【トリップ】それでも、私は生きている   作:月乃夜桜

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いえーい!続けて投稿!

カドスの喉笛~になります。


44戦目

・・・

 

カドスの喉笛に来たユーリ達。しかし、騎士団だけでなく、飼いならされた魔物もいる。ユーリはその光景に、どこかフレン隊らしくない、と感じていた。確かにそうかもしれない。アスカもそう感じた。

 

そしてどうするか考えていると。レイヴンが機転を利かせ、魔物をつないでいる拘束具を狙って壊す。驚いた魔物は暴れ始めた。その隙に強行突破するユーリ達。だが、少し遅れて走っていたレイヴンとパティに魔物が襲い掛かる。そこをアスカは

 

「っ!!」

 

パティを片手に抱え、レイヴンに対し、防護壁を張った。その瞬間、防護壁に何か当たる音。そこでパティが煙幕を出す。それに乗じて、その場を離脱する。

 

「アスカ……助かったのじゃ」

 

「アスカちゃん、ナイス!」

 

「怪我無くて良かった」

 

そこで、思う。どうしてか、体が動いたこと。そして、記憶が戻る前よりも、ずっとずっと体が軽いこと。何故だかわからないだけど、動けるならそれでいい。

 

ひとまず追ってはこないらしい。時間はあまりないが、エアルクレーネの調査もあるとのことで移動するユーリ達。しかしエアルクレーネは落ち着いている。あそこで何故、大量のエアルが噴出したのか。

 

聖核(アパティア)があったから、でしょーに。まぁ、口出すとこじゃあないわな。それより――)

 

アスカは、ラピードとほぼ同時に追っ手の陰に気づいた。そのため、皆に移動を促した。そして、どうにか追っ手を巻きつつ、入り口付近まで戻ってくると。ルブラン達が迫ってきた。後ろも挟まれた。だが、レイヴンの一声でルブラン達は全員気を付けをして立ち尽くす。その間を通り、事なきを得た。

 

そして、ノードポリカに無事についたユーリ達は中に入ってみる。だが、中はあまり変わらない。むしろ、前に来た時よりも静かだった。今夜が新月という事もあり、ひとまずは町中を見て回ることになった。

 

・・・

 

夜になり、行動を開始する。しかし、扉の前にいるナッツにレイヴン以外は止められる。信用できない、という点で。だがそこで中から女性のような声がし、中に入れてもらえるようになった。

 

そして、中に入ってみると。そこは真っ暗だ。しかし、すぐに明るくなり、現れたのは、キツネに似た大型の魔物だった。しかし、ジュディスは彼女がそうだと告げる。

 

「いかにも。わらわがノードポリカの首領(ドゥーチェ)戦士の殿堂(パレストラーレ)を束ねるべリウスじゃ」

 

「あなたも人の言葉を話せるのですね」

 

「先刻そなたらは、フェローに会うておろう。なれば、言の葉を操るわらわとてさほど珍しくもあるまいて」

 

「あんた、始祖の隷長(エンテレケイア)だな?」

 

「左様じゃ」

 

ユーリの問いにも気を悪くした様子もなく答える。

 

「じゃ、じゃあ、この街を作った古い一族ってのは……」

 

べリウスは自分だと告げる。そして、人魔戦争に参加したことも、それが始祖の隷長(エンテレケイア)としての務めだったからだという事も。黒幕はないという事も。話してくれた。そして人魔戦争のころからドンと付き合いがあるという事も。

 

そして、フェローとの仲立ちをしてほしい、書状に書いてあったと皆に伝えつつ、無下にもできないという事で一応承諾してくれた。そして、エステルと飛鳥を見て言った。

 

「のう、満月の子よ。そして、異界の子よ」

 

「わかるの?エステルが満月の子だって……」

 

「!」

 

「我ら始祖の隷長(エンテレケイア)は満月の子を感じることが出来るのじゃ」

 

「エステリーゼといいます。満月の子とはいったい何なのですか?わたし、フェローに忌まわしき毒と言われました。あれはどういう意味なんですか?」

 

「ふむ。それを知ったところでそなたの運命が変わるかはわからぬが……」

 

「べリウス、その事なのだけど……」

 

「ジュディス……?」

 

