生まれ変わったらめんどくさい種族になっていた   作:ラーカー

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新刊買いたいのに売ってないんですがどうすればいいのか
(入荷待ち

前回のあとがき被ってましたので差し替えました
お詫びとして黒ウサギを好きにしていいです


そう……巨龍召喚
帰還


sideゲント

 

 5桁に2、6桁に14、7桁に16の外門を地域支配者(レギオンマスター)として旗を掲げる”黄昏”の本拠地を知っているものは少ない。

 というか”黄昏”は俺個人だけのコミュニティであり、一時的にメンバーが増えるもののすぐに独立したコミュニティとして同盟・傘下にする群体コミュニティだ。

 ”黄昏”直轄の土地はあっても管理等は丸投げしているため、俺が死んだりどっかに隷属する破目になったら即座に縁切りして”黄昏”として残るのは俺の身柄と手元の恩恵だけとなるように仕組まれている。

 何度も隷属してたりするのに何で復活しているかといえば、俺個人が様々な伝手を持っているため、独立したら仕事の斡旋が減り落ちぶれていったり、”黄昏”のネームバリューがなくなったことで他のコミュニティに食い物にされたり、そもそもそっちの方が儲かるという身も蓋もない理由で戻ってくるものがいる。

 そして”黄昏”とは表向き関係ないコミュニティから間借りした場所を本拠としている。

 元々本拠あったのがいろんな襲撃のせいで潰されることが多々あり、もうこれ本拠持たない方がよくね?となってこんな事になったという経緯がある。

 完全に扱いが野良魔王だが、俺が何をしたというんだ。

 せいぜい、神群から恩恵を巻き上げたり、襲撃したりおちょくったりしただけなのに。

 

 閑話休題。

 

「おいてけぇ~おいてけぇ~」

「これお土産な。みんなで食えや」

「ありがたや~」

 

 堀から聞こえる置いてけ堀の声にお土産を投げ入れながら今の本拠である敷地内へ入る。

 

「お帰りなさいませご主人様」

「あれ?シリュウ?なんでこっちに?南で密猟者狩り任せてたと思うけど」

 

 確か幻獣の一部が恩恵目当てで乱獲されるから助けてほしいという依頼があったから、先方の指名があったのでシリュウに任せたはずだ。

 

「そちらは解決しました。なおその件で”黄昏”の旗を借りたいとのことでしたが」

「あとで現地に行って交渉するか」

 

 しかしなんでうちの旗を借りたいんだ?

 南側で大きな問題でも起きたのだろうか?

 

「それがよろしいかと――ところでユーなんだその顔は」

「別に何でもありませんよ?」

「言っておくが今回同行が許された程度で調子に乗るなよ。直々に主の依頼で動いていた私の方が主に信頼されている」

「はんっ。同行を許された私の方が信頼されているに決まっているじゃありませんか」

 

 この二人は顔を合わせるといつもこれだな。

 ユーは奴隷的な主への忠誠心、シリュウは飼い主への忠誠。

 この二つは似ているようで違うが、同族嫌悪的な感じで諍いが起きる。

 

「暴れるなよ?」

「主に迷惑はかけません」

「ゲント様に迷惑はかけませんわ」

「ならいいけど」

 

 そういって二人はどこかへ去っていく。どうせ掃除対決とかそういう争いだろうから放っておく。

 執務室へ向かうと代理でやってたらしいサイが顔をあげる。なんでこいつがやってんだろ?

 あ、近くにいたから押し付けたんだっけ。

 

「よう。元気そうだな」

「おかえり~。こっちは毎日働きづめや。これで休めるわ~。あ、お客さんきとるよ?客間に案内しといたわ」

 

 客?

 襲撃してくる敵じゃなくてか?

