急だった。突然ギルドに呼ばれて、命令されたの だ。アマツマガツチを狩れと。 アマツマガツチは、ユクモ村の近くにまで接近し ており、狩らなければとんでもない被害が出るら しい。 それを伝えて、唯一冷静だったコウガは言った。
「誰が行く?」
ヤヴァイ状況だとギルドは言ってるのに、相変わ らず四人までという規制がある為、誰が行くか決 めないとならない。
「俺とコウガは決まりな」
それを言うと、会議室になりかけているマイハウ スから、出て行ってしまった。 俺は気にせずに続けた。
「それで、行きたい奴いるか?」
ルーンがビシッと手を上げた。そして、他の皆は 行きたくないとばかりに固まってる。 行きたくないのなら強要する必要は無いので、解 散させて、俺は一眠りした。
霊峰。そこにアマツマガツチはいる。 ギルドの
「ユウ……」
名前を呼ぶ。すると、ゆっくりと言葉が発せられ た。
「一緒に、狩らせてください」
まるで、何かを躊躇ってるかのように、ゆっくり と言っていた。 そこで、途中で転んでいたらしいルーンを引っ 張ってコウガが来た。それから俺とユウを見てか ら、ニヤけて言った。
「ふーん……狩りの前に変なコトすんなよ」
変なコトが何を指すのかが解らなかったが、特別 何かするつもりじゃないので問題無いだろう。 ………いや、何を言いたいか解る。解らない筈なのに、理解した。 この不自然な感覚を、とりあえず無視してユウに 訊いた。
「ずっと何処行ってたんだよ。これでも結構心配 してたんだぞ?」
すると、ユウの表情が何かを嫌悪しているのを主 張するかのようなモノになる。
「本音を言ってください」
俺に対して、鋭く放った。
――あちゃあ。バレたか。
実は、ここ最近忘れかけていたのである。周りが 色々とカオス過ぎて。 つまり、心配なんてしてなかったのに、心配して たと言って怒られた。俺はそう理解した。
「ごめん。忘れかけてた」
「………そうですか」
俺の言葉に興味を示さないように、さっさと立ち 上がってアマツマガツチが待ち構えている場へ と、一歩を踏み出していた。
「行くぞー」
一人で行かせるわけにもいかず、俺も皆に一言だ け言ってから、アマツマガツチを狩るべく決戦の 地へ向かった。
白き龍がいた。風を纏った龍が。 その龍は、まるで空を泳いでるようだった。全く 翼を羽ばたかせずに、浮いているのだから。 龍は、俺達を認識したのか、バウンドボイス…… は、来なかった。 龍は、空に舞い上がった。竜巻を起こして。 竜巻が四つ。一人一つ正確に追いかけてくる。し かも、自然と引き込まれる。
「いきなりかよっ!」
心の中を完全に無とする。鬼神狂化だ。 そして、自ら竜巻に入り、俺も舞い上がった。 流れる風に反抗せず、流れる事で威力を減らし、 その風に乗って飛んだ。 しかし、判断は間違っていた。 俺が、アマツマガツチを捉えた瞬間、高圧の水ブ レスが俺の右腕を掠り……頼りない新品のティガ 装備の一部が破損した。 ギルドが言っていた。対モンスター用に強化され た飛行船を一撃で撃ち落としたと。 それが、今俺を掠ったのだ。 俺は、更に落下しながら見た。アマツマガツチが グルグルと回っていたのを。その周りは、落下し ている俺をも吸い込んでしまいそうな、嵐と呼ぶ に相応しい風が渦巻いていた。 ただ、やるなら降りてきてからの方が良いはず。 普通なら。 しかし、俺よりも先に気がついていたらしい。大 剣を片手に超ジャンプする赤髪の男に。
「止まれ!!コウガ!!」
