まだ前作は絶賛連載中ですが、どうしても投稿したかった為に進めていこうかと思います。
これからよろしくお願いします。
ある日、4人の家族が休日を利用して遠出をしていた。
その帰り、4人は自分達の家の前に着くと...
「...え?」
「これは...」
自分達の家の門扉の前に傷だらけの男の子が倒れていた。
その状況に夫婦の二人は困惑と同時に言葉をもらし、小学中学年ぐらいの子供と幼稚園児ぐらいの子供は無言でこの状況を理解しようと必死に頭を働かせていた。
だがそこは流石大人と言ったところだろうか、男性がいち早く冷静になり
「っ 早くこの子を家に運ぶぞ!」
「え!?救急車を呼びましょうよ!」
女性は下手に動かさず救急隊に任せようと提案する。しかし、
「そんな暇あるか!通報する時間が勿体ない!まずは応急手当だ!」
倒れていた男の子は擦り傷や切り傷はひどいが、骨折や体内損傷は少ないだろうと判断し、男性は一先ず家に運ぶことにした。
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男の子を家に運び込んだ後、家に備え付けてある救急箱を使い応急処置を行った。処置が終わった後はゲスト用の部屋にあるベットに男の子を寝かせ、これからの経過を待つことにした。
ベットの上に寝かされてから数分だろうか。男の子がぼんやりと意識を覚醒させる。
「ぅ.....う....?」
目の覚めた男の子は無意識にか上体を起こそうとするが、
「うぐっ!?...な、なんだこれは....?」
激痛が走り、完全に目が覚め状況を確認しようと自分の体を見る。
「どういうことだ...(これはなんだ!?俺はたしか海未達と一緒に.....いやそれよりもだ、ここはどこだ。それに俺はなぜこうも傷だらけなんだ!?それに体も小さいだと?全く意味がわからん...)」
男の子は自分になにがあったのかがわかっていないらしく、尋常じゃない慌てようで目を泳がせていた。
そこに、
「声が聞こえた気がしたが.....! 目が覚めたかい!?」
男の子が激痛で発した声が聞こえたのか、男性が男の子が眠っていた部屋に入ってきた。
「っ! あなたは...?」
急な来室に驚いた男の子だったが、今は情報がひとつでも欲しい為に冷静になろうと自分に言い聞かせた。
「私はこの家の家主の北山潮だ。....どうだい?調子の方は」
「....体中が痛いですがなんとか」
潮と名乗った男性は男の子に近づき、ベットの横にある椅子に腰かける。
「そうか....それで?君の名はなんて言うんだい?」
「....神綺です」
ここがどこなのか、そしてなぜ自分がこうなっているのかもわからない為、咄嗟に名字は伏せて名前だけを名乗った。
「神綺君か。....君はどうして家の前に倒れていたんだい?」
「え?....倒れていたんですか?私は....」
神綺はマスマス混乱してしまう。ついさっきまで海未や穂乃果達と遊びに出ていたはず、そして近くにあったベンチに座って居眠りをしてしまっただけだ.....それなのになぜ家の前で倒れていたと言われてしまうのか、もう理解しようにもできなかった。
「もしかして憶えていないのかい?」
「....えぇ、名前以外はなにも」
「....そうか。わかった、もう少し休むといい。君自身はわからないが、とてもやつれた顔をしているぞ?一回寝た方がいい」
「...そうですね。すみません、お世話になります」
「いいさ、それじゃ、お休み」
そう言うと潮は一回神綺の頭をなでた後、部屋を出て行った。
「.....(これは夢なのか....そうだと思いたいがな...)」
そんなことを思っていると段々と眠気が強くなってきた為、このまま夢が覚めてほしいと思いながら意識を手放した。
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「今度はどこだこれは...」
フッと目を開けるとそこには家具や装飾が全くない真っ白な床、壁で作られた部屋の中心に神綺は立っていた。しかし、さっきとは違う変化があった。
「....身長が戻っている?」
そう、先ほどまでの子供の体ではなく、慣れ親しんだ体に戻っていた。
そして目の前に何やらモヤモヤと霧の様なものが漂い始め、
カッ という音とともに強烈に眩しい光が神綺を襲った。
「うっ!?なんだ....」
段々と光は弱まり、なんとか目を開けられるほどになる。それと同時に状況を把握しようと目を開けると、
「っ!」
目の前に先ほどまでいなかった男性が立っていた。それに驚き神綺は数歩下がり距離を置く。
