魔法科高校の劣等生 -彼のこれからは-   作:レイヴェル

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どうも、レイヴェルです。


入学編 4

「あっ おはよう北山君」

「おはよう、千葉」

 雫達と別れた神綺は自分の教室に着くとよっこいせ、とオヤジ臭いことを呟きながら自分の席に座った。

「あっ 私のことはエリカでいいわよ。名字で呼ばれるのあまり好きじゃないの」

「そうか?なら俺も神綺でいいぞ」

 そう言いながら神綺はデスクに生徒証であるIDカードをセットした。するとそれを読み込みインフォメーションがオートスタートする。

 神綺は時間つぶしのつもりでインフォメーションに従い、キーボードを呼び出して履修規則、風紀規則、施設の利用規約などの確認をはじめた。

(色々あるのな....)

 大方読み終わると受講登録のページを開いて打ち込みを始めた。

 してフッと前方が気になり視線を動かすと、

「おっと、わりぃ。珍しいんでな、見いっちまった」

 と神綺の左斜め前方の男子生徒がこちらを見ながら謝ってきた。

「いや、別に見られて困るもんでもないからいいんだが...なにか珍しいか?」

 神綺にしてみればただ単に登録を行っていただけなのだが

「へ~神綺君って手打ちなんだね」

「ん?珍しいか?」

 とエリカが目を丸くして言ってきた。

「俺も珍しいと思ってたんだよそれ、視線ポインタ機能とかあるのによ。キーボードオンリーとはな」

「別に、ただ視線ポインタとかはどうも使いにくくてね。こっちの方が合ってるんだ」

 と神綺は止めていた手を再度動かして登録箇所を埋めていった。

「そういやあんた誰よ」

 とエリカが男子生徒に聞く。

「俺か?俺は西城レオンハルトだ」

「随分洋風な名前ね」

「親父がハーフでお袋がクォーターなのさ」

「なるほどね、まぁいいわ。私は千葉エリカ、よろしく」

「おぅ。...んで?お前は?」

「俺は北山神綺だ」

「神綺か。おっと、俺はレオと呼んでくれ。長いしな」

「わかった」

 と一区切りつけ、もう一度作業を再開させようとすると

「あ、一つ聞かせてくれよ神綺」

「ん?」

「得意魔法はなんだ?」

「得意...か。硬化が得意だな」

「お?まじか。俺も硬化が得意なんだよ。仲良くしようぜ」

 とレオは席を立ち、神綺に握手を求める。

「へぇ、レオもか。あぁ、よろしく」

「ふーん、そっちのムサ男は納得行くけど神綺君も硬化系なんだ」

「あ?いきなりなんだよおい」

 ムサ男と呼ばれてレオがカチンときてエリカにがっついた。

「んー?だらしなさとワイルドを履き違えてるような奴なんてムサ男で十分よ」

「なっ 失礼な奴だなお前な!面が少しいいからって調子に乗りやがって」

「ルックスは大事なのよ?」

 と勝ち誇ったような顔でエリカが言う。すると不意に

「....なにしてるんだ?」

「あ、司波君」

「教室に来てみればなにやらエリカ達は言いあってるし...なにやってるんだ」

 と呆れながら神綺の隣の席へとついてIDカードをセットした。

(げぇ、俺の隣か...)