しかし、聞こえないのか止まれないのか、竜巻に 自ら突入していく。 というか、忘れていたが俺はとても高い所から落 ちている。このまま地面に当たれば大怪我じゃす まない気がする。 体を反転させて、ベリオロスの双剣を地面に突き 刺そうと手を前に出す。 地面が迫り………刺さった。しかし、生半可では ない衝撃が走った。 正直、あんな化物を狩れる気がしなかった。
「ぐあっ!」
そして、豪速球となり飛んできたコウガが俺の隣 に落ちた。ゴキリと、鈍い音が聞こえた。 ゆっくりと、余裕を見せて降りてくる白き龍。そ れに向って弾が幾つも飛んでいった。しかし、風 に弾かれる。 俺達の手が届きそうな高さに降りてきた瞬間、 ルーンが翔けていた。片手剣を閃かせ、アマツマ ガツチに傷をつけた。 しかし、その直後風に飛ばされてしまった。 そして、見てしまった。アマツマガツチの瞳が橙 色に輝いているのを。 そして、泳ぐように突進して来た。あまりの大き さに見合わぬ速さ。 俺は、そのアマツマガツチに突進した。そして、 スライディング。スレスレの所で当たらなかっ た。 だけれど、攻撃を当てれない。風で止まることで きずに、通り過ぎてしまう。 弾は弾かれ、剣はまともに当てれない。コウガは 大ダメージだし、ルーンも当てれても隙だらけ。 ユウは、姿も見えない。 詰んだ。そう思った。
「そこっっ!!」
声が響いた。弾が風の少ない頭へと向かった。 しかし、俺は弾かれると思った。だって、風の壁 に触れる瞬間に弾かれていて、薄くても駄目だと 思ったから。 しかし、その弾は……軌道がズレたが当たった。 滅龍弾。威力は他の弾より全然ある。だから、完 全に弾かれずに通ったのだ。 しかし、簡単に当てれるモンじゃなさそうだ。 改めて、考えるのをやめる。普通に戦ってダメな ら、鬼神狂化で戦うしかない。 アマツマガツチの尻尾目掛けて翔ける。尻尾を斬 り落とす為に。
超マズった。背中に走る激痛を抑えて、大剣を担 ぐ。 あの風圧を抑えて、一撃を加える。その為に は……
――アイツなら、こうするか。
俺は、大剣を納刀し、飛行船の残骸へと向かう。 そこにある、バリスタを撃つ為に。 バリスタは、激龍船で少しだけ撃ったので、威力 の違いが解る。ボウガンの弾とは比べ物にならな い。 そして、それからの事はこれから考える。 ラヴィなら、そんな事しただろう。アンナなら、 もっと早く考えて、もっと正確な方法で倒すだろ うが、生憎それは無理。だから、こうする。猪突 猛進という奴か。 カミトは、猛狂いアマツマガツチを殺す為、まと もでない速さで翔けて、一閃。 しかし、風の流れを利用してアマツマガツチは避 ける。そこに、俺はバリスタを撃った。 風に弾かれる事なく、バリスタは背中の辺りに刺 さった。直ぐに抜けて、それと同時に血が少しだ け漏れる。 アマツマガツチは、俺の方向を向いた。明らかに 反撃するつもりだ。 俺は全力で、残骸から遠ざかった。その残骸に、 アマツマガツチは水のブレスを撃ち……文字通り 粉々にした。頼みの綱が一瞬にして失せた。
――どうする?最悪の状況を打破するには!
考えながらアマツマガツチを確認すると、また舞 い上がっていた。 しかし、今度はしっかりと見える位置に停止。そ こから……ブレスを縦に線を引くように撃ってい た。ルーンがいる辺りの場所を。ブレスは、さっ きのブレスと垂直にまた払いながら撃った。 状況は悪くなる一方だ。打破なんて出来るわけが ない。
――いや……この手ならいけるんじゃないか?
