今回は牢屋を出たところ~になります。
飛鳥の技、どうしようかな……
・・・
ドンとの会話を終え、広場へと戻ってきたユーリは、そこでドンが全面戦争へとの準備を進めているところだった。いくら演技とはいえ、本気でやる気があるように見せなければいけない、といったところだろう。
それを傍目にユーリはエステルたちと合流したところ、エステルたちが
だが、下手に仕掛けるわけにも行かず、どうしようかと迷っているとそこへレイヴンが現れ、酒場で自分の話を聞かないか、と誘ってきた。もちろん、ユーリ達は前科があるレイヴンにそうやすやすといい返事をするわけではない。だが。
「レイヴンは、やる時はやる人やで」
という、飛鳥の言葉にユーリが話を聞きにいくことを決めたようだ。
「嬢ちゃん、ありがとね」
「ん、別にお礼言われることなんてしてへんで。ただうちは事実を言っただけや」
「……」
「クス……見たことあるし、知ってるからね。レイヴンの事は。お世話になったし」
「そりゃあ、どうも」
なんてやり取りがあったりした。それを聞いたユーリは
―アスカは、随分とおっさんに懐いてんな。口調が違う。まぁ、荒れてた頃にある程度落ち着くまで居てくれた、となりゃそりゃ懐くか。……ま、様子見だな
なんて考えていた。やはり、ドンから言われたことが気になっているらしい。
・・・
酒場についたユーリ達はすぐ右にある部屋へと案内される。そこは、酒場、というには似つかわしくない部屋だった。わかりやすく言えば、お偉いさんがいそうな部屋、である。高そうなソファーが2つあり、テーブルもある。壁や周りの装飾も高そうなものばかりだ。
「なんだ、ここは」
「ドンが偉い客迎えて、お酒飲みながら秘密のお話するところよ」
「ここでおとなしく飲んでろってか?」
「おたくのお友達が本物の書状を持って戻ってくれば、とりあえず事は丸く収まるのよね」
「悪ぃけど、フレンひとりにいい格好させとくわけにゃいかないんでね」
「わたしたち、この騒ぎの犯人を突き止めなければいけないんです!もしバルボスが……」
そう言って今にも飛び出しそうなエステル。だがレイヴンは部屋の奥のほうへ行く。何だと思って近づくと、街が帝国に占拠されたときに潜伏し、反撃のチャンスをうかがっていたという地下水道の入り口がレイヴンの目の前にある扉らしい。中に入ってみると、真っ暗で何も見えなかった。火の魔術が使えるリタにお願いするにも、
すると、ラピードがどこからか、
エステルによると、長らく暗い場所にいると光を刺激として嫌うらしいので、
「……かつて我らの父祖は民を護る勤めを忘れし国を捨て、自ら真の自由の護り手となった。これ即ちギルドの起こりである。しかし今や圧制者の鉄の鎖は再び我らの首に届くに至った。我らが父祖の誓いを忘れ、利を巡り互いの争いに明け暮れたからである。ゆえに我らは今一度ギルドの本義に立ち戻り持てる力をひとつにせん。我らの剣は自由のため。我らの盾は友のため。我らの命は皆のため。ここに古き誓いを新たにす」
これはユニオン誓約というものらしく、ドンがユニオンを結成したときに作られたユニオンの標語のようなものだ、とカロルが説明してくれた。文字の書かれた下の方にアイフリードという名前があった。今は噂の憎き者、大悪党として扱われている海賊だが、ドン曰く盟友だったそうで、頭が回るわ食えないわで、ドンでさえ相手をするのには苦労した、とレイヴンが教えてくれる。なんだかんだ、物知りなレイヴンである。
―アイフリードか……
会ってみたいな、と思う飛鳥だった。こういう話には、真実は違い、実はいい人でした、というオチがついたりすることもあるからだ。
・・・
