でしたが・・思ったよりも時間がかかってしまいました。
普段から多い誤字脱字の文章ですが、今回は見直している時間があまりない為、さらに多いかもしれません。
そんな第5話です! ではどうぞ!
俺はアニールクレイモアを手に入れた嬉しさで、スキップという名の走り方でキリトさんと珪子の元に向かっていた。
それにしてもあのNPC。報酬もらう時まで話が長いのかよ・・・10分は聞いていたんじゃないか・・?
今回はちゃんと話しを聞きましたけどね!
でも我慢した甲斐があった。ついに両手剣を使える!片手剣で散々ソードスキルのイメトレはしたからな~。すぐにでも実践で使えそうだ。早く二人の元に戻って振り回したいぜ!
そんな事を考えながら、二人の元まであと2分といった距離まで来た時だった。
「 パーーーーーーーーーーーーーン!!! 」
突如すさまじい破裂音が聞こえてきた。
聞こえた方角からして・・最初に花付きを倒した辺りだ・・・。
「まさか・・・?」
イヤな予感がする。
キリトさんがついていながら実付きを攻撃するとは思えない・・・。だけど万が一がある、俺は全速力で走った。
すぐに珪子とキリトさんが見えてきたが・・・
イヤな予感は当たっていた・・。
珪子とキリトさんがリトルペネントに囲まれていた。
キリトさんは囲まれた4体の攻撃を綺麗にさばいている。
流石はキリトさん、4体に囲まれているが問題なさそうだ。
しかし珪子はというと・・・。
囲まれた4体すべてを攻撃するように範囲ソードスキルを使っている。
なぜだ? 多数のモンスターに囲まれたら一匹ずつ対処する事は、キリトさんに散々言われてきた事だ。俺ならともかく、すぐにリトルペネントの弱点を見抜いた珪子がそんな判断ミスをするとは思えない。
しかも4体共、1割程HPゲージを残しリトルペネントは生き残ってしまっている。
その一方で珪子はソードスキルの硬直で動けない。
これはまずい!!
リトルペネントまでおよそ5mという距離まで俺は詰めていたが、リトルペネントはすでに攻撃態勢に入っている。
このままじゃ間に合わない!
俺はアニールクレイモアを構えると、初の両手剣ソードスキルを発動させた。
まさかこんな余裕もない時に初めての武器で初めてのソードスキルを使うことになるなんてな・・。
発動させたソードスキルは【アバランシュ】片手剣で一番イメトレしたソードスキルでもある。
アバランシュは両手剣ソードスキルの初期技だが、この技はダッシュで走りながら横に薙ぎ払う前方範囲技だ。この角度からなら珪子を巻き込む事もないはずだ。
全速力で走っているところにアバランシュが発動する。走るスピードがさらに加速した。
リトルペネントが珪子を攻撃する前に、俺のアニールクレイモアが全てのリトルペネントを薙ぎ払った。
よし! うまくいった!
4体のリトルペネントのHPゲージは0だ。すぐにポリゴンと化して散るだろう。
珪子を見てみると攻撃される恐怖からなのか目をつぶっていた。
怖い思いしたんだろうな・・。なにせ4体に囲まれるなんて初めてのはずだ。
俺は安心させてやる為にもいつものノリで珪子に話しかける。
「呼んだ~?」
この言葉を言って、珪子がまともに取り合ってくれたことはない。だからこそいつもの調子で珪子がツッコミしてくる事も分かっている。
「・・・呼んだ・・よ・・・りっくん・・」
あれ? 珪子がデレた? いや別に珪子が普段ツンツンしてる訳ではないが・・・
それよりも見慣れた珪子の顔なのに涙目のせいか可愛く見えてしまう・・。
くそっ! 珪子のくせに!! 珪子なんかにドキっとさせられちまったじゃないか!
「そ、そんな事より一体どういう状況なんだ? 実付きを攻撃したのか?」
俺は照れ隠しのつもりで質問したのだが・・珪子の表情が引き締まったのが分かった。
「あ、そうだ・・。コペルさんのところに早くいかないと!」
コペル酸? なんだそれは? クエン酸とかの親戚か?
「シリカ・・・あいつが俺達に何をしたのか分かってて言ってるのか?」
キリトさんも4体のリトルペネントを倒し終えこちらに来ていた。って倒すの早っ!!
