※えー、突発で思いついてみたネタです。本編やれよって話ですよね。
時間軸は「清涼祭」、もしも誘拐されたのが明久で百合子が一人で助けに向かったら。
――― そんな話
時間軸に抵抗のある方や一部にある暴力表現がお嫌いな方はご注意を。
「そんな、明久が誘拐?!」
「まさかそっちとはな」
頭を抱える杏子と雄二、その背後では。
「「………」」
二人の白い夜叉が居た。言わずもがな一方通行と百合子である。
「ア、一方通行、百合子、落ち着け!」
「アァ? 落ち着いていろってェ方がァバカじゃねェか?」
「そうだぜェ?」
根本は兄妹。百合子の口調はこっちが素のようだ。
「百合子の口調が?!」
「これは……末期じゃないか?」
その場に居た人間のほとんどが本気で怯えだす。
「とりあえず、明久を助けに行った方がいいんじゃ……」
「アタシが行く。他の奴らはくんな……足手まといだ」
「「イェッサー」」
本気で百合子の雰囲気に飲まれた全員が敬礼をした。百合子はそのまま出ていく。
「チッ、バカ妹が」
一方通行は追うことなどせずに一本の電話をかける。
「アァ、お前か? 頼みたいことがある。明久のことだ。あとついでに黄泉川にも連絡を入れてくれ」
聞けば彼女が100%協力するであろう単語を混ぜて。
☆
「………」
僕は今廃倉庫に居る。縛られて、目隠しもされている。なんか薬っぽいものを嗅がせられて気が付いたらここに居た。起きたことを悟られないように周囲に耳を澄ませる。
「なあ、本当にこんな一般人のガキが第一位を呼び寄せる餌になんのか?」
「だまれ。依頼者からの指示だ」
「わぁったよ」
どうやら僕は誘拐されて一方をおびき寄せる餌……ってことになってるらしい。一方が一人で来るとも思えないんだけど。
「…………」
しばらくして、扉がぶっ壊れる音が聞こえた。
「何だぁ?!」
「ドアが?!」
ざりっと音がした。……あれ? 一人?
「よォ、呼ばれてやったぜ?」
「ま、マジで第一位だ」
「おい、例のを」
妹さんの方じゃん?! あの子のことだし一人で来るよ絶対。わ、どうしよう。
「………っ」
「どうだ。超能力を無効化する特殊装置だ!」
「積年の恨み、今晴らさせてもらうぜ」
ガランガランと鉄パイプのようなものを持ち上げる音がする。
……ふぅん。
「……ねぇ」
「お。起きたのか、見てろよ今から第一位がボコボコにされる様っ………」
うるさい。僕は電撃を飛ばして喋ってる不愉快な声を黙らせた。電圧でロープを焼いて立ち上がり、目隠しを解く。見れば予想通りの光景、妹さんは膝をついていて、周りには何人かの不良らしき男ども、まあどうにかなるか。
「おい、どうし――――ひぃっ」
壁をバンと手で叩けば電撃がそこらじゅうを這い回る。
「………」
妹さん、そんな目で見ないでよ。緊急事態なんだからさぁ。
「僕の家族に何をしてるのかな?」
母直伝の悪人面をやれば不良が全員凍りついた。流石母さん、一方ですら凍りつくもんなぁこれ。最初に見せたときには本気で驚かれてどういう経緯でそんな顔するようになったのかと聞かれた。
「「「すみませんでした」」」
全員が土下座をする。よろしい
「「「「ぎゃあああああ」」」」
全員電撃でとっちめましょう。ついでに外に止めてある車らしき物体(電磁波を読み取っただけなのでかなりアバウト)に電撃をかけて破壊する。
「おやすみなさい」
「ごくろーさん。まさか助けに来たあたしが助けられるとは」
あ、口調が戻った。まあ、無事ならいいんじゃないのかな。
「あ、もう解決してるみたいね」
「あ、番外」
「そうよ。ミサカ来ちゃった」
「一方に頼まれたんでしょ? ありがとうね」
そんなこんなで誘拐事件は(とりあえず)解決した。事後処理をやってくれた番外と黄泉川先生には感謝しないとなぁ。
明久の能力ばらしが本編ではできないので救済策。ご覧のとおり超能力ではありません。それどころか魔術ですらない。