現実をみる(凍結)   作:影色の烏

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な、なんとか週一、かな?
今回は少しできが悪い気もします。
まあ、一生懸命書いたので、温かい目で読んで下さると助かります。


日常の交差

『私だ』

 

「理事長が出られました」

 

いよいよか…。

 

「変われ」

 

そう冷たく言うが、彼女は丁寧に両手で自分の携帯を差し出した。

彼女のは、最新のガラケーで液晶タッチパネルつきの…って説明してる場合じゃねえ。

 

「俺だ」

 

『見ているよ』

 

「相変わらずの盗撮趣味で、安心したぜ」

 

『そうか。彼女から聞いた通りだ。君には復活する権利がある』

 

「権利……?お前お得意の義務教育じゃあないのか?」

 

『今までは君を縛りすぎた。君のことが危うくバレそうだったよ』

 

「かかない汗でもかいたか?」

 

『そんな所だ。だから君には普段通りの生活を送ってもらう。それが仕事といってもいいだろう』

 

「………馬鹿みたいな話、だな」

 

『君はそのまま生活していればいい。一ヶ月もしない内に仕事が来る』

 

「……信憑性は?」

 

『上司の言葉を信用しろ、としか言えないな』

 

「へいへい。分かりましたよ」

 

『それと今回の事件は君には簡単すぎる』

 

「……ならちゃっちゃと終わらせるとする」

 

『下手をすれば周りを巻き込む結果となる』

 

「………」

 

『それは君が最も嫌う選択肢じゃないのか?』

 

「………じっくり待て、と?」

 

『時がくるさ…君は、君の思う最善を尽くせばいい』

 

「……分かりましたよ、理事長さん」

 

『……』

 

そうして俺達の会話は終わった。

電話している間は長く感じたが、実際は一分位しか経っていなかった。

 

「確認は取れましたか?」

 

「ああ。おかげさんでな」

 

「そうですか。なら当面は、力及ばずですが閑楼関さんのサポートに回らせていただきます」

 

「……それは暗部の仕事か?」

 

って何当たり前なこと聞いてるんだ俺は。

 

「いいえ、違います」

 

意外……。いやいや、じゃあ誰なんだよ…。

 

「院長です」

 

……あいつ……。

 

「無茶をしないように、という意味でしたが、どうやら私の事情を知っているようなので、少々尋問を致しました」

 

「止めたれよ!おじいちゃんなんだよ!?あいつ!!」

 

年齢不詳だが、俺にとっては意味がない。

あの合法ロリ先生の年齢だって分かってるしな。あの先生は

 

「それでは、帰りましょう」

 

「あ、ああ、そうだな……」

 

なんか良い所で遮られた様な気分だ。

 

「……ところでさ」

 

「はい、何ですか?」

 

「お前……家こっちなの…?」

 

「そういうことになりますね」

 

そういうことになる?どういうことだ?

と俺がハテナマーク全開で居ると、

 

「今日から閑楼関さんのお世話になります」

 

「………………えぇぇぇぇぇえ!?」

 

はいぃぃぃ!?

え!?女性が!?俺の!?部屋に!?住む!?

 

「まあ、閑楼関さんの健康チェックなども兼ねますし、何より私、家無いんです」

 

家無き娘………。

 

「うぅむ……いいのか?俺の所に住んで。あそこ男子寮だぞ?」

 

「問題ありません。ダテに暗部やってませんから」

 

「…………」

 

隠密型なのか……?

 

「私は回復要員なのですが」

 

全然違う……って言ってもアレか、

 

「敵に狙われないように、ってことか?」

 

「はい。そういうことです。流石はボス」

 

「ボ、ボス?」

 

「事実上そうではないですか。それとも部隊長?司令官?隊長?上司?社長?」

 

「だんだん単調になっていないか?」

 

っと、ついツッコミ癖が……。

 

「で、ボスで宜しいでしょうか?」

 

「……まあいいか。人前では止めろよ」

 

「イエッサー」(`・ω・´)ゞ

 

「…………」

 

よく分からない女性(ひと)だな…。

 

「そろそろ寮ですね」

 

「そうだ……な?」

 

「どうしまし………なるほど」

 

「お前……分かるのか?魔術(・・)の気配が」

 

「話せば長くなりますが、普通の魔術師位には」

 

こいつまさか……。

いやそんなことは今はいい。

俺は、魔術が使える。

いや、能力のことが良く分からない、とは言ったが、使える。

ただ、その仕組みが良く分からない。

だから、その知識を持って今気配のする魔術は……。

 

「土属性……『人払い』か!」

 

「そうみたいですね。あそこでは一般人が交わってはいけない、秘匿すべきことが起きているみたいですね。どうします?『会計係り(キャッシャー)』?」

 

「………」

 

「少し前、学園都市に入ってきた魔術師全てを追い払い、更に賠償金額まで、きちんと払わせたことから、『会計係り』、とまで謳われた貴方なら、どうします?」

 

『会計係り』、か……懐かしいが……なんか…

 

恥 ず か し い(*ノェノ)キャー

 

「……と、とにかく行くぞ」///

 

クソッタレ!

