科学生徒ゼクト!!   作:天魔雅犯土

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第十四話ですっ(byネギ先生)

Sideネギ

 

 

 

先日、佐々木さんが襲われた事件。

その事について調べていた僕はこの夜、その犯人であろう人・・・いや、吸血鬼のエヴァンジェリンさんを追いつめる事に成功していた。

「こ、これで僕の勝ちですね。約束通り教えてもらいますよ、何でこんな事したのか、それと・・・」

『まだだ!!先生、まだ終わってない!!』

「えっ」

パパパパァン!

突如鳴り響く声と発砲音。

「ちっ、感づかれたか」

シュタッ・・・

そしてそこに降り立つエヴァンジェリンさんとは違う二つの影、

「申し訳ありませんマスター、援護は出来そうに有りません」

「先生をやらせると思っていたか?残念、俺でした!!」

「貴様の責任では無いだろう明らかに・・・まだあいつも完成していないというに・・・仕方ない。相手をしてやれ」

そこにいたのは、エヴァンジェリンさんと同じ僕の生徒、是玖徒さんと絡繰茶々丸さんだった。

 

 

 

Side是玖賭

 

 

 

「是玖徒さん!!」

「今はお説教は後だ先生。こいつらを止めますよ」

「・・・分かりました、無茶だけはしないで下さい」

「了解だ」

どうやらちょっかい出す前に止められたようだ。セーフセーフ。とりあえずネギ先生を背にする様に移動し、とりあえず前衛のポジションを確保。

さて・・・

「ネギ先生に手を出すとはな。このネギ先生の自称サポート役、相場是玖徒に喧嘩売ってると言う事でオッケイ?」

「いや?貴様に喧嘩を売るつもりは無い・・・二人まとめて叩き潰すつもりなら有るがな」

「上等!!」

そのやり取りを口火に、構えていたいつものエアガンを目の前に向け二人に向け連射。これを左右に跳ぶ事で回避した二人は、絡繰が俺、エヴァが先生に向かう。

しかし残念、それは囮だ。

「(ネギ先生、目を閉じて耳を塞いで)」

「(えっ、は、ハイ!!)」

「・・・なんだ、この刺さっている棒は?」

「・・・内部に発火機構・・・!!マスター!!下がって!!」

もう遅い。さっき撃ったのはこれを隠す為。発砲の瞬間の音と光りに紛れ、これを屋根に投げつけて刺しておいたのさ。

「残念・・・暫く目と耳を潰させてもらう」

瞬間。目を閉じ、耳を塞いでいた俺にすら分かる閃光と爆音。

そう、先程投げたのは柄の部分にスタングレネードを仕込んだ銃剣。イギリス軍の倉庫に大量に眠っていた物を、爺ちゃんを通じて譲ってもらい、改良した物だ。・・・時々爺ちゃんのパイプが怖くなる。

時限発火式で、何処かに突き立つかぶつかった時の衝撃で起動。5秒後に発火する俺お手製の特殊兵装。

「これで、少なくともエヴァは暫くは動けないだろ・・・先生、今のうちに別の場所へ。ここじゃ足場が悪いし、相手の攻撃を凌ぐ障害物も無い。闘うにしても逃げるにしても地上の方がやりやすいです。それにここで派手にやり合うと人目にもつきますし」

「な、なるほど・・・分かりました、一旦降りて人気の無い場所に行きましょう」

 

 

 

とりあえず地上に降りて、世界樹の広場前まで移動する。ここなら障害物もある程度有るし、人気も無い。足場は・・・まあ、階段の所は良いとは言えないが、しかし下の広場はある程度の広さも有る。理想とは言えないが、近かったしここを戦場として選ばせて貰った。

「さて、時間的にそろそろですぜ先生」

「は、はい」

「良かったのか?闘うにしても逃げるにしてもと言ったのは俺だが、闘うのはお勧めできないぞ。援軍を呼ぶ事も出来たはずだが」

「携帯を置いてきてしまったので、連絡は難しいです。もう巻き込んでしまった是玖徒さんはともかく、これ以上生徒を危険に巻き込む事も出来ません。それに・・・これは僕のクラスの問題です、タカミチ達に頼るのも違う気がします。これは、僕が解決するべきなんです」