 表に表情が出ないよう気をつけながら神綺はげんなりした。

「ん、司波君もキーボードオンリー?」

「ん?あぁ、慣れればこっちの方が早いからな。にしても『も』ってことは他にも誰かいたのか?」

「うん。ついさっき神綺君が」

「ほぅ....」

 と観察する様な目で達也が見てきた。

「....ただ単に他のが合わないだけだ。どうもポインタとかは正確性に欠けてな」

「俺も同意見だ。自分の手で動かした方が手っ取り早い」

「へ~...なんかさ、司波君と神綺君ってなんか似てるよね」

「そうですね、なんとなくですけど...お二人共落ちついてますし」

「そうか?」

「...そんな感じしないんだがな」

「当人にはわからないこと、っていうやつかね。俺は西城レオンハルトだ、レオって呼んでくれ」

 そうレオは言いながら達也にも握手を求めた。

「司波達也だ。達也でいい」

「おぅ」

「にしてもエリカとレオは何を言いあっていたんだ?」

 と達也は手を動かしながらそう聞く。

「なんにも?最初にこいつが硬化魔法が得意だって言い初めてね。それに私がこんだけむさ苦しければ納得だって言ったのよ。そしたら怒っちゃってね~ いや~外見だけでなく中身もむさ苦しいわ」

「てめぇ!」

「もうやめろ二人共。そしてエリカ、レオに謝れ」

「えー神綺君はこいつの見方をするっていうの!?」

「どう見てもエリカが吹っ掛けたのが原因だろ?謝れ、相手の外見をとやかく言うのはモラルがなってないぞ?」

「えー.....」

「俺も同意見だ。謝ったほうがいい、お互いに入学したてでしこりを残したいのか?」

 と達也も援護したお陰か

「わ、わかったわよ。....すまなかったわね」

「お、おぅ...」

 なんとも後味の悪い結果となったが予鈴が鳴った為に収まった。

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『5分後にオリエンテーションを始めますので、自席で待機してください。IDカードを端末にセットしていない生徒は速やかにセットしてください』

 と予鈴がなって数秒後、教室の前面にあるスクリーンにそうメッセージが表示された。

 といってもこれから行うオリエンテーションの中身は受講登録をガイダンスの支持通りに行うというもので、終わっている神綺には関係のないものだった。

(暇つぶしのつもりが早く終わったからな....どうすっかな)

 そして一科生の教室の為教師も来ない。とても退屈だな、と神綺が表いると本鈴と共に教室のドアが開いた。

(...なに?)

 一瞬遅刻した生徒かと思ったが、制服ではなくスーツを着た女性が入ってきたのだ。

 それには神綺だけではない。クラス全員が戸惑い、どういうことだろうか。と近くの席同士で小声で言いあう者もいた。

 

 

 

 

 

 そんなちょっとしたイレギュラーがあったが、神綺は退屈だと思いながらオリエンテーションを終えた。

 そして、

「達也に神綺、お前ら昼までどうするんだ?」

 と不意に前方から声をかけられた。

「ん?俺はここで資料の目録を眺めているつもりだったんだが...神綺は?」

(知らぬ間に呼び捨てか...まぁいいか)

「俺は工房に行くつもりだ。これでも魔工技師志望なんでね」

「えぇ!?神綺君魔工技師目指してるの?」

「あぁ。機械弄りは昔から好きなんでね」

「へー....念のため司波君にも聞いてみようかな。司波君は何目指してるの?」

「....俺も魔工技師を目指している」

「えぇ....」

 これには流石にエリカも引いてしまった。

「...お前らとことん似てるのな」

 と呆れ顔がレオが呟いた。

「そういうあんたは?闘技場?」

「いや、俺も工房に行こうかとな」

「えぇ!?なんでよ?」

「...硬化魔法は武器術との組み合わせで最大の効果を発揮するからな。自分で使う武器ぐらい調整できるようになっておきたいのさ」

「ふーん。脳筋ってわけじゃないのねあんた」

「....またおっぱじめてぇのか?」

「ごめんごめん、冗談冗談」

 あはは、と笑いながらエリカは流した。

「柴田はどうするんだ?」

 と神綺は今まで眺めているだけで殆どしゃべらなかった美月に振ってみることにした。

「へ?私も魔工技師志望なので工房に....ご一緒してもいいですか?」

「勿論だ。どうせなら固まって行こうぜ」

 とレオは笑いながら歓迎した。

「よし、じゃぁ行くか」

 

 




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