ラブライブ 〜Anather story 〜   作:ナンジョルノ

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やっと原作に介入できます!

基本的にアニメのストーリーに主人公が介入していく形になります。

たまにオリジナルストーリーも含みますが、原作の設定を壊さないようにしていきます。

上手く表現できるかわかりませんが、暖かい眼差しで見てやってください!


旧友からの依頼

 

秋葉原と神田、そして神保町という3つの街の狭間にその学校は存在していた。地域の人々の思い出に育まれた歴史と伝統ある学園。その学園の目の前に1人の青年が立っていた。といっても俺なのだが。

 

 

「母さんの母校かぁ……」

 

母さんはこの学園で高校生活を過ごした。そして、今の理事長は母と同級生だったらしい。この学園の臨時教員の話を受けたのもそれがきっかけだった。だが臨時教員の話に承諾した理由はそれともう1つある。

 

 

「廃校の危機だなんてな。時代の波には勝てないのかね。」

 

 

ー廃校ー

 

現在この学園は、年々生徒数が減少傾向にある。3年生3クラス、2年生2クラス、1年生1クラスと、このまま行けば来年度は0ということになる。厳密に言えば0にはならないが、減少していくことには代わりのない。そんな学園で理事長は俺にどうしろと言うのだろう。母さんは、少しでも高校生活を味わって欲しいとは言っていた。臨時教員なのに高校生活とは矛盾しているが、今はそんなことは置いておこう。

 

学園の門を通り過ぎて学園内を見渡してみる。桜が綺麗に咲き乱れていた。歴史があると聞いていたので、古い校舎だと思い込んでいたが、予想に反して校内にはとても清潔感があった。普通に良い学園だと思うのだが、この国の少子化問題は相当深刻なようだ。

 

いい学園だとは言ったものの、そもそも自分は高校そのものを飛ばして大学に入ってしまったので、この学園が人生で初めて見る高校ということになる。

 

 

「それにしても、理事長室とはどこなんだろうな。」

 

現在、時刻は昼を過ぎて生徒たちは昼休憩なのだろう。あちらこちらに生徒たちの姿が見える。それと同時に女子校に自分の達と年齢が近い男がいることにみんな注目している。視線が辛い。誰かに案内してもらおうかと周りを見渡してみる。

 

丁度目の前に5人の女の子が固まっていた。何やら話をしているようだ。この子たちに聞いてみよう。

 

「そう、ありがとう。」

 

「ほな〜。」

 

どうやら話は終わったようだ。ちょうどいい。

 

 

「ねぇ、君たち!すまないけど、理事長室とはどこかな?場所がわからなくて困ってるんだ……」

 

 

5人の視線が一気に俺に集中する。5人の表情は様々だった。ロングヘアーの子は驚愕、同じくロングヘアで不思議な髪の止め方をした子は恥ずかしそうな表情、ショートヘアの子は興味深々の目、そして、瞳が青色の金髪ポニーテールの子は警戒の目、髪を後ろで二つに纏めている女の子は、一瞬驚いたような顔を見せたがすぐに笑顔になった。

 

「すみません。貴方は一体誰でしょうか。ここは女子校です。貴方のような男性が入ってきて良い場所ではないはずですが。」

 

 

怪しまれているのだろう。完全に警戒されている。困ったな。聞く相手を間違ったかもしれない。

 

「エリチ!そんな言い方したら失礼やろ?理事長に用がある人なんやから、それなりの人やと思うで?」

 

 

「あ、ごめんよ?俺は綺羅春人。この春から音乃木坂学園の臨時教員として採用される予定なんだ。」

 

 

「臨時教員?確かに音楽の中島先生が産休でいらっしゃらないとは聞いていますが、あなたがその……?」

 

 

「そ、そうみたいだね。」

 

 

まだ疑いの目を向けられているが、状況は理解してもらえたようだ。

 

 

「わかりました。では私が案内しましょう。ついてきていただけますか?希!行きましょう。」

 

 

「あ、うん。ありがとう。えーと……」

 

 

「綾瀬です。綾瀬絵里。この音乃木坂学園の生徒会長をしていますそして、こっちが」

 

「副会長の東條希です。よろしゅうな!春人くん!」

 

 

