IFストーリー〜もしも過去に残っていたら〜   作:幼馴染み最強伝説

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半月ぶりの投稿。五作も同時に書いていると進んでいたり、進んでいなかったりする作品があるのでなかなか大変です。特にISは三作品あるのでごちゃ混ぜにならないようにかなり頑張ってます。

修学旅行編は三回か四回くらい分けようかなと思います。下手すると二万字くらいになりかねないので。

後、そろそろ無理矢理アニメやラノベの題名に繋げるのが無理になってきた気がしてきた。

もう普通に題名書こうかな………


問題児達が修学旅行に行くそうですよ?

新幹線の車両のとある席周辺。

 

其処ではまるで空間が歪んで見えるかのような闘志が激しくぶつかりあっていた。

 

『いっせーの!』

 

六人席に座っている将輝、千冬、束、静、ヒカルノ、ミハエは互いに自身の手札を中央に鎮座する丸机に置く。その結果を見て、ニタリと笑ったのは将輝だった。

 

「よっしゃ!ストレートフラッシュで俺の勝ちだ!」

 

「また負けた……」

 

「今回は勝てたと思ったのに……」

 

「これで将輝の十五連勝だ……と…ッ⁉︎」

 

「しかも全部の手札がフルハウス以上なんて異常だにゃぁ」

 

「最早イカサマしてるとしか思えない程の運の強さね」

 

五人は頭を抱えずにはいられなかった。

 

実はこのポーカーはIS学園近辺にある駅から新幹線に乗り込んだときから始めたものだ。

 

最初は千冬が勝ったり、ミハエが勝ったりと全員が全員勝っていたものの、それを好機と見た束が「トップはビリになんでも命令できる」という賭け要素を組み込んだ。一見すると普通の賭けポーカーにも見えるが、なんでも命令出来てしまうという事は将輝の貞操の危機だった。賭けの命令権を駆使して大人の階段を登ろうと画策していた五人ではあったが、それを将輝が気づかないはずもなかった。

 

そしてそれからというもの将輝の引きはさながら某カードゲームの主人公のように凄まじい引きだった。

 

実質一対五の賭けポーカーは将輝無双により、その優位性は全くと言っていいほどなかった。

 

「さて、今回のビリが束だからこれで俺は全員に命令出来るわけだな」

 

不敵な笑みを浮かべてそう言う将輝に全員が頬を赤らめて顔を逸らす。その予想の斜め上を行く反応にさしもの将輝もがくりと転けそうになった。

 

「おい、その反応はおかしいだろ」

 

「だってまーくんが全員に命令権を出来るだなんて言うから……」

 

「一体どんな羞恥プレイをさせられるのかと……」

 

「お前らどういう脳みそしてんの?何?天才はもれなく頭がハッピーなの?」

 

「ハッピーとは失礼な!ポジティブって言ってよ!」

 

「そーだそーだ!天才舐めんな!」

 

相変わらず怒る場所がずれている天災二名に将輝は頭を抱えた。

 

「なんか頭痛くなってきたわ」

 

「そう。なら横になった方がいいわね」

 

「そうだな………で、何故にミハエは自分の太腿指差してんの?」

 

「何故って………このスペースだと横になるには膝枕しかないでしょう?」

 

キョトンと首をかしげるミハエ。その様相はとても様にはなっているものの、将輝はツッコミをやめない。

 

「何かおかしかった?みたいな顔しないでくれる?普通に考えて皆が見てる場所でそれはマズいだろ」

 

「そう。皆が見てなければいいのね」

 

「わーい、ミハエもポジティブだったー」

 

諦めたように将輝は棒読みで楽しそうにいった。ここまで来るともうマトモに相手をするのが疲れたと言わんばかりに将輝は項垂れた。

 

「それで結局何を命令するつもりだ?」

 

「お前ら俺と同室じゃん?」

 

「そうだな」

 

「取り敢えず理性崩壊が怖いから誘惑するのナシな」

 