どうにかこうにか地下水道を抜け、とある酒場に出たユーリ達。そこはバルボスが根城にしていた東の酒場とのこと。どこかにバルボスがいるのでは、と探索を開始。
・・・
とこかの部屋で、ラゴウとバルボスが会話をしていた。ただし、雰囲気はよくなく、どうにもラゴウの中の認識とバルボスの中の互いの認識が違ったようだ。ほどなくして話し合いが終わる、その時だった。ユーリ達が駆けつける。
「悪党が揃って特等席を独占か?いいご身分だな」
「その、とっておきの舞台を邪魔するバカはどこのどいつだ?ほう、船で会った小僧どもか」
「この一連の騒動はあなた方の仕業だったんですね」
「それがどうした。所詮貴様らにワシを捕らえることはできまい」
「はあ、どういう理屈よ」
「悪人ってのは負けることを考えてねえってことだな」
「なら、ユーリもやっぱり悪人だ」
「おう、極悪人だ」
「やれやれ、造反確定か。面倒な事してくれちゃって」
これだけの人数に囲まれていながらもバルボスは意に介していないようだ。逆にユーリ達を暗殺者たちで囲み、勝った気でいるようだ。
バルボスとラゴウは、それぞれが自分たちが頂点に立つため(ラゴウは自分たち評議会が帝国を支配する、バルボスはドンを消し、自分たち
この戦いは終わらず、止められず。さらにユーリ達の命もここで終わりだと言い張ったバルボス。と、そこへ何か駆けてくる音が聞こえてくる。それを聞いたユーリは言った。
「ったく、遅刻だぜ」
そう、フレンが白馬――ではなく、馬に似た魔物だろう生物に乗って登場したのだ。手には、きちんと本物の書状を持っていた。どうやら間に合った(ユーリ曰く遅刻だが)らしい。
「止まれーっ!双方刃を引け!引かないか!!私は騎士団のフレン・シーフォだ。ヨーデル殿下の記した書状をここに預かり参上した!帝国に伝えられた書状も逆臣の手によるものである!即刻、軍を退け!」
そこへドンがフレンへと近づく。
「戻ってこねえかと思ったぜ」
「あいつを見捨てるつもりは、はなからありませんので」
それを見ていたバルボスはお怒りだった。それもそうだろう、もう引き返せないところまで進み、あとは高みの見物、といったところだったのがそれが水泡に帰したのだ。そこでエステルはフレンを狙おうと銃を構えているヤツを発見。ユーリへ言うと、銃を構えているヤツの手にスパナが当たる。エステルの言葉を聞いてすぐさまカロルが投げたようだ。
しかし、バルボスも負けておらず、銃を拾いすぐさま撃ってきたのだ。各々が回避したところでリタが銃にエアルを充填する隙を狙えば、と言ったが充填の方が早かった。そこで、飛鳥が前に躍り出た。
「っ―――!!」
一瞬でユーリ達全員を包むシールドが張られ、バルボスの撃った銃ははじかれた。もう一度撃とうとするバルボスに、今度は竜の魔物が邪魔をしてきた。そのせいで、地面に転がるバルボス。しかし、バルボスはすぐに持ち直し、かなり大きなチェーンソーのような剣を使い、空を飛んで逃げてしまった。
しかし、逃げられたからと言ってここで逃すわけにもいかず、竜の魔物を操る者にユーリはすぐさま頼む。すると、相手は承諾してくれたのかユーリを魔物の背に乗せてくれた。そして、重量オーバーということもあって皆を置いて一人、竜の魔物を操る者と一緒にバルボスが建てたという、塔へ向かうのだった。
・・・
塔の周りを覆う竜巻を消すために竜の魔物が火を吐いた。するとそこにあったのは
「あらら……便利な剣持ってんな」
流石に武器を弾かれ、丸腰の状態では抵抗できず、牢屋だろう場所につかまってしまった。だが、他にも捕まっている人はいるようで、中はそれなりに広さがあった。
ということで、またユーリが単族行動ですよ…
ユーリ単独行動多くありません!?
という事で次回もユーリside~になります。