4話目です。
丁度、主人公一行が下町から出るところですね。
では、どうぞ!
飛鳥達は街を出ようと出発しかけた。すると、近くまで追ってきていた、先ほどユーリの名前をフルネームで叫んでいた男性―ルブランの足をタイミングを計ったように引っ掛けてラピードが登場。だが、すぐさま飛鳥に向き直り、唸る。
「ウ~~~!!」
「おいラピード。いい加減にしろ」
「犬?」
「……」
飛鳥は何も言わずにただラピードの目を見ていた。すると、なんとなくだがラピードが
自分がこの世界においてイレギュラーな存在であり、変な魔物を一緒に連れてきた張本人である
と見抜いているように思えたのである。理由はわからない。
―うちは完璧にラピードに嫌われている。けど、その理由だってうちがイレギュラーだから。変な魔物を連れてきた、というのを抜きにしても、多分わかってるんだ。動物は鋭いって言うしね…
飛鳥はいつの間にかうつむいていた。その様子にユーリは声をかける。
「って、アスカ?どうした?」
「あ、ごめんなさい。今行きます」
「大丈夫です?顔色が…」
「大丈夫ですよ」
あまり顔色がよろしくない飛鳥を心配するが、エステリーゼ(エステル)もユーリも軽く流されてしまう。
「んじゃ行くか。改めてよろしくな。エステル、アスカ」
「はい……え?あれ?……エス……テル?エステル、エステル……こちらこそ、よろしくお願いします、ユーリ!」
「よろしくお願いします」
飛鳥は声のトーンを高くし、敬語のままでそう答えると、外を見た。
・・・
外に出たユーリ達はなるべく魔物を避けて進んでいた。だが、避けきれないのも当然あるわけで。
「うおっ!?」
「え?」
「「!」」
飛鳥はユーリの真後ろにいた魔物を見つけて、咄嗟に銃をホルスターから抜き、撃っていた。パァン!と、軽い音が鳴り、少し遅れて地面に魔物が倒れる音がする。ユーリの後ろに居た魔物は無事に倒せたようだ。
「ふぅ~…助かったぜ、アスカ」
「……怪我、なくてよかったです」
「すごいです!一瞬で仕留めてしまうなんて!」
「まぐれだから、その…期待、しないでください」
飛鳥はすごい、と言われても実感がわかなかった。何故だかわからない。だが、今ので確信する。現実世界では出来なかった、咄嗟に正確な行動をとるという事が出来るようになっていた。ユーリ達の後について歩いていた飛鳥はふと、会話を耳にする。
「ユーリ、こちらの犬は……」
「ああ、オレの相棒のラピードだ」
「ワン!」
「あ、こちらこそよろしくお願いします」
「こちらこそって、ラピードが何言ったか、わかったのか?」
「いえ、全然……」
「ま、そりゃそうだよな」
その会話を聞いて飛鳥はほっとする。ゲーム内であるキャラ同士のちょっとした会話である、スキットの内容は変わっていないようだった。
「あの、アスカはどうしてユーリといるんですか?」
「私、記憶喪失だから…ここら辺でさまよってる所をユーリに、助けてもらったんです」
「へぇ~!ユーリは優しいんですね!」
「別に、俺は何もしてねぇよ。危ない目にあってたってわけじゃねぇし」
「…それでも、私を下町まで送ってくれましたし」
「ま、そりゃそうだがな。あのまま死なれても後味悪いだけだし」
「ふふふ、やっぱりユーリは優しいです」
いきなりエステルに話しかけられて戸惑ったが、意外と普通に話せたらしい。そして、思う。
―いきなりうちを加えたスキットが登場かよ…でもまぁ、これがあるってことは交流を深めろ、ってこと…?わからない…まだ、分からないことだらけだよ…
自分が何故この世界に飛ばされたのか、何故、あの声の主は自分を選んだのか。声の主は飛鳥だから、と言っていたが明確な理由が分からない。まだまだあげれば切りがないが、かなりの疑問があることは確かだった。
というわけで、4話目でした。
次もまた不定期ですが、待ってくださる人は待っていてくださるとうれしいです!!
ではでは、また次回にて会いましょう!