どうしてこうなった?! 神による転生者の輪廻物語   作:マーボー

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第6話:ついに手に入れた魔法のデバイス!

 

 

「じゃあアテネ、今日はありがとうね」

「えぇ。一応特典は渡し終わったけど、まだ無茶しては駄目よ。今の貴方は魔力がそこそこある子供なだけなんだから。それにデバイスもあまり多様しないこと。といっても、まだ何も出来ないでしょうけど」

「うん。無理しないでコツコツ修行していくよ」

 

初めて魔法を使ったときの事を思い出す。

ちょっとした魔法一回だけでもあんな状態だったんだ。

デバイス三つとなると、生半可な感じでは到底使いこなせない。

下手をすれば――

 

「うん。分かっているならいいわ。あ、あとね……」

 

オレの答えに満足したのか、アテネは一瞬だけ微笑んで見せると、俯いてしまう。

 

「これから先、どんなつらい事があっても私じゃあどうしようもない事はあるわ。それでも、絶対に逃げないで。死なないで。生きていれば必ず良いことはある。だから、問題にぶつかっても諦めないで、必ず立ち上がるのよ。」

「う、うん。もちろん。この世界で生きていくんだ。なのはやフェイトたちの事も皆の事も、絶対に諦めない」

「それもそうだけど何より劉ちゃん、貴方自身の事でも……」

「分かってる。むしろ自分の事なら尚更逃げないよ」

「そう? ならいいわ。頑張るのよ」

「うん。ありがとう、アテネ」

「……貴方たち」

 

『『「ああ。あとのことは任せろ(任せなさい)」』』

 

「うん。頼んだわ……」

「???」

 

今のやり取りを理解できないオレは唯一人蚊帳の外。

 

――そして

 

「…………」

 

ふと俯いていた顔を上げたアテネは音もなくその場から消える。

最後、またオレに微笑んだアテネの瞳には涙が浮んでいるように見えたが、もしかしたら見間違えかもしれない。

 

 

 

 

 

「じゃあ改めてよろしくね。フィオネ、クリス、ゼロ」

『ああ。こちらこそよろしくな』

『主に妻として!』

「嫁として!」

 

すごいでしょ。作った人も作られた時期も同じはずの三つのデバイス。

だけど三者三様……いや、その内の二つがここまで似ているとは。

しかも主に似てほしくないところだし。

 

『…………』

 

その様子にゼロはもう、何も言わなくなってしまった。

そうだね。もしかしたらここは無視した方が良いのかも知れない。

気がつけば既に夕日が差し掛かっていた。

もう準備も終えている頃合いだろう。そろそろ家に帰った方がいいかも。

 

「じゃあ帰ろうか。オレ達の家に」

 

 

◇◆◇◆◇◆◇

 

 

「ただいまぁ」

 

家に着く頃、辺りは薄暗くなっていた。

もう皆は家でスタンバイしているものと思っていたが……。

 

「あれ? 誰もいないや」

 

デバイス人達も、人がいないことを知るとそれぞれ起動する。

 

『ここが劉の家か。ふむ、中々いい感じだな』

『あーここが私の嫁ぎ先なのね』

「何を言ってるのよアンタは……。わぁ、冷蔵庫にご馳走がいっぱい入ってるわよ!」

 

冷蔵庫を開けたフィオネがその中身にはしゃいでいた。

 

『今日は劉の誕生日だったよな。たぶん、それでご両親がたくさん用意されたんだろう』

『いい親御さんだわぁ。さすが未来のお義父様とお義母様』

「クリスはいったい何を言ってるんだ?」

 

先に見てしまうのもどうかと思いながらも、気になったオレはフィオネと共に冷蔵庫を覗く。

そこにはたしかにすごい量のご馳走があった。

どれもこれもオレの大好物ばかりだ。

や、ホント、母さんや桃子さんはさすがだね。これは食べるのが楽しみだ。

 

「あ~……母さん達はいったいどこに行ったんだよ。お腹空いてきちゃった」

『ん? 劉ちゃん、あれ何かしら?』

 

クリスが何かを見つけたようだ。

チカチカと輝き、その光がテーブルの上のある一点を指す。

そこには一枚の紙が置かれていた。

さっきまでご馳走に目がいっていて、気がつかなかった。

 

「え~と、どれどれ……」

 

その紙に眼を通すと、どうやら母さん達はプレゼントを取りにお店へと向かうとのこと。

桃子さんもここに来て作っていたようだが、一度家に帰ってから皆と一緒にまた来てくれるとのこと。

あと、つまみ食いはしないで待っていること。

 

要約したら主にこの三点。

あとは主賓であるオレには化粧直しという名の着替えなどがあるなどのどうでもいいお知らせだった。

なんだよこれ! なんで男のオレにこんなのがあるんだ? つか、女性だとしても誕生日会でこんなのないでしょう!