『えぇぇぇぇぇ』

 

「あのさ。これは皆で楽しい思い出作りをするための旅行であって、新婚旅行みたく、子作り旅行じゃないの。わかるかい?君達。千冬と束は「一番の思い出は?」って聞かれたら、小学生には教えられませんとでもいうつもりか?」

 

「むぅ、それはだな………」

 

「え?普通に言うけど?」

 

「はい、アウトー。後、その何で言っちゃダメなの?みたいな顔やめろ腹立つから」

 

お前は純粋無垢な小学生に何て事を言おうとしてんだと将輝は束の頭に軽くチョップする。もっとも将輝クラスの軽くは全く軽くないので常人だと結構痛いが、束は常人なんて生易しいものではない為問題無かったりする。

 

(修学旅行かぁ。俺って何気にえげつない回数言ってるよなぁ)

 

将輝はやいのやいのと騒いでいる五人を尻目に外を眺めながらそんな事を思う。

 

憑依前の事までを一度の人生というカウントにするのであれば、将輝は一泊研修やら修学旅行はかなりの回数を行っていることになる。おまけに修学旅行に一緒に行っているのは美少女ばかりで、同室ももれなく美少女しかも自身に好意を寄せてきていて、剰え誘惑してきてくれるとなると男子高校生としては人生全ての運を使ってでも叶えたい願いだろう。

 

しかし悲しいかな。後の事を考えるとそうおいそれと応えることは出来ない。現時点で価値や世界からの注目という点で将輝はこの世界の誰よりも高い。そうなると迂闊なことは出来ない上に何より学生結婚(重婚)なんて大それたことをしでかした日には全世界に向けて大変な事を発信してしまうのだから。ただでさえ、将輝は世界で一番危険な人物として知れ渡っている(自業自得)のにそういう事をしてしまうと益々危険人物として名が知れ渡る。

 

(ま、結局のところは俺が流されるか否かだろうな。俺って意志薄弱だから割と雰囲気に流されるんだよな。去年ここに来た時といい、束の時といい、深刻だと流されるんだよな。いい加減、その辺りなんとかしないとガチで卒業までに抱くかもしれん)

 

「別に良いんだけどね」

 

「だから思考と会話するなって言ってるだろ」

 

辟易した様子で言う将輝だが、束はそんな事など意に介さない。束がというよりもこればかりはここにいる五人全員が将輝の忠告を無視して平然と思考と会話をする。彼女達にとって最早将輝の思考と会話する事は普通に会話をする事と同義なのだ。

 

「黄昏ていないでポーカーの続きをするぞ」

 

「まだ一時間あるからな。それまで絶対に勝ってみせる」

 

「お前ら勝つまでやる気かよ………ま、いいけど」

 

余談だが、目的地の北海道までの一時間。将輝は賭けポーカーに勤しむ事になったのだが、全て勝利し、一人運を使い果たしたのではないかと悩む事になる。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「「さ、寒い……」」

 

「十月の中旬だからな。この時期なら十分寒いだろうさ」

 

北海道に到着した将輝達はホテルに荷物を置いて、レクリエーションをした後、早速自由行動を始めたものの、ほぼ全員の女子が将輝に着いてくるため、殆ど集団行動とかしていた。

 

その先頭を歩く将輝達の内、将輝とヒカルノは想像以上の寒さに身体を震わせていた。

 

「意外だな。ヒカルノは知っていたが、将輝も寒いのに弱いのか」

 

「弱くはないんだが、想像よりも寒くてな。もう少し着込むべきだったと後悔してる」

 

寒さに身を震わせながら将輝はそう返す。

 

本人の言う通り、将輝は北海道に赴くにしては少々薄着だった。ただでさえ、将輝の特別製制服は生地が薄いのだ。寒いのは当然である。

 

「最初何処行く?」

 

「私は旭山動物園に行きたい!」

 

「急に元気になったな。旭山動物園か…………ま、王道だしいいか」

 

