ゼロと勇者王   作:tonebon

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第03話 「聖なる左腕」 Aパート

 

 

ヘルアンヘブン。

 それはガオガイガーが単独で行う最大の必殺技である。

 右腕の破壊の力「ブロークンエネルギー」。

 左腕の防御の力「プロテクトエネルギー」。

 その相反する2つの力を両手を組む事で強引に混合し、その際に発生する超電磁竜巻により敵を固定後、

相反するエネルギーを込めた両手を前方に構えたまま突撃する。

 そして、相手の中心核をえぐり出すか、もしくは粉砕するのだ。

 

 地球での戦いの初期では、人間のマイナス思念をエネルギーとするゾンダーメタルを、

ゾンダーロボから摘出保護する為に使用していたが、本来は破壊を目的とした技である。

 

 その威力は凱の勇気によって無限に高まり、ジェネシックガオガイガーと、

生機融合体エヴォリュダーとなった凱であれば、ガジェットツールによる保護を両手の拳に行い、

「ウィータ(生命)」という呪文共に突撃して全てを破壊する「真のヘルアンドヘブン」を使えるようにもなった。

 

 しかし、ヘルアンドヘブンは魂を削る必殺技でもある。

 ガオガイガーの巨体の肩を構成する「ガオーマシン」が相反する力をあわせるための反発により破損し、

操縦者である凱自身にも多大な負担をかけたのだ。

 生死を彷徨う事になった事も一度や二度ではない。

 

 そんな「ヘルアンドヘブン」を生身で利用したらどうなるのか。

 Gストーンが生んだ奇跡の少年「天海護」が生身で使用し、「Zマスター」の原種核を

消滅する事に成功していたが、それはガオガイガーが使うヘルアンドヘブンとは異なり、

2つの力をひとつにあわせ、そこから発生するパワーを光線のように放って使用する物であった。

 

 凱はジェネシックガオガイガーで使用した、破壊を目的とした「真のヘルアンドヘブン」を生身で放ったのだ。

 その結果は…

 

 

 月灯りの下で土煙が立っていた。

 火の塔はヒビが入っているものの、それほど破損は見られない。

 ルイズが気絶して倒れている。その上に才人もルイズをかばうように倒れていた。

「な、なんだ? どうなってんだよ…」

 才人は頭を振りながら立ち上がる。

 ルイズの白いパンツが丸出しになっていた。

「お」

 横目で見つつ、両の手の指でつまみ、プリーツスカートを上げる。

 スカートのホックの構造がわからないので、ずり上げるだけしかできなかった。

 その内に砂煙が晴れてきた。

 

「お、おじさ…」

 砂煙に一人立つ凱を見た才人は、その姿を見て絶句した。

 

 両腕が無かった。

 もともと傷だらけの身体に密着した服がさらに血で黒く染まり、無残な状況になっていた。

 両脚の腿も肉がそぎれ落ち、大腿骨が見えている箇所もある。

 だが、凱はそれでも立っていた。

 赤く長い髪を風に揺らす顔の表情は見えない。

 

 コルベールやタバサとキュルケも倒れていたが、意識を取り戻した。

 才人と同じく言葉を出せなかった。

 凱の目の前に広がる光景を見たためだ。

 凱の前方数百メートルの地面が一直線に大きく抉れていた。

 「馬頭巨人」の姿は消え失せていた。いや、「馬頭巨人」どころではない。

 魔法学院の塔を結ぶ城壁も、直線上にあたる部分が丸く消滅していた。

 

 幸い人がいない場所だったため、負傷者は出ていなかった。

 もちろん、凱本人を除いて。

 ヘルアンドヘブンは、やはり肉体と魂を削る必殺技だったのだ。

 

 才人は意識のないルイズを背負い、凱の元に駆け寄った。

「お、おじさん…」

 才人にとって凱は今日出会ったばかりであり、まだろくに会話もしていない。

 しかし、理解していた。

 この青年は、自分達を守るために突然現れた怪物と闘ったのだと。

 

