科学生徒ゼクト!!   作:天魔雅犯土

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第十五話だ(byエヴァ)

 

 

 

「いやぁ・・・強敵でしたね・・・」

「えぇ・・・」

何とか倒す事が出来たな・・・。

「でも凄い味でしたよこの薬」

「まあ、対麻酔薬用の眠気覚ましなんで」

そう、先程ネギ先生が口に含んでいたのは麻酔薬対策の薬。あれを噛むと眠気なんて吹き飛んでしまう。この、麻酔銃剣を使う作戦の為に、さっきこの広場に来た時渡して、説明しておいたのだ。

銃剣から溢れ出す睡眠ガス。かなり拡散するので、一応その対策の為、エヴァの足止めの為にある程度接近するネギ先生に渡しておいたのだ。

「しかし、茶々丸さんは大丈夫なんでしょうか」

「大丈夫。怪我は無いはずですよ。気を失ってるだけです」

「そうですか、あぁ、良かったー・・・・・・でも、やっぱり暴力はどうなんでしょう・・・」

「やってしまった後に言ってもしょうがないですよ。それに、今回に関しては相手から手を出してきたんですし、被害者も出ています。まあ、お仕置きと言う名目でいいのでは?」

「でも・・・」

まあ、気にするのも分かるがね・・・

 

 

 

「心配する事は無い、我々はそう柔ではないからな」

 

 

 

「・・・・・・何!?」

「そ、そんな・・・」

ありえない、そう思い後ろを振り向く。

しかし、其処には俄には信じがたいが、想像通りの光景。

不敵な笑みを浮かべる金髪の少女。無表情で佇むガイノイド。

そんな・・・エヴァは完全に目が覚めているし、絡繰も何も問題無さそうに佇んでいる。嘘だろう・・・

「ありえねぇ!!ありゃあ一度眠ったら10時間はお休みコース直行、しかも即効性の強いもんだぞ、一体どうやって!!」

「ふん、甘いな小僧。貴様とは生きてきた年数が違う。先んじて私も眠気覚ましを口に含んでいたのだよ」

マジかよ!!

「貴様の様な奴は、基本的にああ言った物を作ったら、抜け目無く様々な種類の物を作るもの。そしてこうした場合、何を使うかもある程度は想像がつく」

「・・・お見通しって訳か」

「ふん、繰り返すようだが、貴様とは生きてきた時間、場数が違う。騙し討ちに毒、様々な死線をくぐり抜けてきたのだ・・・貴様の浅知恵など通用せん」

くそっ、馬鹿な・・・やべえ、勝てる気がしねえ。

「ネギ先生、すいません。しくじったらしいです」

「いえ・・・それより」

「はい・・・」

エヴァンジェリンはこちらを向くと、ゴキリと鳴らしながら口を三日月の形に歪め笑った。その背に満月を浮かべ、笑うその様は正しく・・・長き時を生きた、狡猾な吸血鬼そのもの。

「さて、ここから反撃と行くか・・・茶々丸!!」

「はい、マスター」

クソっ!!しくじった、野郎を見くびっていた・・・・・・吸血鬼の能力を見誤ってた!!正しく怪物だ、こいつは・・・・・

「すいません先生、あいつらを侮ってました。どうやらここからが本番らしいです」

「気にしないで下さい・・・きっと大丈夫ですよ」

「だといいんですが・・・」

 

 

 

「行けっ、茶々丸!!」

「はっ」

突っ込んで来る茶々丸。此方は改造エアガンで牽制しつつ横っ飛び。何か俺横っ飛びばっかりだが、これ以外の回避行動など知らん。

次いで、再び装置を起動させようと手袋を弄るが・・・

「あれ?・・・げっ、充電切れ!?嘘だろ、確かに電気喰う装置だけどここまで消費はええのかおい・・・」

ダメだ・・・全然動かねえ「隙ありです」あっ

バチィン!!

「ぶへぇ!!」

「是玖徒さん!?」

いっ、いってぇ・・・・・・ビンタはねえだろおい。物理的にも精神的にもくるわこれ・・・。

「うわぁっ!!」

そして俺の元に吹っ飛んで来るネギ先生。エヴァの魔法だろう。しかし、これは厳しい。相手との経験の差が出てきたとなると・・・・・・もし、本気で撤退となれば俺が囮になってネギ先生を逃がすべきだな。

ネギ先生にはこの学園に同業者さんが居るらしく、それは先生や生徒、果てはお店の店員さんにも魔法使いは居るらしい。ネギ先生ならその人達にも顔がきくだろう。なら応援を呼ぶ場合、適任はネギ先生だ。

なら覚悟を決めないとな。そうなった場合俺は殿だ。二人を受け持たなきゃならん。恐らく下手をすれば・・・吸われる。何がとは言わんが、からっからになるまで吸われる。干物になる。

・・・怖えぇ、泣きたい。でもこんな奴野放しにしとくのもあれだしなぁ。

二回目になるが、覚悟決めよう。ここでしっかり殿努めて、終わらせな「是玖徒さん!!前!!」

「えっ?」

前を向けば、いつの間にか前に二つの膝が・・・

ドガッ!!