「・・・ならもう何も言わない。アンタの望む結末にする為に俺は全力で動くぜ」

「ごめんなさい、巻き込んでしまって・・・」

「良いって事よ。俺は先生のサポート役、先生のやりたい事は俺が全力でサポートする。あと、やるからには勝ちましょうや」

「ハイ!!」

さて、武装の準備も良し。ネギ先生からエヴァの魔法についても聞いてる。かなりの腕前らしい。魔力が少ないから触媒が居る(ネギ先生がいうには)ようだが、しかし、さっき接触した時点で絡繰がその触媒をまた手渡している可能性は高い。だとしたらエヴァは戦力として恐ろしい事になる。

しかしこっちのネギ先生は魔法の腕では多少負けるようだが、魔力はあちらよりも圧倒的に多いらしい。魔法の腕は良いが発動できる回数制限が有るエヴァと、多少腕は落ちるが回数制限の無い先生。戦力差は圧倒的だ。

絡繰は大量の武装を展開可能らしいが、身体能力は飛行能力以外見ていない。不確定要素が多すぎる。

対して俺はリフターの援護も有るとはいえ普通の人間、武装は改造モデルガンと先程のスタングレネード銃剣の別バージョンが数本。・・・あっ、そうだ。

「先生。あれ、ちゃんと口に含んでますよね」

「はい、大丈夫です」

「ちゃんとタイミングが来た時に噛まないとダメですよ」

「はい」

これで大丈夫、さて、先程の戦力分析から最も戦力的に劣るのは俺、か。

・・・やはり使うか。試作品とは言え使わないと明らかに戦力不足。

俺は、両手に付けてきたそれ、手のひらの部分にある機構を仕込んだ半球がくっ付いている黒いグローブを眺めた。

・・・と、お出ましか。

「探したぞ?ぼーや達」

「そうかい」

世界樹の木の上から降りてきたのは、やはり吸血鬼の主と従者コンビ。

エヴァは先程とは違い、黒いマントをまとっている。少しぼろぼろなのは奴の趣味か何かだろうか。絡繰の姿は変わっていない。しかし、どちらも明らかな臨戦態勢なのは見て分かる。

ネギ先生も二人が降りてきた時点で杖を構え直しており、既に臨戦態勢だ。

さて・・・

「言いたい事は有るが全部後だ。叩き潰してやるぜ」

「言うではないか、小僧風情が」

「それ言ったらアンタ吸血鬼なんだからロリババァだろうが」

「・・・」

「・・・」

「「ぶっ殺す!!」」

両手の手袋のスイッチを入れ、エヴァに突っ込む。後ろではネギ先生の詠唱の声が聞こえる。恐らくサポートしてくれる為の魔法だろう。

しかし向こうもエヴァの代わりに絡繰が前へ、エヴァが後ろへ下がり此方と同じ態勢。やはり俺の相手はこいつになるらしい。

なら先に此方を相手にする。

「新兵器のお披露目だ・・・派手に行くぜ!!」

掌が光り、そして・・・

ドォン!!

「ッ!?」

「なにっ?」

目の前の絡繰が、何かに弾き跳ばされる様に吹き飛んだ。エヴァの顔色も少し曇っている。

・・・上手く行ったな。これなら行けそうだ。

「空気の急速な温度上昇、膨張を確認・・・これは」

「ふふ、驚いたかい?」

「高周波を用いた空気の急速な温度上昇から発生する空気の膨張を用いた衝撃波もどき・・・と、言った所でしょうか。お見事です、これほどの高度な技術をそんなコンパクトにまとめるとは・・・」

「にひっ、アンタみたいな強い人を相手する為に開発したもんだ。・・・まあ面倒な攻撃方法では有るけど」

「ですが直接照射する事も可能なのでしょう。これは飽く迄対人用の非殺傷的な用途・・・恐らく幅広い用途に使えると思います、やはりお見事と言った方が宜しいかと」

「・・・・・・バレてるねぇ」

流石にガイノイド、と言った方がいいのか。

「茶々丸、下がれ」

「是玖徒さん、此方へ!!」

「承知しました」「あいさ!!」

ネギ先生の声に合わせ、一旦後方に下がる。瞬間。

パキキキキキキキキキキキキキキン!!!

俺と絡繰が居た空間に、魔法の矢が殺到し打ち消し合う。

そしてお互いの魔法が打ち消され合った後、再び俺たちが交差する。

「はっ!!」ズバンッ!!

「・・・」スっ

掌底打ちの体勢から打ち出された衝撃波もどきを、絡繰が少し身を逸らす事で躱し、そのまま素早く裏拳を打ち込んで来る。

しかしそれを何とか左腕で受け、横っ飛びで距離を取り、ポーチから、しまっておいた改造エアガンを取り出し、カラクリに向けてぶっ放す。

「・・・」バシュッ!!

