短編集。   作:亜莉守

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※黒子のバスケとカゲロウデイズとのクロスオーバーです。色々と捏造設定あり
※あくまでキャラとのクロスです。


第一問

 

 マジパについてから僕はちょっと後悔した。

 

「むぐむぐむぐ」

「うわぁ、かがみ君よく食べるね」

 

 僕の目の前で山のように積まれたチーズバーガーを食べるかがみくん。驚いてたらテツヤ君が話しかけてきた。

 

「言ったでしょう。明久君、財布は本当に大丈夫ですか?」

「あー……今週切り詰めればどうにか」

 

 見事に持っていたお札が全部飛んだよ。テツヤ君が僕に向かって頭を下げる。

 

「ごめんなさい」

 

 いやいや、テツヤ君の忠告無視した僕も僕だからね。僕らが謝り合戦をしてる間もかがみくんはずっと食べ続けてる。シンタローとアヤノちゃんはそんな彼の様子に興味津々みたいだ。

 

「凄い食べるな。テツとは大違いだ」

「放って置いてください」

 

 テツヤ君は食べなさすぎじゃないの? マジパに行ったらバニラシェイクだし、他の料理も結構残すこと多いし。食が細すぎっていうか、よくその量でバスケ出来るなぁって思ってたんだけど。

 

「うん、すごいね。なんかリスみたいな食べ方だね!」

「??」

 

 あ、それ的確かも。それから僕も自分が頼んだアイスティーを飲みながら話を進める。

 

「ところでテツヤ君、話って?」

「あ、そうでした。えっとですね」

 

 テツヤ君が飲んでいたバニラシェイクを置いて真剣な表情で僕を見た。何だろう、こう……これって凄く重要な話なんじゃ。テツヤ君が口を開く。

 

「しばらくお家にお邪魔してもいいですか?」

「はい?」

 

 どうしてその発想にいたったのかな?! 

 

「え、テツヤ君どうしたの?」

「実はですね」

 

 テツヤ君が言うにはテツヤ君の家とウチの学園の距離が半端なく遠いらしい。通学にも支障をきたすし、行き帰りに時間を食ってストバス場に行く時間が無くなるとのこと。多分テツヤ君的にはストバス場に行けないっていう方が問題なんじゃないだろうか。

 

「あー、それはまずいね。色々と」

「そういうわけなのでしばらくお邪魔できないでしょうか」

「うーん……一応今一人暮らしだし大丈夫だけど……うーん」

 

 色々と問題が、主にアレとか。悩んでるとシンタローがコーラを置いてさらに爆弾発言をかました。

 

「そうだ、俺も頼めないか」

「シンタローまで?!」

 

 何かあったの?!

 

「ああ、考えてみてくれ。俺の家から学園までの距離を」

「……確かに無謀だね」

 

 真面目に考えてみたらシンタローの家は学園から二時間前後かかる。これを毎日行けとか無茶ぶりでしょ。

 

「だよな。頼む!」

 

 シンタローは顔の前で手を合わせて頭を下げた。これは本気で困ってるな。

 

「まあ、いいけど………せめて食費もしくはそれに準ずるものはくれないと困る。食費だってタダじゃない」

 

 ついでに言うなら水道代とか光熱費とかもだよね。シンタローが顔を上げる。

 

「……だよな。出来ることっていうなら、家計簿の管理?」

「乗った!」

 

 それだよそれ、それこそ僕が求めてた回答だよ!!

 

「それでいいのかよ」

 

 まさかのそこでツッコミが入った。

 

「かがみ君食べ終わったの?! 早っ」

「火神くんは食べる量も速度も凄いですから」

「それよりも、いいのか? 家計簿の管理とかで手を打って」

 

 普通の人ならそれで済むんだよね。僕の場合はそうもいかないけど。

 

「いいんじゃないですか? いつもの事ですし」

「いつもの?」

 

 かがみ君が首を傾げた。まあ、中学組じゃないと知らないよね。

 

「あはは、お恥ずかしながら。僕ってお金の管理超苦手なんだよね」

「ああ、ミネラルウォーターの事件以来こいつの金銭管理、中学時代はオレの担当だったから」

 

 あれは引き合いに出さなくてもいいでしょうが! 文句を言おうとする僕をテツヤ君が抑える。なんでさ

 

「ミネラルウォーター?」

「あれは凄かったよね。だってお昼に水とお塩持ってきたんだよ」

「水と塩?!」

「あれに関しては反省してます。最近は100円以下のパンとかにしてるから」

 

 とりあえず100円は持ち歩くように努力してるよ。

 

「おお、成長したな」

「でも浪費癖今でも直ってないんですね」

 

 そこ、残念そうな顔で見ない!!