「おっと....すまない。驚かせる気はなかったんだがどうしてもこうしなければならなくてね...」
急に現れた男性は申し訳なさそうにそう言いながら頬をかく。
「あなたは..?」
「私はレイブンだ。よろしくな、小林神綺君?」
「!?」
神綺はレイブンと名乗る男にそう言われて警戒心を強めた。なぜなら、小林...この名字は先ほどの潮にも教えていない。自分以外が知りえているはずがないからである。それに....この名字は穂乃果達でさえしらない。俺の本当の名字だ。
「そう警戒しないでくれ。いいか?私は君達の世界で神と呼ばれている存在だ」
「神...だと?」
「あぁ。さっき君は見ただろう?友人達と出かけていたはずが急に子供の体になり、寝かされていた....ほら、君にしか知りえないことを私は知っている」
「あんたはなにを知っている....俺は今どうなっている?」
神綺は敬語をやめて素になってしまっているが、気にしていられるほど神綺は冷静を保てていなかった。
「まぁ落ち着いてくれ...じゃなきゃ話せるものも話せない...」
「っ......」
神綺自身もいつもの自分らしくもない、と一回深呼吸をして睨みつけるようにレイブンを見る。
「おいおい....まぁいいさ。それじゃぁ今の神綺、君の状況を説明するよ?取りあえず彼女達の心配はしなくていい」
「どういうことだ。その根拠は?」
「君が元いた世界と君が新しく入った世界は時間の流れが違うからね」
「というと俺が子供になったのは世界を渡ったから...ということになるのか?」
「そういうことだね、伊達に一度他世界に渡ったことがあるだけに把握も早い。そこで「その前にひとつ、いや二つ聞かせろ」....まぁ、いいさ。なんだい?」
「一つ、俺が交通事故にあった後、俺を穂乃果達の世界に送ったのはお前か?二つ、なぜ俺は子供になった?」
「これから言おうとしてたことだね。まず一つ目、それはNOだ。私が送ったのは今回が初めてだ。そして二つ目、それが今回君をここに呼んだ理由だ」
「.....」
「今回君を送った理由だが、実はあの世界で不穏な動きがあってね...」
「それで?」
「その動きの首謀である組織を潰して貰う為に君を送ったのさ」
「....で?どうして俺なんだ?」
そんな物騒なこと、ただの一般人である俺にやらせることではない。考えられるとすれば....
「簡単さ、新しい世界に人員を送るには今までに行ったことのある奴しか無理なのさ」
「だから俺なのか...」
「そういうこと。こちらのミスだったんだけどね、君は記憶を持ったまま新しい世界へと旅立ってしまった。そのせいで君はもう普通の人間ではなくなってしまったのさ」
「へぇ....そっちのミスか。それで?勝手に送られたってことは強制ってことなのか?」
と神綺が聞いた瞬間。レイブンの雰囲気がガラリと変わった。
「...そうだね。これを拒否するなら、もうあの子達の所には戻れないと思った方がいい。安心しなよ、君がこっちに来てから向こうの時は止まっている。どんなに時間が掛ったって帰れば居眠りした直後さ」
と嫌な笑みをしながらそう言う。
「脅しか....」
「あまりしたくはないけどね....君以外にも一人だけ君と同じくあの世界に送った奴がいるけど....そいつは駄目だな」
「...というと?」
「君はまだ代償の保証をしろと言ってこないが、あいつはすごい勢いで迫ってきてね」
「...それのどこが問題なんだ?」
それが当たり前の反応ともいえる。いきなり平凡な生活が遠のいた様なものなのだから...
「度合いの問題さ、チート能力寄こせなのなんなの...あういうのはすぐに自滅するのが関の山さ」
「...そういうものなのか」
「そういう君は迫ったりしないんだね」
とさっきの雰囲気に戻ったレイブンはそう聞いてきた。
「...まぁ、チート能力くれと言ったところで...どんなのだ、と聞かれても思いつかないしな」
「なるほど...そっちの知識がないのか。まぁいいさ。さっきの回答を聞こうかな....どう?引き受けてくれるかい?」
「脅しといて何言ってんだか....あんた本当に神か?」
「そっちが勝手に先入観持ってるだけさ。神にだって色々いるさ....それで?答えは?」
「....やるしかないだろう。本当は嫌だがな」
「そう言ってくれると信じていたよ....よし、それじゃぁこれからについて話し合おうじゃないか。時間は一杯ある」
そう微笑みながらレイブンは言いながらパチンと指を鳴らせた。
閲覧ありがとうございます。
ラブライブ!作品との並行執筆となりますが、失踪はしないと宣言しておきます!まぁ、あまりにも評判が悪い場合は消しますがね....