どうやらこの二人は生徒会の生徒らしい。丁度良かったのかもしれないな。

 

 

「あ、あ、あの!本当に学校……なくなっちゃうんですか?」

 

先ほどのショートヘアの子だ。その顔には不安の感情が見える。廃校の事を気にしているのだろう。きっとさっきも綾瀬さん達と廃校の件について話していたのだろう。

 

 

「貴方達が気にすることじゃないわ。」

 

 

綾瀬さんはその一言だけを言うと、ついてくるようにと俺に視線を送り、歩き出した。校内に入ると綾瀬さんを先頭に俺、東條さんの順で階段を上っていく。時折、綾瀬さんのスカートの中が見えそうになるが、ここは目線をずらしておこう。見てはいけない。

 

 

「エリチ、スカートの中見えそうやで?」

 

はい、爆弾発言投下です。

 

 

「な、もう!あわぁ///」

 

東條さんの一言で、綾瀬さんの顔は一気に赤くなっていた。その顔はさっきの生徒会としての顔ではなく純粋な女の子の恥ずかしい表情そのものだった。案外抜けている子なのかもしれない。それにしても、もしかしたらあのまま視線を外さなかったら見えていたのかもしれないな。もったいないことをした。

 

 

「うそやで、エリチがこわーい顔してるから、ちょっとからかっただけや!さぁ、春人くん!理事長室はこっちやで!」

 

 

東條さんはしてやったりといった顔で笑って見せた。そして、東條さんは俺の手を掴み一気に階段を駆け上がる。

 

「あ、こら!希!待ちなさい!よくも騙したわね!」

 

 

実際見えそうだったので、騙してもないような気もするが、そこは言ったらまずいので黙っていよう。

 

 

「ハァハァ……鬼ごっこ楽しかったな!ここが理事長室や。」

 

 

大きな二つの山が色っぽく動くので、目線に困るし、何より後にいる綾瀬さんが怖い……

 

 

「希!あなた、廊下は走るものじゃないわ!もし、人にぶつかったら危ないでしょ!?」

 

 

 

「エリチは固いな〜。そんなんやと彼氏できへんよ〜?それにちょっとしたレクレーションってやつやん?怒らんといてよ〜。春人くんも楽しかったんちゃうん? 」

 

 

「あ、あははは……」

 

 

「希ふざけないでよ!私はまじめに!!」

 

 

綾瀬さんを完全に手玉にとっている。そして東條さんは舌をぺろっと出して理事長室をノックしてみせた。

 

「失礼します。生徒会の東條希です!綺羅春人さんをお連れしました!」

 

ドアを開けて、東條さんが俺にさぁ中へと手を差し出した。

ドアの先には大きめのデスクに女性が座っていた。

この人が理事長であり、俺の母さんの友人である南さんだろう。見た目はとても美人で若く見えるが、母さんと同級生だとするとなかなかの歳のはずである。それにこの顔はさっき綾瀬さん達と話をしていた3人組の女の子の1人に非常に似ている。というかそっくりだ。親子なのだろうか。

 

 

「あら、東條さんに綾瀬さん。わざわざ綺羅君を連れてきてくれたのね。ありがとう。嬉しいわ。」

 

理事長はニコリと微笑みを見せた。その表情にドキリとしてしまう。

 

 

「さぁ、こちらへどうぞ!会えるのを楽しみにしていたのよ。」

 

理事長は客人用のソファに俺を手招きした。その手招きする姿を俺は昔どこかで見たことがあるような気がするが気のせいなのだろうか。

 

「あの!理事長!」

 

「ん?何かしら?綾瀬さん?」

 

 

「あ、い…いえ、なんでもありません。失礼します。」

 

「そう…ありがとうね。綾瀬さん。」

 

綾瀬さんは、何か言おうとしたが、言うのをやめて東條さんを連れて理事長室から退出した。

 

 

「久しぶりね、春人くん。といっても会ったのは、本当に小さい頃だったし、覚えてないかしら。ことりが2年生だから、本当は綾瀬さん達と同い年ということになるのかしらね。」

 

 

フフフと手を添えて微笑みながら、理事長はこちらを優しく見つめてくる。それにしても、やはりおれはこの女性と会ったことがあったのだ。

 

