魔法科高校の劣等生 -彼のこれからは-   作:レイヴェル

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どうも、レイヴェルです。


入学編 3

「ん?あれぇ?司波君は?」

「あぁ...妹との約束があるそうだ、そう言って先に行ってしまったよ」

 脱力しながらドサッと自分の席に神綺は座った。

「ねぇねぇどんな話してたの?」

「悪いがノーコメントだ」

「えー....」

「エリカちゃん....」

 エリカは不服のようで不満な声をもらし、それに美月は呆れた。

「にしても妹か~ どんな子だろう?」

「明日本人に聞けばいいだろう?俺も詳しくはしらない」

「ふーん....ん?」

 とフッとエリカが教室のドアの方に視線を動かした。

「ん、どうしたんだ?」

 神綺は机に突っ伏したまま、エリカの顔を薄めで見ながら寝ようとしていた。

「いやぁ....一科生の子がこっちをジッと見てるから...なにかなーって」

「っ!」

 バッとドアの方を向くと

「....」

 と軽く微笑みながら雫がこっちに向かって控えめに手を振っていた。

「あぁ...雫か」

「え?知り合い?」

「家族さ」

 と神綺は立ちあがり、

「すまん。俺もこれから帰るから、また明日」

「えー?北山君も帰っちゃうのー?」

「悪いな、また明日のガイダンスで」

「えぇ。また明日」

「北山君、さようなら」

「あぁ、さようなら」

 神綺は美月とエリカと別れ、ドアの所で待っている雫の所へ向かう。

「悪いな、待たせたか?」

「ううん、全然」

「そうか、なら行こうか」

「ん」

 その際一科生と一緒に仲よさそうに歩いている神綺を物珍しい顔で見る人がちらほらいたが、当人は気にせずどこかにいるであろうほのかを捜しに行った。

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「ほのかは?」

「ほのか?ほのかなら事務室にいるよ」

「ん?なんで事務室に?」

「CADを取りに行ってくれてる」

「あーなるほどな」

 CAD、今までも何度か出てきたが正式名称は『Casting Assistant Device』。デバイス、アシスタンス、法機(ホウキ)などと呼称されることもある魔法工学製品だ。

 魔法式を構築する際、その魔法式を構築するスイッチとしてCADから起動式と呼ばれるものを呼び出し、それを元に魔法式を構築することで生身で構築するよりも高速に処理できる利点がある。例外を除いてCADは魔法を使う際の必須アイテムとなっている。

 そしてここ、一高では学校に着くと事務室に寄り、自分のCADを預けなければならない。

 これはできるだけ校舎内で無暗に魔法を発動させないようにする為の処置だ。

「なら俺らも事務室に向かおう」

「うん」

 

 

 

 

 

「あっ 雫!神綺君!」

 と雫達が事務室に着くと、CADをはめていたほのかがいた。

「よっ ほのか」

「おまたせ」

「はい、これ二人のCAD」

 とほのかはプラスチックケースに入れられた二人分のCADを出してくれた。

「お、サンキュ....にしてもよく他人のCADを渡してくれたな?」

「ここで渡す分にはいいみたい。ただどこかに運ぶのは駄目なんだって」

「なるほど....」

 と神綺はケースから自分のCAD...所謂『特化型CAD』を取りだした。

 特化型....そう、CADにもタイプがあり、多様性を重視した最大99種類の魔法の起動式を登録できる『汎用型CAD』。そして、汎用型CADよりも発動速度を速くする代わりに9種類までしか登録できない『特化型CAD』。最後に刀などの武器に特化型CADを内蔵した『武装一体型CAD』の3種類だ。

 その中で神綺は処理速度が致命的な為、それを補う為に特化型を使用している。

 対して雫は一科生であり、特に処理速度に困っていることもないため汎用型を使用している。

 そしてなにより特化型は銃の形を構造上している為神綺が持つと

「んーやっぱり神綺君が持つとなんか様になるね」

「そうか?普通のCADだぞ?」

「雰囲気、かな?私も似合っていると思うよ」

「....武器を持って似合っていると言われても複雑だな」

「さ、帰ろ?」

「そうだな」

「うん」

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ピピピピピピ....

「う......ん....」

 学校生活2日目の朝。神綺はスッキリしない顔で起床した。

「...はぁ」

 なんでスッキリしないか。それは昨日中々寝れなかったためだ....理由はひとつ、昨日達也に言われたことが頭から離れなかった為だ。

(俺の名前が漏れている....ということはここも狙われる可能性がある、ということか....となった場合。はぁ....覚悟決めないとな)

 とダルそうにベットから降りて顔を洗おうと部屋を出た。

 すると

「ん、おはおう神綺」

「おはよう雫」

「おはよう神綺にぃ」

「お、今日は航も起きてるのか。おはよう」

 とくしゃくしゃと軽く航の頭を撫でて洗面台へと向かった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「おはよ~う」

「おはよう」

「おはよう、ほのか」

 昨日と同じように身支度を済ませ、リムジンに乗りほのかを迎えに寄り道をしていた。

「さて....今日で2日目なわけだが....2人は今日どうするんだ?」

「私はオリエンテーリングが終わったら工房に行くつもり」

「そうなの?じゃぁ私もそうしようかな」

「ほぉ、雫。お前機械弄るの好きだったか?」

「ううん。どんなことやってるのか少し興味がわいただけ」

「なるほどな」

「神綺君はどうするの?」

「俺も元々工房に行くつもりだったんだ」

「だと思った」

 と雫がやっぱりと顔を綻ばせた。

「ん?なんで?」

「俺はこれでも魔工技師志望なんでね」

「そうなの?」

「あぁ」

「それで将来私の専属になってもらう」

 とふふんと胸を張って雫が答えた。

「少しは雫も自分でCAD弄れるようになれよ....」

「無理、神綺には追いつけない」

「え?神綺君CAD調整できるの?」

「ん?あぁ」

「このCADも神綺にやってもらった」

「えぇ!?」

「まぁ、今までそんな話題もなかったしなぁ...」

 機械いじりは好きな為、時間がある時はそれ用の本(といっても電子書籍だが)などを読み漁り、今ではそれなりの腕はあるつもりだ。

「ついでにママのも神綺がやってるんだ」

「雫のお母さんって...紅音さんだよね?それを神綺君が、か...すごいな~ ねぇねぇ!今度私のもやってよ!」

 とほのかが目をキラキラさせてそう言った。

「え、まぁいいが...ウチに来てもらわないと...」

「いつでもいいよ!調整して貰えるなら!」

「そ、そうか...わかった」

 よしっ!とガッツポーズをしたほのかに軽く神綺は呆れながら、これからどうするか、と思考を巡らせていた。

(司波達也...か。今度レイブンにでも聞いてみるか)

 昨日、神綺の正体を見破った男。只者ではないと警戒心を上げたが、どうにも明確に敵、とは決められずにモヤモヤしていた。

 

 

 

 

 

 

 




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