【トリップ】それでも、私は生きている   作:月乃夜桜

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取り敢えず先に進みましょ

今回はバクティオン神殿〜になります

ちょっとソディアさんと主人公の一騎打ち的なものがありますので、ご注意を。


51戦目

・・・

 

バウルに船を運んでもらい、バクティオン神殿へと向かうユーリ達。しかし、帝国のヘラクレスという兵器がある以上空からは難しい。降りてから入ることにした。

 

そして。神殿に入ってすぐアレクセイとエステルを見つける。ただし、エステルは不思議な青っぽい球体に閉じ込められていた。しかも、アレクセイの手には聖核(アパティア)がある。そして、その聖核(アパティア)を使い、強制的にエステルの力を引き出そうとしているのだろう事は、見て取れた。

 

そして、アレクセイはエステルの力を使ってユーリ達を吹き飛ばした。しかし、飛鳥は咄嗟にチカラを使って1人防いだ。その事にアレクセイは驚いた。ユーリ達の中で1番弱そうに見えた小娘が1人で立っていたから。

 

「なに?」

 

「――そういう、事ね。大丈夫だよ、もう“わかった”。まだ、使いこなせそうにはないけど。でも、“使い方”ってのは、わかったよ」

 

飛鳥は、今の攻防で自身の中で何となくだが、チカラの使い方がわかったのだ。どう使えばエステルのチカラを、抑える事に繋がるのか。まだ、きっかけを掴んだに過ぎない。しかし、飛鳥の中では大きな一歩だ。だからだろう。飛鳥は、消耗が激しくその場に倒れてしまう。

 

そして、次に目覚めた時には騎士団のソディアとウィチルがいた。どうやらヨーデル殿下の計らいで助けに来てくれたらしい。だが、フレンがユーリたちと共に行くことに、ソディアはお怒りだ。否、怒りもあるが、嫉妬というか。ともかく、負の感情が多かった。

 

「それに、アスカ。お前もだ!聞いているぞ!!昔、槍使いとして騎士団にいたこと!」

 

突然、その負の感情の矛先が自分に向いて、驚いた飛鳥。しかし、別に嫌な気分ではなかった。ソディアの気持ちを受け止められるかはわからない。だが、自分に矛先が向いたという事は、何かしらイベントというか。関わりがあるということだろう。原作ではユーリだけに矛先が向いていたのに、今は自分にもその矛先が向いている。ならば、何かあると踏むのは当たり前だろう。

 

「だったら、どうする?うちが、貴女の相手にでもなれば、気が済むの?」

 

「貴様っ!!!」

 

ソディアは、ウィチルが止めるのも聞かず、剣を抜いた。そして、その剣先は飛鳥に向けられている。飛鳥は、不思議と怖いと思わなかった。だからだろう。スッと前に出て、銃を構えた。

 

「いいよ、うちが相手になるかは分からへんけど。それでも、剣を抜いたって事は、そういう事やんね」

 

「貴様なんてすぐに倒してやる!!」

 

「……」

 

飛鳥は、ソディアの剣を持つ手を狙い撃ちする。それは、見事命中する。衝撃でソディアの持つ剣が吹っ飛ばされる。どうやら、武器を持つ手に攻撃をされると思ってなかったらしく、驚いている。

 

「アスカ!」

 

「勝負あり、やね。確かに、うちは、昔騎士団にいたよ。シロノ・クリムという名前で槍使いをしてた。けど、槍はうちの得意な武器じゃなかった。それに、騎士団にいてても、うちはきっと守りきれなかった。あのまま、得意でない武器でアイツらから、皆を守りきるなんて、出来るほどうちは、強くなかった」

 

「なら、どうして騎士団に入ったんだ!」

 

「戦いの術を学びたかったから。わかってたんだ。この世界(テルカリュミレース)で生きていく為には、少なからず戦いとは無関係では、居られないから。だって、うちは世界を救うっていう使命を課せられちゃったんだよ?否が応でも、戦わなきゃならんでしょ?世界を危機に陥れようとする輩と」

 

飛鳥の半ば諦めのような言葉。ソディア以外に、飛鳥の顔は見えていない。だがそれを聞いてか、ソディアは、剣を収める。そして、ユーリに一言告げてから立ち去る。

 

「アスカ、大丈夫か?」

 

「ん?何が?」

 

飛鳥は、特に気にしていないようだった。あれだけの感情を向けられておきながら、何一つ気にしていない。過去の経験がそうさせるのだろうか。

 

「あぁ、ソディアさんの事?別に気にしないよ。だって、あの人は一途で、素直じゃなくて。まぁ、かなり激しいけど。騎士団の隊長のフレンに憧れてて、でそれ以外のフレンの姿を見たくないって感じかなぁ。行き過ぎた正義感ってのも持ってそうだよね」

 

思い当たったように納得した飛鳥は。つらつらと言葉を重ねる。どこか見たような言い方だ。しかし、ソディアの言葉から騎士団時代には飛鳥とは接点がなかったはずだが。

 

「言い方的に勝手にそうやってうちが考えてるだけだから、別に正解って訳じゃないからね!?」

 

ユーリ達の視線に気付いて慌てて言った飛鳥だが、ユーリ達は、飛鳥の言い分は思い当たる事があるらしく、納得している者もいた。そこでひとまずは話は終わり、いよいよ神殿内部に足を踏み入れる。エステルを探しに行かねばならない。

 

内部を探索していくと、やはり内部にも魔物は生息しているようで戦闘になる。飛鳥も随分と戦い慣れたようで、銃主体の戦い方だった。しかし、全くチャクラムを使わないという訳ではないらしく、時折チャクラムを使っていた。ただ、ユーリは前よりもずっと、飛鳥の銃の腕が上達している事に気づく。

 

「アスカ、前よりも上手くなったな。練習でもしてたのか?」

 

「え?そう、かな?まぁ、元からシューティングは得意だったからね。それに、練習してなかったら腕なんて落ちる一方だし。それは、困るし。数少ないうちの得意だって思える事なんだし」

 

どこか遠くを見つめて言う飛鳥は、どこか拗ねているようにも、諦めているようにもみえた。だがそれは一瞬で、すぐに違う表情になった。ソディアとの一騎打ちの時もだったが、確実に腕は上がっている。なのにまだ、飛鳥は弱いだとか、引きこもりだとか言っているようだ。そんな事、ないのに。

 

そうして、進むうちに厳重に封鎖されている扉を見つける。扉の前には親衛隊がいる。だが、騎士団長ではないフレンの命令では退かせることはできない。結局、倒すことになった。もちろん、そんなに苦労せずに倒すことができた。

 

だが、どうにも扉の封鎖が解除できない。アレクセイはエステルの、満月の子のチカラを使って無理やりこじ開けて通ったようだが、自分達はどうすべきか。そうしていると、デュークが現れた。

 

「おまえたちか……あの娘、満月の子はどうした?」

 

デュークに事情を説明するとどうやら、エアルクレーネが乱れる原因、エステルを殺そうとする。その事にユーリ達は構える。そりゃそうだ。エステルを何とかしたくてここまできたのに。殺すと言われて、引き下がれるはずもない。

 

だが、宙の戒典(デインノモス)を投げ渡され、デュークは去っていく。始祖の隷長(エンテレケイア)の重荷を知れ、と。てっきり戦闘になるのだと思っていたが故に拍子抜けした。が、デュークが去る前に神殿自体が大きく揺れた。急ぐにこしたことはないだろう。ユーリ達はひとまず先に進むのだった。




という訳で、次回は……。

まぁ、次回はアレですね。

シュヴァーンとごたいめーんってヤツですね!
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