 

「あ~劉ちゃんならこれがあっても不思議じゃないわね。さっすが劉ちゃんママとパパね」

「ねーよ! なに納得しちゃってるんだよ。考えればおかしいことぐらい分からない?」

『だけど、似合うからいいじゃない。いいわ。私が着替えを手伝ってあげるわ。どんなドレスがいい?』

「どうやって手伝うんだよ! 無理でしょ! というか、オレは男だぞ? 必要ないって!」

 

ちなみに、デバイス陣の前では一人称をオレにしている。

まぁこいつらの前では別にいいと思ったからだ。

 

『たしかに私には出来ないかもね……』

 

何を残念がっているんだクリス……。

 

『よしわかった。そういう事なら俺に任せろ。今すぐシステムに組み込んでみよう』

「ゼロまでボケに回ったら最後の砦が……! お願いだから戻ってきて!」

 

ホント勘弁してくれ。デバイスの中で良心はゼロしかいないんだよ、マジで!

 

「あ、そうだ」

 

今の服装云々の話で思い出した。

もしかして……

 

「ゼロ、今オレってセットアップくらいできるかな?」

『ふむ。そうだな……うん、今劉の魔力値をなどを調べてみたが、そのくらいなら朝飯前だぞ』

『今からだと夕飯前だけどね、プクク』

 

クリスが自分の発言に笑っていた。

……なんか悲しい子みたいに思えてしまう。

しかも大しておもしろくもない。

 

『酷いわ、劉ちゃん! 私の中では最高傑作よ!』

「そりゃ、アンタの中ではね~」

「つか心の中を勝手によむな!」

 

そんじゃ気を取り直して――

 

「え~っと、バリアジャケットを展開する時って……?」

『ん? 普通に指示してくれれば展開するぞ』

「そうか。やっぱアニメの中みたいに格好良く変身してみたいなぁ!」

 

やっぱりこれも醍醐味の一つでしょう。

 

『では、劉の中で変身になるキーワードを言えば俺がそれに合わせてバリアジャケットを展開しよう』

「うん。それでお願い」

 

オレはとりあえず、「リリカルなのは」の中で皆がやっていたように叫んでみる。

 

「いくよ! ゼロ・インフィニティ! セットアップ!」

『set up』

 

ゼロが魔力によって眩く光り、室内一面へと広がっていった。

身体に纏っていた衣服がなくなる感じがし、次には黒い生地で覆われていく。

腕輪だったゼロは頑丈なグローブになり、自然と手に装着される。

 

「お、おぉ!」

 

変身を終えたオレは自分の姿を見てみる。

 

「なんか黒が基調になってるね」

『劉にはこの色が似合うと思ったからな。黒は止めた方がいいか?』

「いや、むしろ好きだよ」

 

黒色っていいよね。それにゼロが変形したこのグローブ。なんだか「家庭教師ヒットマンREBORN!」の主人公、ツナが身につけているXグローブみたいだ。これも格好いい。

 

「…………」

 

そう思っているオレって中二なのかな?

 

「そんなの関係ないわ。だって劉ちゃん、似合っているもの!」

『そうね。あぁ、可愛くもあり、格好良くもあり、最高よ~!』

 

どうやらデバイス陣には好評のようだった。

オレもゼロが考えてくれたデザインは気に入った。

 

「これでこれから魔法を駆使して戦っていくんだと思うとこれからの修行にも身が入るな!」

『そうか。俺も頑張って作った甲斐があるな』

「うん。ありがとう、ゼロ」

 

そういえば、たしかだけど魔力光って色があったような?

なのははピンク。フェイトは黄色。

オレはどんな色なんだろう?