再び降りてきたアマツマガツチに向って、駆け た。勿論、一太刀浴びせる為に。 アマツマガツチは、その場で回りこの辺りを包ん でしまう程の竜巻を起こしていた。 アマツマガツチがいる中央に、全員が引き込まれ ていく。俺は、自ら突入していく。 逆らおうとしている皆より、余裕で先にアマツマ ガツチの前に来た俺は、跳んだ。 回っているアマツマガツチは、刃を横に向けた大 剣に自ら掠り、傷を負った。そして、一瞬だけ遅 くなった。その隙に、俺はアマツマガツチの上に 乗った。 そんな俺を振り払いたいのか、更に速く回転し始 める。だけど、俺はアマツマガツチの背中をガッ チリ掴んで落とされないようにした。 そして、片手だけ大剣を掴み、刺した。だが、ア マツマガツチを中心に、引き込むように流れてい た風が突然、外側に流れ始めた。 それに対応できず、飛ばされて岩に身体をぶつけ て………気絶した。
私達を吸い込んでいた筈の風は、突如私達を吹き 飛ばした。 風がある程度収まってから、確認した。そし て……大量に血を背中から流して倒れているコウ ガも確認した。 私は、その姿を捉えた瞬間から走り始めていた。 だから、気付かなかった。後ろから刃のように纏 まった竜巻が来ている事を。 それは、ゆっくりで、本気で走っている私に追い つく事は無かった。 私は、コウガの元に行き、ポーチから回復薬を出 そうとした。 だけど、ダメだった。
「周りを良く見ろっ!このバカタレッッ!!!」
小さく叫んだコウガは、怪我してるとは思えない 速さで私の後ろに行って、押し飛ばした。 ちゃんと、コウガもついてきていた。だから、目 標を見失った竜巻は何処かへと行ってしまった。 それから、今度こそ回復薬を取り出して、無理矢 理飲ませた。
「……これホント不思議だな」
傷が殆ど治ったコウガは、跳ね起きた。
「無理はしちゃダメだからね?傷口が塞がってる 程度だし」
「……ああ」
適当に返して、アマツマガツチ目掛けて走ってし まった。
「頑張り過ぎだよ」
聞こえないだろうけど、私はコウガに向かって 言った。 ……そして、私は
「……は?」
彼女は、ポポを貪りながらも、呆れていた。
「んー……だからさ、あのルーンって娘がさ、手 を抜いてるんだよ。流石ジンオウガというのか」
私も、アプトノスを食べながらも、片手に双眼鏡 を装着しながら彼女に話す。
「……あたしはそうとは思わないけど」
「おっ。久しぶりに言ったね、あたしって。場所 が良ければ踏んづけて欲しかったんだけど な……」
彼女の眼が、ゴミを見るモノに変わった。嬉しい ようなイタイような、微妙な感覚。
「………んで、どういう事?」
「ざっと、放電加速剛撃帯電収集拡散はあるか な?」
「………ごめん。それも解かんない」
「まあ、使える技とか、他の同種よりも優れてる 事とか、得意な物とか纏めたんだ」
お隣さん含めた四人が、ジンオウガ――つまり ルーン――を狩っていた時、途中から別のモノに すり替わったように強くなっていた。 それは、あの娘の本気だ。つまり、何時もは本気 を出していない。 お隣さんは、もうポポを骨ごと食べてしまってい た。速い。
「……それで、モガはどうなの」
唐突だった。さっきまでの話と全く関係ない事を 訊いてきた。 まあ、特に気にせずに答えた。
「ん……まあ、そろそろ古龍殿のストレスがマッ ハだね」
「そっか。それで私達は行った方が良いの?」
「……アルバをボコしてからね?勿論、そしたら 行ってもらうけどね。だけど、何か行きたそうな 言い方だね」
私が指摘すると、プイとそっぽを向いてしまう。 頬が少しだけ赤くなっている。
――触れないであげよう。喰われそうだから。
心の中で、そっと思った。
「それで……狩れるの?」
まだそっぽを向いたまま、誤魔化す為か訊いてき た。
「行けるでしょ。ただ……呪縛を解ければだけど ね」
「何よそれ」
「最悪あいつが死ぬってハナシ。記憶したか?」
私は、巫山戯た調子で、真面目な事を言ってか ら、呆然としてるレナを置いて、私は用事を済ま せる為にその場を去った。
「………何あれ」