「グブッ!!」

「是玖徒さん!!」

か、顔が・・・絡繰とエヴァンジェリンのコンビ膝・・・だ、ダメだ、意識が。考え事なんざしてたから・・・抜かっ・・・た・・・

 

ドサッ

 

『是玖賭さーん!?』

『申し訳ありません相場さん。暫く大人しくしていただきます。そして、失礼しますネギ先生』ガシッ

『うわぁっ』

『・・・ふふふ、ようやくこの日が来たか。お前がこの学園に来てから、今日と言う日を待ち侘びたぞ・・・お前に近い相場是玖徒への警戒もしていたが、それも杞憂で終わってよかったと言う奴だ』

な・・・に?は・・・初めか・・・ら・・・こいつら、ネギ先生狙い・・・だったの・・・か?

『お前が学園に来ると聞いてからの半年間、ひよっこ魔法使いのお前に対抗する力をつけるため、危険を冒してまで学園生徒を襲い血を集めたかいがあった』

なるほど・・・だから血、を・・・集めていた・・・のか。力を・・・蓄える為・・・に

『これで奴が私にかけた呪いも解ける』

『え・・・・・の、呪い?』

の・・・ろ・・・い・・・

『そうだ、真祖にして最強の魔法使い。裏の世界で『闇の福音』とまで言われそこらの一流魔導士を震え上がらせてきた・・・この!!この私が!!舐めさせられてきた苦渋・・・!!』

・・・・・・?

『-私はお前の父つまりサウザウンドマスターに破れて以来魔力を極限まで封じられもぉ〜〜〜十五年!!十五年だぞ!?十五年もの間あの教室で日本のノー天気な女子中学生と一緒にお勉強させられてるんだよああもう腹が立つ!!』

『そ、そんなの僕知らな・・・ひ〜ん』

『この馬鹿げた呪いを解く為には・・・奴の血縁者たるお前の血が大量に要るのだ・・・悪いが死ぬまで吸わせて』

・・・ふざけんな・・・

ガシッ

「何っ?貴様」

「あり得ないんだよ・・・親にやられた事を子の責任にして、そいつを使ってどうにかしようとか、吸血鬼とか人間とか言う以前に、意志を持って、知恵を持って、自分の責任で動ける生物が、そういう事をやるのは・・・!!」

そんな事で子供が犠牲になってたら、いったい、世界の何人の子供が死に絶えるんだ?ネギ先生が、覚悟を持って首突っ込んできたとか言うのは関係ないんだよ、ネギ先生個人に対する確執が有るなら、まだ分かる。でも親の責任を子に押し付ける様な、そんな真似が。

「マスター、回避を」

「くっ、抜かったか!!」

「許されていいはずがねぇんだ!!」

ガツン!!

俺は、エヴァンジェリンの顔面に思いっきり頭突きを叩き込んだ。

吹っ飛ぶエヴァンジェリン。絡繰は素早くネギ先生を放し、エヴァンジェリンのカバーに入った。

「ぜ、是玖徒さっ」

「大丈夫です。今の頭突きで意識もハッキリしました。まだやれます」

後ろのネギ先生に、笑顔で返す。まあ半分ハッタリだが。動けるが、戦闘は厳しい、せいぜい囮くらいか、出来て。

でもやれるとこまでやってやる。

「きさま・・・やってくれたな。不意打ちだったせいで防御すら間に合わなかった・・・許さん、今度こそブラックアウトさせてやる」

「・・・」

「来ますよ」

「えっ、あっ、はい」

一触即発の空気。双方お互いを見据える。

 

 

 

「こらー!!」

 

 

しかし。

「あんたら!!」

その空気を打ち破る様にここに乱入者が現れる。

「家の居候と友達に!!」

この状況に割り込んだのは、橙色の髪を持つ一人の少女。

「何やってんのよー!!」

「あ」バシッ

「あぶっ」パコッ

いつも元気な猪突少女。神楽坂明日菜が、この戦線に殴り込んだ。

 

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