気がついた時、俺は地面に寝かされていた。
「・・・・・どうやら生き残ったようだな」
死んでもおかしく無かった。あの状況ならば。
いやー、しかしながら。
「我ながら無謀な真似したもんだ・・・」(((((( ;゚Д゚)))))ガクガクブルブル
いや死ぬかと思ったっすかなりマジで。
・・・・・周りを見渡してみると、そこは周りを水場に囲まれた場所だった。
水に本棚が沈み、地底にも関わらず暖かい光が満ちている。とても暖かい、そんな感じがする。
「綺麗だなぁ・・・・・・・・・・・」
思わず呟いてしまう程にそこは美しかった。人の知識の象徴である本と自然が美しく調和している。光がさんさんと降り注ぎ水面に輝きをもたらしていた。水は透き通りそこまで見渡す事が出来る。
「こんな場所があったなんて・・・・・・いやまてよ!?」
感動している場合じゃねえぞ!?近衛さんに綾瀬はどうしたんだ!?
すぐに体を起こそうとするも、体が起き上がらない。
どうやら相当体にダメージがあるらしい・・・・・・・それか疲れきったか。
「くそっ!!こんな時に!!」
情けない、実に情けない体だ。こういう肝心な時に動けないとは。
と、
「あ、みんなー!!相場君目が覚めたみたい!!」
誰かの声が聞こえた。目だけを声の方向に向けてみると、誰かを呼んでいる佐々木の姿が目に入った。どうやら無事だったらしい。
「おー、無事だったアルか!!いや正直言ってもうオワタかと思ったアル」
「頑丈でござるな、相場殿は。実際かなりやばい体の打ち付け方をしていたでござるよ」
「相場君!!・・・・はぁ〜無事で良かったわぁ。うちが目さました時相場君死んだ様に眠ってたんよ?」
「丈夫よねー本当。で、平気?是玖賭」
「相場さん、大丈夫ですか・・・・と言うのは杞憂でしたか」
「相場さん!!大丈夫ですか!?すいません、生徒さんなのにご迷惑をかけて・・・・・・」
そして奥から、探検隊のメンバー達がわらわらと出て来た。みんな元気そうだ。
その中に、綾瀬と、近衛さんの姿を見つける事が出来た。
「・・・・・無事だったか。綾瀬、近衛さん」
「うん。助けてくれてありがとうな〜」
「本当に有り難う御座います。相場さんが小さいながらもクッションになってくれなければ私たちは大けがを追っていたかもしれません」
「いや、別にいいよお礼なんて。人を助けるのは人として当たり前の事だから。後綾瀬小さいは余計だ後で梅干ししてやるから覚悟しろコラ」
近衛さんと綾瀬のお礼に言葉を返し、綾瀬の余計な一言に釘を刺しておく。
「でも本当に無事で良かった。怪我でもしてたらどうしようかと」
実際、俺が動けない有様なのだ、二人がそうなっていても仕方がないと思っていたし、そうなったら自分はどう責任を取ろうと思っていたのだが・・・・自分の体は、存外人を救うために無理に動く事を良しとしてくれたらしい。
「そう言えば、ここはどこなんだ?」
それがずっと気になっていたのだ。学校に此の様な場所があるとは、全く知らなかったのだ。(とゆーか、俺はこの学校に来たばっかりなので知らなくて当たり前なのだが)
「ここは地底図書室。数々の貴重な本を蔵書する幻と言われた図書館ですよ」
「・・・・・地底図書室」
何つーか、アレだ。
胡散臭い。いや正にその一言に尽きる。
とゆーかなんで図書室が地下にあんだよなんで貴重な本が水没してんだよ何でこんなに無駄に広いんだよ!!