 

「そうかい。で?誰だ?」

「小さいガキが一人とジジイが一人ですわ」

 

 それだけじゃ誰だかわからんな。

 いつも通りに行き当たりばったりでいいか。

 

「わかった会ってくる」

「気をつけたほうがええで、ガキの方はどういうわけか心が読めなかったんで」

「俺にとってはいつもの事だ」

 

 サトリが心を読めないとなると高位の神霊か何かか?

 まあ読めようが読めなかろうが相手が生きてるならなんとかなるし。

 

「お待たせ~。っててめえかよクソガキ」

「俺を待たせるとはいい度胸だな」

「勝手に来ておいて何様だ。それで何の用だ?お前ら南側で暴れるとか言ってたよな?」

 

 あ、旗の件はそういう事か。

 南の階層支配者(フロアマスター)を討ったのか。それなら雑魚共は不安に思ってうちの旗を借りたいとか言うか。

 

「探し物を”アヴァロン”が封印しているという話だったからな。素直に渡せば潰れることもなかっただろう」

「殿下に逆らおうなど”アヴァロン”は愚かでしたな」

 

 ”アヴァロン”は”クイーン・ハロウィン”直系傘下の騎士団コミュニティで、4桁に本拠を置く階層支配者(フロアマスター)としてはかなりやりにくい相手のはずだがそれを討ちやがったか。

 パワーバランスの崩れがどこまで影響を与えるのかは知らんが、しばらく南側は荒れそうだな。

 

「”アヴァロン”にお前らが欲しがるようなもんはなかったと思うがなあ?階層支配者(フロアマスター)事態が邪魔だったとかか?北側の階層支配者(フロアマスター)の同時襲撃とかしてるし」

「……耳が早いな。”サラマンドラ”と白夜叉を討つための計画の調整でそんな余裕はないと思っていたが」

「俺がやったのは準備だけでそれ以外はノータッチだよ。つか、相性はいいことは否定しないが若輩すぎて隙だらけだったぞあの斑ロリ。よくかきすぎて足元掬われて敗北とかアホらしい」

 

 おかげでいらんフォローする破目になったし、ここで邪魔になりそうな白夜叉を脱落させられなかったのは痛い。あいつなんか知らんが俺の動向を監視しようとするんだよなあ。鬱陶しいし、目的の邪魔してくるからウザったいことこの上ない。

 

「無名だからこそあの戦術が通用したんだ。とはいえ白夜叉と相性のいい手駒はもういないしどうするべきか……」

「考えるのはいいけど何しに来たんだよ。つか、何でここは入れたんだよ。”黄昏”の印ねえと入れねえのに」

「ああ、あのゲームか?リンが暇つぶしに解いてくれたぞ」

「暇つぶしっておい」

 

 あれでも5桁相当の謎解きだったのだが、暇潰しで解くのかよ……。単純に特定の物持って入口でそれを奉げるだけだからなあ。

 簡易化しすぎたか。

 置いてけ堀のゲームとの連携で鉄壁に近いと思ってたんだが、新しい方式考えとかねえとな面倒くさい。

 

「それよりも南側で面白いものが見つかった」

「面白いもの?」

「13番目の太陽だ」

「箱庭の騎士が持つ太陽の主権だと!?”アヴァロン”が隠し持っていたのか!」

 

 あれは過去の虐殺とともに失われたと聞いていたが、まさか”アヴァロン”が隠していたのか。通りで”     ”を突いても何にも出てこないわけだ。

 

「あの様子だと”アヴァロン”は13番目の太陽が封印されていたことは知らなかったらしい」

「どういう事だ?」

「純血の龍の魔王を封印していることになっていたらしい。まあ、間違ってはいないがな」

 

 契約書類を渡されたのでゲーム内容を確認してみると

 

「うわっ、完全に復讐のための残虐ルールじゃねえか。これは封印されてもしかたがない」

「そこでお前に頼みがある」

「なんだよ?太陽の主権はこれに組み込まれてるからクリアしないと取れねえぞ?」

 

 ついでに言うと完全クリアは俺には難しい。

 このガキが手伝えば別だが。

 

「そんな事は頼まん。南側の階層支配者にならないか?今後のコントロールが楽になるのだが……」

「興味ねえよ。だいたい俺は上に睨まれてるからそんなことして認められたくはねえし、目的から外れる」

 

 階層支配者(フロアマスター)になれば上のちょっかいもなくなるだろうが、俺には目的が必要だ。

 平和を維持するなんて目的じゃ燃え尽きてしまうしな。

 

「だろうな。言ってみただけだ。本題はこっちだ」

 

 そういって取り出したのは……!?