スコープ越しに、ルーンを見ていた。そっちに、 雷が落ちたから。 ルーンは、全身を帯電させていた。髪が風で煽ら れたように上がったいた。 碧い瞳が、白く輝いていた。まるで、あの時のジ ンオウガのように。 ……でも、どうでも良かった。私は、アンナさん の只唯一の命令に従う。その為に、私はアマツマ ガツチを狩る。 別に、理性が無くなったとか、そんな様子は見え なかったので、標準をアマツマガツチに戻す。 滅龍弾をリロードして、頭の少し右側を狙う。ア マツマガツチは、理解しているのか確実に当たっ ても掠り程度。 当たる事を祈って、撃った。滅龍弾特有の大きい 反動に、耐える。そして、弾は無駄に大きく曲が り、当たらなかった。
「………来るっ!」
ヘビィを背中に仕舞い、私は走り始めた。 ある方向から、雷が発射される。風では曲げる事 なんてできず、アマツマガツチに直撃する。 しかし、あまり通ってるようには見えない。
「……………ダメか」
正直言って、最初から狩れる気はしなかった。 私、つまりアオアシラ程度が、アマツマガツチの ような強大な者の狩りに加わっても、あまり変わ らない。 カミトは、鬼神狂化を使い確実に、少しづつダ メージを与えていた。だけど、スタミナが尽きて しまうと思う。 ……皆を撤退させるべきか、私には判断できな かった。 だけど、する必要は無さそうだった。
「……ルーン、頑張って」
ルーンが、アマツマガツチに生えている角を片方 折った。 確実に良い方向へと向かっていた。
――連れてきて良かった。
私は、ポーチの中を見ながら思う。そのポーチは 今青白い雷が飛び交っている。正確には、雷光虫 が私に反応して電気が溢れているのだが。 今私は、所謂超帯電状態にある。雷をある程度出 せる他、身体能力も上昇している。更に、スタミ ナも一時的に増えている。 それから、少しだけ弄ってある片手剣は、私と同 じく電気を帯びている。これはオマケ程度だけれ ど。 アマツマガツチは、少し全身が赤みを帯びてい た。多分、怒ってる。 此処からは、強者の余裕は見せないだろう。本気 で、ホコリを散らしに来る。 アマツマガツチは、咆哮した。それだけで、雨が より一層強くなり、強風が吹いた。 私は、それに構わず本気で駆けた。だけど、それ を待っていたかのように、ブレスを私に向けて撃 つ。それと同時に、風がとても強くなる。 風で怯んでしまい、私は横に避けることができな かった。 せめてもの抵抗で、雷を撃った。それは、正解 だったらしく、水と衝突した瞬間、水が消滅し た。 私は、何故そうなったのかは全く解らなかったけ れど、気にせずにもう一本の角を折りに跳びなが ら剣を上に振る。 流石に当たる事は無く、届かない高さに飛んで 行ってしまった。 そんな事は想像ついていた。だから、投げた。
「ナイスだ!!」
そして、アマツマガツチを追って大ジャンプして いるコウガがキャッチ。どうやったらあれだけ高 く飛べるかが解らなかった。 コウガは、やはりどうやってか更に高く飛んで 行った。 ……後は、コウガに任せる。
「うらあぁぁっっ!!」
ラヴィの大剣を、本気でアマツマガツチの腹に投 げた。 それは、確かに抉りまではいかなかったが、確実 に刺さった。雨と混じる赤い液体を落としながら も、気にしないかのように昇っていく。 ちょうどその時、下から電気を帯びた片手剣が飛 んできた。ルーンのだろう。 下にいる筈のルーンに、お礼を後でするつもりで いた。 荒れ狂う風に乗り、俺は更に飛んで行く。 アマツマガツチは、まだ止まらない。黒雲を越え るつもりでは無いかと思ってしまう。 そして、止まった。そして、俺に頭を向けて停 止。ブレスが来るのは容易く想像出来る。 だから、ゆっくりと開かれている口目掛けて投げ る。
――こんな強敵も、あっさりと殺られるんだな。
そう思ってしまった。 片手剣は見事口内の何処かに刺さり、赤混じりの ブレスを少しだけ暴発してから、白き龍は消滅し た。 体色と同じ、白の髪をした少女。背中にやはり白 の輪のついている、結局白の服を着ている。 そして………
「ッッッ!?」
橙の瞳がしっかりと、俺を捉えていた。それは、 獲物を見つめる眼だった。 アマツマガツチの巨大が無くなり、支えの無く なった二つの剣を手に取る。
「中々鋭いね!君っ!」
彼女は、掌を俺に向けた。そこから、水がレー ザーのように放たれた。 俺は、慌てて大剣で身体を守った。しかし、衝撃 は来なかった。
