カドスの喉笛~になります。
・・・
カドスの喉笛に来たユーリ達。しかし、騎士団だけでなく、飼いならされた魔物もいる。ユーリはその光景に、どこかフレン隊らしくない、と感じていた。確かにそうかもしれない。アスカもそう感じた。
そしてどうするか考えていると。レイヴンが機転を利かせ、魔物をつないでいる拘束具を狙って壊す。驚いた魔物は暴れ始めた。その隙に強行突破するユーリ達。だが、少し遅れて走っていたレイヴンとパティに魔物が襲い掛かる。そこをアスカは
「っ!!」
パティを片手に抱え、レイヴンに対し、防護壁を張った。その瞬間、防護壁に何か当たる音。そこでパティが煙幕を出す。それに乗じて、その場を離脱する。
「アスカ……助かったのじゃ」
「アスカちゃん、ナイス!」
「怪我無くて良かった」
そこで、思う。どうしてか、体が動いたこと。そして、記憶が戻る前よりも、ずっとずっと体が軽いこと。何故だかわからないだけど、動けるならそれでいい。
ひとまず追ってはこないらしい。時間はあまりないが、エアルクレーネの調査もあるとのことで移動するユーリ達。しかしエアルクレーネは落ち着いている。あそこで何故、大量のエアルが噴出したのか。
(
アスカは、ラピードとほぼ同時に追っ手の陰に気づいた。そのため、皆に移動を促した。そして、どうにか追っ手を巻きつつ、入り口付近まで戻ってくると。ルブラン達が迫ってきた。後ろも挟まれた。だが、レイヴンの一声でルブラン達は全員気を付けをして立ち尽くす。その間を通り、事なきを得た。
そして、ノードポリカに無事についたユーリ達は中に入ってみる。だが、中はあまり変わらない。むしろ、前に来た時よりも静かだった。今夜が新月という事もあり、ひとまずは町中を見て回ることになった。
・・・
夜になり、行動を開始する。しかし、扉の前にいるナッツにレイヴン以外は止められる。信用できない、という点で。だがそこで中から女性のような声がし、中に入れてもらえるようになった。
そして、中に入ってみると。そこは真っ暗だ。しかし、すぐに明るくなり、現れたのは、キツネに似た大型の魔物だった。しかし、ジュディスは彼女がそうだと告げる。
「いかにも。わらわがノードポリカの
「あなたも人の言葉を話せるのですね」
「先刻そなたらは、フェローに会うておろう。なれば、言の葉を操るわらわとてさほど珍しくもあるまいて」
「あんた、
「左様じゃ」
ユーリの問いにも気を悪くした様子もなく答える。
「じゃ、じゃあ、この街を作った古い一族ってのは……」
べリウスは自分だと告げる。そして、人魔戦争に参加したことも、それが
そして、フェローとの仲立ちをしてほしい、書状に書いてあったと皆に伝えつつ、無下にもできないという事で一応承諾してくれた。そして、エステルと飛鳥を見て言った。
「のう、満月の子よ。そして、異界の子よ」
「わかるの?エステルが満月の子だって……」
「!」
「我ら
「エステリーゼといいます。満月の子とはいったい何なのですか?わたし、フェローに忌まわしき毒と言われました。あれはどういう意味なんですか?」
「ふむ。それを知ったところでそなたの運命が変わるかはわからぬが……」
「べリウス、その事なのだけど……」
「ジュディス……?」
「ふむ。何かあるというのか?」
「フェローは……」
「やっぱ、わかるんやな、
「アスカ……?」
「なら、知ってるのかな。あの魔物――世界の修正力とやらに攻撃が通る方法」
「ないわけではない。だが、そなた――……そうか。そなたは光の者か。あの者らとは正反対の。なるほど」
「えっと……?」
「そなたの力を付加するのじゃ。そなたは使命を与えられし者。そなたの力さえあれば、奴らにも攻撃が通るじゃろうて」
「………そっか。ありがとう、試してみる」
飛鳥は微笑んだ。だが、その微笑みはどこか悲しそうで。また一つ、覚悟を決めたようだった。そこで、何かが倒れる音がする。そしてそのすぐ後に
どうやら、
べリウスから、ナッツの加勢に行くように頼まれ、闘技場方面へ向かう。そして、ナンを見つける。やめるようにカロルが言うが、どうにもこれはユニオン直々のお願いらしい。ひとまず狙われているナッツを助け、エステルが治癒術で怪我を治す。
そこで、上からべリウスとクリント、ティソンが落ちてきた。ボロボロなわりに、立ち上がるだけの力はまだあるらしい。しかし、べリウスも酷い怪我だ。しかし、そこでクリントが襲い掛かるが、飛鳥が足止めし、ティソンはジュディスが足止めをする。
その間にエステルはべリウスにかけより、怪我を治そうとする。
「ならぬ、そなたの力は……」
「ダメ!!!エステル!!!!」
「ダメ!」
べリウスと飛鳥、ジュディスが止める。しかし、術が発動しなくとも、魔法陣が出た時点で既にダメらしい。あたりが光り、べリウスが苦しみだす。そして、飛鳥にも異変が起こる。あの心臓の痛みだ。自分に術は使われていないのに。どうして。
「ぐぅっ……!!」
「アスカ!?」
「大丈夫、や……!!」
心臓を抑えた。だがそれもすぐにやめ、銃を構えた。肩が上下するほど、息が荒い。しかし、それでも飛鳥はべリウスと戦うべく、武器を構えた。
(痛い。でも、この痛みは、あの頃の痛みに比べたら、ずっとずっとマシだ……!!)