 

「じゃあ今から試してみましょか。リンカーコアを感じることはもうできる?」

 

フィオネが右肩に腰を下ろしながら聞いてくる。

 

「それはできるよ。少し前だけど簡単な回復魔法も使ったし」

「うんうん。じゃあその時と同じみたいに魔力を感じ取ってみてちょうだい」

「了解。やってみるよ」

 

一度深呼吸をしてから、全身にキュッと力を入れてみる。

同時に、ポワッと温かさを感じた。ここまではあの時や今までの修行となんら変わりない。

 

「フィオネ、こんな感じでいいの?」

「うん。むしろ上出来よ。やっぱ魔力値も高いわ。だいぶ修行していたんじゃない?」

「どうだろう? まぁ一応修行はしてきたけど」

 

たしかに毎朝と毎晩、あとは家に誰もいない時や暇な時になんかはずっとこうして魔力を感じていた。

 

「よーし。そんじゃあここからは私たちデバイスの出番ね。ゼロ」

『おう』

 

グローブ状のゼロが一瞬だけずっしりと重く感じる。

そして、フィオネがオレの右頬にそっと触れた。

 

 

――ドンッ

 

 

「ひゃうっ!?」

 

いきなりのことだったため、思わず変な声が出てしまった。

だけど本当にいきなりだったためしょうがないよね。

 

「す、すごい。こんなにはっきりと……」

 

今まではあくまで感じるだけだったが、自分の周りを覆っている、身体から噴出している魔力がはっきりと目に見えていた。

 

『ふ~ん。綺麗な色じゃない』

「そうね~、こんな銀色の魔力光、初めて見たわ~」

 

銀色の魔力光か。

アニメとかで誰かいたっけ?

あまり思い出せない。あれ? やっぱりいなかった?

 

『そろそろ変身を解くぞ』

「あ、うん」

 

パッとバリアジャケットが弾け飛ぶ。

しかし既に服装は私服へと替わっていた。

なんか今のも格好いいな。

 

「っと、あれ……?」

 

全身の力が抜け、その場に崩れ落ちてしまう。

 

「きっと今ので魔力を放出しすぎたのね。お母さんたちが帰ってきたら起こしてあげるから少し寝たらどうかしら?」

「うん。そうしようかな。じゃあフィオネ、よろしくね」

「任せて!」

 

自室に戻り、ベッドにダイブしてから直ぐに眠りについた。

 

 

side out

 

 

 

なのはside

 

今日は私の可愛い可愛い劉ちゃんの誕生日。だからお姉ちゃんやお母さんたちと一緒にご馳走を作っていたの。途中、お母さんは劉ちゃんの家にお手伝いに行って先ほど帰ってきたんだけど、まだまだ料理をし続けています。きっといっぱい余っちゃうかもしれないけど、パーティーなんだからいっぱいあった方がいいよね。

 

 

~~♪♪♪

 

 

「美由希、ちょっと今手が離せないの。代わりに出てくれる?」

「はいは~い!」

 

お姉ちゃんはお母さんとお料理中。

私もいっぱいお手伝いしたけど、まだお姉ちゃんみたいに本格的なお料理は出来ません。

う~ん。劉ちゃんもやっぱり男の子だし、家庭的な女の子の方がいいのかなぁ。

 

「なのは。美由希がやっていた作業代わりにやってくれる?」

「あ、うん! 任せてなの!」

 

シチュー用に野菜を切る作業。

これなら少しは私にも出来る作業なの。

 

「よーし。私ももっともっと頑張るの!」

 

劉ちゃんにおいしいお料理を食べてほしくて、気合いを入れ直した。

 

今日のパーティーは絶対に成功させるの!

 

 

side out

 

 




どうも。
これを投稿した今は……夕方ですね。
今夜はこれから出かけるので、あとがきは簡単にさせて頂きます。

ではさっそく感謝コーナーから。

メガネ様、紅 幽鹿様、もけ様、感想ありがとうございました。



今回は劉がデバイスを手に入れ、家に帰宅した話でした。
皆様いかがでしたでしょうか?

個人としてはなんともまー普通の話になってしまったなぁと思っています。
なしてこのようなことに……。

次回は少しでも面白い話に出来るように尽力します。


それと感想にて。
前回から出始めたユニゾンデバイスのフィオネの容姿が気になるとのご要望を頂きました。
なので、時間を見てデバイス紹介なんてものを載せようと思っています。
無論、能力なんかもそこに載せようと考えています。(あんまりネタバレにならない範囲で)
なるべく早くに投稿しようとは思っていますが、首をながーーくして待っていてください。

では、今回はこの辺にて。
次話もよろしくお願いしますね。

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