突っ込みどころは無限にあるが、それは放っておこう。
「そういえば、皆は落ちた後どうしてたんだよ」
「んー。相場殿が気絶している間、とりあえずテストに向けて勉強していたでござるよ」
「ネギ君が、何もしないの勿体ないって」
「後本読んだりしてたわね。面白い本がいっぱいあった」
「おかげでネギ先生の出す問題にも楽々答えられる様になって来たですよ」
「そうか。ならテスト対策も大丈夫なのか?」
「はい」
そうか・・・・・・なら成績の低さによるクラスの解散は避けられたか。
しかし、こんな状況にあるにも関わらず皆をまとめ、勉強を進めて万全の状態に持ち込んだネギ先生はすごい。流石は天才少年、やはり教師としての能力があると思われる。
「俺が気絶してどれくらい経つ?」
「大体一日程です。ここには、食料品がありましたしそれを調理していたのでご飯の事も心配ありませんでした」
マジか。ここ何でもあるな。
ならある程度の日数なら保つな。飢えにも困らないだろう。
「それで、ここを脱出する手段は?見つかったのか?」
問題はそれだ。事故によってここに落ちて来た俺たちは、テストまでに地上に戻らねばならない。
せっかく勉強できたとしてもテストに間に合わなければ意味が無いからな。
それにずっとここにいるのは無理だしな。
「それなんだけど・・・・・・・・」
「それらしい脱出口も見つからず、手詰まりです。僕ら全員で探してみたんですけどそれでもです」
「あらら・・・・・・・」
さいですか、これはマジでやばいかもしれんな。
このまま上に上がれないままだとクラス解散の危機か。何か上に上がるための手段は無いかね・・・・・・
・・・・・・・・・・・・・ん?何か忘れている様な。ま、気のせいだろ。
さて、成績は上がって、食料もあり飢えも問題無し。後は脱出手段だけが無い、か。地味にまずいな。
どっかに脱出用の階段かなにかを備え付けているとは思う。そうじゃなきゃこんな所の噂が広がるはずも無いしな。
しかし、それが見つからないとは実に問題だ。しかも人数が少ない訳でも無し。見つけられるはずなんだが・・・・・・・・・・それだけ見つかりにくい所にあるのだろう。
実に面倒なこった。それ探すのに労力使うし、まあ猶予はあるから見つかるとは思うがそれでも確実じゃないしな。
・・・・・しょうがない、開発しておいたアレを使うか。試作機だが壊れる可能性も低いし、こういう時に使わないと意味ないしな。
何処に入れていたのかって?リフターに乗っけておいたんだよ。
「・・・・・・何とかなると思うが。失敗したらまずいな」
調節は必要だろうが、すぐにでも使えるはずだ。
「皆が頑張っているんだし、俺もなんかしないとな」
頑張ろう!!
「この問題分かるひとー」
「はい!」
「はいはい!」
「ハーイ!」
「はい、佐々木さん」
「35です!」
「正解でーす」
わー!
ただいま勉強中。無理しないでちょうだい。
そんな訳でネギ先生主催の勉強会を皆さんやってます。
俺か?俺は新兵器の再調節を行っているぞ?勉強頑張ってると思ったか?ぶれねぇぞ?俺は。
ビリっ!!ビリリリっ!!
バチバチバチバチッ!
ピピッ、ピポパッポ
「うん・・・・・・これで使えるかな。多分大丈夫だと思うけど・・・・・・・・」
昨日から調整したかいがあった。何とか使える段階まで保って来れたぞ。
これを使えば何とかなるかもしれないし、早速使ってみるか。
「腕に装着してっと。電源をON」
ブゥゥン・・・・・
すると、俺の目の前にあった球体が浮かび上がる。
「よし。多目的球体型飛行兵器『バックベアード』、正常な起動を確認。これで色々出来るな」
多目的球体型飛行兵器『バックベアード』。
高性能カメラ(9億画素)を搭載し、赤外線カメラや高性能レーダー(探索範囲304,68km)も備える。
さらに、オプションとして小型のマニピュレーターも接続する事が可能。
大きさは野球ボールより二周り大きいくらいで圧縮した空気を吹き出す事により浮かび上がる。
元々は落っこちてしまいどこかの隙間に入ってしまった小銭を探すために作り始めたのだが、以外にも性能がいいのが出来たのでこれ何かに使えるかな、と思ったのだ。
無事に起動もうまく行ったので、早速テストしてみる。元々テストしてなかったのかって?時間無かったんだよ。
腕についたパネルを操作し、カメラを起動させる。画像がちゃんと送信されるかのチェックだ。
「ん、腕のモニターに正常な映像が流れているのを確認。画像は大丈夫、次は移動だな」
再びパネルを操作し、モニターの隣にある十字のパネルと丸が描かれたパネルを操作する。移動させるための操作手段が幼稚?パネルの素材が他に無かったんだよ。
○のパネルを押すと、バックベアードが前方に進み始める。その状態で右にキーを押し込むとバックベアードが右斜めに方向を変えて進みだした。
もう一度右のキーを押すとバックベアードが完全に右を向いて移動し始める。
そして、丸パネルを離しキーの上を押し込むとバックベアードが上に浮かび始める。
そしてある程度まで浮かんだ所で今度は下にキーを押し込む。今度はバックベアードが下降し始める。
「平面移動は問題無し。上下移動もクリア。後は立体移動か」
丸パネルと上キーを同時に押し込み上方向へ斜め移動を始める。
その状態で右キーを押し右斜め上昇に持って行く。
その後左斜め下降、宙返り、障害物を回避しつつの蛇行移動、ブーストを使っての高速移動などをこなし問題が無い事を確認。
「問題は指が疲れる事くらいか・・・・・・・それ以外には問題無し。自評価Sって所かね」
さて、後は・・・・・・
「是玖徒さん」
ん?
