【トリップ】それでも、私は生きている   作:月乃夜桜

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少し間が空きましたが投稿です!

今回は宿屋~になります。


37戦目

・・・

 

ひとまず、宿屋で休み、レイヴンの話を聞いたユーリ達。どうにも、次期皇帝候補であるエステルがぶらぶらと歩きまわっているのは、現状としてはあまり放っておける状態ではないらしい。確かに、今帝国とユニオンは互いに腹の中を探り合っている真っ最中。そんなときに帝国のしかも次期皇帝候補がうろうろしていては、ユニオンも気になるだろう。帝国側としても同じことが言えるだろうが。

 

そして、レイヴンも監視だけが仕事ではないらしく、ノードポリカにいる、首領(ドーチェ)に手紙を私に行かなければならないらしい。それもあって、しばらくはユーリ達凛々の明星(ブレイブヴェスペリア)に同行するとのこと。そこまで話がまとまると、リタは一足先に休むと言ってその場から出ていく。そこでユーリ達も休むことになった。

 

だが。ユーリは、ベッドの上い座って、中々寝ようとしないカロルに声をかけた。訳を聞いてみれば、自分が首領(ドン)であることに不安になっていたようだ。だが最初からそのようにふるまえるなんてことはそうそうない、とユーリは話した。確かにそうだろう。そして、今度はリタのもとへ行くユーリ。なんだかんだと気になるらしい。

 

そして、話し終えるとそのまま、外へ行き、ラピードを会話をする。話が終われば、今度は街の方へと歩き出す。すると、そこでジュディスと会う。軽く話し、またぶらぶらと歩いていると、レイヴンを見つけた。割と前科があってなかなかに信用がない彼だが、それでもノードポリカまでは一緒に旅する仲間である。

 

「……アスカちゃん、何か無茶してない?」

 

「あいつが?」

 

「あの子、すーぐ1人で抱え込むからね。ダングレストにいた時もそうだったのよ」

 

「まぁ確かに、アスカを狙ってる黒い魔物がいるってんで、そのことで気を張ってるかもな」

 

「あぁ、やっぱりあの黒い魔物ってアスカちゃん狙ってるのね」

 

「あぁ。オマケにオレたちの攻撃が効かないときた」

 

「!………それは」

 

「一発で、あいつらを倒せばいいとか言ってたけどな」

 

「こっちの攻撃が効かないんじゃ、そうするしかないわよねぇ……」

 

なんて会話をしつつ、ひとまずは様子見ということで話はついた。そして宿屋に戻ろうとすると、エステルとアスカを見つける。どうやら2人で話をしているらしい。会話に耳を傾けてみると。

 

「――アスカは、どうしてそんなに割り切れるです?」

 

「んー……そうやな、そうするしか、選択肢がなかったから、かな」

 

「そうするしか……?」

 

「そう。選択肢なんて、あってないようなもんよ。せやから、うちはもう、〝そういうもんや〟って思うことにしてん」

 

「………辛く、なかったです?」

 

「そりゃ、つらくないって言ったら、ウソになる。けど、だからと言ってそこで諦めちゃうと、待っているのは精神崩壊か、死。なら、どこにももう、逃げられないでしょ?」

 

「………っ!」

 

「クス、オヒメサマには、少し酷な話やったかな?」

 

「もう……!ずるいです、アスカは!」

 

「ふふ、ごめんごめん。じゃあ、うちはそろそろ戻るね」

 

「はい、おやすみなさい」

 

「ん、おやすみ」

 

どうやら話は終わったらしい。ユーリはそれを見かねてエステルに話に行く。そして話が終わると、アスカのもとへ行く。すると、寝ていると思われた彼女は起きていた。しかも、ベッドの上に横にならず、いわゆる体育座りというやつをしていた。どこかを見つめているであろう飛鳥は、どこかに消えてしまいそうで。

 

「〝飛鳥〟!」

 

「ん、ユーリ?」

 

「お前、どうしたんだよ」

 

「?」

 

首をかしげる飛鳥。どうにも自分が今何をしていたか自覚がないらしい。あの状態のまま放っておけない。そう思うユーリ。なぜだかはわからない。だが、あのままではどこかに飛鳥が消えてしまいそうだと思ったのだ。だから飛鳥の名前を“呼んだ”。ドンから言われた、引き戻してやれっていう、あの言葉。もしかしたら、このことかもしれない。

 

「お前、いつもそんな風にしてんのか?」

 

「あー……まぁ、そうね。横になって寝るとさ、どうにも寝つき悪くて。〝こっち〟にいてるから大丈夫かなーって何度か試したり、治す目的でそうしてるんだけど、どうにもダメらしくて」

 

あはは、と軽く笑う飛鳥。やはりどこか無理しているように感じる。あの時言っていた、『疲れた』、『死にたい』という言葉は、嘘ではなさそうだ。そういった時の目も、濁っていた。光がなく、すべてに諦めた顔だった。だが、そんな状態の飛鳥を死なせないのが、〝使命〟とやらなわけだ。その使命についてはどうにも飛鳥は話す気はないようだが、死のうとしてる人間を止めるだけのものらしい、というのはユーリにもわかっていた。

 

―重症なことには変わりねえな……

 

・・・

 

次の日。船を探しに街を歩いていると。ヨーデルに会った。どうも、ユニオンと協定を結ぶために動いているが、中々うまくいかないらしい。次期皇帝候補ではあるものの、宙の戒典(デインノモス)がなければ皇帝にはなれないというのもあり、難航中らしい。ヨーデルと別れると、今度はカウフマンがいた。それを見てカロルが彼女に船を出してもらえればいいのでは?と提案する。

 

そして色々あったが魚人の群れから幸福の市場(ギルド・ド・マルシェ)を護衛するならという条件で成功すれば船――フィエルティア号という名の船ももらえるらしいとのことで依頼を引き受けたのだった。




ということで、今回はここまで!

次は船の上~になります。
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