「……ちょっと君、今此処何処か解ってる?」
空が、明るくなって来た。人の姿だと、力は弱ま るのか、嵐は去っていった。 そして、改めて気がついた。今、俺達は超高い所 から自由落下してるのを思い出した。 彼女は、風を操り加速して、俺の隣に来た。
「まあ死にたくなければ僕の力を借りなさい」
何処か勘違いした発言をして、ニヤリと笑った。
「俺リオレウスだから飛べるんで結構!」
「そんな卑怯な事したら撃ち落とすよ?私今戻れ ないんだからね!?口の中で血が溢れかえってヤ バイんだからねっ!?」
何処か怒ってるように喚き散らす。だが、それは 御本人が悪いと思う。
「そいつは大変だな」
「んがぁ!僕は君と違っているだけで嵐起こし ちゃうんだよ?別にわざとじゃないのにっ!」
――嘘吐きだ。
別に、ボコボコにされなくとも人の姿には何時でもなれる。それで、適当に交渉すれば良かった。 でも、現実はそうじゃない。外敵を消す為に、本 気で応戦して来た。
「……嘘は苦手か?」
むぅと、頬を膨らませて俺の前で落下している少女に向かって言った。 そしたら、俺の頬に手を当ててから、爽やか笑顔で言った。
「むしろ得意だよ。君みたいなカスに気付かれる程二ガテじゃないヨ?」
何故か、殺気が満ち溢れていた。
「……なら、何故応戦して来た?交渉するってのは無かったのか?」
「無理だよ」
綺麗に否定した。なら、やはり嘘なのか。 だけど、それに続いた言葉が俺を驚愕させた。
「そりゃ操られて理性ぶっ飛んでたんだもん。いやぁ君の一撃効いたよ」
……操られて?
「君って最高おぅっ!」
俺の戸惑いを、知ってか知らずか少女はこの晴れ晴れとした空に向かって叫んでいた。
「……わざとハズレの予想をするなんてね」
今此処にいないアンナに向けて言った。私は、こ の晴れていく様を見せてあげたいと思った。 そして、やっぱ
「……はぁ」
スタミナの使い過ぎで、しっかりと眠っているカミトを見て、ため息を吐いてしまった。 霊峰で、グースカ寝てるのはどうかと、本気で思 う。
「カミト……」
いかにも心配してますと主張しているんじゃない かとコッチが心配してしまいそうな表情で、カミ トを見つめるユウ。 ユウは、ちょっと印象変わったと思ったけど、天 然だということには変わりないらしい。
「おお、やっと見えてきた」
空を見上げながら、私は呟く。二つの影が、高速 で落下している。 片方はコウガで、片方はアマツマガツチなんだろ う。 その影は、次第にくっきりと見えるようになっ た。何故か、アマツマガツチらしき者はコウガを 後ろから抱き締めていた。 そして、地面に当たる直前に風が起こり、停止した。 アマツマガツチらしき少女は、地面について、コ ウガを解放するとニコニコしながら言った。
「久しぶりに地面に足つけたなぁ。あ、君凄い ね。水を電気分解して防いじゃうなんて」
後半は、私を見ながら言っていた。
「電気分解って……なんですか?」
「読んで字の如し。完璧な真水は絶縁体になるん だけど、汚い水って電気を通す。更に、その水は 電気によって酸素と水素に分裂してしまう。まあ一瞬で行えば消滅したようにしか見えないよね」
良くわからないけど、覚える価値がありそうだったからしっかりと聴いていた。
「……全然解りません」
そして、聞く価値の無さそうなクマさんが、一人困惑してた。 それから、アマツマガツチの少女はコウガを見ながら知識の披露を続けた。
「後、水素と酸素が混ざってるような所に火を近 付けると爆発が起きるんだ。そしてまた水に戻るんだよね」
無駄に知識を披露した挙句、アマツは言った。
「そんじゃ、これからよろしくねっ♪」
私には、これから面倒な事になるのをなんとなく理解してしまったのである。
古龍……やっぱアマツ程の古龍なので、なるべく戦闘パートだけにした。
龍風圧……知らない人の為の豆知識。アマツマガツチは、風を纏ってはいるが、龍風圧どころか風圧が無い。
水……電気分解云々の話合ってるよね?……と、自分に訊く程なので自身無いです。
文章の所々……半角のスペースが微妙な所にちょくちょくある――前の話にも幾つかあった――のは、修正していくけれど、一旦投稿します。
↑みたいなミスがあるけれど、それでもOKな方はバシバシ(?)読んでください。