 

「これはアジダカーハの!?」

「最終段階には……な。そこでお前には白夜叉を足止めできる材料がないか聞きたい」

「……そういうことならいくつか教えてやるよ。本番前の肩慣らしで使うつもりだったんだからな?感謝しろよ?」

 

 そういいながらいくつかの外門と詳細な場所を書き渡す。

 

「こいつら全部開放すれば今の白夜叉じゃどうにもできねえよ。……神格の返上でもしない限りはな」

「ほう?今の白夜叉じゃこれに勝てないのか?」

「勝てるぞ?ただ一匹倒すのに時間がかかり過ぎるだけで」

「なるほど。うってつけだな。同時に開放するように指示しよう」

 

 俺たちの悪巧みは長時間に及び。

 最悪へのシナリオはどんどん終結へ向かって走り続ける。

 たとえそれが修羅神仏の思い通りだとしても止まることはない。そして修羅神仏の想像以上でも止めることはできない大きな流れとなる。

 そのうねりは箱庭を終わらせるだろう。

 上でふんぞり返ってる馬鹿どもには最悪の結末で終わらせてやるよ。

 

 誰も望まないBAD ENDでな。




だいだらぼっち
「守護者が欲しい」

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ユー
「支配が欲しい」

半人半蛇の獣人(?)の女性。元々は一族の王族に仕える侍女として育てられたが、主である王子への尽し方が度を超えた過保護だったため王から王子の堕落を危惧し、契約書類で名と過去を封印して一族から追放される。
主を欲して箱庭を彷徨っていたところ人攫いに遭い、これで使える主に巡り合えるのならと攫われた先で、暇つぶしに人攫い狩りをしていた”黄昏”に保護される。
もう主に仕えることが出来ないのかと救われることで絶望した彼女は自殺を考えるが、ゲントがそこにいたからという理由で「お茶淹れろ」や「お菓子買ってこい」などの命令をされたことでこの人を主にしようと考えゲントに忠誠を誓う。
ちなみにゲントは「従者体質ではなく奴隷体質」と評しており、忠誠なんぞいらんと突っぱねるが、小間使いとして便利なので「ユー」という名前を与えてコミュニティ内の細々とした雑用をすることを命令する。
コミュニティ内での雑事を担当しているうちにコミュニティ内での生活に関してゲント以外に逆らえる人物がいなくなってしまった。
本人としてはもっと働きたいそうだが、ゲントは目障りと言う理由で最低限しかやらせていない。


シリュウ
「寵愛が欲しい」

大地を駆け、空を駆ける”ベレロブォンの天馬”という恩恵を持つ馬。仏陀の愛馬カンタカの血統である神馬とペガサスとの混血でゲントの愛馬。
人化の術で人化出来るが馬であることに誇りを持っているので基本的には生活スペース以外で人化はしない。
元々は仏門にいたがゲントが帝釈天から逃げる時に乗って逃げた時からの縁で、退屈だった仏門で飼われていた時より波乱万丈な”黄昏”がよいと居着いた変わり種。
忠誠心が強くゲント以外に背に乗せることはなく、ゲント以外の他人に触られることも拒絶する。
ユーとは仲が悪く、月一ペースで侍女対決を行いコミュニティ内の雑用を一気に片付けることを繰り返している。
人化した姿はスレンダー美人。
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