寒さに身を震わせていたヒカルノの願望により、最初の行き先は旭山動物園となった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「わぁ〜!アザラシだ〜!」

 

「可愛い〜!」

 

「こっちはシロクマがいるわよ〜!」

 

「早速買ったアザラシのぬいぐるみをシロクマの前に……」

 

『それは止めろ』

 

動物園についた将輝達のやり取りはやはりと言うべきかIS学園にいる時とあまり変わりはなかった。

 

女子は三人いれば姦しいとはよく言われるものの、それがさらに増えると姦しいなどという可愛いらしい響きではなくなる。それでも幾分かは抑えられているらしく、周囲の客から苦情が来る程ではなかった。

 

「あれ?将輝、魚は何処だ?鮪は?鰤は?」

 

「ここは水族館じゃねえ。ていうか、水族館にもいるのかそいつら?」

 

「え⁉︎いないのか⁉︎そんな……」

 

「お前はどんだけ海の生物リスペクトとしてるんだよ」

 

普通に考えれば普通の動物園に魚がいないのはわかりきっている事であるはずにもかかわらず、何故か知らなかったヒカルノは目に見えて落ち込んでいた。

 

放っておいてもすぐに元に戻るだろうと他のメンバーを探してみると、千冬はトテトテと氷上を歩く皇帝ペンギンをガン見していた。因みにその視線はものすごく鋭いため、皇帝ペンギンは千冬を見るや否や脱兎のごとく逃げ出していた。

 

「千冬。ペンギン好きなのか?」

 

「………ハッ!べ、別に好きというわけでは……」

 

「いや、でもさっきガン見「していない」はぁ………強情だなぁ。で、話は変わるけど、あそこの係員さんに頼めばペンギンに餌やり出来る「少し用事ができた。行ってくる」素直じゃないな」

 

すれ違う瞬間、将輝は千冬の表情が緩みきっていたのを見逃さず、それを見て苦笑した。

 

「千冬が可愛いものに目がないっていうのは意外だけど、ミハエがそういう生物相手に目を輝かせているのも驚きだよ」

 

「starfish is great」

 

「pardon?」

 

「ヒトデは素晴らしいわ」

 

「いや、英語がわからなかった訳じゃねえよ」

 

そうツッコミを入れつつ、将輝もミハエの隣に立って、浅い水槽に入っているヒトデを眺める。いったいこんな生物の何処に愛着が湧くのだろうか?と疑念を抱くが、その隣では楽しそうにミハエがヒトデを指でつついていた為、本人が楽しいならそれでいいかと無理矢理納得する。

 

(後は束と静か…………大体予想はつくが……)

 

一旦外に出た将輝は周囲に視線をやる。

 

すると何故かやたらとライオンの檻の前で睨みを利かせている静が視界に入った。

 

「だから何やってんの、お前」

 

「いや、如何にか人間と動物で意思疎通が図れないかと思ってな。あわよくばペットに出来ないかと考えていたんだ」

 

「出来ねえよ。束みたいな事言うな」

 

「冗談だ。いくら私でもそこまで非常識な事は考えないさ」

 

「だと良いけどな」

 

束やヒカルノもそうだが、稀に静も想像の遥か斜め上を行くぶっ飛び行動を取る事がある為、冗談だと例え本人が言ったとしても、というよりも本人が言っているからこそ、将輝は割と警戒していた。

 

「あのバカは何処にいるかわかるか?」

 

「兎でも見に行っているのではないか?兎繋がりで」

 

「そんな単純な訳「ふぅ〜、充填完了」お、束。お前どこ行ってたんだよ」

 

「え?兎の所。ほら、兎繋がりで」

 

「「…………」」

 

此ればかりは将輝も静もただ微妙な表情を浮かべるだけだった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「やっぱり北海道ってチョイスは間違えたかな」

 

「急にどうした?将輝」

 

「どデカいテーマパークある訳でもないし、スキーは明日出来るとして、今日も含めて二泊三日。することないなって思ってな」

 