「ふむ。何かあるというのか?」

 

「フェローは……」

 

「やっぱ、わかるんやな、始祖の隷長(エンテレケイア)は」

 

「アスカ……?」

 

「なら、知ってるのかな。あの魔物――世界の修正力とやらに攻撃が通る方法」

 

「ないわけではない。だが、そなた――……そうか。そなたは光の者か。あの者らとは正反対の。なるほど」

 

「えっと……?」

 

「そなたの力を付加するのじゃ。そなたは使命を与えられし者。そなたの力さえあれば、奴らにも攻撃が通るじゃろうて」

 

「………そっか。ありがとう、試してみる」

 

飛鳥は微笑んだ。だが、その微笑みはどこか悲しそうで。また一つ、覚悟を決めたようだった。そこで、何かが倒れる音がする。そしてそのすぐ後に魔狩(マガ)りの(ツルギ)の連中が入ってきた。

 

どうやら、始祖の隷長(エンテレケイア)を魔物を操る悪の根源だと思っているようだった。止める間もなく、べリウスに襲い掛かる魔狩(マガ)りの(ツルギ)の連中。

 

べリウスから、ナッツの加勢に行くように頼まれ、闘技場方面へ向かう。そして、ナンを見つける。やめるようにカロルが言うが、どうにもこれはユニオン直々のお願いらしい。ひとまず狙われているナッツを助け、エステルが治癒術で怪我を治す。

 

そこで、上からべリウスとクリント、ティソンが落ちてきた。ボロボロなわりに、立ち上がるだけの力はまだあるらしい。しかし、べリウスも酷い怪我だ。しかし、そこでクリントが襲い掛かるが、飛鳥が足止めし、ティソンはジュディスが足止めをする。

 

その間にエステルはべリウスにかけより、怪我を治そうとする。

 

「ならぬ、そなたの力は……」

 

「ダメ!!!エステル!!!!」

 

「ダメ!」

 

べリウスと飛鳥、ジュディスが止める。しかし、術が発動しなくとも、魔法陣が出た時点で既にダメらしい。あたりが光り、べリウスが苦しみだす。そして、飛鳥にも異変が起こる。あの心臓の痛みだ。自分に術は使われていないのに。どうして。

 

「ぐぅっ……!!」

 

「アスカ!?」

 

「大丈夫、や……!!」

 

心臓を抑えた。だがそれもすぐにやめ、銃を構えた。肩が上下するほど、息が荒い。しかし、それでも飛鳥はべリウスと戦うべく、武器を構えた。

 

(痛い。でも、この痛みは、あの頃の痛みに比べたら、ずっとずっとマシだ……!!)

 

そしてべリウスとの戦闘が始まる。抑えられぬとあって、自分を殺せと言っている。その通りにしたくない。したくはないが、いかんせん、力が違いすぎる。そして攻撃するたびにそれでいい、とかなんとか言っているあたり何とも言えない気持ちになる。

 

「っ……!!」

 

飛鳥も、銃だけでない。チャクラムも足技も、使っていた。そして、仲間が危なくなれば、防護壁を使う。前よりも使いこなせている。だけど、それでも足りない。まだ、エステルの力を抑えるには。

 

すると、そこでユーリとエステルが吹っ飛ばされ、治癒術を発動できない。そんなときに追い打ちだ。防護壁を張ると同時、飛鳥も“治癒術を発動した”。

 

「「!?」」

 

「ぐっ……もう、2人して、吹っ飛ばされる、とか、やめてよね……」

 

なんて言う飛鳥は立っているのもやっとな状態で。それでも、諦めず、前を向いている。ユーリとエステルも、不思議に思いつつも立ち上がり戦った。そして、ついに倒すことができた。できてしまった。

 

座り込むエステルにべリウスは気に病むな、と言う。そしてナッツにも、ユーリ達を恨むな、と。

 

「異界の子よ、世界を、頼んだぞ」

 

「ははっ……わかってるよ、だってそれがうちの使命やもん」

 

力なく笑った飛鳥は、その場に座り込む。さすがに限界だった。そして、べリウスは息を引き取ると同時に、聖核(アパティア)に姿を変えた。

 

―わらわの魂蒼穹の水玉(キュアノシエル)をわが友、ドン・ホワイトホースに

 

