【トリップ】それでも、私は生きている   作:月乃夜桜

70 / 74
投稿出来る時にとりあえず!

今回は戦後〜です。

プロフの所のイメージ画像を、加筆修正してデジタルにしたので差し替えました。
アイビスで描いた上に、塗り方とかも勉強中なので、とりあえず、な感じです。見たい方はどうぞ!


66戦目

・・・

 

何とか明星壱号を使い、魔物を一掃したが、明星壱号は壊れてしまった。どうやら筺体(コンテナ)の素材が脆かったようだ。そんなことを話していると、ウィチルとソディアが現れた。そして、あのタルカロンから謎の術式が展開され、何かの力を吸い取る術式だろう事、イキリア全土で住民が体調に異変を感じている事と、次々話が出てきた。

リタは恐らくそれは、人々の生命力を吸い取っているからだろうと言っていた。

 

そして、ユーリは自分たちが星喰(ほしは)みに対し、何をするのかを話すために、フレンにヨーデル殿下をここに呼べないか、と言う。

フレンはそれを聞いて大笑いした。急に笑い出したフレンに驚いたものの、バカにしている類いでは無いとわかった一行は、少し待っていた。フレンはひとしきり笑った後、「何とかする」と答えた。

ユニオン達にはユーリに頼む、と言われたユーリはすぐさまダングレストに向かうのだった。

 

そして、ユーリ達がハリー達に話をしに会いにいき、今の状況を説明する。反対されるかと思いきや、あっさりとOKを出し、話にはハリーが来ることに。ハリーに「行ってこい」と言った周りの人達は、話し合いでハリーが出した結論に従うとも言っていたので、とりあえずはOKだろう。

あとは、戦士の殿堂(パレストラーレ)の人達に話をするだけである。割と順調なことに、少しほっとするアスカ。

 

(あー、あと少しか。そしたら、このチカラを使って……月の力、って言っていいのかな。で、空気中に漂うエネルギーを集めてユーリの剣に送る。きっと、それでうちの使命は果たされるはず)

 

アスカが考え事をしている間に戦士の殿堂(パレストラーレ)とも話が終わっていた。そして、ビレッジに行ってフレンに結果報告をして、早速会議が行われることとなった。

説明が終わると、アレコレとそれぞれの代表が話し合う。が、ユーリは一足先にその場を後にする。それに続き、エステル達もその場を後にした。

 

そして、それぞれが一先ずやりたい事をやる、整理する、リタ待ちだったりするが、その中でユーリはフレンから呼び出しをされ、フレンの待つ街の入口に向かうのだった。

 

・・・

 

場所を変えて、街の前の広場。2人は、対峙する。そこにはいつもの雰囲気はなく、真面目な少し硬い雰囲気がある。

 

「あらたまってどうしたんだ?」

 

「君はこのままいくのか?」

 

「あん?」

 

「ここに世界の指揮をとる人達が集まってる。今こそ君の功績を称えられる時だ」

 

「またその話か」

 

「僕の功績の半分いやそれ以上が本当は君の……」

 

「いいじゃねぇか。誰がやったかなんてどうでも」

 

フレンとしては、ユーリの功績を正しく評価されて欲しいようだが、ユーリとしては結果的に助けられれば、誰がやったかなんてどうでもいい。そんな対立だった。

 

「よくないさ。なぜ自分だけ損な選択をする?どうしてつらい部分を全部背負い込もうとする?僕には背負えないからか?」

 

「……おまえはオレが背負えないもの、背負ってくれてんじゃねえか。オレが好き勝手やれてんのが誰のお陰かってことくらい、分かってるつもりだぜ」

 

「だけど……!!……駄目だ、どうも余計な言葉ばかり出てきてしまう」

 

「フッ、なら……こいつで来いよ」

 

言葉に詰まったフレンを見て、自分の剣を抜くユーリ。

 

「ユーリ……!」

 

「おまえが口でオレに勝てるわけねぇだろ。おまえがオレに勝てるのは……こいつだろ?」

 

ユーリは剣をフレンに見せて、そう言った。フレンも、剣を見て納得したようで、

 

「そうか……そうだったな。君はいつもそうだ」

 

そう言って自分の剣を抜いた。

 

・・・

 

結果はユーリの勝ちだった。だが、お互いに全力を尽くした戦いだったからか、力尽きて2人でその場に寝転んだ。

 

「剣でも……負けてしまったな」

 

「はっはっは。さまぁ見ろ」

 

「……腕を上げたな、ユーリ」

 

「……おまえもな。昔のままのおまえだったら楽勝だったはずなんだがな」

 

「……昔、剣に誓ったっけ。人々の笑顔のために戦うのだと」

 

フレンは寝転んだまま、自分の剣を抜いて、自分の前に持ってくる。

 

「ああ。例え歩む道が違っても」

 

「背負うものが違っても」

 

「賛辞を受けても、罵られても……」

 

「騎士もギルドもそれは変わらない。そうだね?」

 

ユーリも、それに倣ってか、自身の剣をフレンと同じように自分の前に持ってきた。

 

「オレたちは互いに手の届かないところがある」

 

「だから僕たちはひとりではない」

 

「「……」」

 

・・・

 

ユーリが広場に戻ると、リタが魔導器(ブラスティア)のネットワークについてどうすれば良いのか、答えを出していた。そして、そうなるとまずは集めた魔導器(ブラスティア)の力を収束させるものが必要になり、それを確実に星喰(ほしは)みに当てる必要がある。となれば、タルカロンの塔が1番だろう事が提案される。