 人々を守るために為に身を呈して立ち向かう者。

 

 才人は思った。

 すげぇな、この人。まるでゲームとかの「勇者」みたいだ…。

 

 

■第03話「聖なる左腕」 A

 

 

 才人に続いて小柄なタバサが駆け寄ってきた。

 すぐに水魔法による治療を試みる。しかし。

「…だめ。怪我がひどすぎる」

 そんなタバサにコルベールとキュルケも駆け寄ってきた。

 タバサはコルベールを見た。メガネの奥に真剣な青い瞳が揺れている。

 コルベールは軽く微笑み、頷いた。

「ミス・タバサ。あなたの気持ちがわかりました。

 水魔法による治療は、相手の身体を理解する事でもあるのでした」

 タバサはこくりと頷いた。

「…この使い魔はただの人間ではない」

 

 タバサは最初に凱に水魔法による治療を行った時、凱の身体を流れるあらゆる水の流れを通して、

凱が普通の人間では無い事を知ったのだ。

 

 タバサは今日のサモン・サーヴァントで青い竜を召喚していた。

 その青い幼竜も普通の竜では無く、言葉を話し、先住魔法を使う「韻竜」だった。

 タバサは思った。「韻竜」は希少種であり、バレてしまうと面倒な事になる。普通の竜の振りをさせよう。

 それがこの竜の為になると思うから。

 それは、没落したとはいえガリア王家の姫君でもあり、現在は身分を剥奪されて裏の仕事を務める、

「北花壇騎士団」の一人となったタバサ自身とも重なっていた。

 そして、傷だらけの青年を治療した時、普通の人間では無いと気がついた時、タバサは同じ感情をもったのだ。

 

 しかし、ここまでの重症の上、両腕まで失った状態では、専門の水魔法による治療が必要である事も、

タバサは理解していた。

 

「ミス・タバサ。わたしが保証します。彼を悪いようにはしません」

 コルベールの言葉に、タバサは静かにうなずいた。

「でも…この使い魔が普通の人間じゃないなんて、もうバレバレみたいよ?」

 キュルケが周りを見て言う。

 魔法学院の生徒や教師も寝着のまま集まって来ていた。

 突然、学園を揺るがす振動共に爆発音がしたのだ。

 爆心地に近い火の塔の女子寮では軽いパニック状態になっていた。

「これは…もはやミス・ヴァリエールとその使い魔だけの問題では済まされませんね…」

 コルベールは疲れのこもった息を吐いた。

 

 そんな騒動を離れた木陰から見つめる一人の女性がいた。

 緑の長い髪を風に揺らし、寝着にガウンをはおるその姿は大人の色気を放っている。

 メガネをかけた理知的な表情の彼女は学院長の秘書、ロングビルである。

「何重にも固定化の魔法かけられた学院の壁があんな状態に…」

 彼女にはある目的がある。しかし、その行動を取るには時期が悪いと感じていた。

「もうちょっと様子を見てみましょ」

 

 

 コルベールら教師が凱に浮遊の魔法をかけ、救護室へ運んでいった。

「悪い事のないように見張っておくわ。ルイズによろしくね」

「…後でいろいろ聞かせて」

 キュルケとタバサが運ばれていく凱に同行してくれた。

 

 見送る才人はふう、と一息ついた後、背中の桃色の髪の少女を見た。

「くそ、かわいい顔で気絶してやがって」

 騒動を収める警護兵や教師、騒ぐ生徒たちの脇を通り、才人はヒビの入った火の塔に向かった。

 くそ、大丈夫だろうなこの塔。崩れねえだろうなー。

 そして思う。

 俺、まだ、この女の子の名前も知らねえや。ルイズって呼ばれてたな。

 さらに思う。

 こいつの部屋、どこだっけ?