しかし、絡繰は背中のブースターを一瞬吹かし、大きく跳躍する事でこれを回避。なんと言う反応速度・・・

「そら行くぞ小僧!!『魔法の射手 氷の十二矢(サギタ・マギカ セリエス・グラキアーキス)』!!」

そして、一瞬惚けた俺に対しエヴァの魔法が襲いかかる。

だが残念、何度かネギ先生の魔法を見て、対策は思いついている。

目の前の空間を狙い、装置を起動させる。

「せぇい!!」ボォン!!

空間が急速に膨張し弾け、飛んできた魔法の矢を吹き飛ばす。

ニヒッ、大成功。

「ほう・・・」

「驚いたかい」

「ふん、魔法と言う言葉におびえ何もできず逃げ回る臆病者とは違うようだ、と思っただけだ」

「まあな。冷静に考えれば分かる事だ。魔法の矢だって物理的なダメージが有る。って事は、そこに一つの物として存在するってことだ。それなら物理攻撃でも干渉は可能だ」

実際、ネギ先生の一部の魔法は風に煽られて飛んで行く事もあったし、木にぶつかって消えてしまう事もあった。そういったのを見ていたら、予想くらいはつく。

「ククッ、ガキらしくもない冷静な発想だな」

「そらどーも」

「是玖徒さん下がって!!」

ネギ先生の声が聞こえた瞬間速攻下がる。途端、俺の体を避ける様に後ろから矢がエヴァに向け飛んで行く。

しかし、エヴァはそれを魔法薬が入っている瓶を投げて迎撃。魔法の矢が吹き消える。

「むう・・・埒が開かないっすね」

「そうですね・・・どうしますか?」

「・・・そろそろ仕掛ける。援護頼みます」

「分かりました。行きましょう」

お互い頷き合い、今度は位置を交代。俺が後衛、ネギ先生が前衛を担当。

「『魔法の射手 光の十九矢(サギタ・マギカ セリエス・ルーキス)』!!」

ネギ先生が魔法の矢を一斉射。二人は殺到する矢から逃れる様に横っ飛びしエヴァが右、絡繰が左に飛ぶ。

そして、素早く前後を入れ替え俺が前に出る。ポーチから、新しい銃剣を取り出す。片方は柄の色が白。もう片方の柄の色は灰色。それぞれ三本ずつ。

(・・・よし、上手く分かれてくれたな)

白の銃剣をエヴァの方へ、絡繰の方へ灰色の銃剣を投げつける。

「『魔法の射手 光の八矢』!!」

それを確認したネギ先生がエヴァに向け再び魔法の矢を打ち出す。

「銃剣・・・先程の仕込み銃剣か!!今度は魔法の矢を目眩し代わりにしたようだが残念だったな」

言いながら魔法薬を投げつけ、魔法の矢を弾くエヴァ。

「分かってしまえば単純な事。目と耳を塞いでしまえば・・・」

「さて、そいつはどうかな」

「なに?」

ブシュウウウウウウウウゥゥゥゥゥゥゥゥぅ・・・・・

「これは・・・閃光弾ではない!?」

銃剣の柄の先から漏れだす煙。これは睡眠ガス。普通の人間なら即卒倒ものだ。

「む・・・ぬかった・・・か・・・」

それももろに吸い込み倒れるエヴァ。

それを確認して、直ぐ絡繰の元へ走る。向こうでも同じく煙が出ている。此方は唯のスモーク。一応一瞬くらいなら絡繰を足止めできるかと思い投げつけたのだが、絡繰が動いていない辺りまあ成功したようだ。

両手の装置を再び起動させ煙の中へ突っ込み構えを取る。

「セリャっ!!」

そして適当な所で炸裂させる。

この武装は衝撃波もどきを発生させる物だ。この衝撃波もどきは、前方の広い範囲に干渉する。つまり・・・

「っ!?」

相手の動きが止まれば、ある程度離れていても怯ませるくらいは出来る。

そして、今漏れた声からするに・・・こっちだ!!

もう片方の手を声の方向へ向け、衝撃波を打ち出す。

バァン!!

声すら出さず。絡繰はその場に倒れ臥した。

 




大々的に遅れました。失踪と思われても仕方ないくらいです、ごめんなさい。
でものんびりでも書き上げる事が出来たので投稿させていただきました。
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