」

 

 俺が褒めるように言うと、アリスがてへへと照れ臭く笑う。綾や陽子もうんうん、と頷いた。

 

「すごいですねー」

 

「しのは英語苦手だから、ホームステイの時は助かったんじゃない?」

 

「その頃はわたしも日本語、全く喋れなかったよ」

 

「……あれ? それじゃあどうやってコミュニケーションを取ってたんだ?」

 

 綾とアリスの会話を聞いていて、ふと気になった点があったので尋ねてみる。

 

「えっと、アリガトとコンニチハくらいなら喋れたから……」

 

「私もハローくらいなら」

 

 そんなんでお互い話せてたの? つーか、忍は仮にも中学生なのにそんなんで大丈夫だったのか?

 

 と、皆で談笑し合っていると、一時間目の予鈴がなる。

 

「おっと、そろそろ授業だな」

 

「やったぁ、一時間目は英語です!」

 

「シノブ英語好きなの?」

 

「しのはからすちゃんが好きなんだよねー」

 

「カラス?」

 

 どうやらアリスはさっき案内された先生が烏丸先生だと分からなかったらしく、疑問を浮かべる。と、そこへ綾が説明を加える。

 

「烏丸先生、このクラスの担任よ」

 

「メガネかけてる人?」

 

「そうです! 優しくて美人で、英語ペラペラで、大人で、ジャージで……。私あんな人になりたいです!」

 

「おい忍、ジャージはいいのかよ……」

 

 とりあえず嬉しそうにしている忍を俺がジャージを含めるのかとツッコみを入れておく。

 

 忍の天然発言に皆が苦笑いをした後、それぞれの席に着き授業の準備をする。

 

 こうして、一時間目の授業が始まった。




中途半端な区切りになってしまいましたが、大体こんな感じでどうでしょうか? 上手く描けてるといいなぁ……



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