そしてべリウスとの戦闘が始まる。抑えられぬとあって、自分を殺せと言っている。その通りにしたくない。したくはないが、いかんせん、力が違いすぎる。そして攻撃するたびにそれでいい、とかなんとか言っているあたり何とも言えない気持ちになる。
「っ……!!」
飛鳥も、銃だけでない。チャクラムも足技も、使っていた。そして、仲間が危なくなれば、防護壁を使う。前よりも使いこなせている。だけど、それでも足りない。まだ、エステルの力を抑えるには。
すると、そこでユーリとエステルが吹っ飛ばされ、治癒術を発動できない。そんなときに追い打ちだ。防護壁を張ると同時、飛鳥も“治癒術を発動した”。
「「!?」」
「ぐっ……もう、2人して、吹っ飛ばされる、とか、やめてよね……」
なんて言う飛鳥は立っているのもやっとな状態で。それでも、諦めず、前を向いている。ユーリとエステルも、不思議に思いつつも立ち上がり戦った。そして、ついに倒すことができた。できてしまった。
座り込むエステルにべリウスは気に病むな、と言う。そしてナッツにも、ユーリ達を恨むな、と。
「異界の子よ、世界を、頼んだぞ」
「ははっ……わかってるよ、だってそれがうちの使命やもん」
力なく笑った飛鳥は、その場に座り込む。さすがに限界だった。そして、べリウスは息を引き取ると同時に、
―わらわの魂
そう言い残し、完全に声は消えてしまった。そこで、クリントが起き上がり、
立たなくちゃいけないのに。体が、動かない。そこで咳き込むと、吐血。そりゃそうだ。あんだけ技使って、おまけに治癒術。そりゃ無理だ。でも、ここで捕まるわけにも、行かない。そう思って、無理やり立つが、すぐに座り込みそうになる。そこを、ジュディスが助けてくれる。
「肩を貸すわ」
「……ありがと」
小さな声でそういい、なんとか闘技場を出た。しかし、そこでも騎士がいる。どうやら完全に制圧されているようだ。それでも海に逃げることに。ここで止まれないのだ。ソディアとウィチルも追ってくる。だが、それをかわし、先に進んだ。
しかし、その先にいたのはフレンだ。フレンは、
「おまえ、なにやってんだよ。街を武力制圧って冗談が過ぎるぜ。任務だかなんだか知らねえけど、全部力で抑えつけやがって」
「隊長、指示を!」
「それを変えるために、おまえは騎士団にいんだろうが。こんなこと、オレに言わせるな。おまえならわかってんだろ」
「…………」
「なんとか言えよ。これじゃ俺らの嫌いな帝国そのものじゃねえか。ラゴウやキュモールにでもなるつもりか!」
「なら、僕も消すか?ラゴウやキュモールのように君は僕を消すというのか?」
「え……それって……?」
「おまえが悪党になるならな」
「ユーリ……?」
「そいつとの喧嘩なら別の場所でやってくんない?急いでるんでしょ!?」
「……ち」
ユーリ達は、急ぎ船へと乗り込み、包囲網を突破する。しかし、途中で悲鳴が聞こえ、その後に爆発音が聞こえる。駆けつけると、そこには槍を持ったジュディスとエステルの傍に座り込む飛鳥。そして、爆発音の原因であろう、壊れた
(痛い……ほんっと敏感だよね、この体……)
飛鳥は何も言わず、その場で見ている。この先を知っているからこそ、何も言わない。下手に何か言って、未来が変わるのは困る。自分は、わかる範囲で、原作に戻すだけだ。
・・・
そしてなんとかリタが
レイヴンはハリーをドンのところへ連れていき、パティは記憶探しに、カロルもレイヴンについてった。そのためユーリ、エステル、リタ、飛鳥は先に宿屋で休むことになった。
宿屋で休み、戻ってきたレイヴンの話を聞く。どうやら、ドンが1人で
様子を見に行くと、人だかりができている。話を聞けば、どうやら
だが、本当にそうなってしまえばギルド同士の衝突になってしまう。つまり、戦争だ。そうなればただでは済まないだろう。ユーリ達はカロルに一緒に行くかを聞いた。だがカロルは残って話を聞くと言った。
自分たちだけで行くことになったが、途中でパティと合流。パティも一緒に行くようだ。ユーリ達は改めて背徳の館を目指すことになった。
長い!!
本当に長い!!!
とりあえず、飛鳥さんに治癒術使わせましたw
でもたぶんそんなズバズバ使えません。一応武醒魔導器を使えるとはいえ、飛鳥自身そこまでまだ普通の術使うのに慣れてませんw
ので、まだまだ防護壁と銃主体の先頭スタイルですね。
次回は背徳の館についた所~になります。