そう言い残し、完全に声は消えてしまった。そこで、クリントが起き上がり、蒼穹の水玉(キュアノシエル)をよこせという。そして、そのすぐ後に騎士団も来る。だが、飛鳥は立てずにいた。

 

立たなくちゃいけないのに。体が、動かない。そこで咳き込むと、吐血。そりゃそうだ。あんだけ技使って、おまけに治癒術。そりゃ無理だ。でも、ここで捕まるわけにも、行かない。そう思って、無理やり立つが、すぐに座り込みそうになる。そこを、ジュディスが助けてくれる。

 

「肩を貸すわ」

 

「……ありがと」

 

小さな声でそういい、なんとか闘技場を出た。しかし、そこでも騎士がいる。どうやら完全に制圧されているようだ。それでも海に逃げることに。ここで止まれないのだ。ソディアとウィチルも追ってくる。だが、それをかわし、先に進んだ。

 

しかし、その先にいたのはフレンだ。フレンは、聖核(アパティア)を渡せという。そして、武器を握る。だが。

 

「おまえ、なにやってんだよ。街を武力制圧って冗談が過ぎるぜ。任務だかなんだか知らねえけど、全部力で抑えつけやがって」

 

「隊長、指示を!」

 

「それを変えるために、おまえは騎士団にいんだろうが。こんなこと、オレに言わせるな。おまえならわかってんだろ」

 

「…………」

 

「なんとか言えよ。これじゃ俺らの嫌いな帝国そのものじゃねえか。ラゴウやキュモールにでもなるつもりか!」

 

「なら、僕も消すか?ラゴウやキュモールのように君は僕を消すというのか?」

 

「え……それって……?」

 

「おまえが悪党になるならな」

 

「ユーリ……?」

 

「そいつとの喧嘩なら別の場所でやってくんない?急いでるんでしょ!?」

 

「……ち」

 

ユーリ達は、急ぎ船へと乗り込み、包囲網を突破する。しかし、途中で悲鳴が聞こえ、その後に爆発音が聞こえる。駆けつけると、そこには槍を持ったジュディスとエステルの傍に座り込む飛鳥。そして、爆発音の原因であろう、壊れた魔導器(ブラスティア)

 

(痛い……ほんっと敏感だよね、この体……)

 

飛鳥は何も言わず、その場で見ている。この先を知っているからこそ、何も言わない。下手に何か言って、未来が変わるのは困る。自分は、わかる範囲で、原作に戻すだけだ。

 

・・・

 

そしてなんとかリタが魔導器(ブラスティア)の調整をしてくれたことにより、船が動くようになった。そのため、ひとまずダングレストに行くことになった。そして、ダングレストについたユーリ達。

 

レイヴンはハリーをドンのところへ連れていき、パティは記憶探しに、カロルもレイヴンについてった。そのためユーリ、エステル、リタ、飛鳥は先に宿屋で休むことになった。

 

宿屋で休み、戻ってきたレイヴンの話を聞く。どうやら、ドンが1人で凶海(リヴァイアサン)の爪の根城、背徳の館に向かってのではないか、という事だった。そしていざそこに向かおう、という時だった。外でざわめきが起こっていた。

 

様子を見に行くと、人だかりができている。話を聞けば、どうやら戦士の殿堂(パレストラーレ)の連中が近くまで来ているから、ドンがいない今自分たちで守るぞ、という事だった。気が荒い連中である。

 

だが、本当にそうなってしまえばギルド同士の衝突になってしまう。つまり、戦争だ。そうなればただでは済まないだろう。ユーリ達はカロルに一緒に行くかを聞いた。だがカロルは残って話を聞くと言った。

 

自分たちだけで行くことになったが、途中でパティと合流。パティも一緒に行くようだ。ユーリ達は改めて背徳の館を目指すことになった。




長い!!

本当に長い!!!

とりあえず、飛鳥さんに治癒術使わせましたw

でもたぶんそんなズバズバ使えません。一応武醒魔導器を使えるとはいえ、飛鳥自身そこまでまだ普通の術使うのに慣れてませんw

ので、まだまだ防護壁と銃主体の先頭スタイルですね。

次回は背徳の館についた所~になります。
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