「なんだ、綾瀬か。何の用だ」
「皆さんが勉強している仲、一体何をしているのかのかを確かめに来たんですよ。でも疑う余地はないようですね。それを用いて出口を探るつもりですか?」
「おや、聞いていたのかい。俺の独り言」
「ええ。暫く前から」
「参ったね。大体聞かれてたのか」
これは恥ずかしい。男の独り言程聞かれてたら恥ずかしい物も無い。
「見ていたんだったら言ってくれんかね」
「必至に頑張りながら独り言も気にせずちまちまやっていた是玖徒さんの集中を崩す事はしたく無かったので。余計なお世話でしたか?」
「そういう風に言われたら何も文句が言えないんだが。まあいいや。どうするよ。そうまでしてみていたかった俺の発明品でも見て行くかね?」
「手持ち無沙汰なのでそうしましょうか」
そう言って俺の隣に座る綾瀬。俺は綾瀬を一瞥してまたバックベアードの操作に集中し始めた。
「・・・・・・・」
「・・・・・・・」
先程より暫く立ってテストも終了。そろそろネギ達の様子を見に行きたいのだが・・・・・・・・
(声のかけどころがねえ・・・・・・・・!!)
どちらも完全に黙りだったのが問題だったのか、空気が重い。
不味いな、このままはあんまり歓迎したく無い
何か、打開できる突破口を・・・・・・・・・・
「・・・・・すー・・・」
・・・・・・・・・・ん?
ふと隣にある綾瀬の顔を見てみると、
「・・・こいつ、寝てやがるだけか」
・・・どうりでさっきから会話が無い訳だよな。綾瀬はいい寝息を立てて寝ていた。
恐らくテストをしてる最中に寝てしまったのだろう。
と言う事はアレか。俺は会話する相手が寝ていると言うこの状況で、何とか会話を成立させて頑張ってみようとしていたのかい。
「コノヤロー。俺にだけもやもやさせやがって。お前さんはのんびり夢の中かい?え?」
何か腹が立ったので頬をつついてみる。
ぷにぷに。
・・・・・・・・何か面白いな。
もう少しやってみる。
ぷにぷに。
・・・・・楽しい。
ぷにぷにぷにぷにぷに・・・・・・・・
暫くはこれで暇をつぶそうと考えていた、のだが。
「是玖賭君、いる?」
ちょうど近衛さんが入って来てしまったのでこの遊戯はお開きする事に成ってしまった。
少し残念だが仕方ない。
「はいはい。どうした近衛さん」
俺は今まで陣取っていた本棚に囲まれたスペースから出て近衛さんを迎えた。
「是玖賭君、起きてから何も食べてないやろ?何か食べたいなら作ろう思って来たんやけど」
どうやら俺の腹事情を心配してくれたらしい。
ありがたいこった。なら、お言葉に甘えて何か作ってもらおうかな。
「それじゃあ、おにぎりかなにかお願いできますかね」
「うん。わかったえ〜」
とりあえず、今はやる事も無いし腹ごしらえをしておこう。
そう言う事で、俺は近衛さんのおにぎりの到着を待つのであった。
おにぎりも食べ終わり。
俺はリフターにある指令を出していた。
もしかしたら、床崩落のあの時ゴーレムも一緒に落っこちて来ているかもしれないのだ。
油断は出来ないので、俺の部屋の地下収納スペース(かってに作ってしまいました。管理人さんゴメンちゃい)に納めてある俺の秘策を持って来る様に指令を出しているのだ。
それを受け、リフターが舞い上がり上へ消えて行った。
ふうっ。これで一安心だな。
「さて、これからどうしようか」
飯も食ったし、体も万全。秘策が来るまで・・・・ん?
「・・・・・(すんすん)」
体が・・・臭うな。
そう言えば、暫く風呂に入っていない。汚れが溜まっているのだろうな。
「流石に女子がいる場で臭っているのは恥ずかしいな・・・・・・・良し」
近くに水場もあるし、水浴びと行こうか。
どうも。作者の天魔雅犯土です。
少し私生活で立て込んでしまったので行進が遅くなりました。。
お詫び申し上げます。
さて、結構時間も立ったのでアンケートの受付を締め切らせていただきます。
ご協力有り難う御座いました。
結果ですが
1位 近衛木之香
2位 月詠
同着四位 エヴァンジェリン
大河内アキラ
となりました。
あくまで第一回。
またやりますので、その時も出来ればご協力していただけるとありがたいです。
それでは。