「でも、でも・・助けられるかもしれない命なのに・・それを見捨ててしまうのはダメですよ! コペルさんだってきっと後悔してるはず。反省だってしてくれて私たちの力になってくれるかもしれない。でも死んでしまったら反省する事も後悔する事も二度と出来ないんです!」
「お願いです。一緒に助けに行きましょう・・。 りっくんもお願い・・一緒に助けにいこう・・?」
「話が良く分からないんだが・・分かった。珪子がそういうなら助けに行こう! だけど簡単でもいいから説明してくれよ! キリトさんも、どうか珪子の頼み聞いてやってもらえませんか?」
「分かった。俺もMPKされそうになった事で頭に血が上っていたみたいだ。救える命は救うべきだな。コペルを・・助けに行こう!」
「りっくん・・・キリトさん・・・ありがとう」
すぐに俺達はコペルの救出に向かう。
時間が惜しいとの事で状況の説明は、コペルって人の救出に向かいながらしてもらった。
「あの細道の先にコペルって人がいるんだな?」
「そうです! 急ぎましょう!」
細道は周りが崖に囲まれており、崖を這い上がる事は不可能だ。しかも道は行き止まりだという・・。こんな事を言いたくはないが・・とても生き残っているとは思えない・・。
細道に着き、道の先を見てみる・・。
そこにはHPが赤ゲージになりながらも必死に戦うコペルの姿があった。
道が狭く、そして奥に行けば行くほど狭くなっている構造の道が幸いし、突き当りにいるコペルにリトルペネントが襲いかかるには2体が限度だった。そのおかげでまだ生き延びている。
だが・・絶望的な状況には変わりない。なにしろ少なく見ても20匹以上はリトルペネントがいる。
「まだ生きてる! 早く助けよう!!」
「ああ! だが戦うにもここは狭すぎる。各自リトルペネントを釣って広いところまでおびき寄せるんだ!」
「了解っす!」
「分かりました!」
キリトさんはこんな状況でも的確な判断をしてくれる。本当に頼もしい。
「コペル!!聞こえるか! 俺達がリトルペネントを倒していく。 お前は生き残る事だけを考えて防御に専念するんだ!余裕があるならポーションを飲め!」
キリトさんが叫ぶが、コペルから返事はない。それだけ追いつめられているのかもしれない。
急がないと・・
俺はすぐにリトルペネントに石を当て釣ると、道が広くなるところまでまで戻る。
一匹釣ると全てのモンスターがこちらに来ないか少し不安だったが、そんな事はなく一匹だけがこちらに向かってきた。
俺が釣るとシリカもキリトさんもリトルペネントを釣っていく。キリトさんに至っては同時に3体釣っていった。
俺はアニールクレイモアを握りしめ、ソードスキル【ブラスト】の準備をする。両手剣ソードスキルはリーチが広い事もあり、ほとんどの両手剣スキルが範囲技らしい。その分硬直も長いとの事だが・・・。
そしてブラストはその範囲技でも全方向を薙ぎ払う全方位範囲技だ。
リトルペネントが俺の間合いに入った事を確認し、ブラストを発動させた。リトルペネントの弱点を狙ったりはしない、どこでもいいから当てる。もちろん理由はある。
「でやぁぁぁぁぁぁぁ!」
掛け声と共に両手に握った両手剣で一回転。自分を軸に武器を回転させるイメージ、ハンマー投げのような感じだ。そのまま武器は投げないけどな!!
ブラストがリトルペネントの胴体に当たる。
なんと・・リトルペネントが真っ二つになった後、ポリゴンと化し爆散した。
すご!!
予想以上の威力だ。
両手剣ソードスキルは高威力、そこに1層では破格性能のアニールクレイモア。
これならリトルペネントのどこに当てても一撃なのではないか? コペルを助ける事になってから一番に思いついたことだ。
そしてそれが分かったのならやる事は一つだ。
「珪子! キリトさん! 残りのリトルペネントは俺にまかせてくれ!」
「え・・りっくん何を言ってるんですか・・?」
「いくら何でも危険すぎる!」
予想通りだが二人から否定の意見が飛んできた
「俺に考えがあります! 無理そうならすぐにやめるんで一度試させて下さい。少しでも早くあの群れを倒したいんです!」
「分かった・・。だが危険と判断したらすぐに加勢に行くからな!」
「了解っす!」
俺はすぐにリトルペネントの群れに戻り、大群に近づくと先ほどの全方位範囲ソードスキル、ブラストを使う。
俺のアニールクレイモアに当たったリトルペネント4体がポリゴンと化す。
横の崖も一緒に斬りつけている為、武器の消耗が激しい・・だがこいつらを倒す間に武器が壊れることはない!両手剣は武器の耐久度も高い!