そして、その日は最終準備日として、すぐに解散となった。

 

それぞれが、やりたい事をして過ごす中、アスカは座って空を見上げていた。すると、そこにラピードが来た。何事かと思えばス、とアスカのペンダントが着いた武器を咥えていた。どうやら、返しに来てくれたようだ。

 

「あ、ありがとう。ごめんね、うちから貰いに行けばよかったね」

 

「ワフ」

 

そうだ、と言わんばかりの答えに再度、「ごめん」と言って、ペンダントを外してから、武器を返すアスカ。返された武器を器用に直すラピードを見て、賢いなぁなんて思っていた。すると、ラピードがその場に座った。何事かと思ってラピードを見てみるも、ラピードはただその場に座っているだけだった。今なら、ユーリとフレン、2人の主人が揃っているのに、何故行かないのだろうか。

 

「……最初から気付いてたんよね、ラピードは。うちが、異世界からの余所者でイレギュラーな存在だってことに」

 

「ワフ?」

 

「賢いキミが噛み付くくらい、うちは猫被りでさ。今もクズだけど、今よりもっととんでもないクズだったんだよなぁ…だから、嫌ってて、今もきっと嫌いだよね?うちのこと」

 

「……ワン!」

 

「ん、何その怒った感じは。事実じゃないん?」

 

何故か怒っているラピードに、首を傾げるアスカ。どうしてだろう。こんな訳分からん奴が、主人達の近くに居たら、きっと警戒するし好かれるような事はしてない。となれば、嫌いの度合いは緩和されるかもしれないが、嫌いではない、とはならない筈だ。それなのに、何故怒られているのか。

 

「……ラピード、キミにだけは伝えとくな。うちは、未来の事、全部知ってるんよ。この先、何があるのかも。最終的に、ユーリ達が星喰(ほしは)みに勝つかどうかも」

 

「ワン!」

 

「もちろん、自分が何をすべきかも、ね。やから、うちは星喰(ほしは)みを倒す時にチカラを使えばいーんよ。そしたら、大丈夫。勝てる。うちはきっと、そこで使命を果たす事になるから、消えると思うけどね。うちは、イレギュラー。本来ならここには、この世界には存在しない者。ただ、この世界を救う為に呼ばれた、ただの人」

 

「ワフ……ワンワン!!」

 

どこか諦めている様子なアスカに怒るラピード。だが、アスカはラピードに向かって、

 

「今のは秘密だよ?」

 

なんて言って、人差し指を口元に当てるのだった。それを見たラピードは、「ワフ」なんて、ため息のようなものをついて、その場から離れていった。それを見届けたアスカはごろりとその場に寝転がった。空がよく見える。

 

すると、覗き込む形でレイヴンがひょっこりと顔を出した。驚いて身体を起こすアスカ。

 

「まだ起きてたのね、不良少女」

 

「レイヴンだって起きてんじゃん。不良中年でしょー」

 

「あらま、やだなー」

 

「で、寝れないの?」

 

「……アスカちゃん。明日、〝何〟をする気?」

 

「レイヴンがうちの事を何があっても止めないって約束するなら、話してもいいよ」

 

アスカは、レイヴンの目を見て告げる。これは、きっと逃げられないから。なら、勝負に出る。

 

「へぇ。約束したら、話してくれるわけ?」

 

「約束してくれたら、ね」

 

「…………。わかった。約束する。だから、話してくれる?」

 

長い沈黙の後に、そう答えたレイヴン。アスカは、意を決して話す事を決めた。それでも、やっぱり未来を知ってる事は話さない。だけど、自分が何をするのか。それくらい、話したって大丈夫だろう。そう思っての事だった。

 

「明日、もしもね?星喰(ほしは)みを倒す時にチカラが足らないとするじゃん?」

 

「確かに、有り得る話だわね」

 

「その時に全力でチカラ使って、周りにある、空気中も含めた全部のエネルギーをうちに収束して、星喰(ほしは)みを倒す為の力に変換する。もしくは、明星壱号?弐号?に、その収束したエネルギーを送る。そしたら、何とかなるかなって」

 

「……確かにアスカちゃんしか、出来ない事だわ、そりゃ」

 

「でしょ?危険だとか何だとか言って止められたら困るからさ」

 

アスカはニッと笑った。

 

(アスカちゃん、嘘はついてない。けど、なんだろう。何かが、引っ掛かる。嫌な予感がする。なんでだ)

 

レイヴンは、アスカの話を聞いてどこか嫌な予感がグルグルと渦巻くのを感じる。だが、それに対して構えておかなくては、と思うものの、いい案が思い浮かばず、暫く他愛ない話をして、解散する。アスカに背を向けた時、確かに聞いた。だが、聞き間違いなのかもしれない。

もう一度振り返るレイヴンに、アスカは気付かず、宿屋に向かっていた。

 

「大丈夫、絶対勝てるよ。だって、皆は1()()()()()()()()()()()んだもん」

 

聞こえたのは、そんな言葉。どういう意味だろうか。分からない。すぐに聞き返しても聞こえてないのか、やっぱり答えてくれなくて。それなら出来る事をしようと、レイヴンは新たに誓うのだった。

 




というわけで、やっと最終戦に近付いてきましたね!

やー、ほんっと無理です笑

次回はタルカロン〜です!
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。