 

「いや、単なる引き落とし忘れだからね!」

 

 いや、あれは絶望だよ。財布見たら80円しかないって……やむなく100円のパン諦めたんだよなぁ。あれ、絶対美味しそうだったのに、もちチョコパン。

 

「はぁ、財布の中身くらい確認しておけよ」

「あはは………すみません」

 

 そんなわけで僕の懐事情が暴露されたわけだけど話は本題へと戻った。

 

「もう一回聞きますけど明久君のお家にお邪魔していいんですね」

「うん、別にいいよ。あ、でも生活用品とかはあんまり予備とかないからもってきてね」

「分かってる」

 

 僕がOKを出したらテツヤ君があからさまにホッとした顔をした。どうしたんだろう。

 

「ありがとうございます。これで断られたら僕、強制的に寮暮らしだったので」

「え、ウチの学校って寮あったの?」

 

 僕知らないよ? びっくりしてシンタロー達に視線を向けるけど他のみんなもびっくりしてるみたいだ。

 

「え、寮ってあったのか?」

「わたしも初めて聞いたよ?」

「……なんでしょうか、この扱い」

 

 テツヤ君が凹んで、それからかがみ君に助けを求めるように視線を向けた。

 

「黒子、寮あったのか?」

「火神君までですか?!」

 

 マジパにテツヤ君の絶叫が響……はしてないね。ただですらテツヤ君声小さいし。

 

 

 それから三月も終わりの頃、荷物を持った二人が僕の家にやってきた。荷物運びにかがみ君や何処からか噂を聞きつけた青峰君とかも加わってわいわいと引っ越し(?)作業は予想以上に早く終わった。

 手伝いをしてくれた二人のために何かおやつを出そうということでキッチンに向かえば、体力無い組(シンタローとテツヤ君)が付いてくる。

 

「へぇ、そこそこいいとこに住んでるんだな」

「あはは、まあね」

「高校生一人暮らしには広すぎません?」

 

 本当は家族で住む予定だったんだよ? それなのに急に海外への出張が決まって親とか姉さんとか全員あっちに行ったんだよね。

 

「とりあえず何出せばいいかな? 無難にクッキー? それともケーキ?」

「とりあえずあからさまに手作りの品がひょいひょい出てくることにツッコミを入れていいですか?」

「むしろがっつりした方がいいんじゃないか? あいつらよく食べそうだし」

 

 うーん、それもそっか、とはいえすぐにできるものとかあるかな? 僕が戸棚を探せばあるものが見つかった。よし、これでいいか

 

「はい、テツヤ君、とりあえずこのお茶持って行って。僕はこれ作るから」

「あ、わかりました」

 

 テツヤ君がお茶を乗せたお盆を持っていく。それについていこうとしたシンタローの方を掴んだ。

 

「なんだよ?!」

「シンタローはこれね」

 

 シンタローの手に白と緑でできた棒状の物体を乗せる。

 

「……ネギ?」

「白い方を小口切りでよろしく、シンタロー料理できないわけないでしょ」

「わ、わかった」

 

 関西圏は青い方を使うのかもだけど僕は白い方が馴染みあるんだよね。さて、寸胴ってあったっけ?

 

 

「おまたせー」

 

 お盆に器を乗せて来てみればテツヤ君たちがのんびりとだべっていた。青峰君とかがみ君が僕の方を向いた。なんだろう、こう…お腹減らしたわんこみたいな感じが……

 

「お、なんか美味そうな匂いだな」

「はい、月見そば作ってみたよ」

「あれ、何で月見なんですか?」

「卵がちょうどよくあったからだよ」

 

 他に他意はない。というよりも普通にそばのつもりだったんだけどね。まあ、消費期限ヤバかったことは内緒で。

 

「何でそばなんだ?」

「よく言うじゃないか引っ越しそばって」

「あれは隣近所に渡すのが普通だぞ?」

 

 流石シンタロー何でもよく知ってるね。まあでもいいじゃないか。

 

「いいの、お腹減ったし食べよ」

「明久君の料理久しぶりですね」

「じゃ、せーの」

 

――― いただきます。

 

 僕らは全員揃って食べ始めた。

 





まさかまさかの突発第三弾。連載に詰まってこの状況です。サーセン

ちなみに財布開けたら80円は実話です。本当に美味しそうだったのにあのもちチョコパン 泣く泣く元の場所に返しましたorz
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