「なるほど、リッキー。考えたな~」
「どういう事ですか?」
「リトルペネントのタゲは全てコペルに集中している、そしてリトルペネントは仲間がやられたからといって、攻撃された以外の奴がリッキーに襲いかかるような知能はない。つまり、一撃でリトルペネントを倒せば、リッキーにタゲを向けるリトルペネントはいないってことさ」
「ソードスキル後の硬直だって、一撃で倒せばリスクにならない。そしてリッキーはリトルペネントのどこに当てても一撃で倒せることを確信したんだろうな」
「りっくん・・すごい」
その後は順調だった。ソードスキルで薙ぎ払い、硬直が解けたらまたソードスキルで薙ぎ払う。それだけで20体はいたリトルペネントをすべて倒す事ができた。
そして、コペルもHPゲージが残っているのか分からない程だったが、無事生き残っていた。
コペルは呆然としており、無言だった。
キリトさんと珪子も、俺が全てのリトルペネントを倒した事を確認したのか、こちらに来る。
「ポーションを使い切ってしまいましたか?これ使って下さい」
珪子がポーションをオブジェクト化し、笑顔でコペルに渡す。
「なんで・・? なんで僕を助けてくれたの・・? だって僕は君たちを・・・」
「気の迷いですよね? こんなデスゲームが始まって・・そんな気持ちが出るのもしょうがないです。でも、もう二度とこんな事はしないと誓って下さい!」
「あ・・あぁ。もちろん二度とこんな事しないよ・・絶対しないよ・・・ありがとう・・。本当にありがとう・・・うぅぅ・・・」
コペルはそう言うとボロボロと涙を流した。
「僕はもう・・このゲームからリタイアするよ・・」
「え? リタイヤってまさか・・?」
おれはイヤな想像をしてしまったが、次のコペルの言葉に安心した。
「ああ! リタイアっていってももちろん死ぬわけじゃないよ。僕は・・始まりの街でクリアを待つことにするよ。こんな事をした僕が攻略に参加する権利はないからね・・」
「そして僕がβ時代で知りえた知識を始まりの街で公開する。少しでも多くのプレイヤーが生き残れるようにしたい」
「君たちなら・・・このゲームをいつか絶対クリアしてくれるはず! 僕は信じてるよ!!」
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その後、俺達は花付きの胚珠をあと2つ手に入れるまで、リトルペネントの狩りを再開した。まずはすでにポップしている花付きを倒した為、すぐに1つは手に入った。どうやら花付きは実付きの実が破裂してもリンクしないらしい。
残り1つの胚珠もコペルが手伝ってくれたこともあり、また他のプレイヤーも来ることが無かった為、無事に取り終える事ができた。
今はホルンカの町でキリトさんと珪子がクエスト発注者に胚珠をトレードしに行っているところだ。
俺とコペルはクエスト発注者の家の前で二人を待っている。
正直俺はコペルと何を話していいかわからず、少し気まずい思いをしていたのだが、不意にコペルが話だした。
「あの子はすごいね・・・。もちろん君とキリト君もだけど。」
「すごい?」
キリトさんの凄さはもちろん分かる、だが俺と珪子なんかより、よっぽどコペルのがいい動きをしていたと思うが・・・なにせあの大群から生き残ったんだからな・・
「うん・・。すごいよ。僕はあの時、あの二人を殺すつもりでMPKを仕掛けた。そしてそれが失敗した時、これは罰が当たったと思った。これは報い、人を殺そうとした罰、僕はそう思っていたんだ」
「HPも残りわずかになり、もうダメだ・・諦める瞬間だった。その時に君たち3人が助けに来てくれたんだ。助けた後に君たちに殺されるんじゃないかと思ったよ」
「まさか! そんなことしないよ! そんな事するくらいなら最初から見捨てるって」
「ははは。それはそうだね。でもね、普通ありえないんだよ。自分を殺そうとした人間を助けるなんてさ・・。そんな相手に笑顔でポーションを渡してくれるなんて・・・。それをすごいと言わずに何て言えばいい? 僕はすごいって言葉しか思いつかなかったよ」
「この人達はデスゲームの救世主になる。そう確信できたんだよ」
コペルの言葉に俺は何も言えずにいると、聞きなれた声と共に見慣れた顔が走ってきた。
「りっくん! 手に入れましたよ! 何だと思います?? フフフ、仕方ないから見せてあげましょう! じゃ~ん!! アニールダガーです!」
いや・・今NPCに報告行ってきたんだから・・分かってますから!