「どデカいテーマパークか。それならあるぞ」

 

「は?そんなもの………何であるんだよ」

 

比較的都心部にあるIS学園にいるとはいえ、やはり北海道というチョイスは間違えたかもしれないと思っていた俺は少し離れた位置にある『どデカい』テーマパークに目を見開いた。

 

それもそのはず。一週間前の下調べの段階ではここにそんなものはなかった。そして一週間で大規模のテーマパークを作り、安全面もバッチリなどというものは普通に考えれば確実に不可能だ。ただ一人を除いては。

 

「束か……」

 

「去年兎ロボット騒動があっただろう?あれは束の命令には忠実だからな。一週間で造らせたそうだ」

 

「休みも給料も必要ない。多少の無理は余裕で手抜きもあり得ないし、不慮の事故すら奇跡に等しい。世界一安全だな」

 

以前は学園を破壊しまくる傍迷惑な防衛ロボではあったものの、束さえマトモに指示を出せば天才が作っている以上、反抗をする事はない。事実、あの騒動でさえ、束とヒカルノは全くの無傷だったのだから。

 

「それで皆はあれに行ったわけか。道理で周りが静かなわけだ」

 

「少し大事な話があったのでな。あえて将輝には伝えなかったんだが、まさか言うまで気が付かないとは思わなかった」

 

千冬は苦笑する。確かにあれ程の喧騒が静かになったというのに気が付かないというのはなかなか難しい。

 

「で、話ってなんだ?」

 

「お前は知っているかもしれないが…………来年の秋頃。大規模のIS大会を開催する、とついさっき決まった」

 

「………ちょっと待て。さっき決まったってどういう事だ?」

 

「何があったのかは知らないが、良いこと思いついたと言ってな。『来年の秋頃にISの大会開くからよろ〜』と束が全世界に向けてそれを暴露したんだ。頭の痛い話だが、あいつは言い出したら梃子でも聞かん」

 

「………あのバカ。来年開催しても参加者全員学生じゃねえか。しかも優勝するのは十中八九、千冬だし」

 

「うん?何を言っている。勝つのは将輝だろう?」

 

「は?いや、だってさ。ISの大会だよ?て事は全員女性だよ?ISは女子専用みたいなものだよ?俺が参加できる訳……」

 

「お前はそもそもISに乗れる例外だろうに」

 

「そりゃそうだけど。俺の機体は制限付きでもスペック高いし、フェアーじゃない。かと言って他の機体に乗ろうにも俺のISは常時展開状態みたいなもんだからな。オンオフもわからないし、他の機体に乗り換えるのは無理だろう」

 

ISの同時展開なんて聞いたことがない。運が良ければISとの同調を辞める方法を束がその大会までに思いつく可能性もあるが、さっきも言ったようにISの大会は女性専用というイメージの方が強い。其処に俺が入るというのはかなり抵抗がある。

 

「しかしな。私の予想だとその大会。参加者全員がお前の参加を要求してくる可能性がかなり高いぞ」

 

「んなアホな。慢心かもしれないけど、優勝候補をわざわざ増やすような真似はしないだろ」

 

「はぁ………それ以前の問題なのだが。まあ、それはおいおい気づくだろう」

 

額に手を当てて、やれやれと言わんばかりに千冬は溜め息を吐く。何かバカにされたような気がしなくもないが。

 

「大会名についてだが、将輝のいた時代では何と呼ばれていた?」

 

「まだ決めてなかったのか?」

 

「開催するくらいしか決めてないそうだ。詳細は追って話すらしい」

 

「何処まで行き当たりばったりなんだか」

 

そろそろ辞書に馬鹿=篠ノ之束の名称と足してもいいと思う。あいつは天才というより常軌を逸した馬鹿だから凄いだけなんじゃないかな。ホント。

 

それにしても大会名か。まあ、一つしかないよな。

 

「モンド・グロッソ。それが未来でお前が制覇する大会の名前だよ」

 

 

 

 

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