 そして、才人は夜空の月を見上げてつぶやいた。

「くそっ、こりゃ本当に別の世界なんだな…月が3つもありやがる」

 

 

 騒動が収まりを見せ、生徒たちが寮に戻っていた後。

 夜空の3つの月にうち、一番大きい月の中央から光る物が落ちてきた。

 空気を切って落下するそれは一本の剣だった。

 ロングソードに分類されるであろうその剣はサビが浮き、骨董品に分類されそうな物であった。

 なぜ、夜空から落下しているのか。

 それは剣に意思があったとしてもわからないだろう。

 やがて、剣はトリステイン魔法学院の中庭の一角に静かに突き刺さった。

 その中庭は召喚の儀式があった場所であり、凱と「馬頭巨人」が死闘を演じた場所でもあった。

 墓標のように地面に突き刺ったさた剣の後方に立つ広葉樹の影で大きな目が2つ光った。

「ゲコ」

 それはカエルのような鳴き声だった。

 

 

 そして長い一日が終わり、夜が明けた。

 

 

 朝もやがたち、小鳥がさえずる早朝の中で、トリステイン魔法学院の生徒たちは、

あらたな異物を見て盛り上がっていた。

「火の塔の前の広間に剣が立ってるぞ」

「昨日バケモノが闘ってたところか」

「ほんとだ。ボロイけど剣だ」

「だれか抜いてみろよ」

 生徒、特に男子生徒が剣を取り囲んでいた。

 しばらく見つめた後、なんの害もなさそうと判断した男子生徒には好奇心がいっぱいだった。

「呪いがかかってたりしないだろうな」

「だれか魔法探知してみろよ」

「こういう剣、抜けたら英雄になったりするかもよ」

「お前が英雄って顔かよ!」

「お前、僕を侮辱したな! 決闘だ!」

 

 そんな感じで盛り上がる火の塔の前とは対照的に女子寮のルイズの部屋では…

「で、言い訳を聞きましょうか」

 桃色の長い髪が逆立ち、鬼のようなオーラをまとってルイズが才人を睨んでいた。

「だ、だからだな! 俺はなにもしてないっての!」

 昨晩の事である。

 ルイズの部屋がわからず、才人は階段を登り降りしていた。

 ルイズの体重はかなり軽いほうなのだろう。しかし、少女を背負ったままではきつかった。

 運動部が雨の日に階段でトレーニングしている情景を思い出していた。

 膝が限界を迎えた頃、塔が崩れる心配をしながらおっかなびっくり戻ってきた女子生徒達から情報をえて、

やっと3階のルイズの部屋をつきとめた才人だった。

 激しく息を切らし、めまいがしていた。

 限界だった。

 それでも、なんとかルイズをベットに寝かしたのだ。

 しかし、その後がいけなかった。

 そのまま才人も力尽きて寝てしまったのである。

「お前を背負って部屋まで連れてきたのは俺だぞ!」

「それはいいわ。ありがとう。で?」

「で?」

「なななな、なんであたしのスカートが脱げてるのよ!」

 才人の脳裏に、昨晩見たルイズの白いパンツが蘇る。

 ああ、あれはいいものを見たなあ。

 思わず鼻の下を伸ばした才人に、ルイズの紺色のサイハイソックスのキックが飛んだ。

 

「ん…」

 救護室のベットの上で凱は意識を取り戻した。

 

 ベットの周りに杖を凱に掲げ、水の治癒魔法をかけ続けている3人が立っている。

 2人は水の魔法の教師と、青い髪のタバサだ。

 そして、長いブロンドの巻き毛が美しい少女。

 彼女の名前はモンモランシー。水の魔法を得意とするメイジで、ルイズやタバサと同級生だ。

 コルベールは学院長に事のあらましを報告しに行っており、この場にはいなかった。

 