いつもの俺ならそんなツッコミを入れるところだが、今日は違う。
「良かったな!」
そう・・ほんと良かったな珪子。お前が救った命はこんなにもお前の事感謝してるぞ。
俺は珪子の頭を撫でてやった。
珪子は予想外の反応だったのか、きょとんとしている。
「それじゃあ、僕は夜になる前に始まりの街に戻るよ。君達の事は忘れない。これからの旅の無事を祈ってるよ」
「ああ。元気でな」
キリトさんもクエスト報告を終え、こちらに来てコペルに別れの挨拶を言う。
「始まりの街に寄った時は会いに行くよ!」
「コペルさんも頑張って下さいね!」
俺達はその言葉を残し、コペルと別れた。
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今日は色々な事があり、肉体的にも精神的にも疲れた俺達は、次の日まで休む事とした。
おれはまだ20時前だというに、宿屋のベッドで横になっている。
「今日は本当に色々な事があったな・・」
俺は直接MPKを受けていないが・・あの二人は人間の悪意を見たと思う。なのに珪子はそんな人間を救った。そして救われた人間は改心した。
これだけならハッピーエンド。実にいい話だ。
だが・・もし実際に珪子やキリトさんに被害があったら・・そしてもし死ぬような事があったら・・・・。俺はどうしてもその事を考えてしまう。
珪子は素直過ぎる・・。そして純心すぎる。
本来はいい事だ。だがこの世界ではそれに付けこむ奴は絶対にいる。いつかひどい目に合わないように俺が見張らないとな・・・。
それにしてもコペルを救おうとしている時の珪子は必死だったな・・・。あんな珪子は珍しい。
うん?今気付いたが珪子の≪珪≫と≪珍≫って字は似ているな。今度珪子が珍しい事をしたら≪珍子≫って呼んでやるか・・流石に公衆の面前でこの言葉を発音できないけどな!
最初はシリアスな事を考えていたが、やはりそんな考えを長く続ける事ができなかった。結局アホな事を思いつきながら睡魔に襲われ眠るのだった。
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今日は本当に色々な事があった・・・。実付きの実が破裂した時、私はもうダメなのかと思った。それでもこうして生き残る事が出来た。コペルさんも救う事ができ、そして改心してくれた。ひどい目にはあったけど、やっぱり人間悪い人はいないよね。
そして・・今日は今までにない感情があった。キリトさんに太ももの治療をしてもらった時、私はものすごくドキドキした。りっくんに対してもこんなにドキドキした事はない。
「これが恋って奴なのかな~・・・?」
一人で呟いても答えはでない。
だけど、私はもうひとつ気になる事もあった。
私がソードスキルに失敗し、リトルペネント4体に襲われかけたその瞬間、この世界では誰よりも頼りになるはずのキリトさんより、私は心の中でりっくんの名前を呼んでいた。そして本当にりっくんが来て助けてくれた。
りっくんの顔を見た時の安心感。これは頼れるはずのキリトさんよりも上だった。
こっちの気持ちはなんなんだろ・・
いつか分かる日が来るのかな~・・?
なんとコペルさん生存です。かといって今後攻略組になるという事もありませんが・・。
しかし・・戦闘シーンの描写って難しいですね・・・うまく書ける気がしません・・。意味が分からなかった等ありましたら、ぜひご指摘ください。編集し直すようにします。
また、作者は主人公をかっこよくしすぎないようにしたいと思っています。その為、シリアスなシーンや大事なシーンでも多少ギャグが入っている事がありますがご理解下さい。
それでも不快に感じるようであればご指摘ください。
次話はついにあの人に登場してもらいます。お楽しみに!(している人はすくないだろうけど・・)