的に狙いを定め、弓を極限まで引き絞り、矢を放つ。今放った矢は間違いなく真ん中に当たる。その確信は現実になり、文字通り矢はど真ん中に刺さった。
「相変わらず良い腕だな衛宮。さすがは全国大会優勝者。朝練もそのくらいにしてミーティングを始めよう。」
「わかったよ一成。」
今、我が弓道部は部活紹介で何をやるかで会議をしている。何分、女っ気0の部活で今年こそ女子をと後輩が張り切っている。その流れに同期で入部した杉山と真殿が加わり、部長である一成も弓道部を無くしたくない思いから今のうちにどうするか話し合っている。
「くそ、それもこれも前部長があんな事さえしなかったら可愛い後輩女子と青春出来たというのにちくしょう。」
あんな事とはずばりセクハラである。前部長は体験入部してきた女子に密着して指導していたのだ。文字通りの手取り足取りといった感じで、ベタベタ触りまくっていた。
「しかもあの遠坂凛に見られたからな。」
そう、しかも目撃者もいたのである。よりにもよって新聞部部長、またの名を金とスクープの女王遠坂凛にである。おかげで事が大きくなり、弓道部は長い間女子に白い目で見られてきた。
「だが、衛宮のおかげで弓道部の評判も取り戻せただろう。だーかーら、杉山と真殿、やらかすなよ。」
「なっ、なんだよおい。俺達が問題起こすって言うのか。」
「いや、お前ら二人桜が訪ねて来たとき変な雄叫び挙げてたろ。あとあの時ヒソヒソ声で話してた内容丸聞こえだったぞ。巨乳だの安産型だの。そりゃ逃げるだろ普通。」
ちなみに被害者は間桐桜である。
「うるせえ、あんな可愛い子と一緒に部活出来ると知ったらドキが胸胸だろーが。」
「先輩、来年は部活来ないでくださいね、絶対!!」
「あ、部長と衛宮先輩はいつでも遊びに来てください。むしろ女子を入部させるのにお二人の力が必要ですからもうドンドン来ちゃってください。」
「おい、なんで柳洞と衛宮は良くて俺らはダメななんだよ。」
「いい加減にしろ二人共。それより部活紹介をだな·······」
そして突然弓道場の戸が開き、
「衛宮はいるかー。」
生徒会長の美綴がやって来た。
「どうしたんだ美綴。」
「いや、ストーブが1台壊れて動かないんだ。衛宮は機械に強いから直してもらおうときたのだ。そういうことだから一成、衛宮借りるぞ。」
「すまん一成。」
「ハア、後は全部こちらに任せて行ってこい。」
「いやぁ、悪いな柳洞部長。」
「悪いと思っているなら部費のUPで」
「それはできない。」
こうしていつものやりとりをしたあと校舎に向かうのだった。
???「なんだ?鳩が豆鉄砲くらったような顔をして、そんなに俺が部活をしちゃ不味いのか」