科学生徒ゼクト!!   作:天魔雅犯土

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第十話です(by綾瀬夕絵)

作業side

 

 

 

服の奥に忍ばせていた手袋を取り出し、コンテナの中に封入&固定されていた大型マニュピレーターの操作コンソールに手を置き、急ぎ組み立てに取りかかる。

まずは砲身を乗せる砲台と、それを支える台座を組み立てて行く。

「おお!!相場もなんかするみたいアルな!?なら私も・・・・どりゃー!!」

俺が組み立て始めると同時、再びクーフェイが動き出した。今度は飛び蹴りでゴーレムをぐらつかせている。

・・・・・・・・もういいや。クーフェイには好きにさせよう。大丈夫だ、多分。あの子は逞しい子だ。

 

 

 

バトルside

 

 

 

《ガトリング掃射》

リフターが恐るべき威力のガトリングを打ち放つ。

『ファッ!?』

その全てが石像に命中する、も。

『ふぃ・・・・・心臓に悪いぞい』

所詮はゴム弾。いくら打ち出す力が高くても石を穿つ事など出来ない。

なれど、足止めくらいは出来る。

「チェリャー!!」

『フォアっ!?』

そして出来た隙を詰める様に拳を繰り出すのはクーフェイだ。渾身の一撃が体にヒビを入れる。

『アタタタッ!?なんちゅう事を・・・・・』

「もろいもろいっ♪豆腐みたいアルよっ!!」

ゴーレムが体勢を崩し、膝をつく。どちらに勢いがあるかは分かりきっていた。

 

 

 

作業side

 

 

 

カップ型の砲台の下に四本の足がついた台座を設置。しっかりとボルトを締め、外れない様にする。

しかし流石は元精密作業用のマニュピレーター。各関節を補強してあるとはいえ一部のパーツの重量で結構ギシギシ言ってる。頼むから壊れないでおくれよなー・・・・・・・・・・・げっ、関節がさらに嫌な音を立て始めたんだが。大丈夫かな、これ。

あ、ボルト落としちゃった。いかんな。

あ、あれボルトが取れないよ。あれあれ?

「なにやってんだか・・・・・・」

「落ち着くでござるよ」

と、届いてないし、あっ、ちょ!急ぎたいのにー!!

 

 

 

バトルside

《主砲準備。発射》

リフターの上空からの砲撃。此方には、実弾が搭載されているので当たればシャレにはならない。

『オワッ!?危ないのう・・・クウネル君は帰ってしもうたし・・・』

それを器用に躱すゴーレム。だがやはりその躱した所に・・・・・・

「よそ見している暇はないアルよ!!」

クーフェイの顔面を狙う肘鉄が飛んで来る。顔面に突き刺さる肘が顔面を削る。

『グワっ!?』

このコンビの連携は、確実にゴーレムを追いつめていた。

片や機械、片や人間の凸凹コンビだが、ただひたすらに相手を迎撃するリフターが作り出したその隙を、機を窺っていたクーフェイが潰す。

コンビネーションとしては完璧な一人と一機だった。

 

 

 

作業side

 

 

 

地面に固定するために鉄製の杭を打ち込み、それらに台座を固定する。ここ迄で何とか四分十秒に納める事が出来た。

細かい作業で指がつりそうだがさっさと次だ。

「相場・・・・・それ、何?」

「切り札」

「えーっと、これ撃ったらどうなるの」

「見てりゃ分かる」

「どうなるのよ・・・・・・・・」

「見てりゃ分かる」

「いやだから」

「見てりゃ分かる。大事な事だ、三回言ったぞ」

 

 

バトルside

 

 

 

『ほいっ!!』

ゴーレムがその巨大な槌を降りかぶり、リフターに向け振り下ろす。

《大型打撃武装の接近を確認。回避行動》

だが、機動力において高レベルの能力を有するリフターに相手にそんな鈍い武器は通用しない。

『この鈍さでアレに当てるとかムリゲじゃろう・・・・・?はあ・・・』

「隙あり!!」

『あたっ』

武器を振る時にも隙が出来るので、またクーフェイの一撃が腹に決まる。

コンビネーションのせいだけではなく、このゴーレムとこのコンビ、とことん相性が悪いらしい。

《全武装展開。一斉射撃》

『フォア!?こ、これは流石に・・・・・・・アダっ!?』

「隙だらけアルッ!!ソリャア!!ソリャア!!セイヤァア!!」

『オブッ、ヘブッ、ブベラっ!?』

 

 

 

 

 

続いて主砲。中で解体されていた砲身を組み立て、砲身に尾栓を取り付け、その他パーツを取り付けて行く。

後は砲弾をセットし、射角を整える。

「ほぉー、これはまた・・・・・・・・」

「これはまさか・・・これ学生が所持していい物なのでしょうか・・・?」

「相場君凄いなー」

「ほんまやなー」

「そう言う問題ですか!?是玖徒さんそんな物持ってちゃいけませーん!?」

「手元狂うから黙っててくれないか?」

最後に後方にバッテリーを取り付け各回線を接続・・・・・良し!!九分!!