 

「ラジャー」(`・ω・´)ゞ

 

「今は敵の数が確認できない状況だ。慎重に一階層ずつ調べるぞ!」

 

「はい!」

 

そして俺達は慎重に入り口へと進んだ。

 

「住人には、敵の人払いが効いているから安全だろう。だが、俺の下の住人、上条当麻はそれが効かない」

 

幻想殺し(イマジンブレイカー)、ですね?」

 

「そうだ。よく知っているな、と褒めたいところだが、時間が余りないかもしれない。敵が既に攻撃を始めているのならば不味い!とりあえず一階から…」

 

『グオォォォォォォオ!』

 

制圧しよう、と言おうとしたところで、爆音のような、叫び声のような音が響いた。

 

「上から……やはり上条の部屋の階からか!急ぐぞ!」

 

「ボス、エレベーターは使わない方が得策かと」

 

出待ちされても嫌だしな……。

ならば階段……いやそれじゃあ遅いか。

ならどうすれば……。

そこで俺は思いついた。まさに妙案だ。

後で美味しいもん食べに行こうぜ、俺!

 

「………桂、お前壁登りできるか…?」

 

「…………なるほど。可能です」

 

壁を登る。幸いこの寮は、上までに繋がる柱が何本か伸びている。

これを使えば最短距離で、しかも相手に奇襲もかけられるはずだ。

 

「っと、その前に兵装確認だな。何か持ってるか?」

 

「麻酔銃が一丁、マガジンがいくらかあります」

 

と、彼女は自分のウエストポーチを指差しながら言った。

 

「それだけあれば充分だ」

 

そう言って俺は柱を慎重かつ迅速に登っていった。

 

『バアァァァァン!』

 

「うおっ!?」

 

登っていると急に炎が吹き出してきた。

しかも暑い!

 

「くそっ!桂ァ!大丈夫か!?」

 

「問題ありません。それとボス、報告が」

 

「何だ!」

 

「途中の階にてルーンらしき符を見つけました」

 

ルーン使い……か。

ルーン魔術は時間はかかるが、下準備をすれば結構早く、しかも高威力の魔術が繰り出せる優れものだ。

 

俺は登ることに夢中だったが、早く登らない彼女は、途中にあるルーンに気づいたのだろう。

 

「数は?」

 

「目測できません。それほど数が多いです!」

 

「くっ……本体を叩くか……!」

 

「今はそれが最善かと」

 

「ってか、閑楼関さん!?そんな所で何やってんですか!?」

 

上条、生きてたか!いや、今はそれよりも…!

 

「上条!話は後だ!お前は逃げろ!」

 

「……分かりました!何をするつもりか知りませんが気をつけて下さい!」

 

「ああ!」

 

『ボォッ』

 

「うおっ!」

 

「上条!」

 

「大丈夫です!速く!上に女の子が…!」

 

何!?

 

「分かった!気をつけろよ!」

 

「はい!」

 

と、登ろうと前を向いた瞬間だった。

 

「うおっ!」

 

突然目の前から棒らしきものが飛んできた、がそれは自分には当たらず上条のいる方へと飛んでいった。

発射点を見てみると、火の怪人がいた。

どうやらあれは魔術で召喚されたものみたいだ。

ここからが俺の本領。俺は何度も言うように変なモノが視える。

それは『自分だけの現実』の情報すらもだ。

ここで良いこのみんなは分かるな?

そう、あれもみちゃえばなんの魔術か分かる。

魔術はバレたら負け、とまでは行かないが、痛手を食らう時が多い。

時間は一瞬だ。

一瞬で魔術をみなければならない。

コレを使うのは久しぶりだ。

コレは集中力がとても要る。対象をよく見続けることでみえるからだ。

じーっと、見つめ続ける。

よし…………みえた!

 

魔女狩りの王(イノケンティウス)

属性:火 魔術:ルーン魔術 種類:詠唱 タイプ:照準排除型 魔力源:ルーン』

 

………ふむ、少しめんどくさいな。

タイプ的には問題ないのだが、魔力源がな……ルーンだからほとんど永遠なんだよな……。モノによるが。

どうしたものかね。

 

「ボス…どうされました?」

 

「あの魔術をみてた」

 

「!何が分かりましたか!?」

 

俺はみた結果を素早く伝えた。

 

「……ナルホド。本体を叩いても効果は期待できないみたいですね…」

 

「いや、ルーンが、持ち主の魔力によるモノなら大丈夫だぜ」

 

「………それもそうですね。とりあえず上に上がりましょう」

 

そして俺達は再び登り始めた。

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