「すみません。うっすらとは覚えているんですが……ははは」

 

 

「いいのよ。それにしても、本当にお父さんにそっくりね。昔を思い出すわ。貴方のお父さんは当時すっごくモテたのよ。私も憧れてて、貴方のお母さんと付き合ってるって知った時にはものすごくショックだったのをおぼえているわ。」

 

 

「父にそんな過去があったなんて知りませんでしたね。えっと、理事長さんは父とも面識があったんですか?てっきり、母だけかと思ってました。」

 

 

「ええ、大学時代の先輩だったの。貴方のお母さんも同じ大学で、サークルも一緒だったから、仲良かったのよ。」

 

 

なんて羨ましいんだろう。父さんはこんな綺麗な女性に好意を持たれていたなんてな。母さんは激戦の中父さんを勝ち取ったというわけか。

 

 

 

 

*******

 

 

 

 

あれから面談のはずなのに、何時間かわからないが理事長と話をしていた。母さんと理事長の学園での思い出話や。大学時代の父さんとの思い出話。そして、俺が生まれた当時の話や、海外へ旅立ってから、俺がどのような活動していたのか。そして理事長にはことりという娘さんがいて、この音乃木坂学園の2年生であること。

 

時折、理事長が俺にならことりを預けてもいいかもねと、イタズラっぽく笑っていたが、多分冗談だろう。華麗にスルーだ。

 

 

「あら、ついつい喋りすぎちゃったわね!さぁ、今日来ていただいたのは、臨時教員についてだったわね。面談結果としては、まったく問題ないでしょう。学力についても、議論する必要ないものね。むしろ私たちが教わりたいレベルですし。おまけにイケメンだもの、すぐに学生たちには受け入れられるでしょう。ふふふ。」

 

 

「ははは……ありがとうございます。ですが、理事長。なぜ、僕がこの学園の臨時教員として採用されたのでしょうか。僕じゃなくてもいいような……」

 

 

理事長は優しく微笑みソファから立ち上がった。そして、自分のデスクの方へと歩き、窓の外を見つめていた。

 

「これはね、貴方のご両親の願いでもあるの。」

 

「父さんと、母さんの?」

 

「ええ、そうよ」

 

「貴方のご両親はね、あなたにずっと無理をさせてきたと悔やんでいたわ。もっと、普通の子として、過ごさせてあげたかたと……

小さい頃に貴方の才能を目の当たりにしてから、過度に期待しすぎて貴方に無理をさせてしまったとずっと悔いているわ。」

 

「そんな……俺は……無理なんか……ただおれは……」

 

 

「貴方はとても強い子ね。そして、優しい。だから期待に全部答えたかったのではない?学校も急に大学へ飛び級して、同年代の友達は作れなかったんじゃない?貴方のご両親は貴方のことをずっと心配していたわ。だから私も2人からこの話を聞いて臨時教員としての採用を提案したの。」

 

 

理事長の表情は慈愛に満ちていた。優しく、暖かい。この臨時教員の話の背景には両親の俺への思いが込められていたなんて知りもしなかった。心の奥にあった塊が少し溶けていくような感覚だ。

 

 

「本当は生徒として、貴方を招きたかったのだけど残念なことに、ここは古くから女子校でね……こんな形になってしまったの。ごめんなさいね。春人くん……」

 

「いえ、ここまでしていただいたのに謝らないでください。むしろ感謝しています。理事長。」

 

「いいえ、こんな廃校寸前の学園で申し訳ないわ。少しでも貴方の役に立てればいいのだけど。」

 

 

「理事長……ありがとうごさいます。よろしくお願いします。」

 

 

「ええ、こちらこそ。そしてようこそ、音乃木坂学園へ。」

 

 

俺と理事長はしっかりと握手を交わした。

この瞬間から俺の運命は少しずつ変わっていったのかもしれない。

その運命の結末はいかなる結果になるのか、今は誰も知ることよしもない。

 

 

 

 

 

 

 

「それよりも、春人くん!うちのことりはどうかしら?なかなかカワイイものでしょ?春人くんさえよければ……」

 

 

「あははは……」

 

 




やっと1話の半分というとこです!

後半はどんな展開になるのでしょうか。
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