 凱の目が開いた事にタバサが気がついた。

「…彼が意識を取り戻した」

「ホント!?」

 心配そうに見守っていたキュルケが喜んで近づいてきた。

 凱は右手を見た。

 右手、左手。

 腕がある。指を動かし、拳を握る。まだ感覚が鈍いが、動いた。

 凱は上半身を起こした。

「すごいな…両腕が吹っ飛んだと思ってたんだが…魔法なのかい?」

 凱は見覚えのあるタバサやキュルケに言った。

 しかし。

「…やっぱり言葉が通じない」

「ダメね。やっぱり契約魔法の失敗かしら」

 そこにモンモランシーが会話に割り込んだ。キュルケの背中に隠れて。

「ちょっと。大丈夫なんでしょうね? この使い魔、人間じゃないじゃない!」

 モンモランシーは昨日の召喚の儀式の時、「馬頭巨人」と凱の闘いの場にいた。

 夜の闘いの後も、こっそり状況を見に来ていた。

 人間を超越した闘いに怯えているところを、タバサとキュルケにつかまり、コルベールの頼みもあって、

しかたなく夜通し水の治癒魔法をかけ続けていたのだ。

 水の治癒魔法はかけた相手の水の流れを把握する。

 モンモランシーは目の前の青年が人間で無いことを実感として感じ、治療が完了となった時、

怯えが倍増したのである。

 それでも、治療が完了するまで魔法をかけ続けてくれた事にタバサとキュルケは礼を言った。

「…感謝」

「ミス・モンモランシー、助かったわ。ありがとう」

 そんなやりとりを見て、凱は苦笑した。

「みんなのおかげで助かったよ。ありがとう」

 そして凱は頭を下げる。

 タバサとキュルケの表情がゆるむ。

 言葉は通じていない。しかし、気持ちは伝わったようだ。

 そんな凱の行動を見て、モンモランシーも危険な使い魔では無いと思ったようだ。

「…まあ、助かってよかったわ。でも、貴重な魔法薬を全部使ったのよ」

「もちろんお金は払うわよ。主にルイズが」

 キュルケはいたずらっぽく笑った。

 

 

 ルイズは才人を蹴る事で気持ちを落ち着かせたようだ。

 あまり豊かでない胸に手をあて、深呼吸をする。

「ふう」

 椅子に座り、紺のサイハイソックスの細い脚を組む。

 桃色の長い髪をゆらし、少しツリ目だが鳶色の大きい瞳で才人を見つている。

 

