神様のちょっぴり非日常な神生   作:黄川人

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いらっしゃいませ。早速ではございますが、古時 弥生の、神生の一部を、覗いてみましょう―


序章 弥生
弥生という神


ザー、ザー、バツバツ……

ああ、今日は雨か。雨戸に当たる音が、私に憂鬱な1日が始まったことを教えてくれる。

「さて、こういう日はゆっくり書物でも漁るかな」

そう、"あの日"もこんな日だった。私が"神"として行動し、"友"として一緒に闘った、あいつ。

あの時、ちゃんと止めを刺せば、あいつは、私の前からいなくなることは無かった。雨の日は、嫌な過去を思い出させてくれる。

「…あーもう!!ただでさえ雨なのに余計しんみりしちゃったよ」

私は、自分の書庫ではなく、紅魔館へと、足取りを変えた。

 

 

「…それで何故私の所に来るのよ」

今私はパチュリー・ノーレッジの所にいる。やっぱりここは飽きることがない、それぐらいの書物がある。

「いや、雨の日は本が読みたいなぁ、なんて」

「あなたもかなりの本が有るでしょうよ、だから何故わざわざここに来たのかってこと」

「雨の日は誰かと一緒にいたいから」

「あなたにもあのスキマのような式がいるでしょう?」

「あいつはまだ外界にいるから一緒にいないのよ。だから今日はここで本を読ませて。お願い」

「…わかったわ、こあ、お茶を」

「はい、わかりました」

パチュリーは私のことを何故かよく知ってる。まあ、私は神話にされるくらい長生きだ。大方書物にも私のことは書いてあるだろうが…

「にしても、神話とはまるで正反対の性格ね。あなたは孤高の神ではないの?」

「いやいや、むしろ逆。私は無二の親友がいたし式はいるし、今は…幻想郷のみんながいるし…私は誰かいないと生きていけないの」

「どちらでもいいわ。本を盗って行かなければ歓迎するわ」

これでもパチュリーには信用されている。どこぞの黒白とは違って盗みに来ることはない。ただ、本を読みたいだけだから。

 

 

昼頃だろうか、雨が止んだ。本を閉じ、さて帰ろうかといった所で、タイミング良くここの瀟洒なメイドが声をかけてきた。

「お嬢様がお呼びです。どうぞこちらへ」

…雨が上がる前に帰ればよかったか。こういうときに呼ぶここの主は大概厄介事を吹っ掛けてくる。

「わかったわ。案内して、咲夜」

案内されなくとも場所くらいわかる。だがこうやって呼びに来たのだ。私が前を歩くのは不躾だ。

「弥生様、後で茶葉を見に行っても良いですか?」

「良いけど、堅苦しいなぁ、もっと気軽で良いのに」

「いえ、今は職務中です。どうかご了承を」

まあしょうがない。そういえば、私の自己紹介がまだだったか。私は古時 弥生(ふるどき やよい)。名前の通り弥生の時代から生を受けている。とはいえ、私は宇宙を作った神の記憶が有るため、全ての始まりから知っている。

能力は"あらゆるものから好かれる程度の能力"。まあ、社交性抜群だと思えば大体当たり。

あともう二つあるのだが…いまはいいだろう、いずれ解るときが来るだろう…出来れば来てほしくないが。

今は幻想郷でいわゆるレストラン&問屋をしている。今はいないが私には二人の式がいて、それぞれが外界で食糧調達をしてくる。時々私も手伝う。魚を釣るのは楽しい。

問屋というのは、外界から持ってきた珍しい野菜や私が育てている茶葉を中心に売っている。人里の売り上げを潰さないよう工夫している。

「お嬢様、弥生様をお連れしました」

「ご苦労、咲夜。下がってよいぞ」

「はい」

今回は珍しい、玉座ではなく自室とは。…つまり、そういうことか。

「どうしたの?私にどんな用?」

「用が無ければ呼んじゃダメ?」

そう、自室に呼ぶときは素のレミィで話す時だ。そして、大抵は用有り。

「無くても大歓迎よ。なに?また夜のお相手でも?」

「違うわ。今日の夕食をあなたの店で食べたいの。席は空いてる?」

予約を取りに来たのか。えっと、確か…

「うん。空いているよ。何人?」

「いつものメンバーよ。あと、妖精達も連れていくわ」

「了解。いつ頃ご来店なさいますか?」

「そうだね…19時に伺うわ」

「では、時間に合わせて準備しとくわ」

さて、急いで仕込みをするか。式たちは確か沖合いまで行ってマグロを捕ってくるって言ってたな…今日はマグロ尽くしだな!!

「では、店で」

「ええ、楽しみにしているわ」

私は、軽やかな足取りで紅魔館を後にした。

 

 

 

 

 

 

 




話がいきなり逸れまくりです。一応シリアスメインですが、いきなり明るめの展開&レミリアとの百合疑惑など、まだ軸がふらついてますが、どうか多目に見てください。では、閲覧していただき、ありがとうございました。
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