よし完成!!

「ッシャオラァ!!石塊野郎め、覚悟しろ!!現代科学の力見せたらぁ!!人類舐めんなぁ!!」

其処にあるのは巨大な砲台。8,8㎝の砲身に俺が仕込んだ二本のレール。重厚な四本足の台座。灰色の装甲。水平スライド式の尾栓。

ドイツ軍の倉庫に眠っていたこいつを、爺のコネを使って貰い受け俺が改造。ドイツ軍が1928年に開発し、後に第二次世界大戦時にこれの後継機がドイツで大活躍を見せた。

軍事マニアならよだれ物の品物!!8.8cmFlaK18!!を、改造し作り上げた・・・・

「超大型レールガン!!8,8cmZam00じゃあ!!」

加速距離、弾の大きさ、そのどれもが従来のレールガンなど比べ物にならぬ正に破壊のための兵器!!現代科学の粋を費やし作り上げた俺の自慢の一作だ!!

「おおおおおおおおおお!!」

「これは・・・凄いでござるな、こんな物が出来上がるとは」

「兵器には詳しく無いのですが・・・これが恐ろしく危険な物だと言うのは良く分かります」

「ほえー、大きいなぁ」

「すっごいねぇー!!で、これなに?」

「これは学生が所持していていい物なんですかー!?」

「それさっき綾瀬が言っていた様な気もしますが・・・スルーしますよ、ネギ先生」

これの威力なら、ゴーレムごとき消し炭に出来る。組み立てが間に合ってよかった・・・・・・

「おおっ!?相場、切り札ってそれアルか!?」

「おうさ。こいつで吹き飛ばしたる!!」

さーて砲台をゴーレムの方へ・・・取り付けた操作パネルでゴーレムの所へ照準を合わせる。

「クーフェイ!!離れろ!!行くぞ!!」

弾丸を装填、砲口の向きを・・・・・ゴーレムへ向ける。

逃がしはしない、間違いなく仕留める。俺の技術が魔法にも勝る事を証明してやる。

『フォアっ!?ちょ!!待って待ってそんな物喰らったらワシどうなるの!?』

「さあな。その身に喰らって証明して見やがれ。さあ行くぜ!!」

照準をゴーレムの胴体に合わせる。

『ターゲット、インサイト。ロック完了』

「OK、ファイアー!!」

発射ボタンを押すと同時、砲口が光り、

 

・・・・ぃぃぃぃぃぃぃいいいいいいいいいいん!!

 

内部でエネルギーがチャージされる音が響く。

一瞬の静寂の後、

 

 

 

ッキュウン!!

 

 

 

一瞬の橙色の閃光が、ゴーレムを突き抜け。

「・・・・・・・・・・ゲームセットだ」

ゴーレムの土手っ腹に命中した弾丸は、ゴーレムの体を大きく抉り取っていた。

ぐらっ・・・・・ズ・・・ウン

最早物音一つ発しなくなったゴーレムは、静かに湖面に体を倒した。

アスナ、ネギ先生、木之香さん、綾瀬、佐々木はぽかーんとしており、

「・・・・・・す、すごい」

「ゴーレムを、やっつけたんですか?」

「ひえー、お腹が消し飛んどる」

「これだけの兵器をなぜ学生が作れるのか甚だ疑問なのですが・・・・」

「す、すごいなー」

長瀬とクーフェイは感心した様な表情を見せている。

「ほう・・・此れ程とは」

「相場のメカ凄いアルな!!今度もっと見せてほしいアルよ!!」

ゴーレムは潰した。とりあえずは。

「やっと、俺たちの勝ちか。疲れたぜぃ」

「「「「「やったー!!」」」」」

「うむ、いっけん落着にござるな」

「疲れたのです」

綾瀬の言う通りだ。いやもう、かえって眠りたいくらいだ。

 

 




更新が遅れてしまった事を(ry
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