 才人は床に正座し、蹴られた肩をさすりながら思う。

 ちくしょう、こいつなんて美少女だ。

 なんていうの。高貴な雰囲気のお嬢様的な感じと活発な少女らしさをあわせもっている感じだ。

 昨晩、こいつの白いパンツを見られた事はものすごいご褒美だった。

 今も組んだ両脚の隙間からちょっと見えそうな感じもするが。

「ルイズ・フランソワーズ・ル・ブラン・ド・ラ・ヴァリエール」

「は?」

「ルイズよ。あたし、まだ名乗ってなかったでしょ…ヒラガァサイト、だっけ」

「サイトでいいよ」

「…サイト、ね。昨日はいろいろありすぎてお話できなかった」

「うん」

「もう一人の…あの人も気になるけど、後で一緒に状況を整理しましょう」

「うん」

「…あたしになにもしてないのね?」

「してない!」

 数秒、沈黙の時間が流れた。

「…まずは礼を言うわ」

「え?」

「助けてくれてありがとう」

 ルイズは組んでいた脚を正し、軽く礼をした。

 才人は目の前の美少女が--ルイズが礼をした事に目が点になった。

 さっき俺を蹴った態度とまるで変わってる。

「まあ、使い魔が主人を守るのはあたりまえだけどね。

 こういうのはきっちりすべきだと思うの」

「はあ」

「で、つぎね」

「うん」

「よくもあたしを止めてくれたわね」

「はあ」

「なにもできないけど、敵に立ち向かうのが貴族なのよ!」

「はあ?」

 ルイズは椅子から降り、俺と同じ床にしゃがんで同じ目線で言う。

「あたしはなんにもできない! でもね! 危害を加える敵には立ち向かう義務があるのよ!」

 ルイズは自分の胸にてを当てた。

「あたしは貴族なの! それが貴族の使命なのよ!」

 ルイズが熱のこもった目で見つめてくる。

 なんだそりゃ。

「ばっかやろ。お前が危ないだろ!」

 ルイズが少し怯んだが、すぐに返してきた。

「あ、あたしの生命なんて貴族の使命に比べれば…」

 

 ここでルイズの部屋の扉が開いた。

 ルイズと才人が扉の方へ顔を向けた。

 キュルケを先頭に、モンモランシーとタバサ、そして凱が入ってきた。

 凱の服はボロボロだったため、革製の上着を羽織っていた。

「あら、お二人でなにを熱くなっていたの?」

 キュルケがルイズを茶化すと、ルイズが反応したが、モンモランシーが手で制した。

「ルイズ。あなたの使い魔を治すのに魔法薬を全部使っちゃったわ」

「…あ、ありがとう」

「ただじゃないわよ」

「…う、うん。お金は払うわよ。おいくら?」

 ルイズはモンモランシーが提示する金額を見て目を白黒させていた。

 

 それを横見しながら、凱とタバサとキュルケが才人へ歩いてきた。

「お…」

 才人は「おじさん」と言おうとしたが、やめた。

 昨日、彼を「おじさん」と数回言ったが、その度にとんでもない事が起きたからだ。

「お、俺、平賀才人です」

 才人は立ち上がり、自分の胸をたたいて言った。

 凱はまだ感覚の鈍い右腕をあげ、親指を立てる。

「獅子王凱だ。やはり君は日本人なんだね。よろしく!」

「獅子王、凱さん」

「凱でいいよ」

 その時、部屋にいた女性陣全員が才人を向いた。

 ルイズが才人をじっと見つめてくる。

「サイト。あんた、この人と会話してる」

「か、会話してるね」

「どうして?」

「たぶん、俺と同じ世界の人だから、かな」

「「「「同じ世界?」」」」

 女性陣全員が同時に聞き返してきた。

 

 凱は苦笑していた。

 才人の言葉はわかる。しかし、会話しているはずの少女たちの言葉はわからないのだ。

 似たような言語に聞こえる部分もあるものの、やはり地球の言語とは異なるようだった。

 

「あ、あとで詳しく聞かせてもらうからね。で、今、この人の名前を聞いてたんでしょ?」

 ルイズは凱の雰囲気から判断したようだ。

「ああ。この人は獅子王凱。凱って呼んでくれだって」

「「「「ガイ」」」」

 

 その瞬間だった。

 モンモランシーの腰につけたポシェットからぴょこんと顔を出したのだ。

 それはカエルだった。

 ルイズが固まった。

「ああ、この子はロビン。昨日の召喚の儀式で召喚したのよ」

 ルイズが才人の背後に飛びついた。

 パーカーの裾を握っている。

「な、なに?」

「あ、あたし、カエルだめなの」

 才人は妙な弱点があるもんだとルイズを見つめたが、同時に後でいたずらしてやろうとも思った。

 

「モンモランシー!」

 いきなりの登場は続く。

 ルイズの部屋に金髪の豪華な身なりをした少年が入ってきた。

「ああ、ここにいたんだね。愛しのモンモランシー!」

 彼の名はギーシュ。土系の魔法を得意とするメイジだった。

「な、なによ。ギーシュ」

「すぐに中庭に来て欲しい。僕が勇者になるところをお見せしよう」

 その優雅に頭を下げるキザな動作を見て、才人はムカっと来た。

 

 貴族ってなんか、ムカツクぞ。

 

 

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